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【物語】欅坂46orけやき坂46の小説 ★3【エロも可】
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0001名無しって、書けない?(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/11(日) 09:17:32.61ID:b3/LyH/X0
素人レベルからでも投稿できる小説スレです 
ただし投稿作品に対するすべての中傷は禁止です 

投稿者は多大な時間と労力をかけて 
作品を投稿していますのでご協力をよろしくお願いします 

この度小説スレと原案ありスレを統合しました 

以下は原案ありの簡単な説明です 

インスパイア、オマージュ、パロディ、パクリ、何でも結構です。 
その原案も小説、戯曲、映画、テレビドラマ、マンガ以外にも、ルポルタージュやテレビのドキュメンタリーとかでもかまいません。 
テーマだけでもOK、冒頭だけでもOKです。 
少しでもかすったから原案ありだと書いた当人が主張するのなら、そう見なしてあげましょう。 
「『パクった』と言ってるけどさ、全然パクってなく、それはお前のオリジナルじゃん」という非難はやめましょう。 

あとは作家さん各々の良心に従い思うままに書いてください 

最後に、このスレの投稿される作品はすべてフィクションであり 
実在する人物や団体や建物等との関係は一切ありません 
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0002名無しって、書けない?(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/11(日) 09:19:31.72ID:b3/LyH/X0
前スレ
https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1518781547/

【過去スレ】
【物語】欅坂46orけやき坂46の小説1【エロも可】
https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1518781547/

☆原案ありスレ☆
【原案ありの】欅坂46orけやき坂46の物語【パクリ】 ★3
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1509750393/
【原案ありの】欅坂46orけやき坂46の物語★2【パクリ】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1509198143/
【原案ありの】欅坂46orけやき坂46の物語【パクリ】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1502756305/

☆一般的小説スレ☆
【物語】欅坂46の小説 ★7【エロも可】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1507808924/
【物語】欅坂46の小説 ★6【エロも可】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1499810853/
【物語】欅坂46の小説 ★5【エロも可】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1498988596/
【物語】欅坂46の小説 ★4【エロも可】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1496452705/
【物語】欅坂46の小説★3【エロも可】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1493391840/
【物語】欅坂46の小説★2【エロも可】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1489546278/
【物語】欅坂46の小説【エロも可】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1487327352/
0003名無しって、書けない?(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/11(日) 09:20:11.69ID:b3/LyH/X0
【このスレにかかっている2つの呪い(笑)について】

◆文字数制限◆
スレの性質上、長文レスが多くなることが災いして、スレの途中から1レスあたりの文字数制限が発動します。
この制限はスレが進むにつれ更にどんどん厳しくなり、最終的には1レスあたり3〜5文字までになる予定(笑)

この呪いに対抗する術はありませんので、発動後は、長い作品の場合は適宜分割レスを活用してください。

また、この制限がある程度進んだところで次スレが立つかも。

◆埋め立てですか?◆
ある程度の長文のレスがいくつか続くと(目安としては4〜5レス程度)、このようなメッセージが出て次に長文レスが書き込めなくなる事態が出現します。
この場合は1回短いレスを挟むと、また書き込み可能になります。
自分自身で書き込んでもOKです。
0014名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/11(日) 20:00:19.33ID:kJ7oddaqa
いつの間にか次スレが立ってるw

保守しなきゃダメなんすか!?
0015名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/03/11(日) 20:25:18.16ID:EYtdO2AP0
まだ前スレ書けるような
0016名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/12(月) 19:29:40.61ID:5nbACVHXa
せっかく勃ったから誰か保守がてら1日1話なんか書いたら?
0020 ◆CnnfhBYX4A4t (広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/03/16(金) 13:43:58.65ID:Q6PkyUs2K
スレ保守のために投下

ちなみにこれは
【物語】欅坂46の小説 ★6【エロも可】
のスレの『ds』というネタから始まったシリーズの続きです
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1499810853/84-85

――――――――
【ds・続〔1〕】

おかしい。

休みの日なのに彼女が誘いに来ないなんて珍しすぎる。
いつも図書館とかにつきあわされるのに…
こんなにいい天気なのに…ひょっとして具合悪いのかな?

そんなことを考えながら彼女の家の前で様子を窺ってしまう僕は、相当気持ち悪いよね(笑)。

「あら?ぼっちゃん、どうしたの?」

そんなことしてたら彼女のお母さんに見つかった(笑)。

ちなみに「ぼっちゃん」というのは「坊ちゃん」でも「僕ちゃん」でもない。
僕が彼女が描く「ボルボちゃん」に似ているという理由で、彼女のお母さんに付けられた呼び名である。
まあ、それだけ愛されているっていう意味なら嬉しいんだけど。
そういえば中学2年のときは「ボルボ13」とも呼ばれていたんだっけ。

そんなネタを考えていた僕に、お母さんは 衝撃的な言葉を投げかけた。

「今日は奈々未と一緒じゃなかったの?」

えっ…??
何それ…???

「あ、き、今日は違うんです」

僕は心の動揺を隠しながら、努めて冷静に言葉を返した(つもり)。
しかしお母さんはさらに無情な言葉を放ったんだ。

「なんだ、そうなの?今日は朝から珍しくおめかししてウキウキで支度して出掛けたから、てっきりデートだと思ったのに」
0021名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/03/16(金) 13:49:01.04ID:Q6PkyUs2K
【ds・続〔2〕】

「あ、しまった!バスの時間が」

僕はとっさにそう呟いてその場から駆け出した。
呆然とした顔を彼女のお母さんに見られたくなかったから。
そしてその勢いでバスに乗って街へ出た。

バスの中で思いついて、図書館に行ってみた。
しかし彼女は居なかった。
さらに足を延ばして隣町の図書館へも行ってみた。そこへもよく2人で出掛けてたから。
でも、居なかった。

隣町の図書館から出ると、もう陽は傾きはじめていた。これから一気に気温が下がり始めるんだろう。
僕は道端のベンチに腰掛けた。

向かい側のカフェではたくさんのカップルが楽しそうに話している。
なんだろう、この寂しい気持ちは。
4月からこういう状況になるのはわかっていたけど、4月だってもうすぐだけど、でも…

やっぱり…僕が大学に落ちたから…一緒に東京に行けなくなったから…
だから彼女もがっかりして、それで気持ちも変わってしまったのかな…

我ながらこんなに悲観的になっていることにびっくりした。
いや、別に他の男友達と出掛けたとは限らないじゃないか。
ななちゃんずっていう仲良し女の子グループだってあるし…

そう必死に気持ちを立て直そうとしていた僕の目に入ってきたのは、カフェから出てくる、ななちゃんずの1人である織田の姿。
一瞬「あ、もしかして」と期待したが、ニッコニコの織田と一緒に出てきたのは彼女ではなく、同じクラスの小林だった。
織田は日頃から彼に対してストーカーまがいの猛アタックをしていたから、ようやく実を結んだようだ。

それはそれでめでたいことなんだろうが、じゃあ彼女は一体どこに…?

と考えながらふと見ると、この寒いのに豪華なアイスクリームを手に持ちながら、かき氷屋さんのメニューとにらめっこしている女子を見つけた。
案の定、それはななちゃんずのもう1人、長沢であった。
僕は思い切って声をかけてみた。

「こんにちは。今日は1人なの?」
「あ、びっくりした。うん。よねみんも誘ったんだけどね、寒いし予定もあるからって」
「予定?」
「デートかって訊いたら、今日は違うって。なんか学校に用があるとか言ってた」

学校?学校に行くのにおめかし?どういうこと?

頭の中が疑問符だらけになりながらも、長沢に礼を言い、とりあえず学校に向かってみた。
0022名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/03/16(金) 13:51:36.76ID:Q6PkyUs2K
【ds・続〔3〕】

しかし学校に着くころにはすでに日は沈み、あたりは暗くなっていた。
校門も施錠され、中に誰かがいる気配もない。

本当に彼女は学校に来たのか、それとも嘘なのか。
学校に来たのなら目的は何なのか。
全ての謎が解けないまま、僕は帰宅することになった。

その後の数日間、僕は彼女と話が出来なかった。
目も合わせられなかった。話しかけられそうだから。
怒ってたわけじゃない。怖かったんだ。現実を知ることが。

学校でも彼女の視線はちらちら感じてたげど、その日も結局目を合わすことなく、僕はまっすぐ家へ帰った。

すると、ポストに僕宛の封筒が届いていた。
中身は1枚の手紙とDVD-R。彼女からだった。
僕は恐る恐る手紙を読んだ。

・・・・・・・
大学受験、本当に残念やったね。
あれからふさぎ込んでるみたいやから、私もどう声をかけたらいいかわからないから、手紙にしました。

でも、いつも言ってるけど、これからまた頑張ればええやん。
来年からはきっと一緒に通えると信じとるから。

うちと一緒に東京に行けなくて悲しんでるのはよくわかるけど
本当はうちだって心細いんやで(笑)。
だって今までずっと一緒でそばにいてくれたから、うちだって頑張れたんや。うちが大学行けたんもそのおかげや。
1人で東京に行くのは不安もいっぱいやねん。

でも、きっと距離が離れても、心は一緒にいてくれるって信じとるから、頑張るわ。
そこで感謝の気持ちも込めて、この前1人で学校に行って、これを撮りました。
よかったら見てください。
自信作やで(笑)。
・・・・・・・

僕はプレーヤーにディスクを入れた。
0023 ◆CnnfhBYX4A4t (広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/03/16(金) 13:55:59.77ID:Q6PkyUs2K
【ds・続〔4〕】

画面の中では制服を着た彼女が歌い、踊っていた。
見慣れた教室、校庭、そして屋上。
彼女がこんなに歌も踊りも上手かったなんて、恥ずかしながら知らなかった。いや、猛練習したのかも知れない。

僕は画面の中の彼女に釘付けになっていた。

彼女が歌っていたのは『制服と太陽』という曲。大好きな曲だと言ってしょっちゅう聴かされてたから、よく知っている。
思えば、彼女もまさにこの歌みたいな状況だったんだ。

彼女が東京の大学に行って微生物の勉強をしたいと言ったとき、周りは猛反対した。
彼女の両親は娘の東京での1人暮らしに対して強い不安を示し
担任はそんな勉強をしたって将来の就職には結びつかないし、彼女の成績ならもっといい進路があると反対をした。
当然彼女は反発したが、周りを説得することができず、僕の前でもその件で何度も泣いていた。

そんなある日、僕は彼女のご両親に呼ばれた。
要は、心配だから東京行きを諦めるように彼女を説得してほしいというのだ。

僕は意を決して言った。

「お父さんお母さんのご心配もよくわかります。それに僕にとっても彼女は大切な存在です。
でも、彼女が微生物の本を読んでいるとき、僕に微生物の話をしているときの彼女の笑顔と瞳が、僕は本当に大好きなんです。
僕は、彼女の涙じゃなくて、その笑顔をずっと見ていたい。そう思います」

それを聞いたご両親は顔を見合わせてフフッと笑った。
「ダメだこりゃ(笑)」という心の声が聞こえた気がした。
そしてお母さんはこう言った。

「仕方ないわね(笑)。私たちもあの子の笑顔が大好きなのよ。特にぼっくんの話をしたり、ぼっくんと一緒にいるときの笑顔がね。
何か特別なのよ。
これからもあの子の味方でいてあげてね」

…そこまで言われといて大学落ちちゃって…格好悪いことこの上ないんだけど…
0024 ◆CnnfhBYX4A4t (広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/03/16(金) 14:02:52.26ID:Q6PkyUs2K
そんなことも思い出しているうちに動画は終わりに近づいて、彼女の顔がアップになった。
おもしろ…いや、可愛い笑顔と一緒に、ペンダントが写った。
それはDNAの2重らせんのペンダント。
彼女が僕の誕生日に贈ったくれたものとお揃いの、塩基結合でしっかり結ばれた2人というメッセージの込められたもの。

彼女は高校生活の思い出と感謝、そしてこのメッセージを込めて、動画を作ったんだ…

動画を見終わった僕は、彼女の家へ向かって駆け出した。
動画の感想とありがとうを早く伝えたかったから。

え…?そりゃ、電話とかlineのほうが早いのはわかってるけど
やっぱり彼女の顔を直接見たいからね(笑)。

―了―

やはり慣れないのでトリップ付け忘れがちm(_ _)m
0025名無しって、書けない?(茸)
垢版 |
2018/03/16(金) 15:40:45.35ID:RDId5KEjd
廊下の先に立つ彼女──平手友梨奈は僕のほうを振り替えって問いかけた。
「ねえ、なんで今日も生きてるの?

僕は答える。
「・・・なにか、いいことがあるかもしれないから」

そう答えた僕に、彼女はたいして表情を変えず、いつもの淡白な──それでいて真っ直ぐこちらを射抜く瞳を向けた顔で、また口を開いた。

「あしたも生きるの?」
「・・・うん」
僕は答える。
「どうして?」

「・・・なにか、いいとこがあるかもしれないから」
0026名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/16(金) 15:41:50.81ID:vI2d6vuqa
>>24
甘酸っぱい青春小説での保守乙でありますm(__)m

こういうのが好きですわ
0027名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/03/16(金) 16:37:45.56ID:Q6PkyUs2K
>>25
てちこの姿が目に浮かぶw
「いいこと」と「いいとこ」がわざとなのか誤植なのかまで深読みさせる奥深い雰囲気が素晴らしいと思いました

>>26
こういう柄にもないやつを書くようになったのも大阪府先生やポン民先生の影響力の賜物です
0028名無しって、書けない?(茸)
垢版 |
2018/03/16(金) 17:12:55.63ID:RDId5KEjd
ごめんなさい。
とこ、は誤りです。こと、です。
気づかなかったorz
0029名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/03/16(金) 17:34:18.25ID:Q6PkyUs2K
>>28
そうだったんですか
でも、上にも書きましたけど「いいとこ」のままでも新たな余韻と想像力がかき立てられてイイと私は思いました
0030レモンハート ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
垢版 |
2018/03/16(金) 20:18:47.34ID:j1d2JEa00
1999年 10月25日(月)

わたしは失恋した。所詮わたしには、手の届かない存在だったのだ。
わたしがそんなことを考えているとふーちゃんが来た。
「ねる、なにしてんの?」
ふーちゃんは隣の席に座った。
「空見てたと。」
油断すると直ぐに方言が出る。
「なんかあった?」
まるで私のことなど何でも知ってるかのような目で見る。
わたしはゆっくりと記憶の糸を手繰り始めた。

昼休みの図書室。
窓側から3番目の席。そこがあの人の指定席だった。
うちの学校は図書室に人が来ることは少ない。だから指定席を取られることもない。
あの人はいつも難しそうな本を読んでいた。
あの人が不意に眼鏡を外す時。
わたしは堪らなくドキドキした。

「何の本を読んでると?」
わたしは勇気を出してその人に話しかけた。
あの人はわたしの方を見ず。黙って本を閉じ、図書室を出た。
わたしはただ、その場に立ち尽くした。
翌日。私はまた図書室に向かった。
私は図書室を見渡した。
あの席にはだれもいなかった。
ほぼ毎日来ていたのに。
私の恋は唐突に終わりを告げた。

「ん、それで終わり?」
「うん。」
「でもさー、たまたま休みってこともあるじゃん。」
「ねるは避けられてると。」
言葉にすれば悲しみが余計増した。
「うーん。それはいつのこと?」
「昨日。」
「昨日?」
大きな声でふーちゃんはいった。
クラスの視線がふーちゃんに刺さる。
「しーっ!」
わたしは唇の前に人差し指を立てる。

「まだわかんないじゃん。」
「そうかな。」
「そうだよ。ねるに話しかけられてびっくりしただけかもしれないし。」

今日、私はまた図書室に行くことにした。
0031名無しって、書けない?(茸)
垢版 |
2018/03/16(金) 22:58:44.43ID:RDId5KEjd
>>29
ありがと、米さん
0032名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:34:26.10ID:LBsrVknA0
>>28
僕も「いいとこ」の方が詩的で好きです

>>24
チワンさんの米さんもいい感じになってきましたね
是非とも続けて欲しいシリーズです
0033 ◆.nO1rkdGpI (大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:45:39.51ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その1)

多くのバンドが抱える問題の一つに、ボーカルの人間性の欠如というものがある。
確かに、ボーカルはそのバンドの顔となり、声となるわけだから、バンド内での地位は高い。
売れるバンドには、才能のあるボーカルが、必ずと言っていいほど存在する。スポットライトはいつもボーカルに向けられる。
そして、彼らは勘違いするのだ。
「おいおい、なんでボーカルの俺が、こいつらと同じ扱いなんだ」
「ソロでもやっていけるんじゃね?」
僕たちのバンドもその例に漏れず、ボーカルが何度も入れ替わっていた。
そして今現在、ボーカルの座は空いていた。

「だったら、由依ちゃんがメインボーカルやれば?」
前々から何度も言っていることを、僕は言う。
「由依ちゃんもそこそこ歌えるしさ、絵になると思うよ」
「私には…」と由依ちゃんは首を振った。ベースだけがお友達と言わんばかりに、指で弦をはじいている。
由依ちゃんは本当に器用な女の子だ。今やっているベースはバンドに入った後から身につけた楽器で、本業はギターだ。
他に、アルトサックスとキーボードもできる。
「大丈夫だよ、声の質もいいから」
「でも、私、ベースしながらは歌えないから…」
「あぁ…そっか。でも僕は上手くないし、アイツに歌わすと面倒だし」
「アイツって、ずーみん?」
「そう、アイツ本当に面倒くさいんだよ」
0034名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:46:16.41ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その2)

僕がこのバンドに入ったキッカケは、単なる人材補充だった。
もともと、女の子だけで人を集めようとしていたところ、ドラムがなかなか見つからず、僕に白羽の矢が立ったというわけだ。
結局、ボーカルの子はすぐに辞めてしまい、由依ちゃんとずーみんと僕の三人で、メインボーカルを探す旅が始まった。

ずーみんも、由依ちゃんと同じかそれ以上に歌が上手かった。ギターも出来るし、小さいからビジュアル的にインパクトもある。
彼女をメインボーカルに据えようと考え、由依ちゃんも賛同してくれていた。
しかし、事はそう単純に進まないのだ。


それは、僕が初めてずーみんの歌声を聴いた時のことだった。
ライブハウスでボーカル探しをした帰り、すっかり夜は深くなっていた。
「今日も見つからなかったね」とかいつものように話しながら、三人で帰っていた。
僕は適当に相槌を打ちながら、目立たないように歩いていた。なにか揉め事があると、必ず僕が悪者にされる。
女の子二人に、男が一人、その構図が僕を悪者にさせているのかもしれないし、そもそも僕が人間的に劣っているのかもしれない。
とにかく、二人を敵に回すと絶対に勝てなかった。

明けそうもない暗闇の中、ただただ帰宅するために歩いていた。
0035名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:47:11.83ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その3)

帰り道、最初に一人になるのはずーみんで、場所は踏切だった。
由依ちゃんと僕は、二分くらい一緒に歩いてから別れて一人になる。
「じゃあね」
ずーみんが踏切を渡って、手を振った。
僕は手を振りながら、由依ちゃんとの会話に必要な二分ほどの話題を考えていた。
少し歩き始めた時、僕は止まった。踏切の向こうで歌声が聞こえたからだ。
「どうしたの?」
「由依ちゃん、ちょっとだけ待ってて」

「一生懸命生きてるから I say, Have a nice day」
その歌声を追いかける間、同じフレーズが繰り返されていた。
踏切が鳴った。すぐに遮断器が降りた。僕は飛び越えた。
「危ないよー」
由依ちゃんが心配そうに言った。
遮断器を飛び越えたのはこれが初めてで、恐らくこれが最後だろう。
線路は単線だから、悠々と渡ることができた。渡りきって十数秒後に貨物列車が通り過ぎた。
長い列車が後ろで通り過ぎると、近くでまた歌が聞こえ始めた。
「一生懸命生きてるから I say, Have a nice day」
0036名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:47:40.25ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その4)

「あれ、どうしたの。そんなに息切らして」
「ずーみん、頼みがあるんだ。バンドのために歌ってほしいんだ。今のもう一度歌って。」
「歌?歌なんか歌ってないよ」
「嘘だ。さっきまで歌ってたじゃん」
「歌ってないよ」
ずーみんが怖い顔をした。僕は動けなくなった。蛇に睨まれた蛙みたいに、本当に動けなくなった。
ずーみんと由依ちゃん、二人ともこの表情を持っていた。
「そう…ごめん。僕の空耳かも。悪かったよ」

鳴り始めた警報機の方を振り返った。
「ねぇ」とずーみんが呼び止めた。
「歌ってあげてもいいけど、ひとつ条件があるの」
少し間をおいて、ずーみんは話した。
「私をメインボーカルにすること。それで、由依ちゃんには歌わせないこと」
「別にいいんんじゃないの、由依ちゃんはボーカルやりたがってないから」
「それともう一つ、詞と曲は、私が書く。それができないなら私は歌わない」

余りにも大きすぎる代償だった。
今まで詞と曲を書いてきたのは由依ちゃんで、誰よりもこのバンドのことを理解した曲作りをしていた。

「考えとくよ、おやすみ」
僕は踏切の方へ歩き始めた。
0037名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:48:05.66ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その5)

僕は踏切を渡って、由依ちゃんのところまで走った。
由依ちゃんは泣いていた。
「え、どうしたの」
女の子は泣いている時、あまり理由を話したがらない。由依ちゃんは特にそうだった。

由依ちゃんはなかなか泣き止まなかった。しばらく一緒に歩いた。
「もう私には帰る場所がないんだ…」
由依ちゃんは、バス停のベンチに座った。
「あ、いや…何とかなると思うよ」
「こんな寒空の夜で、朝を待てって言うの?」
「え、何その文学的な表現。ていうか、何で素直に帰らなかったの」
「だって、『待ってて』って言ったでしょ」
「まぁ、そうだけど…」

バス停の時刻表を見た。確かにバスの時間が終わっていた。由依ちゃんには帰る場所がなかった。
遠かったと言う方が正確かもしれない。二時間歩けば、たどり着ける。

由依ちゃんは泣き止むと、僕を睨んで、二択を迫った。
おつりも含めたタクシー代1万円を渡すか、歩いてアパートまで送り届けるか、その二択だった。
ケツカッチンではなかったから時間は充分にあった。今月カツカツだったからお金に余裕はなかった。
必然的に由依ちゃんと歩く決断をした。
0038名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:48:48.27ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その6)

「二時間も女の子歩かすなんて最低」と言いながらも、由依ちゃんは歩いた。
由依ちゃんがアパートの中へ入った。僕はすぐ目の前にある公園に入った。
ベンチに寝転がると、数分で眠りに落ちた。


「ねぇ、ねぇってば」
近くで由依ちゃんの声が聞こえた。なぜか目が開かなかった。体は硬直していた。
「何で言ってくれなかったの?」
「違うんだ…」
「何で言ってくれなかったの?」
「あ、いや…由依ちゃんが悲しむと思って」
「何で言ってくれなかったの?」
「また、泣いちゃうだろ」
「何で…」
体が揺すぶられた。何度も揺すぶられた。
目は開かなかったが、睨まれていることはわかった。身動きが取れなかった。

「ねぇ、起きて」
由依ちゃんが心配そうな顔で僕を覗き込んでいた。もう睨んでなかった。
「どんな夢見てたの?何で私が悲しんで泣いちゃうの?」
「夢…」
「公園なんかで寝てるからだよ。何で帰らなかったの」
「あぁそうだ…朝までバスを待とうと思ったんだった。由依ちゃんは何でここにいるの?」
「ちょっと散歩にね…」
「こんな夜中に?」
「ちょっと嫌なことがあってね。不安になると、外に出たくなるの」
0039名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:49:28.62ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その7)

由依ちゃんのベッドは小さい。そのベッドに二人で寝た。
僕が風邪を引かないようにと、アパートの中へ入れてくれたのだ。
普段、彼女の使っている枕が、今は僕の頭にあった。由依ちゃんは座布団をシーツの中に入れて枕代わりにしていた。
さっきまで寝ていたからか、目が冴えている。由依ちゃんはぐっすり眠っていた。
もどかしい、実にもどかしい。

鼻先を由依ちゃんの髪に近づけた。微かな香りが欲求を掻き立てた。
もう少し近づける。
「殺すよ」
睨まれた。僕はそっと離れた。
「由依ちゃん、取りあえずこの手錠を外してくんないかな」
「ダメだよ。何するか分からないからね」
由依ちゃんは満足そうな顔で目をつぶった。
これなら、公園で寝ている方がよっぽど自由だった。

まもなく、寝息が聞こえてきた。横を向いた。
由依ちゃんは完全に寝ていた。なぜだか、僕の心は落ち着いていた。
手錠をかけられているとは言え、同じベッドでこう安々と眠られると嬉しかった。
0040名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/17(土) 12:51:12.94ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その8)

永遠に思える時間にも、かならず終わりは来る。時計のアラームが鳴った。
僕は一睡もできなかった。思ったよりも由依ちゃんの寝相が悪かったからだ。
はじめの方は抱きまくら状態で心地良かったのが、だんだんエスカレートして早朝にはサンドバック同然だった。
手錠をかけられていたから、反撃できなかった。

「実はね…」
由依ちゃんはお湯を沸かしながら、僕に話しかけた。
「その手錠、おもちゃだからすぐ外せるんだよ」
「え?」
「そこにボタンあるでしょ。押してみ」
手錠の輪っかにボタンがついていた。それを押すと、簡単に外れた。
「本当に信用してなかったら、そもそも泊めてないよ」

優しさとは何なんだろう、疑念の渦中に朝を迎えた。

(つづく)

千葉県さんに感化されて、いくちゃんの物語を書こうと思ったんですが、肝心のいくちゃんがでてきません(泣)
続きは夜にでも
0041名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/03/17(土) 13:39:15.87ID:gxYrZqoxK
>>30
続きはあるのかな?期待させるです

>>31
大丈夫やで
http://o.5ch.net/13nzd.png

>>40
ひさびさの師匠登場で嬉しいっす
ちょっとミステリアスな感じが加わってまたイイですね
早く夜が来るといいな
0042 ◆.nO1rkdGpI (大阪府)
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2018/03/17(土) 15:08:13.56ID:LBsrVknA0
>>41
師匠w
やっぱですね、複数の女の子と何かしらの関係を持つと、隠し事が多くなってミステリアスになっちゃうのかもしれません
0043名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 15:22:56.20ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その9)

僕たちはコミックバンドではなかったはずだ。
ずーみんは「芸術は爆発だ」と言わんばかりに、先鋭的な曲を作った。
奇妙な日本語に英語のスラングを交えて、曲調もパンク・ロックみたいになった。
客のウケは悪かった。
それでも、ずーみんは意味のない歌詞を書き続けた。

「ずーみん、このままだと客がいなくなるよ。やっぱり、曲作りは由依ちゃんに…」
「じゃあ、私は歌わないよ」
最後に睨まれるとわかっていながら、僕はずーみんを説得し続けた。

由依ちゃんは曲によって、楽器を変えた。
曲作りの座を奪われて落ち込んでいるのかと思ったが、意外にもケロッとしていた。
ただ、つまらなさそうな顔で演奏しているのは確かだった。
0044名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 15:23:39.87ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その10)

そして、とうとう客は一人になった。若い女の子だ。
最近になってから初めて顔を見せた子で、常連とは雰囲気が違っていた。
ドレス寄りの服装を着て、手拍子することなく、僕らの曲を聞いていた。
ライブが終わり、僕はその子をつかまえた。からあげを奢るという条件付きで、話をすることができた。

「見た目と違って、割とジャンキーなもの食べるんだね」
スタンド形式の円形テーブルには、からあげとアップルパイが置いてある。
「で、何ですか。私に用事なんでしょ」
「何でいつも僕らの演奏を聞いてくれるの?」
「わからないのよ」
「わからない?」
「ええ、友達にいいバンドがいるって紹介されて見に来たんだけどね、全然いいと思えないの。その友達、私より耳が肥えているから、間違えるはずないんだけどね」
「あぁ…君がここへ来たのっていつごろだっけ?」
「うーんと、三週間前」
「それでか…その友達に伝えといてよ、君の耳は正しいって」
「そんなに自信あるなら、自分で言ったらどうですか。その子、いつも丘の上にいるから」
「丘の上?」
「ええそうよ、音大の丘の上。音楽に詳しいのよ」
0045名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 15:24:56.42ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その11)

翌日のお昼、僕は音大の受付で記帳をしていた。ずーみんも横でペンを握っていた。
僕は一人で行こうとしたのだが、「私も連れてって」とまた例によって睨まれたので、連れてきた次第だ。
由依ちゃんは来なかった。親戚のお葬式に参列するのが理由らしいが、本当かどうかはわからない。
これまでにも似たようなことが何度もあったからだ。新しい人と顔を合わせる時には、極度の人見知りが発動して、必ず親戚が死んでいた。
由依ちゃんは、これまでに二十五人ほど親戚を亡くしている。

キャンパス内は気品にあふれていた。
学生のファッションは独創的でありながら、センスがよかった。
僕とずーみんは、黒のサングラスをかけ、黒の革ジャンを羽織っていたため、相当に目立った。

そして、どこからともなく聞こえてきたのが、野太いオペラの『オー・ソレ・ミオ』であった。
0046名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 15:25:50.42ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その12)

丘の上の女の子は、ずーみんを泣かせた。なぜずーみんが泣いたのかは知らない。
丘の上に登るなり、女の子は二人で話がしたいと言って、ずーみんを連れて行ったからだ。
その場に残された僕は、同じく女の子にほったらかしにされている太ったおじさんと一緒に、女の子の作った肉巻きおにぎりを食べた。
太ったおじさんは、気さくで面白い人だった。

ずーみんが泣きながら一人で戻ってきたときには、もう太ったおじさんはいなかった。
どうしていいかわからず、取りあえず肉巻きおにぎりをずーみんに渡した。
「いらない」とずーみんは言う。もっともだった。

帰りの電車でも、ずーみんは落ち込んだままだった。他人から見れば、ただのクールな女の子に見えたかもしれない。
ただ、僕にとっては異常事態だった。いつも引っ切り無しに喋っている彼女が、一言も声を発さない。
怯えているようにも見えるし、悔しがっているようにも見える。
0047名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 15:27:48.55ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その13)

駅のキオスクで冷たいコーラと魚肉ソーセージを買った。今思えば、なぜ小さいキオスクに魚肉ソーセージなんか置いてあったのだろう。
駅のロータリーでバスを待った。僕は缶のコーラをずーみんの首筋に当てた。
ずーみんは驚いてから僕を睨んだ。
「いや、なかなか顔上げてくれないからさ。今ので元気出た?」
「ばかぁ」
そう言って、僕の右手にある魚肉ソーセージを奪って食べ始めた。
ずーみんが少しでも笑ってくれるなら、何でもよかった。


僕はずーみんをライブハウスに預けると、由依ちゃんの携帯に電話をした。
「もしもし、由依ちゃん?親戚のお葬式終わった?」
「あ…うん。ていうか、あれウソだから」
「うん、知ってるよ。暇だったらさ、ライブハウス寄ってくれない」
「どうして?」
「ずーみんが大変なんだ。全然喋らないんだ」
「それは大変だね。うん…とにかく行ってみるよ」

(続く)

やっぱ終わんないや、続きは夜で
0048名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/17(土) 15:35:24.67ID:/O7XpsgTa
>>47
お帰りなさいませ師匠!

