オー・ソレ・ミオ(その13)

駅のキオスクで冷たいコーラと魚肉ソーセージを買った。今思えば、なぜ小さいキオスクに魚肉ソーセージなんか置いてあったのだろう。
駅のロータリーでバスを待った。僕は缶のコーラをずーみんの首筋に当てた。
ずーみんは驚いてから僕を睨んだ。
「いや、なかなか顔上げてくれないからさ。今ので元気出た?」
「ばかぁ」
そう言って、僕の右手にある魚肉ソーセージを奪って食べ始めた。
ずーみんが少しでも笑ってくれるなら、何でもよかった。


僕はずーみんをライブハウスに預けると、由依ちゃんの携帯に電話をした。
「もしもし、由依ちゃん?親戚のお葬式終わった?」
「あ…うん。ていうか、あれウソだから」
「うん、知ってるよ。暇だったらさ、ライブハウス寄ってくれない」
「どうして?」
「ずーみんが大変なんだ。全然喋らないんだ」
「それは大変だね。うん…とにかく行ってみるよ」

(続く)

やっぱ終わんないや、続きは夜で