>>284
パイクが長年戦ってきた相手達、

なんだかそれだとパイク達群盗が義賊のようになってしまって嫌だなあ。
村社会の同調圧力からはみ出してしまった結果、お尋ね者になってしまった西部劇の
ヒーロー達とは違い、彼らは本当の意味でのアウトロー集団であり、メキシコ出身の
エンジェルの行動にしても、元々反マパッチだったというよりは、元カノがマパッチの女に
なっていたことに対し逆上して女を撃ったのが発端で、反政府ゲリラに武器を横流しした
のも、怨恨からという風にも取れ、パイク達のラストの乗り込みも、エンジェルを見殺しに
出来ない(意識には絶えず仲間が殺されかけてるのに女なんか抱いていていいのか?と
いったような感情が疼いて、気分が晴れない)という正義感よりも、ヤクザ風の連帯意識
からきているものに見える。
自分達の義侠心の為に、強い者に依存して生きるしかない女・子供まで巻き込んで死に
至らしめる彼らこそは真の無法者だろう。

ラスト、生き残ったロバート・ライアンにエドモンド・オブライエンが「こいつらと一緒に仕事
をすることにした。一緒に来ないか?昔のようにとはいかんが、面白いぞ」と語りかけ、
ライアンも微笑んで同行する。
強盗とそれに伴う殺人、場合によっては自分も殺される行為を仕事と呼び面白がる、そうしたメンタリティの持ち主達なのだから、アンチ・ヒーローとも呼びたくはない。
ヒーローではなく虫けらでいい。虫けらには虫けらの意地がある。そいつを見せて
くれたのがパイク達の死にざまなのだ。