復帰早々めっちゃ大作ですやんw
0049名無しって、書けない?(茸)
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2018/03/17(土) 18:32:55.86ID:xnDIvDqGd
>>30
こういうの好き
0050名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 19:09:44.04ID:LBsrVknA0
>>48
だから師匠じゃないですw
0051名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 19:10:07.22ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その14)

僕は再び電車に乗った。夕方の電車にはサラリーマンと学生がごった返している。
今頃、丘の上の女の子も電車に乗っているんだろうか。キャンパスに留まってくれていることを願って、再び音大へ向かった。

日が落ちかけた頃、音大の丘へ辿り着いた。
「やっぱり来たのね」
丘の頂上に女の子はいた。
「久しぶりだね、いくちゃん」
「さっき会ったじゃない」
「でも、ほら、さっきはおじさんもいたし、すぐにずーみんとどっか行っちゃたしさ」
「二年ぶりかしら、あなたと会うの」
「そうだね、僕が音大を中退したのが二年前だから」
「ずっと待ってたのよ、お別れの言葉」
「へへ、悪かったね。急に居なくなって」
「あの子どうなった?」
「ずーみん?僕にはよくわからないね。君が何を言ったのかも知らないし」
「徹底的に叩きのめしたわ。音楽、人格、両方とも」
「ひどいじゃないか」
「あれくらいで駄目になるようでは、先がないわ。本当に強い子はね、コケない子じゃない。コケた後に立ち上がれる子なの」
「いや、そうかもしれないけど…」
「心配ないわ、私の勘が正しければ、あの子はすぐに立ち上がる。今晩にでもね。むしろ心配なのはあなたの方」
「僕が?」
「少し嫌な展開になるかもしれないけど、受け入れることね」
0052名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 19:10:40.67ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その15)

僕たちのバンドが拠点としているライブハウスは地下にある。公演の無い日はただのバーとして営業している。
僕はカウンター席の前を通って、楽屋に向かった。楽屋には明かりがついていた。

話している内容がわからずとも、その会話が円滑に進んでいるかどうかは容易に判別がつく。
由依ちゃんとずーみん、二人だけで話しているところを初めて見た。

「あ、どこ行ってたの?」
ずーみんが僕に気付いた。
「ちょっと、電話の話と違うじゃん。ずーみんめっちゃ喋るよ」
由依ちゃんが僕に言う。
「あのね」と二人の声が重なった。
決心したような顔をしてから、ずーみんが口を開いた。
「私たち、二人で歌ってみたいの。コンビ名は『ゆいちゃんず』」
「そうなの。で、ごめんだけど今のバンドは解散で」

なるほど、いくちゃんの言っていた嫌な展開というのはこのことか。
僕にとっては、大したことではない。

「そう、じゃあ僕は新しいバンドでも作ろうかな」
0053名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 19:11:39.79ID:LBsrVknA0
オー・ソレ・ミオ(その16)

それから少し経ったある日、僕はスティックを握って、ドラムセットの前にいた。
スポットライトは当たっていない。

新しいバンドを作る必要はなかった。
『ゆいちゃんず』のバックバンド扱いで、辛うじて二人の側に留まることができたからだ。

彼女たちは夜明けを迎えた。弱々しくも輝かしい光を放っていた。
彼女たちが太陽ならば、僕は月。それで充分輝けた。
オー・ソレ・ミオ。僕の太陽たちは、いつまでも沈まないだろう。

(終)
0054名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/17(土) 19:40:34.02ID:nJXhE8m6a
>>50
なにをおっしゃりますw

俺の妄想がたまに小説みたいになるのは大阪府さんが小説スレに現れて見本になってくれたからですからね

意外と感謝してますよw

ちなみに台詞と会話を織りまぜるのはチワンさんから盗みましたw
0055名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/17(土) 19:44:08.61ID:nJXhE8m6a
>>53
ちゃんといくちゃんも出てきてみんなが幸せになれて良かった

いくちゃんからずーみんへの闘魂継承には胸が熱くなりました
0056JUVENILE ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/03/17(土) 22:12:52.37ID:sY6oIfmU0
「ねぇ、なんか弾いてよ。」
楽器が窮屈そうに置かれた教室。
雑然と並べられた椅子のひとつに
座る僕は、風に撫でられ乱れた前髪を
そっと直す小林由依に言った。
由依は返事の代わりに焦げ茶色の中古で買った古い一万円ちょっとのアコースティックギターを取り出し弦を幽かに爪弾いた。
そのあとしばらく由依は天井を見つめなにか呟いている。僕はただ、その様子をじっと見つめた。
由依はそのうち小さく頷くと息を吸い込んだ。

「立ち止まってすべてを無にした
目をそらして 
逃げてたことを 恥じらって 
向かい合うことができたら 奇跡を信じた 」

それはまったく聞いたことのない歌だったが、とても彼女に合う歌だと思った。
僕は眼を閉じ、彼女の憂いを帯びた歌声に耳をすました。

弦がキュッと音をたてる。歌い終えた由依はひとつ息をしてギターを横に置いた。
「どう?」
由依は少し恥ずかしそうに僕を見た。
「凄い良かった。」
「ふふ。誰かの前で弾くの初めてだったの。」
微笑みが揺れる。逃れた視線の先でカーテンが風に膨らむ。
何処かで遠く海の香りがした。
0057名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/17(土) 23:21:00.42ID:LBsrVknA0
>>54
出来の良し悪しは別として、一応スタンダードなスタイルは貫いてますからねw
でも庭さんの作品も、僕が現れる以前から充分に物語として高いレベルで体を成しておられましたよ
逆に、庭さんとチワンさんからは「そういう書き方もあるのか」と教わっています

>>56
大塚愛はたまに聞きたくなりますね
特定の季節に特定の気候、カッチリ当てはまる時に聞くと、情緒的感動を覚えます
0058名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/03/17(土) 23:39:35.86ID:sY6oIfmU0
>>57
大塚愛ってよくわかりましたね、
0059レモンハートside B ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/03/17(土) 23:43:37.59ID:sY6oIfmU0
平成11年10月25日(月)
数日前にラジオで聞いた、その歌声が忘れられなかった。
”終わりにはどうせ独りだし 虚の真実を押し通して 絶えてゆくのがいい”
その巻舌と独特の掠れた声で歌う突き刺すような詩。僕は一瞬にして彼女の虜になった。彼女の名前は椎名林檎。曲名は本能。

昼食をとると、またいつものように図書室に向かった。
夢野久作のドグラ・マグラ。
三大奇書と呼ばれるこの本は読み終えたものは気が狂うとかそんな風に言われている。いま、文庫版の上巻、真ん中らへんまで読んだ。感想はただ、ただ、意味不明。
キチガイ地獄外道祭文が出てきた日にはもう本格的に意味が分からなくなった。
スカラカチャカポコ、ただそれだけが頭から離れない。


相変わらず訳の分からないその本に悪戦苦闘していると急に声がした。
「なにしてるの?」
たしかそんな声だ。僕は慌てて、図書室を出た。

女は害悪だ。女はみんな性格が歪んでいる。僕のようなものを嘲り、見下している。
そんなふうに思うようになったのはいつからだろうか?
小学五年生のとき。クラスで好きだった女の子を筆頭にクラス全員からバイ菌扱いされた日か?
中学一年生のとき。クラスのとんでもなく香水臭い女に面罵された日か?
もう覚えていない。
ともかくそんなことがあってから女は害悪。だという歪んだ感覚が僕に起こった。
そんな日々が続き。
人間と会話しない日が続いた。
たまに話しかけられると思ったら、たんにからかわれるか、悪口。
僕はそのうち誰に話しかけられても無視するようになった。

おそらくあの女は私をからかうか虐めるために話しかけたに違いない。
明日、図書室に行けばまた話しかけられ、またあの時みたいに地獄を見る。
安穏の場はもうないのか。
僕は嫌な感情に埋もれた。
0060名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/03/18(日) 00:53:01.63ID:iiupR++y0
>>40
まさか僕に感化されるとは
驚きです、
めっちゃ面白いです
0061名無しって、書けない?(空)
垢版 |
2018/03/18(日) 06:59:59.84ID:l7OFER8eM
通りの両脇に並ぶ石造りの高い建物を陰が朧気に昇っている。
大空を覆うパリー特有の青紫色の混じった黄昏が、昼過ぎまで降り続いた霖雨に濡れそぼった石畳の上で映し返されて、
カフェーの赤茶けた煉瓦に埋め込まれた四角い窓から力強く射し込んでいたので、薄暗い電灯に統一された店内は深い暮色の底で、しかしアンニュイな明るさを湛えていた。
その窓硝子の上に設えられた幾何学模様のヴィトラーユが優しい極彩色をひとり俯いて涙を頬に滴らせている東洋女性の栗色の髪の上にそっと投げ落としている。
天井から吊された小さな音響設備が奏でるムニュエの物憂い軽快さが彼女の悲しみに打ち沈んだ印象を一層色濃くしていた。
僕がこの喫茶店に入ってから十分程、彼女は始終涙を流して、陰鬱な表情でただ机の上に置かれた紅茶を眺めている。
給仕に尋ねると2時間はああしてるからなんとかしてほしいとのこと。
こんな場末の地味な店に観光客が来るはずはないからして、きっと彼女は長期滞在者だ。それにあの表情。あの憂鬱に囚われた表情は、東洋人のなかでも、日本人以外には考えられない。
僕はこの確信の答え合わせをすべく意を決して女性に話しかけてみた。
「ボンソワール。ディトゥモア、ヴゼットゥジャポネーズ?」
女は驚いた顔で僕の眼を見詰める。涙に濡れた瞳は激しく澄んでいて、僕を貫いて向こう側さえ見えているのではないかと思われた。
「ウィ、そうですけど」
やっぱり日本人だ。
彼女はその視線を小さな円卓の上に戻して元の世界へと帰ろうとしている。
僕は向いの椅子に腰掛けて、
「私は仕事でここの近くに住んでるんだ。君は留学か何かかい?」
「君」という言い方が気に障ったのか、彼女は僕の言葉を遮るように、
「佐藤です。デザインの勉強でここに来ました」
彼女は感情を閉じ込めたまま唇だけを動かして言葉を発した。訝しげな眼が馴れ馴れしく接する僕の姿を映していた。
「ああ、ごめんね、佐藤さん。とまれ若い内はそうやって悩むのがいいよ。悩むっていうことは、自分の頭で考えているってことだからね」
佐藤は、僕が彼女を心配して話しかけたことを察して、自分が泣いていることに初めて気付いたかのように頬を夕焼け色にして照れている。
「こんな場所に来るなんて自分の意志なしじゃできないよ。
佐藤さんは今まで自分の考えで道を切り開いて来たんだから、そうやって存分に悩んで未来を手にすればいいはずさ。
ほら、『掴み取らねば逃げ去るぞ』ってやつだよ」
僕の気が利かないフォローに、彼女は居心地悪げに苦笑して、
「すいません、ご心配をおかけしたようで」
「いやいや、私でよければ相談に乗るよ。これから晩御飯でもどう?君の涙の理由を聞かせてよ」
佐藤は「君」とい言葉にすかさず反応して、
「佐藤です」
「ああ、ごめんね。佐藤さん」
黄昏が色硝子を透き通る色鮮やかな明るさと仄赤い頬とが混じり合った不思議な魅力漲る彼女の顔に浮かんだ微笑みは確かに僕を安心させた。
0063名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/18(日) 12:55:24.08ID:UBCiWf5Z0
>>60
どうもです

>>61
地の文のアクセントまでもがフランス語に影響されていて、とてもお洒落ですね
なぜフランス語はこうも綺麗なんでしょうか
0064 ◆8rGfNUPzOY (catv?)
垢版 |
2018/03/18(日) 23:12:04.95ID:7SKXZRgf0
京子さんと初めて会ったのは、姉の引っ越しの手伝いをしにいったときの事だった。
ルームメイトだという彼女を紹介されたときから、いい感じだなとおもっていた僕は、
その後、なにかと理由を付けては姉のマンションへと遊びに行くようになっていた。

そんな思いが姉にばれないはずもなく、
強烈な一言で僕を牽制してきた。

「きょんことアタシは付き合ってるんだからね。アンタ…変な気起こすんじゃないよ?」
「へ?」
ツキアッテル、という言葉の意味が理解できず、姉の顔をアホの子の様に見つめる。
「だから!付き合ってるんだってば」
そんな簡単な事を理解するのに時間がかかってしまったのは、
無理もないことだったと思う。
女性同士でのそういう世界があるという事は、まあ知ってはいたのだけれど、
まさか身内でそんなことがあるなんて、全くの想定外だったから。

でも、できればそういう事は早く言ってほしかったと思うのです。
こんなにに好きになってしまってから、そんな事を知らせてくるのは酷すぎるよ…

            ◇

傷心の僕は何をする気にもなれず、
学校と家と、シフトが入っているときのバイト先以外はどこにも行かない、
半引きこもり状態になっていた。
そんな時、京子さんからメッセージが届いた。

            ◇

たかちゃん
(友達にそう呼ばれていると言った次の瞬間から、京子さんの僕の呼び名はたかちゃんになりました)
最近遊びに来てくれないね。
あんまりかまってくれないと、寂しくて死んじゃうよ?

(ウサギの絵文字)←きょんこうさぎ

            ◇

多分あまり考えずに送ってきたのだと思うし、
僕が持って行くSwitch目当てであろう事も十分わかっていたのだけれど、
傷ついた僕の心を跳ね上げるには十分すぎる効果があった。
次の日から僕は、またぞろ姉のマンションへと足繁く通う日々を送ることになったのです。

たとえそれが、決して幸せになれない茨の道だとわかっていても。
0065 ◆8rGfNUPzOY (catv?)
垢版 |
2018/03/18(日) 23:14:01.38ID:7SKXZRgf0
「たかちゃんさあ、ちょっと協力してほしいことがあるんだよね」
懲りずにまた姉のマンションへと出向き、三人でゲームをしていると、
不意に京子さんは手を止めて、僕に向き直った。
姉はそんな京子さんの様子を、なぜだかムッとした感じで眺めている。
いったい何なのだろうか??

「私と彩花が付き合ってるってのは聞いたでしょ?」
「…聞きました」

できれば、僕の心の傷が完全に癒えて、
別の好きな人ができるまで現実逃避させてほしかったという気持ちはあります。
「できれば彩花との子供が欲しいなって思うけど、それは無理じゃない」
「まあ、そうですね」
変な話題になってきたので、助けを求めるように姉を見つめた。
が、姉ちゃんは不機嫌そうにそっぽを向いてしまった。
「でもさ、彩花との子供を作るのは無理だけど、それに近い子供は作れるわけじゃない」
一瞬、何を言っているのかわからなかったけれど、
姉に近い血統の男、つまりは僕や親父なんかが協力すれば、
姉ちゃんに近い子供は作れるだろう、と言いたいんだろうなって事はなんとなく理解できた。

「それは、例えば僕に精子を提供して欲しいみたいな、そういう話ですか?」

聞きかじりとうろ覚えの知識で、なんとなくの人口受精の仕組みを思い浮かべてみる。
精子を提供するのはチトこっぱずかしいけど、
それぐらいの事なら別にやってもいい…って言おうとして、その言葉を飲み込んだ。
好きな人が、僕の血を引いた子を産んだと知っていて、
はたして普通で居られるだろうか??

「そう。彩花にはたかちゃんか彩花のお父さんのどっちかって言ったんだけど」
「親父なんて絶対無理!」
不機嫌そうに聞いていた姉ちゃんがいきなり割り込む。
まあ、僕や姉ちゃんの弟か妹が生まれるのに等しいわけであり、
そんな事は姉ちゃんはもちろん、僕だってものすごいイヤだ。
「だからね、たかちゃんに協力してもらおうって」
姉ちゃんは僕が協力するのもあまり納得していないのだろう。
一瞬僕を睨むと、すぐにそっぽを向いてしまった。

仮に僕が断ったら、全く別な人の精子を使おうっていう話になるのだろうか。
ちょっと想像しただけでも京子さんが汚されたような気がして、
絶望的な気分になった。そんなの…僕はイヤだ!

「わかりました。やります」
「たかちゃんならそう言ってくれると思ってたんだ。アリガト」
「僕は病院かどこかで精子を提供すればいいんですよね?」
「何言ってんの。そういうのってものすごいお金かかるんだよ?そんなお金もってないし」
「へ??じゃあ…」

「うん。私とセックスしてくれればいいから」

                                 (つづく)
0066名無しって、書けない?(catv?)
垢版 |
2018/03/18(日) 23:16:25.36ID:7SKXZRgf0
エロってどれぐらいまで書いて良いのかわかりませんが、思いついたので…
元ネタはRe:Mindです
0067名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/19(月) 19:18:46.21ID:4wcijkvX0
>>66
話の流れ方が自然で読みやすいです
なんかエロというよりは、マイケル・サンデル教授のような倫理的なテーマですね
性に関する文章も、サラッと軽くて、村上春樹っぽいです
0068グラスのふちで小鳥は歌う(茸)
垢版 |
2018/03/19(月) 21:02:51.65ID:59koJ5R1d
カウンターの席で女は壁に飾られた数多の酒瓶を泳ぐように見つめた。まるでその目は森の中を彷徨うカワウソのようだった
(しかしそれは店内の照明が暗すぎるせいかもしれない)。

彼女はこの世界の闇を全て注ぎ込んだか
のように黒いカクテルを口にしていた。

僕はすぐそばの席で彼女のことを時折周りを見渡すようなふりをして盗み見た。
そのあとで僕は手元にあったまるで夏の青い空が注ぎ込まれたかのような
スカイダイビングのショートグラスを見つめた。
「何か用?」彼女は突然こちらを見ながらそう言った。僕と彼女は古い歴史のある(つまりはかなりボロい)椅子ひとつしか距離がなかった。僕はそのことに今更気づいた。「話したいことが?」
僕はグラスを見つめながら必死に言葉を探した。
しかしグラスに言葉は
浮かんでいないし、透き通るような色の液体を見たところで思うような言葉はきっと出てこないだろう。その様は、まるで雨に濡れた子犬のようだった。
「そのカクテルは?」
女は少し困惑した様な表情で答えた。
「カクテルの名前?」
僕は単純にその、カクテルの名前を聞きたかったのだけど(本当はそんなのどうだってよかったけど)今の言い方だと、そのカクテルは、どんな味か?どんなものが入っているか?様々な答え方ができる。
なんて曖昧な質問をしたんだ。僕は小さくため息をついた。
「そう、名前。」まるで能面のように張り付いた笑顔で僕は答えた。彼女はきっとぼくの笑顔を無気味に思っただろう。
「ブラック・レイン。」
彼女はショーウィンドウに並べられたマネキンのような顔で答えた。僕はこんなこと聞かなければよかったと首を小さく振った。
彼女はブラック・レインに負けず劣らず黒い髪を白くて綺麗な耳にかけた。
僕はその仕草をスカイダイビングを一口飲みながら見つめた。
僕はその耳を見たあと、歪んだ赤いルージュが塗られた口を見ながら彼女か次の言葉を発するのを待った。
「あなたはいつ孤独を感じる? 」
うまく言葉が出てこない。
それは孤独を感じることがないので出てこないという訳ではなく
単に孤独をあまり意識して感じた事がないからだ。
「しいていえば−雑踏のなかかな」
「しいていえば」
彼女は僕の言葉をゆっくりとなぞった。
「君は?」
僕はなにか考え事をし始めた彼女に聞いた。
「私も同じ。」赤いルージュが小さな証明に照らされ怪しく輝いた。
「君の名前は?」僕は彼女に聞いた。
彼女は僕の方を見ずに
「平手友梨奈。」小さくそう告げた。
彼女とはいづれまた何処かで会うだろうと色の薄くなったスカイダイビングを見つめて思った。
0069 ◆pZLaUoYPXc (茸)
垢版 |
2018/03/19(月) 21:04:22.88ID:59koJ5R1d
>>68
名前を付け忘れましたが千葉県です。
0070 ◆pZLaUoYPXc (茸)
垢版 |
2018/03/19(月) 21:05:17.66ID:59koJ5R1d
村上春樹と開高健と欅の楽曲が混ざりあっています。
0071 ◆pZLaUoYPXc (茸)
垢版 |
2018/03/19(月) 21:06:50.62ID:59koJ5R1d
続きがあるような感じの終わりにしたけど続きを書く体力がないので誰かに書いてほしい笑
0072名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/03/19(月) 22:41:34.26ID:8+mvDOutK
私は先生の体力回復を待ちたいと思います(笑)
0073罪の味 ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/03/21(水) 04:36:22.74ID:ZtUHROZnd
卸したてのシーツは瞬く間に皺となる。
ベットは軋り、荒い呼吸と汗ばむ体は何度も重なり逢う。

男の舌は不気味なまでに白い彼女の躯を這い、彼女の瞼は強く閉じられる。
女の額からは一筋の汗が胸元へ流れる。
男はそれを見つけると舌でその汗を舐めとってしまった。
男は幾分、粘着質に腰を動かした。
女は男の汗ばんだ首筋に手を回す。
二人の口には何度も互いの唾液によるか細い蜘蛛の糸が出来る。
口腔内は生々しい味が広がる。
男女の裸体を背にホテルの古い時計はただ、無機質に深夜の二時を報せた。

呼吸の速度は段々早くなり、男の腰は小刻みに動く。女の白く小さな胸はその小刻みに合わせ、僅かに動く。
男は低く小さい、そして苦しげな声で彼女の名前を呟く。
「・・・愛佳。」女は微かに頷き声にならぬ声を発した。
室内は深い沈黙に包まれる。しかし時計の針が奏でる機械音だけはその沈黙を破り聞こえ続ける。

どれだけ時間が経ったのだろうか。
「いま何時。」
女は荒い呼気の男に時間を尋ねる。
男は傍らに投げ置かれた携帯の画面を見て
「午前二時半。」と彼女に告げた。
女はベットの隅に有る黒い下着を手に取り乍ら「そろそろ行かなくちゃ。」
少し寂しげに告げた。
「・・・そう。」
男はベットサイドに置かれた赤い箱から一本煙草を取り出し蛍光色の安いライターで火をつける。
細い煙が室内に立ち昇る。

「私も。」
猫の様な眼で煙草の煙を見つめ呟いた。
男は黙って煙草を一本彼女に渡す。
女は熟れた手付きで自らの潤んだ赤い唇に煙草を運んだ。
男はその様を見ると傍らのライターで女が咥えた煙草に火をつける。
「吸わないんじゃないのか。」
指の間で煙草を挟み、男は女に言った。
「うん。何となく。」
女は酷く無感情な声で応えた。

ベットの下には男の白いTシャツが乱暴に放置されている。
女の服は室内にある小さなテーブルに畳まれている。

短くなった、煙草をベットサイドの黒い灰皿に押し付けると女は服を着、煙草臭い唇で同じ唇の男にキスをする。
「どこだっけ。」女はバックからマスクと黒いメガネを取り出し付けると
「じゃあね。」と言い部屋を去る。

部屋のなかには煙草の香りと女がカモフラージュに振り撒いた香水が残っていた。
男は鼻をひくつかせると投げ出されたシャツとジーンズに着替えた。

男は夜の県道を自宅に向かって走らせる。
助手席に置かれた携帯は点滅している。
男は携帯を片手で手にした。
女からメッセージが送られていた。
「家に着いた。みんな寝てたみたい。良かった。」
男は赤く点った信号の下でそんな文面を見ている。
男はそのあとでホームページの下部、黒い服を着込んだ綺麗な若い女たちの写真のなかにさっきまで一緒に居た女を見つけた。
その女の写真の下には小さく志田愛佳と名前が書かれていた。

信号が青にかわった。
男はハンドルを握り直し、先程交わしたキスの味を甦らせた。その味は男以外、ほかのだれにも味わえない甘美な罪の味がしていた。
0074 ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/03/21(水) 04:39:02.31ID:ZtUHROZnd
森山直太朗さんの「罪の味」から。
しかし内容とはなんの関係もありません。
内容自体は平井堅さんの「哀歌(エレジー)」から。
0075名無しって、書けない?(茸)
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2018/03/21(水) 04:40:11.31ID:ZtUHROZnd
なんかこれだけ文体が少し変わっている気がする。そして何となくアダルトすぎるかなと
0076名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/03/21(水) 11:10:32.08ID:Y4SHRa2rK
>>75
内容によって文体が変わるのは自然なことではないでしょうか
エロも可と謳いながらも今までなかなか出てこなかった官能的な作品で、私はアリだと思います
0077名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/21(水) 11:13:48.47ID:Fm7pDlVZa
ちなみに俺もアリだと思います
0079 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/03/21(水) 20:49:35.70ID:HSGj137S0
人を想う言持ちは強い。

それは、素晴らしいこと。
人間の感情の力は機械などで代用は不可だからである。
人間の内なる力とでもいえよう。

だが、その力は時として常軌を逸脱することがある。
なぜならば、人を想う気持ちは受け止める相手がいなければ、際限なくエネルギーを出し続けるからである。
自分の欲求が満たされるまで……。

そして、それは……通常であれば抑止できるであろう理性さえ簡単に超えてしまう。
時にそれは英雄としてたたえられ
時にそれは犯罪として処罰される。

その人の想う気持ちを、今……最も受けやすいのがアイドルである。
昨今のアイドルグループは身近になった。
握手会、チェキ会……身近になることで、己の想いを届けやすくなった。
結果、商品価値としての売上を向上させる福音と共に
身近になったアイドル達への危険を増す副作用を伴うこととなる。

何が言いたいかと言えば
それだけ人の感情は危険だということだ。


欅坂46怪異譚

鈴本美愉の場合


「お疲れ様ー」

美愉は、レッスン終わりに織田奈那にと声をかける。
織田奈那は、美愉にとって、一番話しかけやすく、そして大切な人でもある。
ドラマの撮影時から仲良くなった……人見知りが強く、なかなか人と仲良くなれない自分にとって
織田奈那は、そんな自分であっても話しかけてくれるし、いろいろ話も聞いてもらえた。
自然な自分でいることが出来た。

「お疲れーみゆ」
「お疲れ様、みゆちゃん」

でも、織田奈那は、小林由依のことが好きであった。
織田奈那が小林由依を見る目は、美愉を見る目とは異なり、目を輝かせてとても楽しそうなものであった。
そんな織田奈那を見るのが美愉は幸せだった。
自分には、いや、他の人には見せない織田奈那の顔を小林由依は見せてくれる。
それを見ることができる幸せ。
だから、美愉はそれでよかった。
今までの関係をキープできれば、それで幸せだった。
0080 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/03/21(水) 20:50:15.56ID:HSGj137S0
「まだ練習していくの?鈴本」
「うん、先帰ってて」
「はーい、無理しないでね」

齋藤冬優花にそう答えた美愉は、そういって彼女を置いてレッスン室を後にする。
レッスン室にと残された鈴本美愉。
自分はダンスメンバーとして期待をされていた。
だからこそ、自分はみんなを引っ張る役目がある……そうすれば織田奈那にも頼られる。
それだけの気持ちではないけれど、でも、自分にとってはそれもやる気の一つだった。
欅坂46であるが故の、自分の役割……それを全うしなくてはいけない。
そうしなければ、織田奈那の隣になんか立てないんだから。
レッスン室の壁に設置された大きな鏡を見ながら、美愉はダンスの練習をする。
それは、彼女にとって雑念を振り払うかのように……。

『由依、今日いつものとこ寄って帰ろうよ』
『ええ〜〜』
『お願い!』
『もう……しょうがないなぁ』

帰り際での二人の会話。
あの場所にもし自分がいることが出来たなら……。
頭に過る光景、自分と織田奈那が一緒にカフェで話をしている。
楽しそうに笑う自分達。
そんな楽しそうな光景……。

「はあ、はあ……」

激しいダンスを終えて、大きく息を吐く美愉。
どうして、自分ではないのだろうか。
どうして、自分だけこうなのだろうか。
メンバーは、みんな打ち解け合っているし、仲の良いコンビもいる。
長沢菜々香・渡辺梨加もそうだし、志田愛佳・渡邊理佐もそうだ。
自分は、どうしてもそういう関係性を築くのが下手だ。
できない、難しい……。

『我慢する必要がある?』

その声に顔をあげる美愉。
自分の視界に入ったのは鏡に映る自分自身の姿であった。
彼女は、鏡の中で美愉のことを見つめている。

『私は、織田奈那のことが好き。だから、彼女を求める。周りにいる邪魔な奴は排除したい』
「何言ってるの……私はそんなこと思っていない!」

美愉は、鏡の中の自分に向かって大声をあげる。
だが、鏡の中の自分は、それでも言葉を続ける。

『織田奈那がゆいぽんと一緒になったら、もう私は誰とも関係を構築できない』
「違う、違う!!」
『私には、織田奈那しかいないの!!』
「違う!!!」

レッスン室で大声をあげて座り込んでしまった美愉。
頭を抱えながら、俯き大きく息を吐く。
鏡の前では立っている自分自身が、見下ろしている。

『私は……織田奈那が好き』
「……私は、織田奈那が好き」

小さな声で、うつろな目で美愉はつぶやいた。
0081 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/03/21(水) 20:50:44.40ID:HSGj137S0
翌日、レッスン室にて全員での練習が始まっていた。
みんなが一生懸命、練習を続ける中、ダンスの上手い齊藤冬優花、そして鈴本美愉が先頭に立って練習を行っていく。
だが、美愉の様子は明らかにおかしかった。
彼女は、織田奈那につきっきりで練習をしており、他のメンバーからの質問などは受け付けない状態となっていた。
結果、皆が冬優花にと聞く羽目になり、冬優花は大変な目に遭っている。
そんな様子を後ろから見ている志田愛佳と、渡邊理佐。

