独自に造形したわけじゃなくて、リチャード・オールディントンの書いた伝記
(「アラビアのロレンス・伝記による問題提起}1955)の影響がかなり強いらしいよ。
それまで「砂漠の英雄」として漠然とヒーロー視されていたロレンスの隠された暗部を
サド・マゾ的嗜好とか虚言壁とかの、今ではお馴染みになった視点から大々的に暴いて
当時大評判になった問題作。
子供の頃にロレンスを英雄視していたリーンにとってもこの本は衝撃だったらしく
冒頭の「英雄」と「恥知らず」という分裂した評価はこの映画のテーマであるとともに
リーンの個人的な思いの投影でもある。
Who are you?  周知のように映画の中でリーン自らロレンスに向けてこう叫んでいる。