前に書いたので設定はあれですが投下します



真夜中の海風は少し冷たい
けれど火照った体と頭を冷ますにはちょうどいい
さっきの余韻でまだ奥が疼いてる
バイクの後ろでは抱きつかない
彼の背中を感じると心までもたれかかってしまう
重荷になりたくない

親友とヤンキーに絡まれたのを助けてくれたのが始まりだった
私たちに迫っていたヤンキーは一瞬で視界から消え、投げ飛ばされていた
帰ろうとする彼らを親友が引き止め、LINEを聞き出してグループデートが始まった

何回かのグループデートを経て彼と二人きりになった夜中の海岸でキスをしたのが始まりだった
何回か部屋に行ったある日、私から彼のベッドにもぐりこんだ
キスだけでは足りない何か
湧き上がって来る奥からの熱い衝動
その答えを求めるように、もがくように抱かれた
不思議と怖くなかった
世の中にこんなに痛くて、でもすごく気持ちいいことがあるのだと知った
一瞬だけ親の顔が浮かんだけど、すぐに消えた

休みがちな高校のこと
髪を明るく染めたこと
年齢に合わない化粧
背伸びをした服装
親から期待されていたこと
わけも過去も一切聞かないでいてくれる

部屋をたずねる回数は増えていき、学校にもほとんど行かなくなり、つまらない日常から目を背けるようにタバコの匂いの染み付いた部屋へほとんど身一つで転がり込んだ
過去に何の未練も無かった

彼は一切問い詰めないし私を拒まなかった
返事の代わりにある日、テーブルに合鍵が置かれていた
けっこう年上なんだろうけど、お互い年齢は聞かない
ある日抱かれている最中、今までに無い感覚に襲われた
彼の背中にしがみつきながら太ももをがくがく震わせた
その後意識がなくなった
私の体がおかしくなったのかと思ったけれど、それが仲間うちで話題になってた絶頂とかイクっていうことなんだとわかった