「オダナナ、どうしたの?みゆにめっちゃしごかれてるじゃん」
「っていうか、他のメンバー無視してるみたいだよね」

理佐の言葉に、愛佳は頷いた。

「確かに、どうしたんだろ」

事件はそれだけでは終わらない。
織田奈那が付きっきりの練習でヘトヘトになる中、練習を再度行おうとする強行を見せようとする。

「ま、待って、美愉。ちょ、ちょっと休憩させて」

壁際で倒れるように座りながら声をかける織田奈那。

「ダメだよ。もっと頑張らないと!」
「み、美愉ちゃん、少し休ませてあげた方が……さっきから休憩もないし」

様子を見ていた小林由依が声をかけた。
それに対して顔色を変える美愉。

「ゆいぽんが甘やかすから、織田奈那がダメになるの。近づかないで」

冷たく言い放つ美愉の言葉。
その言葉を聞いた副キャプテンである守屋茜が慌てて駆け寄ってくる。

「ちょっと、美愉!そんな言い方ないでしょ?」
「そうだよ、美愉。いくらなんでも言い過ぎ」

その場にいたメンバーが美愉の暴言に制止をかける。
だが、美愉はそういったメンバーの言葉をまるで聞こえないとばかりに、無表情でいた。
織田奈那は、今にも泣きだしそうな由依を支えるようにして、頭を撫でる。
そんな様子を見て、美愉はさらに怒りを露にする。

「織田奈那に近づくな!」
「美愉、落ち着いて!」
「茜、美愉を一旦部屋から出そう」

慌てた茜と齋藤冬優花が美愉を連れて、レッスン室を出ていく。
周りのメンバーは、その異常事態にと呆然としており、とうとう泣き出してしまった由依にとメンバーが慰めている。
由依は自分が何かまずいことをしてしまったのかと不安に駆られていた。
もともと気が強いタイプの子ではない由依にとっては自分が嫌われるような・傷つけるようなことをしてしまったのではないかという
不安が大きく出ていた。

「私、美愉ちゃんに何かしちゃったかな?」
「大丈夫だよ、由依。由依は何も悪くないから」

そういって慰める織田奈那。
その様子を眺めていた志田愛佳は、腕を組み考える。
人が急に変わってしまうと言った光景を最近も身近に体験したからである。
愛佳は、隣にいる理佐の方を見た。
0082 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/03/21(水) 20:51:45.09ID:HSGj137S0
「これは事件だ!」
「え?」

突然の愛佳の言葉に思わず聞き返してしまう理佐。
愛佳は、理佐の腕を掴み原田葵の元へと向かう。
理佐のドッペルゲンガー事件の際、自称霊媒師のアロハTシャツを案内してもらったのは葵だったからである。
葵は、理佐と愛佳が急にやってきたことに驚きながら、一緒に居た小池美波の後ろにと隠れる。

「イジメないからでておいでー」
「子ども扱いしないで!」

理佐の言葉に、そう言い返す葵。
愛佳はそんな二人の微笑ましいやり取りを聞きながら、葵を見る。

「葵、今の美愉の行動……、理佐のドッペルゲンガーの時に近いなと思って」
「ドッペルゲンガー??」

思わず首をかしげる小池美波。

「あ、いや、みーちゃんには関係ないから大丈夫!」

そう説明をする志田愛佳に対して、小池美波は背後に隠れる葵を見る。

「葵。あの人の話、他の人にしたん?」
「え?みーちゃん知ってるの?」

思わぬ言葉に理佐が問いかける。
美波は小さく頷いて、他のメンバーが聞いていないことを確認すると話し出す。

「あの人は元々、うちの友達の知り合いでな。葵が暫く大変な時期があってその時、うちが紹介してあげたの」
「そうだったんだ、てっきり葵の知り合いだとばかり」
「お金が高額だし、あんまりみんなに教えるのもどうかと思ってね」
「でも、おかげで理佐は一つに戻れたし、助かったんだよ。美愉も……たぶん、理佐と同じで」

愛佳の言葉を聞いた美波は泣いている由依と連れていかれた美愉を思う。
アロハシャツの自称霊能者は、怪異と呼ぶ現象について怪異は怪異を呼ぶと言っていた。
葵の事件、そして理佐・ドッペルゲンガーと続き、今度は美愉もまた同様の怪異に襲われているという可能性がある。


「……美愉ちゃんとゆいぽんのためだもんね」


美波は、そう告げた。
事情を知る愛佳、織田奈那、理佐、葵を連れて、美愉をアロハシャツの自称霊媒師の元へと連れていく美波。
織田奈那が近くにいることで、暴れていた美愉は落ち着いていた。
織田奈那の腕を掴みながら、離そうとしない美愉。
それは、以前の美愉とは明らかに違っている。
完全に心酔しているようだった。

彼らは、霊媒師がいるアロハシャツ男のいる場所……某都内の雑居ビルの一室へと訪れる。

「すいません、忍野さんいます?」

そう問いかける小池美波。
相変わらず生活感のない室内で、アロハシャツの男=忍野は座っていた。

「やあ、美波ちゃん」

軽い口調で告げる彼は、織田奈那にしがみつく鈴本美愉を見る。
明らかに異質な雰囲気を忍野
0083 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/03/21(水) 20:53:10.49ID:HSGj137S0
は感じ取っていた。

「……彼女のことを見せに来てくれたのかい?」
「はい!理佐を助けてくれたように、また鈴本のことも!」

愛佳がそう忍野にと言う。

「待った待った、彼女を助けたのは僕じゃない。人は勝手に自分で助かるんだ。
だから、彼女に対してもそうだ。人は勝手に自分で助かるのさ……僕はそれに対してアドバイスを与えているに過ぎない」
「……だったら、アドバイスでもいいから教えてくださいよ!」

愛佳は苛立ちながら、忍野にそう言う。
そんな荒ぶる愛佳を前にして、理佐が一歩前に出て忍野を見る。

「忍野さん……どうして美愉がこんな風になってしまったんですか?」
「我慢の限界っていう言葉があるね?人には、皆、限界がある。
我慢の限界を超えて、人を殺めてしまったなんて。よく聞く話だよね。
例えば、感情の抑制をしていて、それが限界に訪れてしまうとどうなってしまうのか?
彼女のように……自分を抑えることが出来なくなってしまうのではないのだろうか」
「……」

忍野の言葉が意味をするものは、偶像崇拝にあたり、恋愛禁止という十字架を背負わされていることにあたる。
特に感情を押し殺している、人間とのかかわり合いが極端に少ない美愉だからこそ陥った事態だと言える。
本来であれば、思春期の少女は恋愛をするものであるし、経験するものである。
それを極端に抑えることで結果、異常なストレスを持つこととなる。

「じゃあ、一体どうすれば」

捲し立てようとする愛佳を抑える美波と葵。

「……それじゃあ、その我慢の限界カ所を抜ければ元に戻るってことですか?」

理佐の問いかけに、忍野は頷く。

「抱えているものを放出すれば、人は収まるだろう?それと同じだよ。
彼女もまた、全部放出をすれば、元に戻る」

忍野の言葉に、その場にいる一同が胸をなでおろす。

「ちょ、ちょっと!それじゃあ、それまで私は美愉と一緒ってこと!?」
「仕方ないんじゃない、オダナナがかまってあげないのが悪いんだし」

愛佳はぶっきらぼうにそう告げる。

「頑張れ!オダナナ」
「葵まで!?お、忍野さんどうにかならないんですか??」

織田奈那が必死になり忍野にと問いかける。
忍野は、そんな織田奈那に対して少し考えながら……。

「時間と質で考えて、それがイコールとなるならいいんじゃないかい?」
「要するに……」
「ちゅーすればいいんじゃない?」

愛佳が織田奈那にとぶっきらぼうにいう。

「ああ、それいいじゃん!」
「そうだね、それが一番いいかもしれない」
0084 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/03/21(水) 20:54:33.17ID:HSGj137S0
それに乗る原田葵と小池美波。
織田奈那は隣でしがみついている鈴本美愉を見る。
美愉は、顔をあげて織田奈那を見た。

「いやいやいや、できないでしょ!!」

織田奈那が声をあげる中、愛佳が冷たい目を織田奈那にと向ける。

「っていうか、織田奈那が今回の事件の一端を担っているのは間違いなんだからさ、それくらいやらなきゃ」
「なんでよ!?私のせい!?」
「いつも、織田奈那がみゆちゃんに冷たいからな」

小池美波もまた愛佳の言葉に賛同した。
織田奈那は、誰も庇ってくれる人がいない状態の中で、美愉を見た。


翌日……。


「ごめん!!ゆいぽん!!私酷いこと言っちゃってたみたいで!!」

レッスン室で謝罪をする美愉。
小林由依は、そんな美愉のことを抱きしめながら泣いて喜んだ。
自分が嫌われていたんじゃないかという不安から脱することができたからだ。
周りで見ているメンバーからも二人の和解を祝う声であふれている。
そんな様子を外から眺めている織田奈那と、志田愛佳、渡邊理佐。

「はあー、ったくやるときはやるよね、オダナナ」
「私は、ちょっと嫉妬しちゃうなー」
「今度は、理佐が美愉みたいになっちゃうかな?」

「もう勘弁して!!」

愛佳と理佐の言葉に、織田奈那の悲痛な叫びがレッスン室にと響き渡った。

今日も、欅坂46は平和である。
0086名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/21(水) 21:36:18.84ID:ZgPC/+Bj0
>>85
メンバー間から伝わってくる雰囲気がとてもリアルですね
テンポよく進んでいるのに、レッスン場の喧騒具合が細かに感じられます
フェードアウトもスッキリしていて読みやすいです
0087名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/21(水) 22:05:31.77ID:FhO2x79ra
>>85
面白かったです!

前回の理佐ちゃん編同様ストーリー性が高くて読み応えかありました
0088保育園の理佐ちゃん 第1話(庭)
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2018/03/23(金) 14:17:51.38ID:ayzWhi+/a
「うーん、眠いな〜」
眠い目をこすりながらわが子を保育園に送る俺

「よし俺助、理佐ちゃんめがけて駆けってけ」
保育士の理佐ちゃんとお近づきになるためにわが子俺助をだしに使う俺

「うん」
ほぼ毎日作戦を遂行してるせいか俺の指示に従うとおもちゃを買ってもらえると学習したわが子俺助

理佐ちゃんめがけて一目散に駆けってく

「わあ!俺助君今日も元気だね」
わが子俺助に優しく声をかける理佐ちゃん

「すいません、俺助が迷惑かけてるみたいでお詫びに今度ご飯ご馳走させてください」って謝る振りして誘う俺

「迷惑なんてしてないからけっこうです」って人見知りと警戒心を発揮して冷たいお返事の理佐ちゃん


「しっかし、会話弾まねえな・・・」って今日も理佐ちゃんと会話が弾まずに愚痴りながら会社に向かう俺


「やべえ、俺助が待ってるから早く迎えに行かねば」
仕事でミスを連発してたせいで保育園にわが子を迎えに行くのが遅くなってしまった俺

「すいません」って駆け込む8時半の俺に

「静かに」って口に手を当てる仕草する理佐ちゃん

ラッキー居残り当番理佐ちゃんやん!って上がる俺

「遊び疲れて寝ちゃいました」って寝てる俺助を指差す理佐ちゃん


「今日は本当にすいませんでした、お詫びに夕飯ご馳走させてください」
俺助をおんぶして理佐ちゃんに謝りながら再び誘う俺に

「仕事なのでお詫びはいりません」って鉄壁ガードな理佐ちゃん

お辞儀と共にカバンから散乱する俺の荷物

慌てて拾い集めようとする俺を制して荷物を拾ってくれる理佐ちゃん

「たびたびすいません、おわびに夕飯ご馳走させてください」って三度目の正直に賭けてみる俺に

「どさくさ紛れに誘わないでください」って苦笑いする理佐ちゃんだけど

俺助をおんぶして両手に荷物の俺見て

「あのう・・・途中まで荷物持ちましょうか?」
なんてため息まじりに聞いてくれる優しい理佐ちゃんだから好き
0089名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/23(金) 14:19:00.27ID:ayzWhi+/a
保守代わりにひさびさ投稿w
0090あまく危険な香り ◆pZLaUoYPXc (catv?)
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2018/03/23(金) 14:50:33.48ID:L+ps0jnO0
黒いシースルー越しに美彩の白い胸元が見える。テーブルを挟んで向かい合う僕はそれをチラチラ見ていた。
テーブルの下、微かな闇のなか。美彩の赤いハイヒールが僕の太ももを軽く蹴った。
僕は美彩を見る。悪戯が露見した子供のような目で。美彩は椅子に掛けたカーディガンを取り、羽織ってしまった。なんだか、複雑な感情。胸元はいま完全にカーディガンで隠れた。
「お待たせ致しました。」
店員が楕円形の容器に盛られたジェノベーゼ風のパスタを運んでくる。ここは美味しいイタリアンを食べさせる店だ。一昨日から散々調べて漸くここにたどり着いた。
「頂きまーす。」赤の唇が妖しく光る。
しかしながらそう感じたのは僕の余計な下心が原因かもしれない。僕は銀のフォークで緑色のソースがかかったパスタを巻き付けて口へ運ぶ。丁度いい塩味が口腔内に広がる。
「美味しい。」
符丁が合ったように僕と美彩はつぶやく。
そのとき。美彩は微かに笑いながら僕をみた。
聞き慣れぬ店内のジャズが一瞬止んだ気がした。
紅潮した頬に冬の夜風は丁度いい。
「ごちそうさまー。」
美彩は悪戯な眼差しで僕に言う。
体ばかりはでかく、中身が伴わない、木偶の坊と化した財布をコートのポケットに突っ込むと僕は美彩と並んで歩く。
「このあとどうするの?」
幾つものネオンが潤んで消えた。
道はただ真っ直ぐ続いていた。
歩調はやや前のめりに。

派手なネオンの看板は夜になると男女ふたたりにとって格好の誘蛾灯になる
僕は眼差しで尋ねる。
「・・・やっぱり。」
美彩はつぶやく。しかしそれは否定的なニュアンスでは無い。
予想していたかの様に、(少なくとも僕には)思えた。

流れるようにごく自然な動作で躯を求め合えば、互いに満たされるのだろう。しかし僕にはそんな技量は持ち合わせていなかった。

映像で見るのと、実際は違うのだと。
思い知らされる。
幾度目かのキスはバジルの味がした。
失敗した。僕は頭の中で思う。
思えばすべてが計算外であった。


なぜ、うまくいかないのか?
映像のように上手く服を脱がせられない。
頭上に浮かぶ幾つかの疑問符。
見かねた美彩は自らその黒いシースルーを脱いだ。
白い肌に細い紐の黒いキャミソールがあらわれた。美彩の程よく膨らんだ胸。僕は慌ただしく自らが着ていたシャツを脱いだ。
それすらも機械のようにぎこちない。
「寒い...」美彩は小さく呟く。
「ごめん...」僕は掠れた声で謝る。
夜は思ったよりも長いように思える。

「緊張しすぎ。」
美彩はベットの中で笑いながら言う。
あれから何分たったのか?
正確なことは覚えていない。
脱ぎ捨てられた服と裸に荒い吐息の美彩。
それらが先程までのぎこちない行為を物語っていた。
「ごめん。慣れてないから。」
美彩の方を向いて謝る。
「知ってたけどね。」
美彩はあっさりとそう言う。
「知ってたの?」
僕は聞き返した。
「当たり前でしょ何年先輩だと、思ってるの。」
美彩は慰めるように言った。
0091名無しって、書けない?(catv?)
垢版 |
2018/03/23(金) 14:52:09.75ID:L+ps0jnO0
直前になってヒロインを変更しました。やっぱりこういうのは衛藤美彩さんかなあ。と。
元ネタは山下達郎さんの「あまく危険な香り」から。もうその要素なにもないですけどね。
0092名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/23(金) 18:12:57.66ID:veaWAgtaa
>>91
乙でありますm(__)m
0093名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/23(金) 18:16:16.55ID:veaWAgtaa
>>88
丸一日レスがなかったので発揮過疎化と早とちりして保守に舞い戻ってきましたが続きは「理佐ちゃんだから好きスレ」に戻って書きます

失礼しましたm(__)m
0095ドッキリ仕掛人の理佐ちゃん 第1話(庭)
垢版 |
2018/03/25(日) 20:37:19.32ID:QVF9a8lPa
「俺君、おはよう」
同じクラスの理佐ちゃんが登校中の俺に挨拶してきた

3年間の高校生活で理佐ちゃんと同じクラスになったのは3年生の1年だけ、話したことは数回しかない俺
でも高校入学以来超美人な理佐ちゃんに恋をして3年間理佐ちゃん一途に片想いな俺

そんな路傍の石にも劣る俺に理佐ちゃんから挨拶してくれたことに感動する俺


「ごめん、突然声かけちゃって驚かせちゃったかな・・・?」

憧れの理佐ちゃんから初めて挨拶された感動で放心状態の俺を見て戸惑う理佐ちゃん

「いや、全然大丈夫」って慌てて手を振る俺

「もうすぐ卒業だから俺君に伝えたいことがあるから放課後教室で待ってて」
なんて俺の度肝抜く理佐ちゃん


これは・・・告白されんだろ?

世界一の美人理佐ちゃんから告白されるかもしれない緊張感で授業どころじゃない俺

それでもドキドキと期待の視線で愛しの理佐ちゃんを見る俺

俺の視線に気づいてこっち見るもすぐに視線を逸らす恥ずかしがりな理佐ちゃん

そしてあっという間に放課後

教室で理佐ちゃんと見つめ合うドキドキな俺

「ずっと好きでした、付き合ってください」
恥ずかしがりながらも告白してくれる理佐ちゃん

「よ、よ、喜んで」
緊張から変な返事になってしまった決まらない俺

その瞬間

「はい!そこまで〜」なんて大声で入ってくるクラスメイトたち

「どうなってんの!?」って驚く俺に

「卒業記念ドッキリ」
なんて申し訳なさそうに下向く理佐ちゃんだから好き
0096名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/25(日) 20:38:40.81ID:QVF9a8lPa
誤爆しちゃった、、、涙
0097ドッキリ仕掛人の理佐ちゃん 第2話(庭)
垢版 |
2018/03/25(日) 20:59:43.70ID:QVF9a8lPa
「なんだよ〜人が悪いな〜」
憧れの理佐ちゃんに騙されて超ショックだけど、それを皆に気づかれたくなくて明るく振る舞う健気な俺

「俺君なら図太いからドッキリ仕掛けられても平気だと思ってさ〜」
なんて俺の神経を逆撫でするクラス委員の澤部

ぶち殺すぞ!この野郎!卒業目前に失恋させやがって!

なんて怒りを腹に静め笑顔で三枚目を演じる哀しいピエロな俺

「ごめんね」ってそんな俺にまた謝る理佐ちゃん

「なに暗い顔してんの一番に仕掛人に名乗り出たくせに」
なんて暗い顔した理佐ちゃんを抱きしめて励ます志田愛佳

ガーン!憧れの理佐ちゃんがノリノリで仕掛人やってたなんて・・・


「ひぃ〜3年間好きだった理佐ちゃんが性格悪かったなんてショックだよ〜」
教室では平気な振りしてたけど我が家に帰ってきて泣きわめく俺

顔が可愛いだけの女だったんだなぁ理佐ちゃん

100年の恋もあっさり覚めちゃった切り替えの早い俺

そして翌日

「俺君、おはよう」
またも朝の挨拶してくる理佐ちゃん

辺りをキョロキョロ警戒する俺

「ねぇ、なにやってんの?」って聞く理佐ちゃん

「いや、またなんかドッキリかと思って」ってもう憧れてないから理佐ちゃんにだって嫌味を言っちゃう俺

「ごめん・・・」って謝る理佐ちゃん

「別に気にしてないよ、3年間無駄にしたのを後悔してるだけ」って学校に向かう俺を

「ねぇ、ちょっと待ってよ」
なんて呼びとめる理佐ちゃんだから好き
0098名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/25(日) 21:01:28.99ID:QVF9a8lPa
誤爆ついでにこっちに完結まで書いちゃうヤケな俺
0099ドッキリ仕掛人の理佐ちゃん 第3話(庭)
垢版 |
2018/03/25(日) 21:30:44.84ID:QVF9a8lPa
「ねぇ、ちょっと待ってよ」
なんて理佐ちゃんの言葉に足を止める俺

「3年間無駄にしちゃったって何?」って聞く理佐ちゃん

「3年間片想いしてた子がノリノリで仕掛人やっちゃうぐらい性格が悪いって分かって好きじゃなくなっちゃったんだよね」って皮肉言う俺

「別にノリノリでやったわけじゃないよ・・・」って消え入りそうな声で呟く理佐ちゃん

「志田さんが一番に仕掛人に名乗り出たっていってたじゃん」って冷たく言う俺

「それは・・・私以外の女の子が俺君に告白して俺君が喜ぶの見たくなかったから・・・」
ますます消え入りそうな声の理佐ちゃん

「それって?」
理佐ちゃんへの恋心は覚めたはずなのに何故かドキドキしている俺

俺の問いかけに真摯な眼差しの理佐ちゃん

「私も3年間好きだった人に失恋しちゃったのかな?」
なんて逆に俺に聞いてくる泣いちゃいそうな理佐ちゃん

「まだ失恋してないと思う・・・」って理佐ちゃんに手を差し出す俺

「仕掛人やって良かった・・・」
なんて泣き笑いしながら俺の手を握りしめる理佐ちゃんだから好き


0100名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/03/25(日) 22:52:17.94ID:bVw/ZGG5C

0101名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/25(日) 23:23:15.17ID:cZvSPMq+0
誤爆と言って、優しさをひた隠しにする庭さんに拍手

>>100
マキアートすごいですね
めっちゃ細い
0102名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/25(日) 23:24:10.88ID:cZvSPMq+0
『トローチ』

小林由依の右頬には涙が伝っていた。
誰一人として観客居らずとも、誰も居ない舞台の上を歩き回れば、万雷の拍手が聞こえてきた。
やがて拍手は消え失せて、客席の上段に目を移せば、スポットライトが目に染みる。
光は滲み、陰は揺らいでいた。
上に向けた手のひらは、葛藤と絶望に満たされ、重く震え上がっている。
「ああ、どうして私は主役になれないのかしら」

ホテルはシングル部屋だった。これまでよりも良い待遇だった。
まだ脇役ながらも、役者としての地位が確立されてきている証拠でもあった。
風は自分に向いていた。窓の外から打ちつける暴風さえも、今は自分に向かって吹いていた。
由依は目をつぶった。
「大丈夫、きっと上手くいく」
荒れる嵐の暗闇を、由依は進み始めていた。


翌日は朝からリハーサルがあった。本番まで、あと二日だ。
「えー、平手のことなんだが…」
プロデューサーは口ごもっていた。また、いつもの事態だ。
主役の不在、首脳部は明らかに焦っていた。

「私が代役やりましょうか。共演者のセリフは全部覚えてますから」
由依は、プロデューサーに話しかけた。
「そうか、小林という手もあるか…」
「ギャラも今のままでいいですよ、困った時はお互い様ですから」
「うん、まあ考えとくよ。まだダメと決まったわけではない」

Il treno passa per tutti.(チャンス行きの電車は誰にでも来る)
そう、あとは飛び乗るだけだ。チャンスなんてそこら中に転がっている。
0103名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/25(日) 23:24:38.09ID:cZvSPMq+0
平手が稽古を休んだその日の夜、部屋のベルが鳴った。のぞき穴には平手がいた。
ドアを開けても、何のことかわからなかった。平手は黙って泣いていた。
筆談の結果、平手は声が出ず、その原因はトローチの紛失にあるようだった。

『こばゆい、私のトローチ知らない?』
メモの内容に、由依は首を振った。そして、メモに返事を書く。
『トローチ 失くなったの?』
そのメモを見た平手は笑った。由依は首をかしげた。
『あのね、耳は聞こえるんだよ』
平手がそう書いたことで、ようやく由依は笑みの意味を理解できた。

『私ね、トローチのおかげで声が出るんだ。魔法のトローチなの』
「そうなんだ。どこで失くしたか心当たりは?」
『わからない。でも主役だから、色んな人に狙われてるかも。例えば…』
平手は指を差した。由依はドキッとした。

平手の視線は冷蔵庫から動かなかった。完全にバレていた。
由依は冷蔵庫からトローチの入った箱を取り出した。
「ごめん。いつも、あんまりにも大事そうに持ち運んでたから、どんなものかなって…」
平手はトローチを一つ口に入れた。そして、咳払いをして、話せるようになった。
「普通の人が舐めても変わらないよ。私にしか効かない魔法だから」
「うん、ほんとごめん。でもちょっと気になったんだけど、なんで私が盗ったと思ったの?」
「本気で引きずり降ろそうとしているのが、ただ一人、こばゆいだけだったから」
「引きずり下ろす…主役になりたいとかそういうこと?」
「主役になりたい人なら幾らでもいる。そうじゃなくてね…」
平手は二個目のトローチを口に含んでから言った。
「いつか、仲間が撃ってくれるんじゃないかと思ってね」


原案
欺きたいなら 僕を抹殺してから行け!
---『不協和音』より---
0104欅坂ヒストリーA ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
垢版 |
2018/03/26(月) 00:38:06.11ID:gq++pmix0
モノクロに見えた目の前の景色が綺麗に色づき始めた。しかしその後、ゆっくりとその景色が揺れ始めた。その場所のことを考えれば当然のことだ。
そして彼女は同世代の少女たちより遥かに密度の高い日々を過ごしてきた。そして遥かに傷ついてきた。それは彼女だけではない。その場所にたったもの全員だ。
しかし彼女の場合、それが人より顕著であったかもしれない。
彼女は別れの場面においては常に送る側にあった。それは彼女の頑なな意思でもあり、周りの祈りに満ちた願いでも合った。

彼女自身はまだ自分の表現が未完成であると考えていたし、周りも彼女が居なくなった後の景色を見ることに恐れを抱いた。
彼女の所属するグループ。欅坂46を街の人々が想起する時、必ず浮かび上がるのがモーゼの十戒を模したパフォーマンスをする彼女であった。
つまり彼女は欅坂46にとっての’’顔’’であった(だが彼女はそれが不本意であった、と言った)。
あれから、年号は変わり新たな時代となりついに、彼女の頑なな意思が反転するときがきた。
0105欅坂ヒストリーB ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
垢版 |
2018/03/26(月) 00:39:11.22ID:gq++pmix0
「収録開始5秒前、4、3...」
ADがカウントし、カメラが司会の土田と澤部をクローズアップすると、澤部は乃木坂工事中を捩って作られた冠番組のタイトルを叫ぶ。そのあとでカメラは横に居るメンバーを映した。
土田は「本日の企画は澤部さん。」と澤部をみる。
澤部は土田を見て軽く頷く。そして企画を叫ぶ。
「欅坂46、結成10周年記念企画、今だから語れる欅坂ヒストリー!」
澤部の声は狭く老朽化したスタジオにめいっぱい響く。するとすかさず澤部の近くにいる渡邉理佐が「澤部さん、煩い。」
と顔を歪める。
「いいだろ、みんなに伝わるようにでかい声でも」
澤部は理佐に言う。
それが火種となり2人は言い争いをする。
これはYouTubeなどでまとめができるほど番組の名物となった。
メンバーの眼差しは2人を笑う。しかし結成当初とは違いその眼差しが柔らかい。
暫くして澤部は「ええい!このくだりを何時まで続けるつもりだ。」と言う。
するとスタッフの野太い声とメンバーの高い声が潮騒のようにスタジオの隅まで轟く。
そんな中馬鹿みたいに手を叩き笑う織田奈那をカメラはクローズアップする。
「ほらカメラさんに見つかってるよ」澤部は苦笑いをする。
そして土田は咳払いをして「澤部さん、企画を説明してください。」と言う。
その日は欅坂46の結成10周年を記念し、ボードに書かれた年表を見ながら今までを振り返るというものだった。
土田はその説明を聞きながら
「それ乃木どこでやらなかった?」と澤部に言う。
「いいんですよ、そこは突っ込まなくても。」とカラカラ笑いながらツッコミを入れる。
ボードはどこかのミヤネ屋を模した巨大なものだった。
それを見てメンバーから叫声が上がる。
「では菅井、菅井どこだ。」土田はメンバーを見渡す。
「ここ此処」菅井はすかさず自分を指さす。
「ああ、居た、土生に隠れて見えなかった。」土田は悪びれる様子なく言う。
「ではキャプテン菅井お願いします。」
澤部が言う。
菅井はボードの隣に行き、
「さてそれでは欅坂46の歴史を振り返りましょう。」と言う。
しかし菅井の滑舌が悪いせいか、
「えっ?」と聞き返すメンバー。
「もう!」頬を膨らます菅井。
0106名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/26(月) 20:56:41.32ID:k5GjM4gAa
>>100
>>101
見抜かれていたとは・・・

なんかスレチみたいで気が引けてしまいましてw
0107名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/03/26(月) 22:51:12.71ID:fp71vkKH0
>>106
不器用な優しさが理佐ちゃんにそっくりです
それに全然スレチじゃないっすよ
0108名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/26(月) 23:40:32.38ID:DFyDx6VWa
>>107
ありがとうございますm(__)m

過疎っていたらまた書きにくるかもしれません

でも冷静に考えたらこのてのスレは過疎ってるのが普通な気がするんですよねw
0109隣の席の理佐ちゃんNEO 第1話(庭)
垢版 |
2018/03/28(水) 11:28:56.49ID:Q+J7qcAqa
「やべえ!?教科書忘れちゃった」
わざとらしく嘆きながら隣の席の理佐ちゃんに視線を送る俺

俺の視線に気づき慌てて目を逸らす人見知りの理佐ちゃん

高1の頃から超美人な理佐ちゃんに片想いしてた俺

高3にして遂に同じクラスになり運良く理佐ちゃんの隣の席になれた俺

しかし、隣の席になってから1ヶ月も経つのに人見知りで警戒心の強い理佐ちゃんが相手故になかなか仲良くなれずにいる俺

「理佐ちゃん教科書見せてもらってもいいかな?」って理佐ちゃんを大げさに拝む俺

「ちょっと、見せてあげるからやめてよ・・・」
恥ずかしがり屋の理佐ちゃんに大げさに頼むことで断られずに毎日教科書見せてもらってる俺

「ありがとう、助かるよ〜」って理佐ちゃんの机に自分の机寄せる俺

「毎日忘れてんじゃねーよ」って小さな声でドス効かす理佐ちゃん

可愛い顔してたまに口が悪い理佐ちゃん・・・それはそれで可愛い

「ねぇ、わざと忘れてきてない?」って小首かしげる最強可愛い理佐ちゃんに

「わざと忘れるわけないじゃん」って恋のドキドキを隠しながら答える俺

「どっちでもいいけどね」って笑う理佐ちゃん


「どうやら理佐ちゃんにバレたみたいだな・・・」
放課後、学校帰りに思案する俺

バレたとなると毎日教科書忘れたふりしてたのが堪らなく恥ずかしい俺

そして翌日

「ねぇ、どうしたのそれ?」

鞄から教科書出してる俺を見て珍しく理佐ちゃんから話しかけてきた〜!?

