本国では評価も興行成績もぱっとしなかったのに
なぜか日本でだけウケる映画というのがある。
「冒険者たち」「小さな恋のメロディ」「さらば青春の光」
などがそうだ。

その中でも「さらば青春の光」はモッズ族という
ライフスタイルにまで影響を及ぼすフォロワーを
生み出し、4半世紀にわたって影響力を持続させた、
正真正銘の強力なカルトムーヴィーだ。

もともと公開当時は「アメリカングラフィティ」や「ワンダラーズ」
といったノスタルジック青春群像映画の路線で配給されたのだが、
この路線そのものが日本では常にドル箱路線なので、
「さらば〜」も配給会社は力を入れた。
蓋を開けてみると大ヒットどころか中ヒットもしていないのだが、
その後も2年おきくらいにTVの深夜枠で放映を続けたので
各世代にわたって影響力が持続した。
結果、モッズ族という異様な風俗を日本に持ち込んだ。

なぜ日本という国にモッズ風俗が定着したのかは
考察に値する。次回はそのへんに触れてみたいと思う。