理佐ちゃんの隣の席になって苦節1ヶ月、ついに理佐ちゃんから話しかけてくれたことに感動する俺

「俺君・・・?」感動でフリーズする俺に戸惑う理佐ちゃん

「今日は忘れずに持ってこれたんだ」って我に返り照れ笑いする俺に

「持って来てんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん

俺が教科書忘れないと何故か拗ねちゃう理佐ちゃんだから好き
0110名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/03/28(水) 11:55:50.39ID:jS5+gFilK
再び保守乙ですm(_ _)m

前スレ本日dat落ちしたようです
最終書き込みから6日ちょっと生き長らえました
0111名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/28(水) 12:16:31.54ID:s5jcmZ10a
>>110
突然「隣の席の理佐ちゃん」を書きたくなってしまいまして・・・

だから好きスレに書くと「同じクラスの理佐ちゃん」と区別がつかなくなる恐れがあったので小説スレを利用してしまいましたw

前スレが落ちるのは寂しいものですな・・・
0112隣の席の理佐ちゃんNEO 第2話(庭)
垢版 |
2018/03/28(水) 16:35:24.71ID:fOYkOPTpa
「どうしようかな・・・」
朝も早から鞄と教科書を並べて悩む俺

隣の席の理佐ちゃんに教科書をわざと忘れてるのがバレてるくさいので教科書を持って行った昨日の俺

結果、何故か理佐ちゃんが拗ねてしまい一言も口を聞いてもらえなかった俺

散々悩んだ挙げ句、原因は教科書にありと気づいた俺

しかし、万が一ハズレてたら理佐ちゃんに教科書見せてもらわなきゃいけないわけで・・・

やっぱりバレてたら恥ずかしいから持ってくことにする俺

「理佐ちゃんおはよう」
自分の席に座りながら恐る恐る理佐ちゃんに挨拶する俺

「おはよう〜」って普通に挨拶返してくれる理佐ちゃん

もう拗ねてないみたいだなってほっとしながらも

ビビりながら鞄から教科書を出す俺

「今日も忘れないで教科書持って来たんだ、偉いね」
なんて褒めてくれる理佐ちゃんに安心しながらも、教科書忘れて来ない俺に拗ねてると思ったのは勘違いだったかとちょだけがっかりな俺

でも理佐ちゃんが「偉いね」なんて褒めてくれたのは毎日理佐ちゃんに教科書見せてもらってた成果だと前向きな俺

教科書忘れた作戦に替わる隣の席の理佐ちゃんと仲良くなるための新しい作戦考えないとなぁ・・・なんて思案してたら

「ねぇ俺君、教科書忘れちゃったから見せて欲しいんだけど・・・」
なんて恥ずかしそうに俺にお願いする理佐ちゃん

理佐ちゃん・・・マジですか?って無言の俺に

「びっくりしてんじゃねーよ」って照れ隠しにドス効かす理佐ちゃん

「まさか・・・わざと忘れたとか?」
理佐ちゃんの机に自分の机を寄せながら聞く俺に

「そんなこと聞かないで」
なんて照れ笑いしながらそっぽ向く理佐ちゃんだから好き
0113名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/28(水) 22:57:05.19ID:uavJxegPa
軽く存亡の危機迎えとるやないか・・・
0114hidamari(5) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
垢版 |
2018/03/29(木) 00:56:55.73ID:nMYOZa/20
「体調、大丈夫?」
いくちゃんに尋ねる。いくちゃんはビーフシチューを口いっぱいに頬張りながら
なにか言ってるけど。なんて言ってるのか聞こえない。
「大丈夫。」
飲み込んでから笑顔でいくちゃんはいう。
「絵梨花もまたあんまり無理しないでよ。」
お母さんは言う。
いくちゃんは弱音を吐かない。ひたすらひた向きに努力している。
それはいいけど時々この前みたいに頑張りすぎてキャパオーバーすることもある。
だからお母さんも(もちろん僕も)心配になる。
「わかってるよ」
いくちゃんは言う。
「無理しないでね。」
僕は重ねて言う。
「もーわかってるよ。うるさいな」
頬を膨らますいくちゃん。
そのあと僕はビーフシチューを2杯もお代わりして生田家をあとにした。
0115hidamari(6) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
垢版 |
2018/03/29(木) 00:57:40.91ID:nMYOZa/20
生田家ではいくちゃんとお母さんのふたり、彼が帰ったあと、片付けをしている。

私が布巾でテーブルをふいているとお母さんが言う。
「ねぇ、絵梨花。お母さん、あの子ならいいと思うよ。」
「なんのこと?」
私は手を止めてお母さんを見る。
「ずっと仲良さそうに話してたから。しかもあなた時々寝言で喋ってるわよ。彼のこと。」
顔が熱い。おそらく私の顔は赤くなっているのだろう。
「それに、いつだっけ。夕方郵便確認しようとしたらあなたと彼が手を繋いで……」
「うそっ。ねぇ、お母さん!」
私は恥ずかしいような怒りのような複雑な感情。
「あら、本当なの?」
ニヤニヤしながら手を口で抑えた。
「えっ、だっていま」
「手を繋いでたりしたの?って聞こうと思ったのにあなたが」
お母さんは時々こういうことをする。ニヤニヤ笑いながら。
「ピアノも怠けないでよ。」
そう言ってお母さんは台所へ消えた。
私はただ、お母さんの後ろ姿を見ていた。
0116名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/03/29(木) 01:17:48.13ID:nMYOZa/20
ストックが切れた...
0117名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/29(木) 01:23:29.75ID:glAV7o7Wa
>>116
千葉県さん居てくれたんですねw
0118名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/03/29(木) 01:46:15.79ID:nMYOZa/20
>>117
しばらく離れてましたがいますよ。まだいろんな作品を放りっぱなしですし。未だまだ。これから。
0119名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/03/29(木) 01:49:17.90ID:nMYOZa/20
またこのいくちゃんシリーズは長くなりそう。どうしてこうなんでもかんでも長くなるんだろう?
0120名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/29(木) 02:26:59.34ID:0KNDQTgia
>>118
>>119
頼もしいお言葉ですm(__)m

また過疎ったら保守がてら続きを書きに来ます
0121名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/03/29(木) 17:34:52.21ID:nMYOZa/20NIKU
>>120
よろしくお願いします!
0122名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/03/29(木) 23:52:39.00ID:2Hhs9KlraNIKU
>>121
こちらこそお邪魔させていただきますm(__)m
0124 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/30(金) 19:56:25.24ID:2XEB5Yf00
偶像の評価、それはどれだけの信者がいることかによって判断される。
この場合は、アイドルにつくファンとなる。
評価により偶像の地位は高まり、多くの人間に影響を与えることができるようになる。
それは結果的に偶像自身の名前を高めていく正のスパイラルを発生する。
そのために、偶像は情報を発信する。
このネットという膨大な情報が氾濫する現在……。
偶像のネットの評価は、アンチの巣窟となる場合も存在をする。

アイドルの少女たちは、その膨大な見えない敵と戦うことを否応なく強制される。
幼き少女たちは、それらに耐えることができるのだろうか。
耐えたとして、それは少女たちに何をもたらすのだろうか。

身近になりすぎた少女たちは、勝手気ままに攻撃されていく。


欅坂46怪異譚

今泉佑唯の場合


アイドルとは成熟をするにつれて、その商品価値を失くしていく。
それは呪いである。


「おはよ〜〜〜!!」

元気よく挨拶をする佑唯。
彼女はその持ち前の明るさと、元気いっぱいの笑顔でメンバーを明るくさせることができる。
その笑顔に、つられてメンバーも笑ってしまうことがあるくらいだ。
佑唯は、メンバーの中でも目立つほど小柄な体型であるにもかかわらず、
一生懸命なパフォーマンス・表現力を武器にして、人気メンバーとして頑張っていた。

「おはよ!まなかちゃん!」
「あーおはよ、ゆい。ってか朝から顔を近づけるな、鬱陶しい」

朝はテンション低目の志田愛佳に対しても今泉佑唯は満面の笑みで声をかける。
愛佳はそんな、佑唯を片手を振りながら、あっちへいってと振り払うような仕草をして見せる。

「もう!せっかく挨拶してるのに」
「そうだよ、愛佳。あんまりゆいちゃんを邪険にしないであげて」

それはゆいちゃんズとコンビを組んでいる小林由依である。
小林由依はどちらかといえば大人しい存在、対する今泉佑唯は騒がしいキャラという相反するコンビなのだが、どういう訳か仲が良い。
二人で、フロントメンバーにも選ばれたりするものだから、不思議な関係だ。
志田愛佳は、ここのところ頻発するメンバーに起こる怪異現象を調べるのに時間を費やしていた。
元々は趣味で始めたものだったのだが、結局各メンバーが抱える闇が強力な形で具現化しやすくなっているということだった。
さらに、怪異は怪異を呼ぶとあり、一度起これば頻発する可能性があるということもわかった。
要は、またメンバー間でのいざこざのようなことが起こるのも否定できない。
渡邉理佐、鈴本美愉と相次いでメンバーが怪異に囚われている。

「はあ、私もゆいみたいに何も考えなくていいならなー」
「ちょっと!!私もいろいろ、ちゃんと考えてるんだから!」
「え?そうなの?」
「初めて聞いたみたいな顔しないで!」
0125 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/30(金) 19:58:00.29ID:2XEB5Yf00
愛佳とのコントを終わらせて、佑唯はゆいちゃんズとしてフロントメンバーを任されている曲の練習をレッスン室で行ってる。
今夜は、テレビでの放送で披露されており、全国に自分たちが大きく映し出される。
ここで頑張って、欅坂46メンバーとして頑張らなくちゃいけない。
自分達はフロントメンバーとして欅坂46メンバーの顔となるのだから。
だから、頑張らなくちゃいけない!

「ゆいぽん?」

レッスン室での休憩中、佑唯が小林由依に問いかけた。

「どうしたの?ゆいちゃん?」
「今日の本番、頑張ろうね!!」

いつにも増して気合が入っている佑唯。
由依はうんとゆっくり頷いた。
由依は、佑唯が気持ちが入りすぎているのではないかという不安を覚える。
いつもの調子で頑張ればいい……由依は、そう思う。
今のままでも佑唯は十分、表現力はずば抜けているし、問題がある訳じゃない。

「大丈夫、ゆいちゃんはいつも通りで十分だから」
「うん!ありがとう!」

フロントメンバーになり、テレビで目立つということは、それだけ世間に評価されるということだ。
多くの欅坂46を知らない人間も大勢見る。
それだけに責任も重要となるわけだ。

「頑張ってね!ゆいちゃんズ!」
「大丈夫、練習通りやれば問題ないから」

坂道AKBでセンターをやっていた長濱ねるや、ダンスを纏めるリーダー役である齊藤冬優花からも激励の言葉を受ける。

『頑張ってね、二人とも!』

体調不良でいない平手友梨奈のラインもきて、今泉佑唯の気持ちはより高まる。
佑唯は、自信を持つよう親に言われてきた。
どんなことだっていい、自分に自信をもって生きなさい、と。
それが彼女にとっての強みであり、彼女にとってどんなことだって頑張ってこれたことでもある。
自信がなければ、パフォーマンスで人を納得させることなどできない。
彼女の根拠の有無は問わない自信と、類まれな才能と努力、そして彼女の職業であるアイドルが見事に合致していた。

そして……歌番組が始まる。

大勢の歌手たちと一緒に欅坂46メンバーが呼ばれ
そして、大きく手を振り、自分たちをアピールする。
小さい体を一生懸命大きく見せようとしながら……。

「それでは、欅坂46です……」

司会者に促されて、彼女たちは照明に照らされ、カメラを前にして歌う。
身体を動かし、大きく口を開けて……。
自分の想いをのせて奏でる・表現する。
ライブと違うのは、そこにファンの人がいるわけじゃない。
でも、このカメラの向こうには、それこそ武道館・さいたまスーパーアリーナどころじゃない。
もっと大勢の人間が見ていて聞いているんだ。
そう思って、佑唯は歌い切った。

出演が終わり、捌けてくるメンバー。
0126 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/30(金) 19:59:43.30ID:2XEB5Yf00
「よかったよ!ゆい!」
「いまゆい、凄いよかった!」

ダンスメンの齋藤冬優花、鈴本美愉にも褒められる佑唯と由依の二人。

「ゆりなの穴をしっかり埋めれたよね」

キャプテンの菅井友香からも賞賛の言葉を受けることができた。
佑唯は、嬉しそうに頭を下げて笑顔を見せる。

「やったね!」

そういってVサインをする彼女。
周りからは笑い声が漏れた。
楽屋に戻る廊下……佑唯の元へとやってくるのは愛佳である。

「お疲れ、さすがだったよ」

愛佳はそういって佑唯の肩を抱いて告げる。

「ありがとう、愛佳ちゃん」
「あとこれは親切心でいうんだけど、今日はすごい良かった。だから下手にエゴサとかで検索はしない方がいい」
「え?どうして?」
「……ネットの評価なんてアテにならないから」

愛佳はそれだけ言うと他のメンバーのところにと歩いていく。
佑唯は、愛佳の言葉の意味が理解できなかった。
凄い良かったのならば、その声を聞きたいとそう思ってしまっていたからだ。
楽屋にもどり、衣装を着替えると愛佳たちが見ている前だと気まずいので、こっそり隠れながらスマホを見て
今日の音楽番組の感想を見る。

期待に胸を膨らませながら……。

『なんだよ、てちいないじゃん』
『あーあ、折角期待してたのに、誰やねんフロント二人は?』
『すべてがフロントのせいで台無し』
『平手いないんじゃ意味ない解散解散』
『うわーショボいなー』
『【悲報】平手の偉大さを知ることになる、平手アンチ憤死』
『ずーみんフロントはまだ早い』
『ダンスも表現力もダメ、やり直し』
『欅坂46も、もう終わりだな』

容赦なく書かれる罵詈雑言の嵐。
テレビの前で頑張った自分の自信が崩れ去っていくのを感じた。
頑張った……自信を持って、欅坂46のために……。
だけど、それが結果的には。
スマホを握りしめながら、佑唯はその場でしゃがみ込んでしまった。
力が入らない。
立つことができない……。
前を見ることが出来ない。

「……ごめん、みんな」
0127 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/30(金) 20:00:49.49ID:2XEB5Yf00
佑唯はつぶやくことしかできない。
みんなに向かっての謝罪を……。
彼女のまっすぐなまでの気持ちが、闇にと覆われる。
感情のエネルギーとは、高ければ高いところから落ちるとそのエネルギーは膨大となる。
今泉佑唯の感情の急激な降下は、彼女を闇にと落とす。

『偶像』

偶像とは、皆の憧れであり、皆にとっての夢である。
では、その逆とは何か?
皆にとっての恐れであり、皆にとっての悪夢の姿とは何か?

それは……『悪魔』である。


「!!」

志田愛佳は目を開けた。
彼女の視界に入ったのは、黒板である。
顔をあげて周りを見渡す愛佳、そんな彼女の隣に立っているのは渡邊理佐、平手友梨奈。
二人も制服を着て愛佳を見ている。

「いつまで寝るの?愛佳」
「ホントだよ、ぴっぴ。次移動教室だよ?」

愛佳は、二人が何を言っているのか理解が出来なかった。
顔をあげて、周りを見渡せばいつもの欅坂メンバーが、荷物を持って席を立っている。
先ほどまで、自分は何をしていたんだっけ?
なんでこの場所にいるんだっけ……。

「愛佳?」
「あ、いや……ごめん。えーっとなんかの撮影だったよね?」
「え?」
「もー何寝ぼけてるさ、ぴっぴ。私たちは同じ欅坂高校のクラスメイトでしょ?」
「え……」

愛佳は、友梨奈からの言葉に思わず言葉を漏らす。
友梨奈がそんな嘘をつくとは思えない……愛佳は、立ち上がりもう一度、教室の中を見渡した。
そこにいるのは、いつもの欅坂46メンバー。
年齢も違う彼女たちが一緒の教室にいる。
それがまるで当たり前かのように。

「……なにこれ」

愛佳は、呆然としながら、当たり前となっている欅坂高校の世界を見渡しながら呟いた。
異常な世界……。
だが、それが当たり前として動作している世界。
それは、愛佳にとっての非日常でしかない。
明かな異変……それは、渡邊理佐や、鈴本美愉と同じもの。
だが、その変異は今までの比ではない。
先ほどの二人は個人の異変であった。
しかし、今回起こっていることは、今いる世界全ての変異……。
こんなことは果たして可能なのか?
呆然とする愛佳のいる学校の屋上にて制服を身に着けながら、青空を見上げる佑唯。
彼女は、いつもの満面の笑みではない、影のある笑みを浮かべる。

私は……欅坂46メンバーが大好き。
だから、そんなメンバーを傷つけるすべてを私は否定する。
0129名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/03/30(金) 21:26:26.34ID:xtBzYSdT0
>>128
ずーみんの苦悩をここまで書いておいて、もなちゃん視点に移るとは…
楽しみです
0130名無しって、書けない?(庭)
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2018/03/31(土) 03:27:31.95ID:txMMgbiha
>>128
今回も面白いです

早く続きを読みたいです
0131隣の席の理佐ちゃんNEO 第3話(庭)
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2018/03/31(土) 23:18:56.88ID:U+LQh/Baa
「今日はありがとうね」
1日中教科書見せてあげた俺にお礼を言う理佐ちゃん

「うん・・・」って複雑な俺

「どうしたの?」
なんか言いたそうな俺に帰り仕度する手を止める理佐ちゃん

「明日は教科書持ってきなよ」
思いきって理佐ちゃんに言う俺

「毎日忘れてた人に言われたくないな」ってムッとする理佐ちゃん

大人しいわりに気は強いみたいだ

「理佐ちゃんには忘れ物似合わないからさ」ってムッとする理佐ちゃんに怯みながらも言うべきことは言う俺

「なにそれ、そんなの俺君が決めないでよ」ってますます怒る理佐ちゃん

「違うんだよ理佐ちゃん、明日からまた忘れちゃう気がするから、そしたら理佐ちゃんに見せてもらえないと困るからさ」
なんて怒る理佐ちゃんにビビり思いもよらない方向に行ってしまう俺をよそに

「仕方ないな〜」
なんてニヤニヤしちゃう理佐ちゃんだから好き
0132hidamari(7) ◆pZLaUoYPXc (公衆)
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2018/04/01(日) 19:02:04.80ID:YoOZI04RF
僕が鍵を開け家の中に入ると奥のほうから声がした。
僕はその声のする方へ向かう。
「あ、おかえり。どこいってたん?」
姉がニヤニヤしながら僕を見る。
「いくちゃんの家で夕飯ご馳走様になってた」
「えー、羨ましい、うちも行きたかった」
頬を膨らまし、不満げな顔をする。

僕は、ダイニングテーブルに座るもう一人の女性を見た。
「あ、この子な、看護師の守屋茜ちゃん。めっちゃ可愛いやろー?」
「はじめまして。守屋茜です。」
ぺこりと頭を下げる。
テーブルにはビールとおつまみ。
僕はそそくさと2階へ行く。
服を着替えてベットへ横になっていると、なおもしたから二人の談笑する音が聞こえる。騒がしい。

ノックの音がした。
「コンコン、入るでー。」
姉だ。頬は紅く、仄かにアルコールが香る。
「なに?」
「いや、あかねんが酔い潰れてしまってな。うち、泊めなあかんねん。ほんであかねんにはまっちゅんの部屋に寝てもらうことにしてん。」
「うん、だから。」
「今日ここで寝てええ?」
「はっ?だれが?」
「まっちゅん!」
姉は自分の頬に人差し指を当てた。
0133名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/01(日) 21:30:46.54ID:8Ro6BIt5a
>>132
投稿乙でありますm(__)m
0134名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/01(日) 23:23:14.43ID:KtVfC7Nf0
二人とも乙です
0135名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/01(日) 23:23:54.71ID:KtVfC7Nf0
Hello, hello, hello, how low?

平手友梨奈の顔を意識的に見たのは、中学生の時以来二度目だった。
あの時と全く同じ顔をして、駅のホームに並んでいた。あの時に同じく、全く目が離せなくなった。
人を引き付ける顔を持ち、男を惹き付けるルックスがある。「危ない」と何故かそう感じさせるところも変わっていない。
耽るような顔で線路に目線を落としていた。

「死にたくなる時ってある?」
昼休みの教室でドグラ・マグラを開いている女の子が、そんな風に呟けば、精神に異常を来していると考えるのが普通だ。
ましてや普段からほとんど接点のない人の前で呟けば、事態は相当に深刻だ。
「あぁ…いや、無いかも」
「そう」と満足そうに窓の外を眺めている姿を見て、僕はとんでもない過ちを犯した感覚に陥って、慌てて訂正した。
「やっぱり、あるかも」
平手は黙って首を振った。少し笑って、教室を出ていった。
卒業式後の閑散とした教室での出来事だった。

暗闇を走る地下鉄の車内は時間を忘れさせる。白い蛍光灯が黒一色の窓に映り込み、人々を鏡写しにしている。
呼吸音を打ち消す線路の轟音は乱雑に頭蓋骨へ鳴り響き、高いブレーキ音に鼓膜が揺れる。
つり革が持てない程の朝の混雑は拷問に値する。唯一救いがあるとすれば、女と密着していることぐらいだ。
恋人だっただろうか、そんな錯覚を覚えるほどに平手と密着していた。

恋の運命を感じたことなど一度も無いが、他人が運命の岐路で藻掻いている姿を見るのはこれで二度目だった。
もしかしたら平手にとっては毎日が運命の岐路かもしれないが、どちらにしても僕には選択を迫られているように見えた。

「あなた私と友達だったっけ」
「いいや、友達じゃないよ。ただ、懐かしくなって声をかけただけ」
散りゆく桜の花は風に巻かれて悲劇の渦となっていた。渦から溢れた花は、黒髪ボブの先端をかすめていった。
「じゃあ、あなたにとっては友達かもね。私は知らないけど」
「お願いだから僕の前で死にたいなんて言わないで欲しいんだ」
平手は止まった。黒いトレンチコートの裾がひらりと揺れた。
「思い出した。あの時も桜が散ってたね。で、あの時生きようって思ったんだわ」
僕の思いなんか恐らく届いていないだろうけど、教室を出ていった時と同じ顔をしていた。
あの時生きる決心をしたのなら、平手は今も大丈夫だ。
0136名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/01(日) 23:24:47.83ID:KtVfC7Nf0
タイトルはニルヴァーナ『Smells Like Teen Spirit』より
0137名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/02(月) 02:07:30.58ID:y67xL9sw0
>>135
まさかドグラ・マグラが登場するとは...
0138名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/02(月) 06:10:32.89ID:4vmG1tOUa
>>135
投稿乙でありますm(__)m

現代人の命に対するナイーブさが表現されていて考えさせられる作品ですな
0139名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/02(月) 19:21:22.87ID:qhHwv/iy0
>>137
意味不明な奇書ですよね
読了までに1年半かかったんですけど、結局何も分からず仕舞いでしたw

>>138
『僕の将来に対する唯ぼんやりした不安』
90年も前の芥川の言葉ですが、彼の動機が分からないでもないです
0140名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/02(月) 19:52:16.29ID:XniY+IAxa
>>139
芥川の不安は自我をもってしまった故の不安ですよね

その存在に生と死を内包している自我を根底として生きる我々にとっては他人事ではないですね、芥川の言葉は

我々現代人のほうが芥川の時代より自我がより確立されてるからより深刻かな

芥川の言ってるぼんやりとした不安に打ち勝つためには、自分がいつか死ぬという事実と向き合わなきゃいけないんだろうけど・・・

そんな死と対面する勇気のない私は日夜理佐ちゃんとの妄想に逃避することでぼんやりとした不安から逃避しているのですw
0141名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/02(月) 20:39:57.36ID:XniY+IAxa
>>140
芥川のぼんやりとした不安に引っかかり数年間魂の彷徨したのを思い出してつい愚見を述べてしまった、、、涙

良かったら大阪府さんの見解も聞かせてください
0142名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/02(月) 22:22:46.70ID:qhHwv/iy0
>>141
芥川のぼんやりした不安と云う表現は、これ以上ない修辞であり、単に不安と表現するよりもどこか絶望感が感じられますよね
「ぼんやり」にどんな印象を持つかは人それぞれですが、僕は抽象的で大きいものという印象を受けます

感覚を別として、概念的に「人間の」生と死を区別すると、明らかに死の方がスケールが大きい
よりスケール大きいものがデフォルト状態に近い
自殺という形で生には抗えても、決して死には抗えず、人間はどこかの時点で必ず死に負ける

よく生存本能なんていう言葉を耳にしますが、僕は逆だと思っています
死ぬことを本能的に知っている、更には死にたいとさえ思っている
思考、言語に表れずともすでに悟っているのではないかと

「芥川君は病的で異常でしたね」
論争を繰り広げた谷崎の彼に対する印象です
しかし寧ろ彼の精神は正常であり、誰しも突き詰めれば芥川のような精神状態になるのではないかと、僕は思ってます

そして全ては机上の空論であり、人間は自己をある一例にのみ捉えて、
知識欲により哲学的議論を展開してるのであって、
その議論が生きることそのものとは直接結びつかないと思っとります

という暴論でしたw
0143名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/02(月) 23:20:02.23ID:lKlWhYsYa
>>142
リクエストに応えていただきありがとうございますm(__)m

大阪府さんの見解を理解するには俺の読書量が足りないらしく消化するのに手間取っていますw
01441リットルの理佐ちゃん 第1話(庭)
垢版 |
2018/04/03(火) 07:35:04.04ID:EgMC9bZ3a
「親に無理無理薦められた高校のテストなんて受けたくないな」
そう呟き今にも降りだしそうな空を見上げる俺

受験の朝だというのに気乗りしないまま駅前で時間つぶしてる俺

やはり受験なのだろうか?そんな俺とは対称的に急ぎ足で道行く女の子がよろめき放置自転車の列に

ガラガラガッシャーン!?

けたたましい音をたてて倒れる放置自転車たち

「やっちゃった・・・」そう呟いた女の子

とぼけて歩き去っちゃえばいいのに倒れた自転車たちを起こし始めた

「試験に遅刻しそうだったんじゃないの?」
そう言って手伝い始めたのはその女の子が世界一可愛くて美人に見えたからだ

「あなたこそ、手伝ってたら遅刻しちゃうよ」
学生服の俺を見て自分同様受験生だと判断したらしく、顔に似合わないぶっきらぼうな物言いながら俺を心配してくれる女の子

「俺は気乗りしないからいいんだ」って笑う俺

「なにそれ」って俺に釣られて笑う女の子

間違いない、世界一可愛くて美人だ

そう確信した俺

自分のチャリの後ろを顎で示し乗れよの合図送る俺

「チャリならまだ間に合うよ」
躊躇い勝ちに俺を見てる女の子を促す俺

「ありがとう・・・」小声でそう言って俺のチャリに乗る女の子

「どこの高校まで送ればいい?」って聞く俺に

「県立欅坂高校」って偶然にも俺の受験する予定だった高校の名前をつげる女の子

欅坂高校に着く頃にはどしゃ降りさ

しかも、最初のテストには間に合わないという不運

それでも諦めない女の子が先生に頼み込み保健室でテストを受けれることに

世界一可愛くて美人な女の子に釣られてテスト受ける俺

「あなたもここの高校だったんだ」って笑う女の子

「名前教えて?」
可愛い笑顔に釣られて聞いちゃう俺

「渡邉理佐、受かったらよろしくね」
なんて微笑む理佐ちゃんだから好き
0145名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/03(火) 07:39:19.01ID:EgMC9bZ3a
>>144
原案である「1リットルの涙」からタイトルつけたんだけど・・・

変なタイトルになってしまった、、、涙

しかし、トリップの付け方がイマイチ分からないw
0146半分、青いA ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/03(火) 11:40:05.84ID:aF7evEov0
彼女のことを、今、記憶しているものはどれだけ居るだろう?
エプロン姿の彼女は忙しそうに部屋のなかを動き回る。
ここは神奈川県の大和駅から徒歩15分のところにある男性向けクッキングスタジオ。オープンして3年ほどになる。
室内は広く、シルバーのテーブルが9つほど並び、それぞれのテーブルに調理器具がある。また、スタジオには換気のため、窓が多くある。そこからは青く塗りつぶしたような空が広がり、
その下にはジオラマのような街の風景を眺めることができる。
「みなさーん。みりんは大さじ一杯じゃなくて小さじ一杯ですからね」
このスタジオの講師を務める彼女は
音を立てて煮えるステンレスの鍋を心配そうに覗き込んでは頷く。
ぎこちない造作に似合わないエプロンの男達はバラついた声で返事をする。
柱にかかった時計は午後1時をさす。
そしてガラス張りの壁にはその講師の名前が書いてある。
その名前は「秋元真夏」。

彼女は鏡の前にある椅子に座っておよそ女性らしくない派手な嚔をした。およそ20畳くらいの控室にその音は空しく響く。
そのあとテーブルにあるティッシュをとり、強く鼻をかむと、ゴミ箱へ投げ捨てる。そのあとで、鼻をすすりながら隅の方に置かれた白い冊子を取り上げた。
左隅には放送するTBSの名前があり、右隅には生と控えめに書かれている。そして中央には大きく「オールスター感謝祭」と印刷されていた。
その冊子には何回も読み込まれた跡があるった。彼女はその冊子をめくりブツブツとつぶやく。
ノックの音が聞こえ彼女が返事をしたのは、何分かブツブツ呟いたのちの事である。
「高山さん、そろそろスタジオにお願いします。」
ドアを乱暴に開け、慌しくそう言うとまた出ていった。高山さんと呼ばれた彼女は返事をするまもない。彼女は軽く息を吐くと台本を手に控室をあとにした。
0147名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/03(火) 11:43:06.55ID:aF7evEov0
いつか乃木坂工事中で話に出てきた同窓会ネタ。どっかで欅ちゃんも絡む予定ですが書いても書いても出てこない😭
0148名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/03(火) 18:28:10.56ID:BgpG8i8sa
>>147
ドンマイ!
01491リットルの理佐ちゃん 第2話(庭)
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2018/04/03(火) 20:05:17.43ID:BgpG8i8sa
「いやはや、また俺君と3年間一緒なのかぁ」
合格発表の掲示板を見て肩を竦める澤部

「こっちこそ貴様の顔にはうんざりなんだけどな」って憎まれ口叩く俺

「よく言うよ、親友の俺と別れがたくて名門進学校を蹴って欅坂高校来たくせに」って笑う澤部

そんな澤部を無視して入試の日に出会った理佐ちゃんを探す俺

「何をキョロキョロしてんだよ俺君?」って高校に合格してテンションが上がってるせいかうるさい澤部

「もしかしてあれかい?入試の日にあった娘を探してんのかい?」って鋭い澤部

「探してねえよ、クズ野郎!」って理佐ちゃんが見当たらない苛立ちを澤部にぶつける俺

「そうそう都合の良い偶然起きねえか・・・」って肩を落とす俺

「俺君さあ、惚れっぽいのもいい加減にしとけよな」って俺の様子見て呆れる澤部

「別に惚れてねえから!チャリの後ろに乗っけた時に俺の腰を控え目に掴んでた理佐ちゃんの手の感触忘れらんねえけど、惚れてねえから!」って澤部を怒鳴る俺

「理佐ちゃんまさか落ちてないだろうな・・・」って肩を落とす俺

理佐ちゃんが居なきゃなんのためにこの高校来たかわからんぞ・・・

「俺君やっぱり惚れてんだよ、会えなくてがっかりするのは恋の始まりだぜ」
なんて顔に似合わないこと宣う澤部

「ちきしょう!理佐ちゃんの受験番号聞いとけば良かったぜ〜!」
澤部の言葉で理佐ちゃんに恋してるって気づいて受験番号が並ぶ掲示板に遠吠えする俺に

「遠吠えしてんじゃねーよ」って背後から初めてのドス効かす理佐ちゃん

「ねぇ、私の受験番号がどうしたの?」って笑顔で聞いてくる理佐ちゃん

「いや、俺が受かってたから理佐ちゃんは受かったのかなと思って」って理佐ちゃんの笑顔が眩しすぎてドキドキが止まらない俺に

「お陰さまで受かりました」
なんて丁寧にお辞儀する理佐ちゃんだから好き
01501リットルの理佐ちゃん 第3話(庭)
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2018/04/03(火) 20:53:57.21ID:BgpG8i8sa
「理佐〜どうしたの?」
俺にお辞儀してる理佐ちゃんに声をかけるゴボウみたいな女の子

「こんにちは・・・?」
俺と澤部に気づいて戸惑いながら挨拶するゴボウちゃん

「あっ、葵・・・ごにょごにょ」って俺が入試の日にチャリで理佐ちゃんを助けた男だと小声で説明する理佐ちゃん

「親友の原田葵、小4に見えるけど同級生だから」ってクールに紹介する理佐ちゃん

「もう」って理佐ちゃんを睨み頬を膨らます葵ちゃん

「うーん」って睨み返す女王様な理佐ちゃん

「その節は理佐がお世話になりました」
理佐ちゃんとのコントをひとしきり終えて改まり俺に挨拶する葵ちゃん

見た目は小4だけど理佐ちゃんよりしっかりしてるみたいだな・・・

「俺君、俺君・・・」って俺の腕を引っ張り自分も紹介してくれとアピールしてくる澤部

「葵ちゃんよろしくね」って澤部を華麗にスルーして葵ちゃんに挨拶する俺

「俺君、この高校に興味無いとか言ってたから合格発表も見に来ないのかと思ってた」
俺に倣い澤部を華麗にスルーして話し始めるドSな理佐ちゃん

心配そうに澤部を見る常識人な葵ちゃん

「うん、なんとなく見に来ただけだよ」って理佐ちゃんの手前カッコつける俺に

「待てい!」って無理矢理会話に加わるめげない澤部

「本当は理佐ちゃん目当てに本命の高校を蹴って欅坂高校に入学する気満々のくせにスカしてんなよな」
なんてスルーされた怒りで暴露野郎な澤部

「バカ!?お前なに言ってんだよ」って澤部に腹パン入れて黙らす俺

「あはは、理佐良かったね」って無邪気に笑う葵ちゃん

怪訝な表情浮かべる俺に

「この娘ね、今日俺君のこと見つけられなくてがっかりしてたんだよ、もう会えないのかと思って」って無邪気に暴露しちゃう葵ちゃん

「ちょっと、変なこと言わないでよ」って慌てて葵ちゃんを黙らす理佐ちゃん

会えなくてがっかりするのは恋の始まりな理佐ちゃんだから好き
0151名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/03(火) 20:59:06.48ID:BgpG8i8sa
1リットルの涙が原案だけど理佐ちゃんが不幸になるなんて許せないから多分病気にはならない・・・
0152名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/04/03(火) 21:38:27.38ID:v7xvMGtf0
>>143
実は自分でも書いた内容を理解してないので大丈夫ですw

>>151
たしかに変なタイトルw
葵ちゃんは初めての登場ですかね?
個人的には暴れ回って欲しいです
0153名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/04/03(火) 21:43:29.18ID:v7xvMGtf0
>>146
朝ドラ始まりましたね
お産に2日も費やすとは思いませんでしたが

乃木坂板には小説スレ見当たりませんからいいんじゃないですかね
僕は乃木坂ちゃんも好きなので、いいコラボ期待してます
0154名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/04(水) 00:20:41.81ID:IZEtVQ150
>>153
お産から始まる朝ドラは初めて見ました笑
0155名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/04(水) 23:43:24.16ID:iQ171Kvv0
『マヨネーズとって』

控えめに言っても理佐ちゃんは相当な美人な姉ちゃんだ。僕より五つも年上で、少し価値観が違う。
だから喧嘩になることもない。喧嘩は似たもの同士に起こりやすい。
そうかと言って仲良しでもない。話が噛み合わないことも多々ある。

夕食は一緒に食べることが多い。僕は部活で夜遅くに帰宅し、姉ちゃんはバイトで遅くなる。
どんなに遅くなっても、必ず家で食べる。健康に気を遣ってか、毎日サラダを食べている。
そして決まって僕に言う。
「マヨネーズとって」
僕は渡す。もちろんお礼なんか言われない。
「あのさ、お姉ちゃん」
「ごちそうさま」
僕が話しかけると、すぐにどこかへ行ってしまう。

普段はそんな感じだ。マヨネーズはバロメーター、ケチャップと違って安定している。
それでも、中身が無くなると空になる。空っぽになるのはきまって僕だ。

「どうしたの元気ないね」
姉ちゃんが僕に声をかけるのは、僕がほんとうに元気のない時だけだ。
「いや、明日試合でさ。緊張してるだけだよ」
「ウソばっかり。お姉ちゃん知ってるんだからね」
哀しそうに姉ちゃんは食器を持ち上げて行ってしまう。
姉ちゃんにウソを見透かされた日は眠れない。いつ鳴るか分からないアラームにおびえて朝を待つ。

「こんなとこで寝てんじゃねーよ」
気づけば姉ちゃんの部屋の前の廊下で寝ていた。自分でも意味がわからない。
「今日は試合じゃなかったの?」
「あ、そうだ。急がなきゃ」

姉ちゃんは「もう」って言いながらも、急いでエプロンをつけた。
いつの間にマスターしたのか、母さんと同じサラダが出てきた。
僕は言う。
「マヨネーズとって」
姉ちゃんは僕の皿に直接マヨネーズをかけた。ちょっと量が多い。

「帰ったら元気なかった理由聞かしてもらうからね」
なんて言ってるけど、僕はすっかり元気だ。


愛は食卓にある キューピー
0156名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/04/04(水) 23:46:45.93ID:iQ171Kvv0
お姉ちゃん居ないからどんな感じかわかんねえやw
0157名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/04/05(木) 07:51:34.36ID:X7piTr+Ua
>>155
理佐ちゃんがお姉ちゃんなんて羨まし過ぎますね

絶対にお風呂とか覗いてしまう・・・
0158名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/05(木) 11:56:39.29ID:F+6lhdKo0
>>157
周りの友達に姉ちゃんいる人が多くて、エロい目で見ることはないとか言ってるんですけど、
どうも信じられないんですよね

そういえば庭さんは姉弟ものを書いたことなかった気がしますね
0159名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/04/05(木) 20:41:46.30ID:4pxfA/5Ea
>>158
娘とお父さん設定はあるけどお姉さんになってもらったことは無いかな

俺の妄想は受動的妄想なので基本的には自分の経験談がベースになってるので姉が居ない俺には縁が無いのかも
0160名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/04/05(木) 22:03:16.85ID:F+6lhdKo0
>>159
地味に凄い事言ってますね
楽しそうな人生で何よりですw

現実の世界に嘘を一滴たらすと化学反応が起こるってある作家さんは言ってましたが、
庭さんの場合はその魔法の一滴が理佐ちゃんだったんでしょうね
0161名無しって、書けない?(東京都)
垢版 |
2018/04/06(金) 00:35:45.92ID:MIOORwLQ0
エロも可ならたまにはベッドインの話もほしかったり…( ˘ω˘ )
0162半分、青いB ◆pZLaUoYPXc (茸)
垢版 |
2018/04/06(金) 08:48:21.98ID:EOpBesuHd
中央線の快速東京行は新宿あたりで
混み始めた。高円寺あたりは空いていたのに。私は列車の外から見えるいくつもの若葉が芽生え始めた桜の木を眺めた。

「花のない桜を見上げて満開の日を思うことはあったか?」
あの曲が発売されてもう何年すぎただろう?今でも時折テレビで取り上げられる。それを見る度、自分がそのなかにいたことが信じられない気持ちが起こる。
そのグループはいまどうなっているのか?
それを調べるのは容易い。然しながら忙しさを言い訳に調べようとしなかった。

列車がガクンと揺れ停車した。足元には冷たい風が吹く。いつの間にか転寝をしていたらしい。少しあくびをして、斜め上をみる。そこにはふたつの液晶ディスプレイがあり、そのうちのひとつが今何処に停車しているかを知らせた。
「ただいま阿佐ヶ谷」
どうやらかなり、乗り過ごしたらしい。私はその列車の終着駅、東京についたことにも気づかず睡り、折り返して神田、御茶ノ水を過ぎても尚気づかなかった。
ため息を大きくはいて周りを見渡す。
いつの間にか人はいなくなっていた。あんなに混んでいたはずなのに。あの頃だったら、こんな失敗もブログの冒頭にあるネタにしていたのだろうか。
小林由依です♪
を添えて。
0163半分、青いA(2) ◆pZLaUoYPXc (茸)
垢版 |
2018/04/06(金) 08:53:24.04ID:EOpBesuHd
銀座駅より数分、高級ブランドのショップが立ち並ぶ通りを歩くと、
とある建物にたどり着く。
その建物は博品館劇場といい、いままで数多くの劇団による公演がおこなわれている。
月曜日の真昼だというのにその博品館劇場の前には中年の男女が列をなしていた。当日券目当てである。
その公演は既にチケットが売り切れており残すのは僅かな当日券のみである。連日のようにこうして当日券を求めて並ぶ行列が発生する。
三百人ほどの収容人数の劇場には誰もいない。まだ開演二時間前である。
しかしながらすでにロビーには人が居る。その気配を背に黒いドレスを来た女性は透き通る声で自らのセリフを口にした。
するとそれに呼応するように白い口ひげを蓄えた男性がまた何やらセリフを
口にする。
どうやら直前まで練習をしているらしい。
その女性はそのセリフのあと、「すいませんありがとうございます。」と頭を下げた。これはセリフではない。
男性はいやいや、と手を振ってのち、
「じゃ、いくちゃん今日もよろしく」と微笑んだ。この男性の方が先輩らしい。いくちゃんとよばれた、黒く艶のある髪の女性は「よろしくお願いします」と返した。
どうやら間もなく舞台は始まるようだ。
0164名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/04/06(金) 09:50:47.36ID:IWKDb6D9K
>>161
なーこ「というリクエストがあったんで、とりあえずサハラ砂漠に取材に行こうよ」
米さん「ベドウィンの話じゃねーよ」
なーこ「じゃ、ジーンズ工場に…」
米さん「エドウィンじゃねーよ」
なーこ「そういえばサハラ砂漠っていう名前、本当はおかしいんだよね」
米さん「急に流れ変えるんかい」
なーこ「サハラっていうのが元々は砂漠っていう意味なんだって」
米さん「なるほど。砂漠砂漠ってことになるんやな」
なーこ「そう。頭痛が痛い、みたいな」
米さん「ちょっと例えが違うやろ。美少女よねみん、みたいな」
なーこ「それはあらゆる意味で違う」
米さん「おい」
0165名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/06(金) 19:24:29.99ID:OBRna/f20
>>163
何とも言い難い文字だけの世界が広がっていますね

>>164
民族とダジャレを絡ませるとは博学ですな
ベドウィンなんて初めて聞きました
0166ぽん民(大阪府)
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2018/04/07(土) 12:34:10.18ID:oT2fCUjE0
大通りから1本入った路地裏にその店はある。
蔦が絡まった白い壁、その一部がガラスケースになっていて、
古い壁鏡、金のおまる、戦国武将がつける甲冑が飾られている。
木で出来た背の低い立て看板には、白の浮き出し文字で
「アンティーク YUIPON」と書かれている。

僕は木のドアをギギッと押した。
店内に客は一人もいない。
ピンクの壺、赤い大きな靴、漢文の書かれた掛け軸たちが今日も
僕を迎えてくれる。僕はいつものように、乱雑に積まれた古い文芸雑誌の上の
書棚に並ぶ、茶色くなった背表紙を目で追いながら、
ときおりカウンターの方に視線を向ける。
あの子を見るために。
少し茶色の長い髪に二重瞼の彼女は、僕に気づいていないのだろうか。
暇そうに週刊誌をパラパラとめくっている。
僕は、近くにあった痩せた豚の貯金箱を手にとって眺めていた。
0167ぽん民(大阪府)
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2018/04/07(土) 12:36:28.90ID:oT2fCUjE0
「変わった趣味でしょ?」
ハスキーがかった声にドキリとした。
笑顔の彼女が僕の前に立っていた。
声を聞いたのは初めてだった。
「その豚の貯金箱、私のお気に入りなんですよ。痩せた豚さん。
なんか愛おしくなっちゃって」
親しげに微笑みながら話す彼女に、僕の胸は高鳴った。

この店に初めて来たのはふた月も前のことだった。
親が離婚して僕は母親に連れられて上京してきた。
新しい父親に馴染めず、母も弟がお腹の中にいることが分かってからは
僕のことを煙たがるようになった。
東京の学校では虐められていて友達もいなかった。
家にも学校にも居場所のなかった僕は、
その日もいつものように、寄り道して帰っていたのだった。
偶然入った路地裏を歩いていて、気付けば僕は店の中にいた。
時の止まったようなこの店が、不思議と僕の心をあたためてくれた。

それから何度も通った。
店の雰囲気と骨董品が純粋に好きだったからだ。
でも初めから、僕は彼女に惹かれていたのかもしれない。
0168ぽん民(大阪府)
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2018/04/07(土) 12:39:42.22ID:oT2fCUjE0
「これも見てもらえませんか」
彼女はそう言うとレジから一つの時計を持ってきた。
四角い枠に円形の文字盤が埋まった、小さなゼンマイ式の懐中時計だった。
「この子はね、捨てられてたのを拾ってきたんですよ」
時計を優しく撫ぜながら言った。
「まだ、動くんですよ」
彼女はそう言うと、ゼンマイを巻いてみせた。
時計が、ちっちっちっと音を響かせる。
「ほらね!」
彼女は嬉しそうに声を上ずらせると、ヤエバを見せて笑う。
それからそっと呟く。
「ゼンマイ仕掛けの夢の中へようこそ」

その言葉を合図に、
店の中がぱっと明るくなった感じがした。
商品たちに魂が宿り、今にも動き出しそうな気さえした。
「ここにある物はね。誰からも必要とされなくなった、
一人ぼっちたちなの。でもね、みんな一緒だから寂しくないの」
店の中を見渡しながら優しい笑みを浮かべる彼女を見ていると、
ここだけが僕の居場所のように思えた。

「あっお客さん!いつも来てくださるお礼にこの時計、差し上げます」
「いや、そんなの悪いですよ」
「お客さんだったら、この子のこと大切にしてくれそうな気がするの」
彼女はそう言うと、僕の掌にそっと懐中時計を置いた。
ちっちっちっと時を刻む音が鼓動のようで、心地よかった。
彼女から貰った時計を大事に胸のポケットにしまいこんだ。
「あの、また来てもいいですか?」
「はい!お待ちしています!」
ハスキーがかった声が、僕の鼓膜にいつまでも優しく響いていた。

それから僕は、学校や家で辛いことがあると懐中時計のゼンマイを巻いた。
ちっちっちっと時計が動き出すと、彼女の顔が浮かんでくる。
すると、僕の止まってしまった時間も動き出してくれるのだ。
0169ぽん民(大阪府)
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2018/04/07(土) 12:43:58.84ID:oT2fCUjE0
数日後、僕は路地裏を歩いていた。
彼女に時計のお礼を言いにいくためだ。
いや違う。僕は彼女に想いを伝えたかった。

いつものように大通りから路地に入る。
僕は唖然とした。見えてくるはずの店がない。
駆け寄ると、そこには所々草の生えた、だだっ広い肌色の地面と
「立ち入り禁止」の看板があるだけだった。
なんで? どうして?
僕は何度も周りを確かめたけれど、ここに間違えなかった。
通りすがる人が、不審の目を僕に向けている。
「ここにあった骨董屋さん、どこにいったんですか!?」
自分でも狼狽しているのが分かった。
「何言ってんだ。ここはもう何年も空き地じゃないか」

僕は茫然とした。
そして思い出したように、胸のポケットから懐中時計を取りだした。
確かに彼女から貰った時計だ。
僕は急に不安になって、ゼンマイを巻いた。だけど針が動かない。
何度も何度もゼンマイを巻きなおした。
だけど二度と、時計は時を刻まなかった。

「ゼンマイ仕掛けの夢の中へようこそ」
ハスキーがかった声が遠くで聞こえた気がした。

出典
「ときめきアンティーク」 AKB48チームサプライズ
「ゼンマイ仕掛けの夢」 欅坂46ゆいちゃんず
0170 ◆.nO1rkdGpI (大阪府)
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2018/04/07(土) 19:27:58.56ID:BTD8Y88a0
>>169
お久しぶりです
素敵なファンタジーですね
今にも消えてしまいそうな儚さを持つゆいぽんにはぴったりのストーリーで、
ゆいぽんに永遠に追いつけない憧れのような気持ちと、ラストの失恋にも似た虚無感に思わず心動かされました
0172 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/04/07(土) 19:34:27.93ID:sicWNTMR0
『もし』自分が、〇〇だったならば……。

その途方もない夢の世界を求める人間は多い。
それこそ、前途多難な人間であれば余計にだ。
人は、自分にないものを求める。
もし、それを手に入れることができたならば、禁断の果実を口にするだろうか。
現実世界に地獄しかない状況でもなお、希望を見ることができるだろうか。


欅坂46怪異譚

今泉佑唯の場合A


欅坂46高校……。
それは存在しない学校、欅坂46メンバーが同じクラスに集う学校。
その中で、志田愛佳は目を覚ました。
本来ではありえない、その教室の中で、彼女は違和感を覚えながらも
渡邉理佐と平手友梨奈に付き従いながら学校の授業を受ける。
二人は、まったくこの学校に対して違和感を覚えてはいないようだった。
当たり前のように授業を受けているし、話しかけてもそれはいつもの平手で理佐であって……。
ただ、彼女たちの記憶にあるのは、この学園で過ごした記憶。
そこには欅坂46メンバーで過ごした記憶はない。
彼女たちの記憶は消えている。
欅坂46メンバーの誰もが同じ……。

「これは、間違いなく怪異」

放課後の教室で愛佳は叫んだ。
誰もいなくなった教室……。
これはすべて作られたものであり、誰かが自分を閉じ込めているのは明白であった。
だが、ここまでの影響を与える怪異は今まで知らなかったこともあり、驚きと恐怖も愛佳にはあった。
それに、愛佳にとっては誰がこの怪異の発信源なのかも知る必要がある。
愛佳は、教室で荷物をまとめて、霊媒師である忍野の元へと向かおうと思っていた。
荷物を持って教室を出ていこうと扉を開ける愛佳。
そんな愛佳の前にと立っている今泉佑唯。
彼女は扉の前にと立って、愛佳の道を塞ぐように足を延ばしていた。
愛佳は、今泉を見下ろす。

「どいて」

愛佳がはっきりと告げる。
そんな愛佳を見上げる今泉佑唯。
彼女の瞳には躊躇や迷い恐れがない……愛佳は彼女の目を見て、佑唯が今回の怪異の犯人であることを見抜いた。
だが、今泉佑唯自身も、自分が犯人であろうということを隠そうとしている気配はない。
実際、犯人であり見つかりたくないならばこうして表に出ることはリスクでしかない。
それが堂々と正体を見せるということは……。


「佑唯……、この事件の犯人は佑唯のせいなの?」

信じたくないが故の問いかけ。
だが、佑唯はそんな愛佳の問いかけに対して目だけは笑わずに頷いた。

「そうだよ、私がこの理想の世界を作り上げた」
「理想の世界?」
「そう」

佑唯はそう言い切り、愛佳の隣を通り過ぎながら教室を歩く。
振り返った愛佳は佑唯の堂々とした態度を見つめる。
0173 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/04/07(土) 19:35:07.36ID:sicWNTMR0
「私はメンバーが好き。ひらちが好き、ゆいぽんが好き、まなかちゃんが好き」
「……」

佑唯は愛佳の方にと振り返った。

「でも、私は私たちメンバーを否定する世界が嫌い。大嫌い!!
私はみんなと一緒に楽しく過ごすことが出来ればいい。それだけで私は幸せなの……」
「そのために、私達を……」
「安心して、愛佳ちゃん。この世界は私だけの理想の世界じゃない。愛佳にとっても、理想の世界だから」
「?」

佑唯の言葉の意味がわからない愛佳。
佑唯は、再び愛佳の隣を通り過ぎながら、教室を出ていく。
愛佳は、首をかしげながら佑唯の言葉の意味を探る。
この世界は、佑唯が求める理想の世界……。
欅坂46メンバーが一緒にいて、誰もが傷つけない世界……。
それ以外に、何の理想があるというのか。

「愛佳。ごめん、遅れちゃった」

教室にとやってきたのは渡邊理佐の姿である。

「あ、理佐」

そう声をかけた愛佳にと抱き着く理佐。
一瞬、何のことが起こっているかわからなくなる愛佳。
理佐がこうやって自分に抱き着いてくることはそうそうない……どちらかといえば、自分から抱きしめることのほうが多いくらいだ。
愛佳は、驚きながら理佐を見る。
理佐は、顔をあげた。

「今日、急におかしなこというから心配したんだよ?寝ぼけすぎ」
「あ、うん……そ、そうだね。ごめんごめん」

愛佳は話しを合わせながらそう答えた。

「付き合っている私のことも、忘れてたらどうしようって……」
「あ、うん……そ、そうだよね。ごめんごめ……え?」
「ん?」

何か今、とんでもないキーワードが入っていたような気がする。
愛佳は先ほどの会話を逆再生しながら、理佐を見つめる。

「えーっと、理佐。もう一度言ってくれる?」
「忘れたらどうしようって……」
「その前」
「寝ぼけすぎ」
「その後」
「付き合っている私のことも?」
「そこっ!!」

愛佳の言葉に理佐は首をかしげながら頬を染めつつうつむきながら、甘えた表情で
改めて愛佳の胸元に顔をうずめる。

「もう恥ずかしいから言わせないでよ」
「えー……あ、う、うん」
「愛佳……」
「り、理佐?」
0174 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/04/07(土) 19:35:53.67ID:sicWNTMR0
顔を見合わせる二人。
理佐は愛佳にと顔を近づける。

「好き」

今泉佑唯の言った理想の世界。
それは、個人の願いが叶う世界……。
愛佳が願った世界こそが、理佐と付き合っている世界。
実際は織田奈那のことが好きな渡邉理佐……だが、ここでは志田愛佳と渡邉理佐が付き合っている世界となっている。
今泉佑唯が作り上げた世界は、誰もがその願望の世界にと溺れるよう仕向けられていた。
誰も傷つかない、誰も苦しまない世界……。
そこでは、自分たちが主役になれる。
現実という理不尽で、曖昧で、残酷な世界など何の意味もない。

佑唯は、廊下を歩く。

誰もいない学校の廊下……。
彼女が歩く廊下の壁には、メンバーが選んだ様々な夢の世界がまるで壁に掛けられた絵画のように表示される。

守屋茜は、欅坂46メンバーのセンターに抜擢され
音楽番組で主役となり、周りからの歓声を受けている。

鈴本美愉は、織田奈那と付き合い、一緒の家に住み
彼女は織田奈那の前で料理を振舞いながら誰にも見せたことのない笑みを浮かべている。

土生瑞穂は、進撃の巨人の世界観で立体起動装置を手にしている
彼女は、巨人を前にしながら、他の欅坂メンバーと一緒に巨人征伐に乗り込んでいる。

それぞれが導き出した理想の世界。
それは彼女達だけのものだ……誰にも傷つけられるものではない。
誰にもその権限は存在しない。

「ねえ、そう思うでしょ?ゆいぽん」

佑唯が開けた教室に座っていたのは、小林由依。
彼女は疲弊した表情で、扉を開けた今泉佑唯を見る。

「……間違ってる、こんなのゆいちゃんらしくないよ」

由依は、佑唯の暴走にはっきりとNOを突きつける。
いつもポジティブな彼女らしくない……どんなことだって、彼女は自分の確固たる自信をもってやってきた。
それが由依にとっては憧れであり、一緒にいることでエネルギーをもらうことができた。
そんな佑唯が、今は全く別人だ。


「私らしい?私は、何も変わってないよ。私は欅坂メンバーが大好き。だから、それを否定する人間は、私が排除する。
見て由依。みんなすごく幸せそうなんだよ。由依の夢も私が叶えて上げる。言ってみて?
愛佳みたいに好きな人と付き合えるし、あかねんみたいにセンターにだってなれる。どんなことだって私は叶えることができるの!」

佑唯は、嬉しそうに周りを見渡しながら告げる。
彼女の小柄な体が教室の中心で回る……黒いショートの髪の毛が舞い、スカートが揺れる。
由依は、そんな彼女を見つめる。

「佑唯ちゃんは、そんなこと望んでない」

由依の言葉に、佑唯の動きが止まる。
由依は、辛そうな表情のまま佑唯を見る。
0175 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/04/07(土) 19:36:35.53ID:sicWNTMR0
「佑唯ちゃんは、私の知っている佑唯ちゃんは……『今』の欅坂46メンバーを愛していた」

由依は、言葉を続ける。

「このやり方はずるいよ。佑唯ちゃん。私達なら現実の世界で見返せる。だから、こんな方法はやめよう?」
「……ゆいぽん」
「ねえ、佑唯ちゃん」

由依の言葉に、佑唯はうつむく。
欅坂46メンバーで一緒にユニットを組み、一緒に過ごす時間も多かった。
だからこそ、佑唯ならわかってくれる……由依はそう思った。
今までやってきたことを無駄にしてはいけない……今までやってきたことを無意味にしてはいけない。
このやり方は結果、誰も幸せにはなれない。
由依はわかっていた、そして佑唯だってわかっているはずだって。

「ゆいぽん、私間違っていたよ」
「佑唯ちゃん……」

今泉佑唯が、由依のほうにと顔を傾け見つめる。
その表情は笑ってはいなかった……目を見開きながら、由依にと顔を向けている。

「ゆいぽんも、私の幸せを邪魔するんだね」
「佑唯……ちゃん」

届かない。
それだけ、悪魔と化した佑唯は、その悪魔の力に墜ちている。
由依の言葉は彼女の耳には届かない。
由依は力なく顔をうつむけた。
佑唯の世界への失望がここまで大きいとは思わなかった。
自分一人だけでは、佑唯を取り戻すことができない。

「人の幸せを勝手に決めないでもらえる?佑唯?」

その聞きなれた声にと顔をあげる由依。
扉の前にと立っているのは、愛佳であった。

「愛佳ちゃん……、理佐と一緒に」
「あれが私の幸せだって?はあー随分と甘く見られたものだね。私はね、『今』の理佐が好きなの」
「そう……それなら、愛佳ちゃんが願っている通りに……」

佑唯はそう告げて新たに世界を構築しようとする。
だが、愛佳は余裕の表情を浮かべながら、腕を組み、壁にと持たれる。
そうすると、扉から次々とメンバーが姿を見せる。
すべて、佑唯が彼女たちの理想の世界にと導いたはずのもの……。
それがこぞって、『理想』の世界を拒絶したというのだ。

「自分の夢は、自分で努力して叶えるものだから」

守屋茜はそうため息交じりに告げる。

「ま、まあーいい夢っていうのもあったけど、でも、それは私の知っている人たちの姿じゃないからね」

織田奈那は捕まっている小林由依を見ながらつぶやいた。
彼女たちの姿を見た由依は、目を輝かせる。

「佑唯、帰るよ?」
0176 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
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2018/04/07(土) 19:37:47.62ID:sicWNTMR0
愛佳が声をかける。
その声は優しく、レッスン終わりに声をかけるのと同じような日常の口調だった。
怒っているわけでもない、悲しんでいるわけでもない。
当たり前の、ありふれた言葉。
愛佳だけじゃない……ほかのメンバーも佑唯に言う。

「ゆい、帰ろう」
「ゆいちゃん……」
「いまゆい!」

佑唯は、そんな、みんなの言葉を聞いて、うつむく。

「どうして……理想を選ばないの?現実はみんなを傷つける。これからも……ずっと!!」

佑唯の濡れた声を聞いた愛佳は小さくため息をつきながら周りにいるメンバーを見渡す。
愛佳に見られたメンバーは、小さく笑った。
メンバーは、腰に手を当てながら、天井を見上げながらそれぞれ苦笑いを浮かべている。

「アンチなんていて当たり前」
「そうそう、言いたい奴は言わせとけばいいんだから」
「私達は、私達で出来る限りのことを精いっぱいやるだけ」

メンバーの言葉は、まるでアンチの言葉が傷ついていないようだった。
でも、そんなはずはない……どんな人間だって誹謗中傷されて普通でいられるはずがない。
そんな人間いるはずがない。

「ねえ、佑唯。なんで私達ってチームだと思う?」

顔をあげた佑唯の前にいる小林由依。

「チームだから共有できる。痛みは分けて、楽しさは倍になって。
だから私達はチームなんだ。欅坂46というチームだから……私達は、『今』を頑張れる」
「ゆいぽん……」
「さあ、帰ろう?佑唯ちゃん……一緒に」

腕を差し伸ばす小林由依の手を取る今泉佑唯。
メンバーに囲まれて、今泉佑唯は欅坂46へと帰る。
0177 ◆VB3EeL1xw6 (やわらか銀行)
垢版 |
2018/04/07(土) 19:38:53.69ID:sicWNTMR0
「!!」

顔をあげた志田愛佳。
彼女は、周りを見渡した。
そこは、レッスン室のみんながよく寝ているマットレスの上。
愛佳は体を起こして周りを見る。
そこには平手友梨奈と渡辺理佐の姿があった。

「ね、ねえ?理佐って私と付き合ってるよね?」

唐突な愛佳の質問に理佐は大きく咽る。
平手友梨奈は思わず口元を両手で隠し、驚きの表情で理佐と愛佳を交互に見た。

「ち、違う!違うから!!」

慌てふためく理佐に、愛佳はその世界が元の世界へと戻ったことを確信する。
しかも、どうやらみんなにはあの時の記憶はないようだった。

「おはよう〜〜〜」

レッスン室へとやってくる今泉佑唯、そして小林由依。
平手友梨奈は、先ほどの愛佳の言葉を二人に言おうと駆けだす。
慌てて止めようとする理佐。

「ねえ!佑唯、ゆいぽん!聞いて聞いて!さっき、理佐と愛佳がね!?」
「やめて!!やめなさい!ひらて!」
「もう!!愛佳が変なこと言うから!」
「なに?なに?ききたーい!!」

そこいは嬉しそうに笑顔を向ける今泉佑唯の姿があった。
変わらない、いつもの笑顔の佑唯の姿。

彼女に似合うのは満面の笑顔。


もう……迷わない。
私は、みんなと一緒に『今』を生きる。
かけがえのないみんなにありがとう!


欅坂46は今日も平和だ。



以上です。
ありがとうございました!!
0178半分、青いA(3) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/07(土) 22:56:15.52ID:BbbqClwU0
「えぇ、同窓会?」
その男性はタバコを灰皿に押し付けて素頓狂な声を上げた。その男性の真向かいに座るメガネの中年男性は「設楽さんこれ...」と言いながらA4サイズの紙を渡した。
渡された設楽はその紙にデカデカの書かれた文字を読みあげた。
「乃木坂工事中 同窓会SP(仮)」
そのあとで小さく書かれたその文字を見て「ねぇ長尾さん、出演者未定ってなによ。」と訝しげに尋ねた。
「いやー、それが」長尾は頭をかいた。
「メンバーのスケジュールがなかなか合わなくて...それに芸能界を引退したメンバーも居るのでその人もどうしようかと。」と困惑の表情を浮かべた。
「っていうことはまだ放送日も収録も決まってないの?なにそれ、」
と薄笑いを浮かべた。
「収録は5月10日位を頭を目安にしてるのですが、出演者のスケジュール次第でずらすこともあるかと。なので一応まだ未定ですが、放送は決定してるので設楽さんの耳に入れて置いた方がいいかなと。」長尾は額に汗を浮かべ少し早口で言う。
「取り敢えず誰か出演の決まったメンバーはいるの?」設楽はタバコに火をつけ、長尾を見た。
「取り敢えず...高山と西野と齋藤飛鳥とあと深川の4名です。あ、あと秋元真夏と松村沙友理もです。」
「あれ、白石は?」
「映画の撮影でダメでした。」
「その5月10日?」
「はい。本人は出たがってるみたいですけど。」
「あ、あと桜井と若月は。」
「2人とも舞台が入ってるので...ですがいまスケジュール調整してもらってます。」
「そう...あ、あと生田は?」
「あ、そうだ忘れてました。さっき連絡があって出ると。」
「出るのは1期生だけなの?」
設楽はタバコを揉み消す。
「いや、ラジオのパーソナリティやってる新内とかには出てもらうつもりで交渉中ですがただもう芸能界引退したメンバーが多いので連絡に手こずって。」
「ふーん。あ、日村さんに話したの?」
「はい、昨日。」
「あ、そう。」
設楽は天井を見つめる。
煙は狭い楽屋に細く立ち上る。
0179名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/04/07(土) 23:25:31.58ID:BbbqClwU0
規制が
0180半分、青いC ◆pZLaUoYPXc (茸)
垢版 |
2018/04/07(土) 23:26:15.05ID:LhkDLjNUd
設楽「はいということでバナナマンのバナナムーンGOLD」
日村「やっておりますー」
設楽「ところで日村さん」
日村「なんですか、設楽さん」
設楽「乃木坂46というグループがあるんですけど知ってますか」
日村「知ってるよ!もう何年も一緒に番組やってるだろ!」
設楽「いやいや、そんなムキにならなくてもいいじゃん。」
日村「別にムキになってねえよ。」
設楽「ところでこんど乃木坂工事中のね、同窓会SPやるんですけど、日村さん、乃木坂工事中で同窓会の話したの覚えてる?」
日村「なんだっけ?思い出せねーや。」
設楽「オークラは?」
オークラ「いや、知らないっす。」
日村「なんで今オークラに訊いた?」
設楽「いやいや、なんとなく(笑)」
設楽「あの成人のメンバーでSPやったじゃん。生田と北野とひめたんと堀と四人だっけ?で、そのあとさ、スタジオで北野がすぐに好きになっちゃったとか言ってさ...」
日村「あー、なんとなく覚えてる。あのほらなるべく早くやらないと死んじゃうとかいって。」
設楽「あれ、そーだっけ(スタジオを見渡す)。...みんな、一斉に目、そらした。」
日村「だれもしらねーのかよ」
設楽「んで、本当に同窓会やるらしいのよ。」
日村「そーなの?」
設楽「知らないの?」
日村「いや。知らない。」
設楽「まぁ、いいや。とにかくまだ日付はわからないんだけどそれをともかくやるって、この前長尾さんから、聞いてさ」
日村「へー。でも同窓会くるのかね。深川とか朝ドラやって忙しいし白石も映画の主演だし。」
設楽「(笑)日村さんって深川推すよね。」
日村「いや、なんとなく」
設楽「つーか前もこんな話したような。まぁ、いいや一旦お知らせです。」
0181名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/04/07(土) 23:27:13.81ID:BbbqClwU0
日村さん結婚記念のスピンオフです。
0182名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/04/08(日) 12:55:36.55ID:WEVVCXP4a
久々に賑わっとりますな

良き良き
0183名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/04/08(日) 14:52:38.20ID:HBbKbxgUK
やはりチワンが現れるとスレが賑わうというジンクスは生きていたか(笑)

>>169
乙です
私が言いたかった感想を大阪府先生に的確に表現されました(笑)

米さん「でもさ、ゼンマイ仕掛けの夢って、どんなもんかイメージしにくいな」
なーこ「私、そういう感じの夢を見たことあるよ」
米さん「え?どんなん?」
なーこ「お浸しがすごく美味しくて、感激してるうちに目が覚めた」
米さん「そっちのゼンマイじゃねーよ」
なーこ「(笑)ずいぶん昔に見た夢だけど印象的で未だに覚えてるんだよ」
米さん「どのぐらい昔なん?」
なーこ「ゼンマイだけに、3歳(山菜)の夢です(ドヤッ」
2人「お後がよろしいようで〜」

>>177
理想と現実、そして現実の苦しさというのは生きていく上の永遠の課題ですよね
配役も違和感無くバッチリで一気に読めました

うる星やつらビューティフルドリーマーもちょっと思い出したりしました

>>180
乃木坂vsバナナマンのまさに他に類を見ない関係性はもちろん素晴らしいですが
その根底には、バナナマンの2人のこれまた類を見ない関係性があるんだよなということを改めて感じさせてくれる作品でした

さて、ご報告ですが、お絵描きスレ@欅坂板は本日dat落ちしたっぽいです(笑)
続きはAKB裏サロン板でやってます
坂道関係の絵は極めて少なくなりますが興味あれば覗いてみてくださいm(_ _)m
0184 ◆.nO1rkdGpI (大阪府)
垢版 |
2018/04/08(日) 19:56:43.28ID:KPtWGBET0
>>183
単に週末だから賑わっているだけじゃないですかねw
チワンさん批評もなかなか読み応えあるのでまたお願いしますm(_ _)m
0185ぽん民(兵庫県)
垢版 |
2018/04/09(月) 18:58:05.70ID:WFj5JFBZ0
>>170
>>183
お二人とも、ありがとうございます。
そのように読んでいただけると、
ぽん推しとして、嬉しさもひとしおです。

僕の話はいつも切ない結末になってしまうので
誰かを楽しませることができないのが悪いところかもしれません。
ときにはエロくて楽しく爽やかな物語も紡いでみたいものです。
0186名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/04/09(月) 19:28:44.43ID:erhnHIrDK
>>185
ぽん民先生が描くちょっとエロチックな楽しい作品っていうのも非常に楽しみです(笑)ワクワク

ただ、釈迦に説法ですけど、ストーリーが切ないことと、作品が楽しめるかどうかは全く別個な問題だと思います
例えば下ネタとダジャレで話を作ったとしても不快に感じられる人も多いですし←誰のことだい?

単に笑える・気分が上がるというだけではなく、
主人公や登場人物に共感する・切ない感情が満ちてくる・涙が流れる・考えさせられる・ハッと何かに気付かされる、などなど
こういった全てのものが、「作品で人を楽しませる」という言葉に含まれるのではないかと思います

普段から小説とかを全く読まない私が言っても説得力無いですが(笑)
そういう意味で先生の作品は楽しませるという面でも満点ではないかと思っとります
0187名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/09(月) 19:35:11.46ID:IoLY0sEqa
>>185
切ない結末でもぽん民さんの紡ぎ出す物語は俺の心を捕らえて離さないです

世界観というか人生観というか・・・なんだかよく分からないけど共感を感じてます

俺も理佐ちゃんと切ない話書きたいけど切ない経験ないんですよね・・・
0188名無しって、書けない?(熊本県)
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2018/04/09(月) 23:01:44.69ID:OIFjmP+W0
※注意※
キャラ崩壊してます。二次創作のパロディです。


理佐「あー、ここの振り難しー」

志田「もうちょっと楽な振りだったらいいのにね〜」

理佐「今回、9人のユニット曲だからなるべく振りとか合わせたいじゃん?」

志田「わかる〜」


ガララッ


尾関「あれっ?まだ、理佐と愛佳だけ?」

理佐「あ、お疲れー……って…ッ」

志田「ん?どう……っ………」

尾関「二人ともどうかしたの?」ボイン

理佐「な、なんでもない……」

志田「う、うん。理佐の言うとおりだよ…」

理佐(ちょっとwwwwwwww尾関どうしたのwwwww胸の自己主張っぷりがハンパないんですけどwwwwwww)

志田(何なのwwwwあれwwwwww)

尾関「私の顔に何かついてる?」ボイン

理佐「な、何にもついてないよ」

理佐(胸には異物がついてるんだけどwwwwwwwwwwwwwww)

志田(尾関どうしちゃったのwwwwww)

理佐(わかんないwwww)

志田(これって、胸の話題を振ってあげた方がいいの?)

理佐(それもわかんないwwww)

志田(じゃあ、どうするのwwwwwwwwwww)

理佐(私が聞いてみるわって何言わせんのwwwww)

志田(wwwwwww)
0189名無しって、書けない?(熊本県)
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2018/04/09(月) 23:02:35.98ID:OIFjmP+W0
尾関「さっきから、ぶつぶつと何を話してんの?まあ、いいや」ボイン

尾関「ねえねえ、二人とも、今日の私を見て、何か気が付くことない?」ボイン


理佐「え?」

理佐(聞いてきちゃったwwwww尾関wwwww)

志田(めっちゃ胸反ってるんだけどwwwww)

理佐(どうしようwwwwww触れてほしいのかなwwwww)

志田(理佐wwww触れてあげなよwwwwwww)


尾関「…………」ボインボインバインバイン


理佐(絶対ムリwwwww絶対笑っちゃうパターンだわ、これwwwwww)

志田(ほらwwwwでもwwww目の前でめっちゃ待ってるよwwwwww)

理佐(目の前のwwww尾関に言えwwwwwww握りしめた拳でおおーwwwwwww)

志田(やりたいことやってみせろよwwwwおまえはもっと自由でいいwwwwwふwwれwwろww)

理佐(うざいからwwwww)


尾関「え、えっと二人とも?さっきからコソコソと、どうしたのよ?」アセアセ

理佐「い、いや……あの……尾関、髪型変えたとか?」

尾関「ううん、変えてないよ」ボインボイン


理佐(無理だwwwwwwww無理wwwwww)

志田「そうだった。今日はブログに理佐と2ショットあげる予定だったんだ。理佐ちょっといいかな?どんなポーズで撮るか考えよう。尾関ごめんね」

尾関「え…うん……」シュン…ボインボイン
0190名無しって、書けない?(熊本県)
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2018/04/09(月) 23:03:45.88ID:OIFjmP+W0
理佐(愛佳wwwww初耳wwwwwwwwww)

志田(ごめんごめんwwwwwwww窮地を脱出する嘘wwwwww)

理佐(wwwwwwさすが愛佳wwwwwww頼れるwwwwww)

志田(なんとかwwwあの場を離れることに成功したねwwwwww)

理佐(尾関すごく残念そうwwwwwwちょっとかわいそうwwwww)


尾関「……はぁ。みんな、おそいよ」ボインボイン


理佐(wwwwてかwwwwさすがに大きすぎない?wwwww)

志田(もんたやwwwwwずみこよりもwwwwww大きいwwwwwww)

理佐(対抗心wwwwwなのかなwwwww)

志田(ほらwwこの前ww莉菜含めて4人でお泊りしてたらしいじゃんwwwww)

理佐(あーwwwwww莉菜もwwww大きいもんねwwwww)


尾関「肩が凝っちゃうよ」ボイン


理佐(ならないwwwwwならないよwwwwww)

志田(PADはそんなに重くないもんwwwwww)

ガララ

石森「遅くなりましたー。!?」

織田「どうしたの、虹花……えっ?www」

尾関「あ〜二人とも、お疲れ様〜」

石森「え?え???」

織田「……wwww……w……」

理佐(固まっちゃってるwwwwwww)

志田(助けたいけどwwwww出ていきたくないwwwwwwwww)

理佐(でもwwww助けてあげないとwwwwww)


理佐「虹花、ダンス教えてくれるって言ってたよね」

志田「オダナナも、ゆいぽんのことでちょっといいかな?」

石森「ん?」

織田「虹花行こwwww」

尾関「あれ。みんな忙しいんだね」ボイン
0191名無しって、書けない?(熊本県)
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2018/04/09(月) 23:04:57.45ID:OIFjmP+W0
理佐(尾関wwww胸のアピールに忙しいwwwww)

志田(てかwwwwオダナナwww笑うの早すぎwwwww)

織田(あれwwwwなんなのwwww尾関wwwww)

石森(いつもは貧相なのに……どうしたの?)

理佐(虹wwwww花wwwww辛辣wwww)

石森(一晩であんなに胸が大きくなるはずないし。病気かもしれないよ)

志田(めっちゃいい子だったwww天使だったwwwwwww)


ガララッ

理佐(あ、葵だwwww)

原田「遅れちゃった〜。あれ?なんか静か……」

尾関「葵〜、遅かったじゃ〜ん」ボイン

原田「学校あって……。あれ?おぜ?、なんか雰囲気変わった?」

尾関「うふふふ、気づいた?」ボインボイン


志田(葵wwwwwww)

原田「うぅーん…」

尾関「…………」ムネソラシー

原田「うーん……」

尾関「…………」ボインボイン

原田「おぜ、なんか胸が大きくなった?」

尾関「葵!よく気が付いたね!」バイン

原田「でも、急にそんなに大きくなる?」

尾関「成長したんだよ!」バイバイン

原田「そうなの。おぜすごいね」
0192名無しって、書けない?(熊本県)
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2018/04/09(月) 23:05:46.01ID:OIFjmP+W0
理佐(成wwww長wwwww成長wwww)

志田(僕は嫌だwwwww)

理佐(名曲wwww汚さないでwwww)

志田(何かwww乱すwwことでww気づくwwもっとwww新しい世界wwwwwwwwww)

理佐(wwww愛佳wwwwwwww)

石森(やっぱり、尾関は病気なんじゃ……)

織田(虹花wwwwあれwwww多分wwwwPADwwwww)

石森(ぱっど?)

理佐(詰め物ってことwwwww)

石森(胸に詰め物wwwwwwうけるwwwww)

志田(やっぱりwwwww畜生だったwwwwww)

石森(尾関wwww意味不明wwwwww)


ガララッ

齋藤「みんな〜〜おっつ〜〜〜〜!」

尾関「ふーちゃんうるさいよ。もっと静かに入ってきてよ」ボインボイン

齋藤「そんなにうるさくしてないじゃん!それに……wwww……」

尾関「どうしたの?」ボインボイン

齋藤「わ、私、今日はねるの握手会行かないといけないからレッスン休むね」

尾関「は?」ボイン

齋藤「じゃあね!!!」ダダダダダダ

原田「ふーちゃん!!」

尾関「行っちゃった……」ボイン…ボイン…


理佐(めちゃくちゃな理由で逃げたwwwwww)

志田(wwwwねるの握手会ってwwwwwwww)

石森(wwwねるちゃんだけ握手会wwwwwwww)

織田(あwwww冬優花からwwwwwメッセージwww)
0193名無しって、書けない?(熊本県)
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2018/04/09(月) 23:07:25.76ID:OIFjmP+W0
齋藤冬優花:ちょっと!!尾関の乳の上にボールがくっついてる!!

理佐(wwww乳wwww言い方wwwww)

石森(wwwwwボールってwwwwwwww)


齋藤冬優花:私、今日は悪いふーちゃんだから、レッスン休むね。オダナナたちは頑張って!!

志田(悪い冬優花wwwwwwでもwwww最後に応援wwww)

理佐(やっぱりwwwwいい子wwww)


尾関「そういえば、ぺーとてちは用事があるから来ないんだったね」ボインボイン

原田「そうなの?それじゃ、全員そろったことになるね!」

尾関「そうだね。みんな、練習始めよー」ボイン


理佐たち「はーい…」


理佐(wwwこれでwwww練習できるのwww私たちwwww)

志田(wwwやるしかないでしょwwww)

織田(私はwww既にwwwヤバイwwwwww)


尾関「今日は、手をつないで帰ろうかでアップしようよ!」ボイン

原田「はーい」

石森(なんでwww小刻みに跳ねる曲wwwww)

志田(サビでwwww胸がwwww)

理佐(堂々と街を歩いて見せびらかそうよwwwwwwww)

織田(理佐wwwwwやめてwwww腹筋がwwww)
0194名無しって、書けない?(熊本県)
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2018/04/09(月) 23:09:56.31ID:OIFjmP+W0
尾関「じゃあ曲流すよ〜」ボイン


♪手を繋いで帰ろうか 誰かに見られてもいい 堂々と街を歩いて 見せびらかそうよ
君と僕はラブラブで 付き合ってるってこと いつもの二人のように 仲直りしようよ♪


バサッ

PAD「…………」♪つまらぬ照れ隠しをして♪


尾関「…………」ペラー

原田「!!!????おぜ、胸が!!!」


理佐(!!!!!!wwwww)♪君を傷つけたのなら♪

志田(ちょっとwwwwww)

織田(wwwもう!!!wwwww)♪家に帰っちゃう前に♪


尾関「…………」ペラー

原田「おぜ……?」♪罪滅ぼしさせて♪


尾関「あああああああああああああああああああああ!!!」ペラペラー


♪ぽっかりと空いたハート 何で穴埋めする?♪


おしまい

元ネタは、『春香「千早ちゃんがPADつけて事務所にきたwwwwwww」』です
別の作品でパロディしてる方がいて、面白かったので欅でやってみました。
お目汚し失礼しました。
0195名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/09(月) 23:37:37.28ID:erhnHIrDK
>>194
いやいや、原作は知らないんですが、もう配役が絶妙すぎてwwww
少なくとも私は大好きですwwww

ただ、
「ああ…現実の欅ちゃんたちの雰囲気がこうした明るいものでありますように」
「愛佳もこんな風にみんなと大笑いできますように」
と、ふと切なくもなってしまうのは…私が病んでいるのかなwwww
0196名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/10(火) 00:55:09.17ID:kiWQizQFa
>>194
ワロタwww
01971リットルの理佐ちゃん 第4話(庭)
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2018/04/11(水) 08:02:03.43ID:C2TF25iga
「しかし、可愛いな〜」
窓際の席から廊下側の席になっちゃった理佐ちゃんに見惚れる俺

受験の日にたまたま知り合い同じクラスになった俺と理佐ちゃん

のっけから世界一の美人理佐ちゃんに恋している原案1リットルの涙の麻生くんとはひと味違う俺

「ねぇ、私のこと見過ぎ」
休み時間にわざわざ俺の席に文句言いにくる理佐ちゃん

理佐ちゃんの親友である葵ちゃんが都合良く隣のクラスになったお陰で人見知りの理佐ちゃんは休み時間になるたびに俺の席へとやってくる

無論邪魔な澤部も葵ちゃんと一緒に隣のクラスに追いやられたのは言うまでもない

「見てないよ・・・」ってクールを装う俺

言っても高校生活3年間は長い

入学したてで世界一の美人理佐ちゃんに振られでもしたら辛い3年間になってしまうのを危ぶんで気の無い振りするシャイな俺

「ねぇ、俺君は部活どうするの?」ってあっさり話が変わる気まぐれな理佐ちゃん

「俺は人には興味無いけど生き物が好きだから生物学部かな」って呟く俺

「人に興味無いんだ・・・」って戸惑う理佐ちゃん


「うん、なんかカッコ良くない、人に興味無いって」って独特なセンスな俺に怪訝な表情の理佐ちゃん

「変な奴・・・」って呟いて自分の席に戻る理佐ちゃん


「理佐帰ろう」
なんて理佐ちゃんを迎えにくる小4みたいな葵ちゃん

その葵ちゃんにくっついてきた俺の下僕澤部

「俺君、帰りに葵ちゃんたちとお茶してくよ」
なんてめっちゃ良い仕事してくれる頼りになる刎頸の友澤部

「なにそれ、聞いてないんだけど」って葵ちゃんを詰める理佐ちゃん

「澤部君がしつこいからさ・・・でも理佐が嫌だったら断るよ」って澤部の方を見る葵ちゃん

「別に嫌じゃないよ・・・」
なんて俺の方をチラチラ見ながら答える理佐ちゃん


廊下を並んで歩く葵ちゃんに熱心に話かけてる澤部

それを見ながら少し遅れてついてく俺と理佐ちゃん

「澤部君ってボウズなのに女の子に積極的なんだね」って呟く理佐ちゃん

ボウズにどんな偏見持ってんだ理佐ちゃん・・・

「ところでさ、俺、生物学部の部室に用があるから消えるね」って魚の世話をしに行かねばならない俺に

「ちょっと待ってよ、俺君も一緒に行くと思ったからあの二人に付き合ってんだけど・・・」
なんて慌てて俺の制服の袖を掴む理佐ちゃんだから好き
01981リットルの理佐ちゃん 第5話(庭)
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2018/04/11(水) 13:40:32.91ID:hB0TxmW5a
「うお!?生け簀の魚が全滅や」
理佐ちゃんの色香に負けて魚の世話を後回しにしたせいで生け簀に浮いてる魚たち

「ヤバイな・・・先輩たちにバレたらヤキ入れられちゃうよ」
仕方なく学校の池で泳いでる魚たちを捕獲に走る俺

「大漁!大漁!」
なんて網で簡単に救える魚たちにはしゃぐ俺

「魚ドロボウしてんじゃねーよ」ってドス効かせながら現れた理佐ちゃん

「見逃してください・・・かくかくしかじか・・・」って訳を言い理佐ちゃんの慈悲にすがる俺

「私にもちょっとは責任あるのかな・・・」
そう呟いて魚の捕獲に協力してくれる理佐ちゃん


「ありがとう、助かったよ」
生物学部の部室に戻りほっと一息つく俺

「どういたしまして、これでおあいこだよ」って笑う理佐ちゃん

「おあいこ・・・?」って聞き返す俺

「うん、受験の日に助けてもらったから・・・」
なんてそっぽ向いて呟く照れ屋な理佐ちゃん

「お陰で俺は来るつもりのない高校に通うことになっちゃったけどね」って笑いながら肩をすくめる俺

「そうなんだ・・・じゃあ助けてもらって良かった」って呟く理佐ちゃん

「うん?なんか言った?」って聞き返す俺に

「なんでもない」ってとぼける理佐ちゃん

「それよりさ、魚の世話を手伝おうと思って後つけて来てあげたんだからね」って話をすり替える理佐ちゃん

「ありがとう、お礼に送るよ」って紳士な俺

「もう暗いから送ってもらおうかな」
なんてもったいつける可愛い理佐ちゃん


「渡邉豆腐店・・・」
世界一の美人が商店街の豆腐屋の娘ってギャップに萌える俺

「なにボーっと突っ立ってんの」って俺に声かける理佐ちゃん

「お豆腐屋さんの娘さんってなんか意外で・・・」

「あーっ、お豆腐屋さんのことバカにしたね」って鋭い理佐ちゃん

「いや、してないよ」って慌てる俺に

「うちのお父さんのお豆腐は日本一美味しいんだからね」
なんて拗ねる理佐ちゃんだから好き
01991リットルの理佐ちゃん 第6話(庭)
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2018/04/11(水) 22:56:42.01ID:zJ8Og6D3a
「本当に美味しかった」
理佐ちゃんの家で豆腐を食べさせてもらった俺

「だから言ったじゃん、うちのお父さんのお豆腐は世界一だって」って得意顔の理佐ちゃん

「世界一美味しい豆腐を作り世界一可愛い娘を育ててるのか・・・」って理佐ちゃんのお父さんに感心する俺

「世界一可愛いってなに?」って耳ざとい理佐ちゃん

「うん?ああ、豆腐の形も世界一可愛いなあと思ってさ」って恥ずかしさからとぼける俺

「なにそれ」って笑う理佐ちゃん

「それよりさ、高校受かった恩人を店先で豆腐食べただけで追い返すって扱い悪すぎない」って話を変える俺

「仕方ないじゃん、私が男の子連れてきたの初めてだから、お父さんが過剰反応しちゃったみたいだから」って苦笑いの理佐ちゃん

「俺が初めてなの?」って聞き捨てならない理佐ちゃんに確認する俺

「うん、私は人見知り激しいから仲良くなった男の子は俺君が初めてかも・・・」って嬉しいこと言ってくれる理佐ちゃん

「それよりさ、世界一可愛いって私のことかと思ってドキドキしちゃった・・・」
なんて早口に言って歩き出す照れ屋な理佐ちゃん

「きゃっ」って躓き転ぶ理佐ちゃん

倒れた拍子にスカート捲れちゃった理佐ちゃんのパンツをめっちゃ見る俺

「見てんじゃねーよ」って照れ隠しにドス効かす理佐ちゃん

「ありがとう理佐ちゃん」って思わぬ眼福を与えてくれた理佐ちゃんにお礼を言いながら助け起こす俺

「お礼なんて言わないで」って顔が真っ赤な理佐ちゃん

「今日からピンクを俺のラッキーカラーにするわ」って瞳を閉じて理佐ちゃんのパンツ思い出す俺

「うるさい!黙って!」ってキレる理佐ちゃん

「ねぇ、そんな理由でラッキーカラー決めないでよ、明日からピンクのパンツしか履けなくなっちゃうじゃん」
なんて俺のためにピンクのパンツしか履かない決意してくれる理佐ちゃんだから好き
0200名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/11(水) 23:15:02.46ID:2udtK+w80
>>199
理佐ちゃんなら割烹着で店の前に立っていても、様になりそうですね
これは俺くんが跡継がされるパターンかなw
0201名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/11(水) 23:15:57.68ID:2udtK+w80
『ねるちゃんの麦わら帽子』(1)

畑の土は固かった。木製のスコップで掘ってみても、なかなかキャベツは出で来なかった。
ねるは立ち上がって麦わら帽子をかぶり直した。日差しは容赦なく照りつけていた。
収穫を間近に控える春キャベツは、まだ土のなかに眠っていた。
「ねるちゃんよー、うちからキャベツを盗まないでおくれー」
隣のおじいさんが弱々しく叫んでいた。
「しょうがないか、今回はご飯なしで。」
ねるは笑顔でおじいさんを見た。この顔で、大抵の人は許してくれる。
「ごめんなさーい」

次の日、ねるはたくさんの麦わら帽子を背負って家を出た。
夜遅くまで寝る間を惜しみ、丁寧に編み上げた帽子だった。
今日くらいの気温であれば帽子はよく売れるはずだ。相変わらず日差しが照りつけていた。

街まで30分ほど歩かなければならない。
その道の途中には、二体の地蔵があった。屋根のないところに野ざらしにされ、つるつるの石で出来ていた。
半年前にねるのかぶせた麦わら帽子からは、なぜか髪が伸びていた。地蔵というよりも石像に近い。

「ごめんね、今日は食べ物ないんだ。そのかわり、帽子を替えに来たよ」
ねるは手持ちの麦わら帽子のなかから、比較的小さいサイズのものを選んで、それを地蔵にかぶせた。
そう言えば、一ヶ月前にお供えした白菜は無くなっている。カラスに食べられたのだろうか。
ねるは二体の地蔵に手を合わせて、街へ出た。
0202名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/11(水) 23:17:02.13ID:2udtK+w80
『ねるちゃんの麦わら帽子』(2)

「誰か帽子はいりませんかー」
ねるは実際の年齢よりも下に見られることが多い。メイクをしてみても、素顔と変わりないので、最近はすっぴんで出かけている。
早起きの甲斐も虚しく、午前中は帽子が全く売れなかった。太陽が雲に身を潜め、通常の春らしい気温に落ち着いていた。

ねるはベンチに座った。帽子を売らないと昼食代が確保できない。しかし雲は増え続けるばかりであった。

お腹が鳴った。ねるは仕方なしに帰ることにした。
その時の気持ちによって、道の長さは決まる。今日は長く感じた。
不思議なもので、ねるが歩いているうちに、雲が流れ太陽が照り始めた。
やがて姿を現した二体の地蔵の真新しい麦わら帽子が、白く輝いていた。


「なぜじゃー、なぜなのじゃー」「パンは?パンはどこ?」
帽子が売れなかったためか、ねるの頭には幻聴が響いていた。
冬眠から覚めた蛙の鳴き声も、夜の田畑一帯に鳴っている。
ねるは茶を飲むために布団から出た。

冷蔵庫は台所の端にある。その付近で音がした。
白くぼんやりしたものが、低い位置を動いていた。
「誰だ!」
ねるは大根を持って構えた。突如、怒鳴り声がした。
0203名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/11(水) 23:20:49.83ID:2udtK+w80
『ねるちゃんの麦わら帽子』(3)

「なぜ食べ物をお供えしなかったのだ!」
暗闇のなかで、ナイフの光がはっきり見て取れた。大根ではとても太刀打ちできない。
一瞬にして目が覚めてきた。白くぼんやりと見えていたものは、麦わら帽子だった。

「わしらは毎回楽しみにしておったのじゃぞー!」
「ごめんなさい、家計が苦しくって。あなたたちにあげる食べ物がもうないの」
「嘘つけ。じゃあその右手の大根はなんだ!」
「これは…これはダメなの」
病気のお母さんのために買った大根だった。聞く所によると、万病に効くらしい。
お金がないのも、この大根が高価なためであった。

「その大根を渡せ。さもないと、お前を石にしてしまうぞ」
「ダメ!私なんか石になってもいいから、この大根だけは持って行かないで」
「じゃあ、石になってもいいんだな」
「うん、いいよ」
ねるは目をつぶった。
地蔵はナイフを捨てた。そして言った。
「よく言った。それでこそ仏だ」

ほとけーず誕生の瞬間であった。


大根ねるちゃんと、ほとけーず
http://cdn.keyakizaka46.com/files/14/diary/k46/member/moblog/201602/mobAdZCa5.jpg
https://cdn.keyakizaka46.com/files/14/diary/k46/member/moblog/201710/mobRvxCCd.jpg
0204群青日和なゆいぽん ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
垢版 |
2018/04/12(木) 00:17:30.35ID:TqazkoeH0
新宿3丁目。
「伊」と書かれたネオンを見上げる。
耳からはアッパーなギターチューンとともに女性の荒削りな歌声が聞こえる。「突き刺す12月と伊勢丹の息が合わさる衝突地点」
新宿に行くたび探してしまう。
突き刺す12月と伊勢丹の息が合わさる衝突地点。
吐く息は白く新宿の街を歩く人はいつもより早足だ。黒いコートの襟を立てる。
耳からは相変わらず同じ歌声が聞こえる。
「新宿は豪雨 誰か此処へ来て」
叫ぶような声が信号の音と人々が立てる足音に掻き消される。
僕はその曲が終わると耳につけていたイヤホンを外し、横断歩道を走ってわたる。
そこ、からしばらく歩く。
すると紀伊國屋書店新宿本店が見える。2階建ての建物だ。
茶色いポニーテールは冬場の暖かいというよりは暑い暖房の風に少し揺れていた。
僕はそのポニーテールの方へと向かった。
「お待たせ。」僕はそのポニーテールの彼女の肩を叩く。
振り向いた彼女は淋しそうに潤んだ瞳で僕を見つめた(よく人は彼女に悲しそうな瞳をしている。というが彼女からしてみればなぜ普通にしているだけでそんなことを言われなければならないのか訳が分からないという)。
そんな彼女が振り向くと白い項から柑橘系の香水が匂う。
少しだけ不満げな表情の彼女は静かな口調で「遅い。」と眉を顰めた。
「どうせ、また黄昏てたんでしょ。」
何も言わない僕にため息混じりで畳み掛けるように喋る。
「行こうか。」
僕はそう言って彼女の白く細い、そして柔らかな感触の手を握る。
彼女は掠れた鼻歌を口ずさんでから僕の手を握り返した。
彼女の唇に覗いた八重歯が書店の蛍光灯に照らされて光る。
自動ドアが開き僕らは外に出ると、
墨を塗ったような師走の闇から吹く風が突き刺すように吹き付けた。
青く冷えてゆく東京の日。
誰かが聞いているのだろうか?
あの歌声が耳元で流れてきた。
彼女のポニーテールはそれに呼応するかの如く幽かに二度揺れる。
「由依、どこいこうか。」
僕は由依に訊く。
「決めてなかったの?」
由依は僕を呆れた様な顔で見つめた。
「まぁ、いいや。」
由依はその後で何かに納得したようにそう言って握られた手を振った。
振り子のように握った手は多くの人通りの中を不確かに揺れる。
今日はどこで夕飯を摂ろうか。
僕はその振り子を見つめながらそんな事を考えていた。
0205名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/13(金) 00:41:31.94ID:ZMNL6AlrK
>>203
地蔵はぺーなーこだったのか(笑)
だったら食べ物を供えないとキレるのも納得(笑)

こういうちょっと童話風な作品とねるの親和性は異常だと以前から思ってまして
それは単に見た目がタヌキだからという理由だけではなさそうです

>>204
ゆいぽんとデートという誰もがうらやむ状況でありながら
きっと2人でいることも、そしてこうしたやりとりも、例の『小林化』の働きによって決して周りの人は気付かないんでしょうね(笑)

そう考えるとこの状況がすごい『秘め事感』に彩られて見えてきて、エロスさえ漂ってくる気がするという(笑)

これがある意味、椎名林檎ワールドにもつながったいくんでしょうか
元歌はもちろん聴いたことないんですが
0206名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/13(金) 07:21:50.72ID:m3EXHEGT0
>>205
チワン批評、クセになる面白さです
ステレオタイプに当て嵌めやすいメンバーとそうでないメンバーがいて、
ぺーなーこちゃんは明らかに前者、しかしねるちゃんは後者に分類してます
童話っぽい作品ですと、ステレオタイプ人間の方がしっくりきます
本来ねるちゃんは登場させなかったはずなんですが、彼女には朗らかさがあり、応援したくなるヒロインたり得る能力が備わっていますね

そして元ネタはかさじぞうなんですが、センサールマンの漫才から思いつきましたw
まだまだ荒削りですが、ツッコミを磨けばいいとこまで行けそうな気がします
https://youtu.be/IIgEDCJQyZ0
0207名無しって、書けない?(茸)
垢版 |
2018/04/13(金) 16:01:10.71ID:5sYevF22d
運転士になった渡邉理佐と米谷奈々未の物語を書いているが、あまりにも専門用語が多いのでダウン。
0208名無しって、書けない?(茸)
垢版 |
2018/04/13(金) 19:48:19.97ID:5sYevF22d
>>205
たしかにそう言われればどこか、アダルトな感じが漂ってきますねー。
0209名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/04/14(土) 00:11:23.74ID:Z7/OCCxhK
スレ保守妄想ネタ
『欅ちゃん・がなちゃんとデートしたら』
※あくまでも個人的イメージのみです(笑)

ゆいぽん→前記のごとく、秘め事感一杯の濃密な時間になる
ずみこ→夢の国を引き回されてヘトヘトに
てち→意外と普通のピクニックが似合う
なーこ→事前に完璧に下調べしてきて、店をハシゴして食べ歩き
ぺー→北千住推し
みぃ→デート中にアイスやらソースやら服にこぼしまくり
尾関→珍道中
ねん→自然食レストランで食事
しー→美術館デート
ねる→やたらと絡んでちょっかい出してくる
もん→服がセクシーすぎて目のやり場に困るがそれに負けじとしっかり目に焼き付ける
石森→一番ふつう
志田→お互いに意識しすぎてよそよそしい
土生→洋服選びに付き合わされて困惑
米さん→洋服選びを手伝わされて逆の意味で困惑
影山→日産スタジアムに付き合わされて声枯れる
きょんこ→おすすめのラーメンを食べたら間もなく帰る
理佐→恐れ多くて想像できない
0210名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/04/14(土) 12:28:30.68ID:zGiuhZNv0
>>209
恐れ多くて想像出来ないw
0211名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/04/14(土) 13:15:40.93ID:LAs28j9/0
>>209
神聖視してるのは庭さんだけと思ってましたw
逆に言うと、庭さんの紡ぐ物語がその答えでしょうかね

てちこさんは意外に春麗らかな陽気が似合いますね
いっしょにピクニックしたいなー
0212名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/14(土) 13:33:53.27ID:Z7/OCCxhK
>>210
>>211
いや、やっぱりここをずっと読んでるとこうなりますよ(笑)
頑張って妄想しようとしても、もれなく俺君が一緒についてくる絵しか浮かんでこないし(笑)
0213名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/14(土) 14:42:45.16ID:LAs28j9/0
>>212
僕も試しに妄想してみたんですけど、確かに俺くんが出てくるw

では、チワンさんの補足で残りの漢字メンバーです

ふーちゃん→デートにも男勝りな性格が表れ、グイグイ引っ張ってくれる。自然な笑顔と、たまに見せる女の子らしい仕草も忘れない。

ゆっかー→「ドライブデートに行きたい」なんて言われて、ボロい軽自動車でお迎えに上がるも、悠々と後部座席に座られてすっかり運転手気分。

むーちゃん→「スキー行こうよ」なんて誘われて運動音痴だからと舐めていると、まさかのエスコートされる側。なんだか恥ずかしいけど、一生懸命教えてくれて下手なのも絶対に笑わない。

葵ちゃん→買い物デートに出かけるもすぐにはぐれてしまい、なぜか迷子のアナウンスで呼び出される葵ちゃん。駆けつけると、小学生と間違われたれたことに拗ねてほっぺを膨らませている。

オダナナ→女の子の前ではカッコつけてるけど、男の押しには弱いんじゃないか。そう予想して、壁ドンを炸裂させるも、ただ黙って睨まれるだけ。それが照れ隠しなのか、単に鈍感なだけなのか分からずにバイバイ。

これ、短いセンテンスにまとめるの難しいですね
0214名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/14(土) 15:07:27.99ID:yNaJzPv5a
逆に俺は理佐ちゃんでしか妄想が広がらないから永遠にワンパターンの妄想しか書けないという悩み・・・
02151リットルの理佐ちゃん 第7話(庭)
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2018/04/14(土) 17:49:23.15ID:nZF+y866a
「なんだ〜立候補する奴は一人も居ないのか?」
学級委員を決める際に立候補する者が居ないのに業を煮やす担任の土田先生

「じゃあ、面倒くせえから出席番号が一番後ろの奴がやれ」

なんて土田先生の投げやりな提案で学級委員になってしまった愛しの理佐ちゃん

「さっそく音楽祭で何やるか決めろ」

土田先生の提案で前に出されてホームルームを仕切らされる理佐ちゃん

やべえ、恥ずかしがり屋の理佐ちゃんには大役過ぎて無理だろ

てな俺の心配をよそに真っ赤な顔して下向くだけのモジモジ理佐ちゃん

「なに言ってるか聞こえませ〜ん」
なんて頑張るも小声の理佐ちゃんをここぞとばかりにからかう意地悪なブス

ますます下向く理佐ちゃん

「なんだお前は見かけの割りに頼りない奴だな、仕方ないから助手つけてやるか」
なんて生徒を物色する土田先生

面倒くさい役を仰せつかっては大変と下向く生徒たち

「あのう・・・」って小声で土田先生になにか頼む理佐ちゃん

「おい俺、渡邉がお前を指名してるから書記やれ」って俺を指差す土田先生

先生の横で俺に両手合わせてごめんなさいポーズする理佐ちゃんだから好き
02161リットルの理佐ちゃん 第8話(庭)
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2018/04/14(土) 18:37:27.37ID:nZF+y866a
「まさか書記にされてしまうなんて」
他人には無関心な個人主義者を装う世捨て人なはずが、何の因果が理佐ちゃんに指名されて学級委員の助手である書記になってしまった俺

「ごめん、まだクラスで喋れるの俺君しか居ないからさ・・・」
なんて小声でささやく人見知りが重症な世界一可愛い理佐ちゃん

それはそれで嬉しいなって永遠に理佐ちゃんが喋れるのが俺だけなら良いのになって夢想家な俺

「それでは合唱の曲はどうするかだけど何か希望の曲ある人いたら言ってくんない?」
俺を頼りきり全然前に出ない地蔵理佐ちゃんを庇いながら進行役を買って出る書記な俺

しかし、何を聞いても返事をしてこないクラスメイトたち
結局何も決まらず授業開始の合図と共に時間切れなホームルーム


「困ったもんだな・・・」
休み時間に腕を組む俺に

「俺君に頼りきりでごめんね」って謝る理佐ちゃん

「違う違う、曲が決まらないのを困ってただけだよ」って理佐ちゃんの勘違いに慌てる俺

「そうなの、良かった、俺君に頼りきりだから怒ってるのかと思った」って微笑む理佐ちゃん

「大丈夫だよ、理佐ちゃんが見た目と違って軽くぽんこつで喋れないのは何となく察してたから」って優しい俺に

「さりげなくぽんこつ呼ばわりしてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん

「馴れるのに時間がかかるけど馴れたらちゃんと喋れるんだからね」ってほっぺ膨らます可愛い理佐ちゃん

「確かに良く喋るかな・・・」って俺に

「俺君は特別だよ、なんか話しやすいんだ」ってて呟く理佐ちゃん

「ありがとう」って特別扱いにお礼を言う俺

お礼を言われて自分の呟きの意味に気づいて照れる理佐ちゃん

「それより曲どうしよう〜」
なんて話を逸らすために大げさに嘆く理佐ちゃんだから好き
02171リットルの理佐ちゃん 第9話(庭)
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2018/04/14(土) 19:06:55.29ID:nZF+y866a
「ねぇ、みんなちょっと待って!」
朝から合唱曲が決まらずに責任を感じていた学級委員の理佐ちゃんが1日の授業が終わり帰りを急ぐクラスのみんなに声をかける

「クラスでやる合唱の曲だからみんなにも考えて欲しいんだ」
そうでなくても蚊の鳴くような小声が緊張で震えてしまう理佐ちゃん・・・可愛い

「なに言ってるか聞こえないし、塾があるから、合唱なんて無駄なことは学級委員に任すよ」
なんて理佐ちゃんの呼びかけちも無関心なクラスの者共

人類史上最高の美人理佐ちゃんの呼びかに無関心なんて不敬罪で死刑にも値するぞと怒髪天な俺

「ちょっと待てよ、お前ら!」って小声理佐ちゃんに代わり演説始める俺

「俺のお義父さんは今でこそ世界一のお豆腐屋さんだけど、若い頃は腰がきまらず・・・かくかくしがじか・・・」
なんて理佐ちゃんから聞いたお父さんの話を巧みに取り込み演説ぶつ俺

「だからさ、クラスみんなで合唱なんて今しか出来ないんだから全力でやってみようぜ」って締める俺

「熱血なんて迷惑なだけだよ〜」
俺をからかいながら教室を出てく女子グループや申し訳なさそうに塾へ急ぐ男ども

「言葉はかくも無力か・・・」って虚しさを覚える俺に

「私のお父さんの話パクってんじゃねーよ」って優しい笑顔でドス効かす理佐ちゃん

「ごめん、理佐ちゃんが頑張ってるの見たら黙ってらんなくて」って頭を掻く俺に

「ありがとう、私は熱血好きだよ」って言ってくれる理佐ちゃん

「それよりさ、私のお父さんいつから俺君のお義父さんになったの?」
なんて笑顔で聞いてくる理佐ちゃんだから好き
0218名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/15(日) 09:17:09.11ID:dHvyhXt40
>>217
3月9日が凄いのは、卒業に関連した軽い言葉がほとんど出て来ないにも関わらず、強烈な別れの雰囲気を感じさせられるところでしょうかね

それより、意外と理佐ちゃんってキャプテンシーがあるんじゃないかと思うんです
いつの回か忘れましたけど、台の上に何人乗れるかゲームで仕切っているイケメンぶりを見て、心がときめいた記憶がありますw
0219名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/15(日) 21:42:41.20ID:X76K6V84a
>>218
あの歌は元々結婚式の歌らしいですから卒業ソングとして定着してしまったのはレミオロメン的には複雑かも・・・

意外と真面目で熱血漢なとこはあるからもう少し自信が持てて引っ込み思案が治ればキャプテンシーを発揮出来るかも

大阪府さんの指摘してるけやかけのキャプテンシー理佐ちゃんと外仕事での地蔵理佐ちゃんを見比べて
「内弁慶の理佐ちゃん可愛いな〜」って感動するのが俺の流儀ですw
0220名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/15(日) 22:26:49.49ID:dHvyhXt40
>>219
結婚式の歌だったんですか
堀北真希さんのMVも卒業式から始まってるので、何となくそう思い込んでました
このドラマ13年前かぁ…時が過ぎるのは早いですね
0221ぽん民(SB-iPhone)
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2018/04/16(月) 09:48:47.02ID:hkYXGIhMp
>>186
>>187
お二人とも温かい言葉ありがとうございます
なるほど、切なさを共感してもらい楽しんで
いただくという視点は僕には新鮮だったように
思います。物語は書き手から離れたあとは、読者のものになりますよね。そこでどう読んでもらえるのかって楽しみも作者にはあるのだとも思いました。
0222名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/16(月) 18:03:37.86ID:Ml4ioU37K
スレ保守ネタその2
欅ちゃん・がなちゃんでヤッホー選手権をやったら
※あくまでも個人的イメージです(笑)

きくちゃん→優勝候補
きょんこ→低周波でセットが揺れる
ねる→僕は嫌だ!と同じ声でやって5chでまた叩かれる
もん→顔芸と声量が比例しない
ぺー→本気出せば優勝
てち→「ヤッホーって何ですか?Yahoo!じゃなくて?」
かとし→やっぱりへにょへにょしている
理佐→声がひっくり返る
ぽん→何故かなんか怖い
志田→ヤッホーというよりはイヤッハー!みたいな
ゆっかー→何か辛いことあったのかと心配される
影山→前日の味スタの後遺症で声カッスカス
石森→一番ふつう
ずみこ→何故か大股開き
なーこ→「いや、マジで雪崩起きるんで止めときます」
0223名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/17(火) 07:12:37.69ID:P5SZXxd6a
>>222
保守乙でありますm(__)m
02241リットルの理佐ちゃん 第10話(庭)
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2018/04/17(火) 09:18:22.03ID:AtQR/AXSa
「俺君おはよう」
駅から学校への道をチャリを押して歩く俺に元気に挨拶してくれる愛しの理佐ちゃん

「どうしたの自転車?」って俺のチャリを覗き込む理佐ちゃん

「なんか調子悪くてさ」
とか言いながら、理佐ちゃんと並んで歩くために自転車が故障した振りして待ちぶせしてた理佐ちゃんに恋する健気な俺


「そろそろ買い替え時なのかな・・・」
理佐ちゃんにウソついた後ろめたさから余計な補足する小心な俺

「ダメだよ、大事に使いなよ」って俺のウソに乗ってくる純粋な理佐ちゃん

「そ、それもそうだね」ってなんか申し訳ない俺

「それにさ、この自転車には思い出があるから・・・」
そう呟き俺に微笑む理佐ちゃん

「初めて俺と2ケツした思い出?」って理佐ちゃんからのYESを待つ俺

「ううん、放置自転車総倒しでもう間に合わないよ〜、からの雨の中劇的に高校入試に間に合った逆転の思い出」
俺の期待をはぐらかす臍曲がりな理佐ちゃん

「ちぇっ、俺が逆転の立役者なのに・・・」って拗ねる俺に

「拗ねてんじゃねーよ」って嬉しそうにドス効かす理佐ちゃん

「俺君と初めての二人乗りも思い出だよ、あくまでおまけだけどね」
なんてイタズラな笑顔で軽快に歩きだすドSな理佐ちゃん

嬉し過ぎたのか突然転ぶ理佐ちゃん

ラッキー!?朝から愛しの理佐ちゃんのパンチラチャンス到来や〜

「理佐ちゃん大丈夫かい?」
なんてニヤニヤを隠しながら理佐ちゃんを助けに走る俺

「めっちゃ痛〜い」って泣いてる理佐ちゃん

「ひぇ〜!?」
顎から血が出てる理佐ちゃんにパンチラどころではない俺

「どけどけ!当たると痛えぞ!」
慌てて理佐ちゃんを自転車の後ろに乗せて学校の医務室にチャリを全力疾走な俺

「ねぇ俺君」って俺の後ろから小声で話しかけてくる手負いの理佐ちゃん

「どうした理佐ちゃん、どっか痛いの?」って心配半端ない俺に

「ううん違うよ、また俺君と二人乗りの思い出が出来ちゃったなぁと思ってさ」
なんて呑気な理佐ちゃんだから好き
02251リットルの理佐ちゃん 第11話(庭)
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2018/04/17(火) 09:30:11.60ID:AtQR/AXSa
「俺君ありがとうね」
なんて顎の絆創膏が痛々しい傷だらけの天使理佐ちゃんに胸が痛む俺

「お礼なんていいよ、それより傷残ったりしないよね?理佐ちゃんみたいな美人の顔に一生消えない傷が残ったりしたら世界的損失半端ないよ」
なんて神様の最高傑作理佐ちゃんの美貌に傷が残るのを心配する俺

「大げさ」って俺とは対照的に覚めてる理佐ちゃん

「多分大丈夫だよ」
俺を安心させようとことさら笑顔になる健気な理佐ちゃん

「多分なんてあやふやだな、もっとちゃんとした医者行った方がいいかな?」ってうろたえるばかりで無力な俺に

「平気だよ、万が一傷が残っちゃったら責任取って俺君のお嫁さんにしてもらうから」
なんて笑いながら冗談を言う理佐ちゃん

「本気にするからな」ってここぞとばかりに理佐ちゃんとの結婚にリーチかける俺に

「怖〜い」ってドン引きの理佐ちゃん

「それよりさ、自転車故障してたんじゃなかったの?」って慌てて話しを変える理佐ちゃん

ヤベー、理佐ちゃんが怪我したショックで自転車が故障してる設定をすっかり忘れてた迂闊な俺

「理佐ちゃんと一緒に学校行こうと思って・・・」って恥ずかしながら素直になる俺

「つまんないウソついてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん

「ごめんなさい」って素直に謝る俺に

「やだ、許してあげない」って拗ねる振りする理佐ちゃん

「こんなに理佐ちゃんの怪我を心配したんだから許してよ〜」って理佐ちゃんの拗ねに付き合うすっかり骨抜きにされちゃってる俺に

「じゃあ、許してあげるよ」って上から宣う女王様な理佐ちゃん

「その代わり、今日から俺君の自転車の後ろは私の専用だからね」
なんて俺を喜ばせて照れ笑いする理佐ちゃんだから好き
02261リットルの理佐ちゃん 第12話(庭)
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2018/04/17(火) 12:27:19.37ID:Jr5KtODGa
「渡邉大丈夫か〜」
お昼休みに教室に駆け込んでくる松山ケンイチな先輩

何故お昼休みにバスケ部のユニフォーム着てんだコイツ
って引く俺やクラスの皆

「先輩・・・」って俺やクラスの皆とは逆に乙女な顔する愛しの理佐ちゃん

うっ、理佐ちゃん俺に気がある設定のはずだけどどうなってんだ?って心中穏やかじゃない俺

「私たちの中学の先輩で理佐の憧れの人」
さりげなく教えてくれる理佐ちゃんの親友の葵ちゃん

「じゃあ、くれぐれも無理すんなよ」
なんて俺の理佐ちゃんに偉そうに指示して教室を出てこうとする松山先輩

「はい、先輩ありがとうございます」
俺相手の時には見せない素直さでアピールする理佐ちゃん

「なに見てんの?」
俺の冷めた視線に気づき、後ろめたさから攻撃的になる理佐ちゃん

「あんな、いかにも女にモテるためだけにスポーツやってますみたいな男が好みとは・・・」って嫌みを言う俺を

「うるさい!黙って!」って瞬殺する理佐ちゃん

「なんだよちきしょう・・・」ってイジケル俺

「もう、中学の先輩と喋ったぐらいでいじけないでよ」って困る理佐ちゃん


「俺君ヤバいね、どう考えてもあの先輩の方が有利だよ、1年の時からミスター欅坂高校に選ばれてるハイスペック野郎だからね、そうそうに諦めるが吉だよ」
なんて下僕の分際で偉そうに講釈垂れる澤部

放課後の掃除当番が澤部となんて、松山ケンイチな先輩の出現から何か歯車が狂い始めたとしか思えない俺の人生

「うるせえ、俺のプロファイリングじゃ理佐ちゃんはハイスペックな男より、ダメな男に引っかかって苦労するけどそれでも幸せだって言ってくれるタイプなんだよ」って泣きながら澤部に言い返す俺

「なに戯言言ってんだよ、現に理佐ちゃん先輩に誘われてバッシュ見にいに行っちゃったじゃないかよ、きっと今ごろお揃いの紐なんてプレゼントされて顔赤くしてるよ」って高笑いする澤部

と、そこに

「誰が顔赤くしてんのよ」なんて教室に入ってくる理佐ちゃん

「すいません」って理佐ちゃんの威厳の前に食い気味の土下座で謝罪する下僕澤部

「先輩とバッシュ見に行ったんじゃなかったの!?」って突然の理佐ちゃん登場に戸惑う俺に

「俺君と一緒に帰ろうと思って引き返してきちゃった」って照れ笑いする理佐ちゃん

あまりの嬉しさに呆然と立ち尽くす俺

「ほら、手伝ってあげるから早く帰ろう」
なんて俺から箒を取り上げて掃除始める理佐ちゃんだから好き
0227名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/17(火) 12:34:02.90ID:Jr5KtODGa
大阪府さん調べによると13年前のドラマなのか・・・

だから細かい部分を忘れてしまって所々原案の1リットルの涙と設定やストーリーの前後が違ってしまったわけだw

という事情ですので細かい部分の違いはご容赦くださいm(__)m
0228名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/18(水) 07:47:45.16ID:lyG+Pdng0
>>227
理佐ちゃんに過保護な扱いをする俺くんが好きです
恋と正義、熱いハートはどちらにも共通するものですね
0229名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/18(水) 12:21:14.67ID:rMAjUz8ga
>>228
女の人はめちゃくちゃ気持ちいい存在ってだけじゃなくて子供を産むという人類の存亡に関わる重大な役割まで担ってくれてますからね

まして理佐ちゃんみたいな美人の最高峰ともなれば過保護になるぐらい大事に扱わねばバチが当たりますよ
02301リットルの理佐ちゃん 第13話(庭)
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2018/04/18(水) 20:12:37.47ID:RQ9nuWSSa
「流れる季節の真ん中で♪」
なんだかんだありながらも合唱曲も決まり練習に勤しむ我がクラス

何事も消極的なクラスの皆から押し出されるように学級委員って理由だけで指揮者を任されたマエストロ理佐ちゃん

タクトをふるう姿がカッコイイ愛しの理佐ちゃんではあるが・・・

「渡邉さんリズムが違うんだけど」
なんて愛しの理佐ちゃんにイチャモンつけるクラスの外道ども

その完璧な美貌とは裏腹に調子っ外れなリズムを奏でるやや音感に難のある理佐ちゃん

「お前ら理佐ちゃんにイチャモンつける前に理佐ちゃんのリズムに併せる努力しろよ、音痴な指揮者でも皆で庇えばきっと良いものが出来るよ」
多少強引な論法ではあるが書記として学級委員の理佐ちゃんを庇わねばならない俺

そんな俺の苦しい胸の内を知ってか知らず知らずか?

「音痴とか言ってんじゃねーよ」って小声でドス効かす理佐ちゃん

「俺君の言う通りだよ、理佐の指揮棒は飾りだと思って歌おうよ」って俺に賛同してくれるダブリの齋藤ふーちゃん

パンで買収されてピアノ担当になってくれた渡辺ぺーちゃんがピアノ弾き出して練習再開の我がクラス


「もう指揮者やんない」
合唱の練習が終わった帰り道、俺と二人だけになった途端に文句言い出す内弁慶な理佐ちゃん

「まあ、そう怒らずに気を鎮めてよ」って機嫌をとる俺

「だって皆がやりたくないからやってんのに文句ばっかり言われるからやりたくないよ」って駄々っ子理佐ちゃん

「でもさ指揮者やって様になるの理佐ちゃんしか居ないじゃん、実際タクト持ってる理佐ちゃんのかっこよさは際立ってるからね」ってさらに機嫌をとる俺

「おだててんじゃねーよ」ってドス効かすも俺に褒められてニヤニヤが止まらない理佐ちゃん


「あっ、可愛い」って仔犬を発見する理佐ちゃん

「犬はさ、1番古い人類の友達なんだよ〜なんたらかんたら」
原案の麻生君みたいに犬のウンチクを披露しようとするもさして知識があるわけじゃなく適当にごまかす俺

「ふ〜ん、よく分かんないけど可愛いな」って仔犬を抱き上げる理佐ちゃん

そこに降り出す雨

「俺君、濡れちゃうからうち寄ってきなよ」
なんて言いながら俺のチャリの後ろに座るちゃっかり理佐ちゃん

「送ってけってことかな?」って苦笑いする俺に

「うん、ついでにこの子飼えるようにお父さんのこと説得して欲しいんだ」
なんてなかなかの難題突きつけてくる理佐ちゃんだから好き
0231ナイツなてちねる ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/18(水) 22:34:55.10ID:2rrvIBe90
てち「どーもお久しぶりです」
ねる「お久しぶりです、長濱ねるです」
てち「今日はね、インターネットのヤッホーを使って」
ねる「ヤフーね。しかもナイツさんのネタだし。」
てち「いやー、衣装批判されましたねー」
ねる「ナチスじゃないし。しかも覚えてる人誰もいない気がすると。そうじゃなくてナイツ。」
てち「あの人、痛風になっちゃって大丈夫なんでしょうかね」
ねる「あかつじゃないし。もはやツしかあってないじゃん。」
てち「そう、それで、そのYahooを使ってあることを調べてきたんですが みなさん欅坂46って知ってますか?」
ねる「知ってるばい、なんならてっちゃんがセンターでしょ」
てち「で、その山本フィフティーシックスは」
ねる「それじゃ、連合艦隊司令長官になっちゃうから。ちゃんとして下さい」
てち「その欅坂フィフティーシックスは」
ねる「フォーティーシックスね。五十六の部分だけ残っちゃった」
てち「代表曲がサイレンとマジョリティーって言うんですけど」
ねる「サイレントマジョリティーね 切り方間違えてるからそれだとなんかのサイレンになっちゃうから」
てち「で、その直木サーティーファイブは」
ねる「直木賞の人じゃないから。」
てち「そう、直木賞といえばね、今年の9月14日に響という映画がやるんですが、みなさん是非見てくださいね〜」
ねる「告知するタイミング下手くそか」
てちねる「どうもありがとうございましたー」
0232名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/19(木) 00:27:41.64ID:Wi7SRYulK
>>231
何か懐かしい感じのやつをありがとうございます(笑)
てちが響をやるって聞いたんで、てっきり髪型を元に戻してウエイト増やしてセーラー服を着るのかとおもったんですが、違うみたいですね(笑)
02331リットルの理佐ちゃん 第14話(庭)
垢版 |
2018/04/19(木) 02:05:30.25ID:dJda5LdPa
「てめえ、また来やがったのか!」
再度渡邉豆腐店に来訪した俺にいきなり臨戦態勢な理佐ちゃんのお父さん

「ちょっと、雨が降り出したから自転車で送ってくれたんだから俺君のこと威嚇しないでよ」って俺を庇ってくれる理佐ちゃん

「お前、またうちの娘と2ケツしたのか?」
理佐ちゃんが着替えに行った隙に尋問開始の理佐ちゃんのお父さん

「はぁ、送ってけって言われまして・・・」って絡む気満々のお父さんに弱る俺

「お前、なに法律違反したのうちの娘のせいにしてんだよ」
やっぱり絡んできた理佐ちゃんのお父さん

「また威嚇してる」
俺がお父さんにイジメられてないか心配で慌てて戻ってきてくれた愛しの理佐ちゃん

Tシャツショーパンの理佐ちゃんに目が釘付けの俺・・・エロくて堪らん

「どうしたの顔真っ赤だよ」
お父さんをお店に追いやり聞いてくる理佐ちゃん

「なんでもない・・・」って言いながらも理佐ちゃんのTシャツショーパン姿を目に焼付ける思春期真っ盛りな俺


「理佐が高校に受かったのも俺君のお陰なんだからどんどん食べてね」
なんて俺をすき焼きでもてなしてくれる理佐ちゃんのお母さん

「ありがとうごさいます」って肉にがっつく俺

「そういえばさ、俺君うちのお父さんに頼み事があるって言ってなかったっけ?」
あからさまに仔犬を飼うための交渉を俺に丸投げする理佐ちゃん

「まさか嫁によこせなんて言うんじゃねえだろうな」ってめっちゃ勘違してキレる粗忽なお父さん

「ちょっと、なに急に言ってんの」って慌てる理佐ちゃん


「良かったね、飼えることになって」
庭で仔犬と遊ぶ理佐ちゃんに声かける俺

「うん、また俺君に助けてもらっちゃった」
なんて言いながら縁側に座る俺に嬉しそうに微笑む理佐ちゃん

すったもんだの挙げ句なんとかお父さんを説得することに成功した俺

「お義父さんめっちゃキレてたね」
勘違い野郎な理佐ちゃんのお父さんに思い出し笑いする俺

「本当恥ずかしい・・・」って照れる理佐ちゃん

「あの感じだと理佐ちゃんを嫁にもらう奴はマジで何発か殴られそうだな」って早くもビビる俺に

「ビビってんじゃねーよ」って笑いながらドス効かす理佐ちゃん

「ねぇ、まだ付き合ってもいないのに気が早くない?」
なんて言いながら隣に座ってきそうな理佐ちゃんだから好き
0234名無しって、書けない?(茸)
垢版 |
2018/04/19(木) 08:37:58.85ID:l06Lk79jd
>>232
そうですね。
個人的に響は好きな漫画なので、てち主演の実写化は嬉しい限りです。
02351リットルの理佐ちゃん 第15話(庭)
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2018/04/19(木) 08:48:13.01ID:BnLQoiRPa
「付き合ってもいないのに気が早くない?」
なんて苦笑いしながら俺の隣に座る薄着の理佐ちゃんに胸が高鳴る俺

「確かに・・・」
すぐ横に居る理佐ちゃんのエロい身体が気になってしまって呟くのが精一杯な俺

邪しまな俺の視線に気づき唸る早くも理佐ちゃんに忠実な仔犬

「どうしたの急に唸りだして」って自分の足元で俺を威嚇する仔犬の頭を撫でる理佐ちゃん

「そろそろ帰ろうかな」
仔犬に威嚇されて神にも等しい理佐ちゃんをエロい目で見ていた自分に気づき恥ずかしさから引き上げることにした俺

「雨もあがったし、がんもの散歩がてら送ってあげるよ」って優しい理佐ちゃん

「がんも?」って仔犬を指差す俺

「うん、お豆腐屋の犬に相応しい名前かなぁと思って」って安易なネーミングセンス見せつける愛しの理佐ちゃん


「しかし、理佐ちゃんのショーパンは破壊力半端ないな」
先生に怒られあくびしながら席に着く俺

昨夜見た理佐ちゃんのショーパン姿のせいで寝坊してしまい遅刻の俺

「遅刻してんじゃねーよ」って休み時間と同時にドス効かす理佐ちゃん

「なんか寝れなくてさ」って不眠の原因である理佐ちゃんに苦笑いする俺

「今日も俺君が待ち伏せしてると思ったのにな」って拗ねる理佐ちゃん

「待っててくれたの?」って理佐ちゃんの言葉に嬉しさ隠しきれない俺

「人のこと待たせといて喜ばないでよ、拗ねてんだからね」って可愛い理佐ちゃん

「じゃあさ、明日から待ち合わせしようか?」
昨夜見た理佐ちゃんのショーパン姿を脳裏に描き性欲を勇気に変えて一歩踏み出す俺

「恥ずかしいからやだ」
なんて顔を赤くして逃げてく理佐ちゃんだから好き
0236名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/04/19(木) 09:50:49.65ID:V5ayD4fma
悲劇を書くのがこんなに難しいとは・・・
0237落日(1) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/19(木) 20:42:04.30ID:/tEsPtNr0
細い煙が雲一つない空へ吸い込まれる。
黒い服を着込んだ人々はそれをただ、黙って見上げる。
いったいどんな気持ちで?
僕はスーツのポケットにしまったハンカチを取り出した。
白いタオル地にペンギンがあしらわれたそれは僕のものでもなかったし誰のものでもなかった。いま、このハンカチは所有者を失った。永遠に。

「ったく、葬式は悪天候になるかカラッと晴れるかのどっちかだな。丁度いいのがありゃしねぇ。」
黒いスーツを着ている。と言うより着られているという表現が正しいのか。
その男は節くれだった指を鳴らすと前後屈や屈伸をしだした。癖なのだろう。
その男はたい焼き屋を営んでいる。
僕もよくその店でたい焼きを買う。
ここのたい焼きはパリッとした皮に中はもっちりと柔らかく、近所でも評判の味だ。
しかしながら職人気質なのか何かと客とトラブルを、起こす。それが玉に瑕。傷と言ってもかなり深めの。

室内はどこまでも薄暗く、さっきまでの晴天が嘘のように暗い。火葬場の待合室には六組のボックスシートがある。
先に二組くらい待っていてその、二組はどれも、あの陰鬱な場所とは打って変わって待つものの雰囲気や会話がどこかカラッとしている。
おそらく八十位で世間一般的に大往生といわれる死に方をした人達の遺族なのだろう。
僕達はその真逆であった。
こういうとき何をいえばいいのか。
良い大人が四-五人揃っても無口な光景は傍から見ていて恐ろしささえ感じる。
僕は耐えかねてスマートフォンを取り出した。
ロック画面を見つめる。
黒いショートカットは内巻きになっていて、灰色のパーカーにぺんぎんのぬいぐるみを抱きしめている。
0238落日(2) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/19(木) 20:43:18.84ID:/tEsPtNr0
彼女と出会ったのは高校二年生の時だ。
はじめてあった彼女はスマートフォンで誰かが噂する「絶対につまらない育成ゲーム」をしていた。
鼻歌を歌いながら。彼女が隣の席だった。
だからそんな一挙手一投足もよく見えた(本なことを書くと気味悪がられるかもしれないけど)
そんな僕は唐突に彼女へ話しかけたい衝動にかられた。
その当時はまさか彼女に恋をしていたなんて気づいていなかったが、あとから思い返せば話しかけようか?と思ったその時にはおそらく恋をしていた。
「なにしてんの?」至極、フランクな感じで話しかけた。
すると彼女は「んっ。」と言いながらスマートフォンの画面を見せた。
そこには、二メートルはあるだろう巨大なペンギンが鎮座していた。
「なにそれ。」僕は画面をのぞき込みながら尋ねる。「ペンギン。」少し嬉しそうに言った。「知ってるけどさ。」僕は誰かが残した香水の匂いを感じながら「どんなゲーム?」と聞き返した。
「ペンギンを育てるの。」彼女はそう言って、よくわからないゲームの世界へ戻った。僕はひたすらペンギンを育てる彼女をみつめながらそういえば名前を聞き忘れたなと考えていた。
担任が入ってきたのは予定時刻を大分すぎてからだった。
0239hidamari(7) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/19(木) 20:49:14.79ID:/tEsPtNr0
僕は壁の方に背を向けて強く目を閉じた。
「それはキャベツやなくて白菜や。」
姉は寝息を立てながら変な寝言を呟く。
なぜ姉なのにこんな緊張しなければならないのか?
僕は頭を掻いた。

午前二時。時計の音が真夜中の部屋にはよく響く。
「ガチャリンコ...」姉は相変わらず変な寝言を呟く。
「うるさいな...」僕が小さく言うと、ふわっといい香りが走る。
姉が僕に抱きついている。
「獲物やで。」
姉は嬉しそうな口調で寝ながら言う。
どうやら姉は夢を見ているらしい。
姉はそのうち足も絡めて来た。
僕は身動きが取れなくなる。
すると、姉が急に「緊張しとんの?」
と耳元で囁いた。
僕は驚いて振り向く。
「起きてたのか。」
姉はニヤニヤしていた。
「今起きてん。気がついたらあんたに抱きついてしまった。ほんでよく見たらあんたすごい緊張してるやん?面白くて。」
「あのな姉ちゃん。」
「まぁ、ええやん。」
姉はそういって眠った。
僕はというとまた暫く眠れずにいた。
0240名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/19(木) 20:49:58.88ID:/tEsPtNr0
しまった。さっきの8だった。
0241hidamari(9) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/19(木) 20:51:02.40ID:/tEsPtNr0
「あっしまった!」僕は起き上がってベットサイドの時計を見た。
9時50分。遅刻である。
「やばいやばい。」慌てて下へ降りる。
リビングではすっかり慣れた感じの守屋茜と姉がおしゃべりをしていた。
「おはよう。」守屋はニッコリと微笑む。がその笑はどこか恐ろしい。
「えらい早いやん。」姉はびっくりした顔でいう。
「いや、遅刻、遅刻。」僕は慌てて言う。
「遅刻?今日は土曜日やん。」
姉が涼しい顔で言った。
「あ、そうか。」僕は頭を掻く。
「ところでさ、寝癖すごいよ。」
守屋は僕の頭を指し、そして、ねぐせ、の部分を強めにゆっくりと発音した。
僕は頭を触る。
なるほど。髪の一部分が触覚のように跳ね上がっている。
2人はゲラゲラ笑った。僕は恥ずかしくなって洗面台へ向かった。
寝癖を直してからまたリビングに向かう。
「あ、直ってる。」
守屋は無感動な顔で言った。
「なんや。つまらん。」
姉は詰まらなさそうな顔で呟いた。
「つまらないってなんだよ。」
そんなやりとりをしていると
チャイムの音がした。
0242hidamari(10) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/19(木) 20:52:40.11ID:/tEsPtNr0
扉をあけると、
そこに居たのはいくちゃんだった。
「よ。」
いくちゃんは小さく手をあげる。
いくちゃんは白くふわっとしたコートを着ている。その姿に徒、どきっとする。
「おっ、いくちゃん。」
姉はいつの間にか僕の後ろに立って言った。
「えっ、誰。」
守屋はテーブルに置かれたドーナツを一欠片口に放り込み興味津々といった様子で言った。
「お邪魔しまーす。」
いくちゃんはなぜか嬉しそうに僕の家に上がる。

リビングには僕といくちゃん、そして姉と守屋がいる。
「で、2人は?」半ば取り調べのように守屋は訊く。
「幼なじみや。」姉は僕の代わりに答える。
「それだけ?」守屋は僕を覗き込む。
「それだけと違うん?」姉も僕を覗き込む。
僕は隣に居るいくちゃんを見る。
いくちゃんはすこし頬を赤くした。
そしていくちゃんはテーブルの下でそっと僕の手を握ってきた。僕は頷いて手を握り返した。
0243名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/19(木) 20:53:44.52ID:/tEsPtNr0
書いても 書いても辿り着かない。どんどん蛇行する。
0244名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/19(木) 21:01:52.65ID:6KPy7EZ0a
>>243
大長編の予感ですねw
0245名無しって、書けない?(茸)
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2018/04/19(木) 21:39:29.78ID:2lPjNzJRd
>>244
大長編...結末は決まってるのにそこまで行き着かないw
0246名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/20(金) 23:29:42.76ID:+FB7kFBda
仕事が忙しくてこっちに手が回らなかった、、、涙

という保守
0247名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/22(日) 00:44:42.55ID:olj5n59gK
週末は賑やか…というわけでもないのか(笑)

という保守
0248名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/22(日) 03:35:03.73ID:k+X7aJVba
冷静に考えたらちゃんとした小説書くとなると構成やら展開やら考えるから毎日は書けないですよね

やはり俺のように口からでまかせを即興で書くスタイルは強いなw
0249名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/22(日) 11:52:36.32ID:olj5n59gK
>>248
無敵ですよ(笑)

珍しくこの時間にふと思い出してTVをつけて、あっぷっプリを見たら、何と偶然に理佐ちゃん登場♪
そんな日曜日
0250名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/22(日) 12:28:33.41ID:rG09uKhFa
>>249
そういう幸運な偶然には必ず意味があって、この場合はきっと神様が理佐ちゃんを推せと言ってるんだと思われます
02511リットルの理佐ちゃん 第16話(庭)
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2018/04/22(日) 22:42:32.76ID:z0mjBUdEa
「待ち合わせしても遅れてくるんだ」
待ち合わせ場所の公園に現れた俺を見るなり文句言う理佐ちゃん

恥ずかしいからやだなんて言ったくせにやっぱり待ち合わせしたいなんて言い出した理佐ちゃん

「理佐ちゃん乗せるためにチャリを手入れしてたんだ」
なんて愛しの理佐ちゃんを乗せるためにチャリをカスタムした俺

「理佐ちゃん号・・・」
チャリのボディに書かれた文字を見て目を丸くする理佐ちゃん

「理佐ちゃん専用だからさ俺のチャリは」って誇らしい俺

「ダサくないかな・・・」って呟く理佐ちゃん

「そんなことないよ、理佐って名前は響きも字面も完璧に可愛いよ」って理佐ちゃんに訴えかける俺

「まあ、いいや」ってチャリの後ろに乗る理佐ちゃん

どうやら俺の相手をしていると学校に遅刻してしまうと判断したらしい理佐ちゃん

「ほら、早く漕ぎなよ」って俺を急かしてくる


「流れる季節の真ん中で〜♪」
音楽祭で自らが指揮者となり合唱した三月九日を俺の背後で歌う上機嫌の理佐ちゃん

「タクトふるう理佐ちゃんカッコ良かったね」って理佐ちゃんを褒める俺

褒められて照れたのか歌うの止める奥ゆかしい理佐ちゃん

「忙しく過ぎる日々の中で俺と理佐ちゃんで夢を描く♪」
なんて理佐ちゃんから引き継いで替え歌を歌う俺に

「変な替え歌歌ってんじゃねーよ」ってチャリの後ろからドス効かす理佐ちゃん

「俺君は私とどんな夢描いてんのよ?」
なんて照れ隠しにぶっきらぼうな理佐ちゃん

「恥ずかしいから言わない」
理佐ちゃんに拒否されるのが怖くて結婚なんて夢を描いてるとは言えない俺

そもそもまだ仲の良いクラスメイトでしかない身の俺だけに仕方ない・・・

「言わないってことは、描いてはくれてるんだね、私との夢・・・」
なんて呟き俺の背中にもたれてくる理佐ちゃんだから好き
02521リットルの理佐ちゃん 第17話(庭)
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2018/04/22(日) 23:11:49.45ID:z0mjBUdEa
「理佐ちゃん先行ってて」
学校着いたらやっぱり遅刻な俺と理佐ちゃん

理佐ちゃんを先に行かせて自転車置き場にチャリを置きに行く俺

その背後で「痛〜い」って転ぶ愛しの理佐ちゃん

理佐ちゃんまた転んでる・・・

俺がよく転ぶ理佐ちゃんに嫌な予感を感じてる隙に

「渡邉大丈夫か?」
なんて理佐ちゃんに駆け寄る松山ケンイチな先輩

「先輩どうしたんですか?」
こんな時間に校門辺りにいる松山先輩に戸惑う理佐ちゃん

まずい・・・松山先輩を見る理佐ちゃんがまた女の顔になってる!?

「土曜日の花火大会一緒に行かないか?」
花火大会に誘うために理佐ちゃんを待ち伏せしてた松山先輩

困ったように俺の方を見る理佐ちゃん

なんか言わなきゃって焦るけどミスター欅坂高校に選ばれるほどに格上な松山先輩にビビって立ち尽くす俺


「ねぇ、なんで困ってんのに助けてくれなかったの?」
1時間目の授業が終わるなり俺に文句言いにくる理佐ちゃん

「ごめん、困ってるって思わなかった」
なんて理佐ちゃんが困ってたのに気づかなかったふりする俺

「なんで気づいてくんないの、先輩に強引に花火大会一緒に行く約束させられちゃったじゃん」って拗ねる理佐ちゃん

「いや・・・ほら、あの人理佐ちゃんの憧れの先輩だって葵ちゃんが言ってたから・・・」
理佐ちゃんが松山先輩と花火大会に一緒に行くと聞いて動揺したせいか、言わでもな事言う俺に

「つまんない事気にしてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん

「私は俺君と花火大会一緒に行くつもりだったんだからね」
なんて怒る理佐ちゃんだから好き
02531リットルの理佐ちゃん 第17話(庭)
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2018/04/22(日) 23:19:32.35ID:z0mjBUdEa
もう1話書くつもりだったけど眠気が・・・無念だ・・・
0254 ◆.nO1rkdGpI (大阪府)
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2018/04/22(日) 23:41:41.32ID:+YpDkAxu0
『ひったくりにご注意を』

剣道の稽古を終えて、水道まで顔を洗いに行った。午後七時半を指す時計の針が、滲んで見えた。
顔を洗っても、瞼の裏に籠もっている熱は冷めなかった。まだ、熱い涙が流れていた。ここ最近はずっと負けっぱなしだ。

タオルで顔を拭いながら、道場へ戻った。この時間になっても、練習を続けている人がいた。
照明は道場の一角だけを照らしている。その明かりのもと、リスのように影が跳ね回っている。
「丹生ちゃん、もうすぐ門限だよ」剣道部でたった一人の女子部員に声をかけた。
そもそも部員が4人だけである。唯一の女子だからといって、彼女がチヤホヤされることはない。
丹生ちゃんはステップを止めた。防具を片付け始めた。
「カギ閉め、よろしく」そう言い残して、道場を去ろうとしたところ、着信音が鳴った。
自分の携帯を見たが、鳴っていない。
「あ、わたしか」丹生ちゃんが電話に出た。
「はい…あ、お母さんか。何?え、来れないの?うそー」

丹生ちゃんはバス通学だ。ところが、日曜日は、学校前にバスは通っていない。
稽古がある日は車で送ってもらっている。
その車が来られなくなった。歩けないほどの距離ではないが、夜道は危険だ。
「ねえ、後ろ乗っけてよ」丹生ちゃんが両手を組んで、僕に頼んだ。
「やだよ、面倒くさい。そもそも二人乗りしちゃダメだからな」
「いいじゃん、どうせ夜道には誰もいないからバレないよ」
丹生ちゃんは基本的には真面目だ。クラスでも爽やかな女の子と、評判になっている。
しかし、剣道経験者特有の頑固さもある。自分の意志は絶対に曲げない。
(つづく)
0255名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/22(日) 23:42:13.13ID:+YpDkAxu0
門限も過ぎて、駐輪場には自転車がほとんどない。しかし、女の子が一人いた。
丹生ちゃんがその女の子の方へ走っていった。
「愛萌ちゃん何してるの?」
「今から帰るところ。ねえ見て、これ新しい御朱印」
愛萌ちゃんが御朱印帳を開いた。
「わあ、すごーい」丹生ちゃんが感心した様子で覗いている。
ちなみにこの二人は神社巡り部を結成している。丹生ちゃんは、剣道部と掛け持ちだ。顧問には黙っている。

「ちょうどよかった。愛萌ちゃん、自転車で来てるよね?丹生ちゃん乗っけてあげて」
「私、女子と二人乗りはしない主義だから。荷物なら乗っけるよ。それとさ…ちょっと耳貸してよ」
秘密事の吐息は魔法の香りを振り撒き、いつだって心を束縛する。秘密事が真実かどうかなんてどうでもいい。


自転車は惰性で下っていった。二人乗っているぶん、ブレーキの効きが悪い。愛萌ちゃんはスピードを上げて、先を進んでいる。
「ねえ、さっき何話してたの?」すぐ後ろで丹生ちゃんの声がした。
「あぁ…あのさ、丹生ちゃんって俺のこと…」
「ん?」
丹生ちゃんが僕を覗き込んだのか、自転車の重心が少し傾いた。ハンドルが左に取られた。
そして、緊張していると心臓の音が鼓膜を支配し、周りの音が聞こえなくなる。
目の前で起こっている出来事への反応が遅れた。
(つづく)
0256名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/22(日) 23:44:56.58ID:+YpDkAxu0
「ちょっとー!」愛萌ちゃんの甲高い声が聞こえた。その後に、オートバイの光がこちらへ向いた。
「借りるよ!」今度は後ろで声がした。
背中にあった竹刀が抜かれた。僕の右肩のすぐ横に竹刀が固定された。オートバイが加速し、向かってきた。
「そのままだよ、逃げちゃダメ」そう呟く丹生ちゃんの声が格好良かったのは覚えている。
次の瞬間、竹刀が砕け散った。丹生ちゃんはびくともしなかった。
オートバイは後ろへ転がっていった。搭乗者はその場でうずくまっていた。

愛萌ちゃんがかばんを拾い、「ひったくりには注意しなきゃね。取りあえず警察に…」と落ち着いた口調で話している。
僕の背中は濡れていた。愛萌ちゃんが心配そうな顔をしていたが、それは僕へ向けられたものではなかった。
丹生ちゃんが気を失って、僕の背中へもたれ掛かっていた。

「救急車を呼びます」
愛萌ちゃんがマニュアルを読むように宣言をした。


救急車のサイレンで、丹生ちゃんは目を覚ました。開口一番にこう言った。
「俺のこと何なの?」
「へ?」
「丹生ちゃんって、俺のこと何なの?」
「ああ、俺って丹生ちゃんのこと好きなのかな?」
「え…」

完全に間違えた。言葉の順序は大事だ。
丹生ちゃんがふっと笑った。

(おわり)

ひらがな推し次回予告の、愛萌ちゃんが意味不明で気になったので書いてみましたw
0257名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/22(日) 23:46:23.70ID:+YpDkAxu0
>>253
春は眠くなりますな

にしても、今までにはなかった理佐ちゃんとのロマンチックな雰囲気が素敵です
0258名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/23(月) 06:49:13.24ID:+7JnSlUIa
>>257
投稿乙でありますm(__)m

ひらがなちゃんまで守備範囲に入っているとはお手が広い

1リットルの涙からの引用部分がロマンチックさを出してるのかもw
02591リットルの理佐ちゃん 第18話(庭)
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2018/04/23(月) 07:27:08.84ID:+7JnSlUIa
「俺君よ〜俺は情けないぜ」
とぼとぼ歩く俺に心無い言葉を浴びせる親友の澤部

理佐ちゃんと松山ケンイチな先輩に割って入ることが出来なかった俺

その報いで花火大会には澤部と理佐ちゃんの親友原田葵ちゃんと3人でお出ましってわけだ

「ちきしょう、あの時に理佐ちゃんが俺と一緒に花火大会に来るつもりだったと分かっていたら・・・」
なんて暗くなり始めた夜空に叫ぶ嘆きの俺

「今さら何言ってんの、理左が俺君のこと好きなのなんて見え見えなのに」
無責任なこと言うごぼうな葵ちゃん

「そうだよ、葵ちゃんが俺のこと好きなのがモロバレなぐらい理佐ちゃん分かりやすいのに、本当情けないよ」
俺を詰るふりしてさりげなく葵ちゃんにアピールするやり手な澤部

「やだ、澤部君何言ってるの」
なんて澤部の肩を叩く満更でもない葵ちゃん

いつの間に・・・澤部恐るべし


「俺君!あれ理佐ちゃんと先輩じゃないか?」
斥候よろしく花火大会の会場に向かう人波の中に理佐ちゃんと先輩を発見する三等兵澤部

「理佐ちゃん・・・」
仕方なく先輩に付き合ってるわりに浴衣姿の理佐ちゃんに大切なものが遠のいてくのを感じる俺

「女にとって恋はタイミングだからね、一緒に花火見たりしたら先輩に恋心が芽生えるかもよ、元々憧れてたわけだし」
なんて小4丸出しのくせに恋を語る葵ちゃん

「うるせえ、小4はわた飴でも食ってろ」って葵ちゃんに八つ当たりする俺

「小4って言うな!!死ね死ね!」
なんて頬っぺた膨らまして小4丸出しで怒る葵ちゃん

「ちょっと、こんなことでケンカしなくてもいいでしょ」
慌てて葵ちゃんの機嫌とる情けない澤部

と、その時・・・

「渡邉大丈夫か!?」
響き渡る松山先輩の叫び声

愛しの理佐ちゃんに緊急事態発生か?
澤部と葵ちゃんを放って置いて人波をかき分ける俺

やっぱり転んでる理佐ちゃんに凍りつく俺

「どけい!」って松山先輩を突き飛ばし理佐ちゃんを抱える俺

「うおっ!?鉢割れとるやないか!」って頭から血を流す理佐ちゃんにマジ焦る俺

「ぼさっとしてねえで救急車呼べよ!」って誰にともなくを怒鳴るパニック起こしてる俺

救急車来るまで俺の腕の中で気を失ってる理佐ちゃんだから好き
0260名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/23(月) 18:58:23.24ID:AksvrJbV0
>>259
こっちも救急車出動してるw

ほっぺを膨らます葵ちゃんがなんだか懐かしいです
彼女もすっかり大人になりましたね
0261名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/23(月) 23:53:12.56ID:tMqz6BSaa
>>260
時の移ろいはあおたんを大人にしてしまいましたね

そして浜辺美波ちゃんの問答無用の可愛さは俺の妄想を止めてしまったw

よって、今日は何も浮かんでこないので寝ますm(__)m

という保守
0262hidamari(11) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/24(火) 12:57:57.92ID:2w0VbO/a0
「えっ、いつから?」
姉は驚いて立ち上がる。姉はいつも大袈裟である。僕はついにいくちゃんと付き合っていると言ったのだ。
「いつからだっけ。」僕はいくちゃんに聞く。
「つい数日前から。」
いくちゃんは少し小声になって言い、口を窄める。
「あんたには勿体ないな。」
可笑しそうな顔をして言った。
「なんだよ、いいだろ。」
僕はまたテーブルのしたでぎゅっといくちゃんの手を握った。

その後。
結局僕は姉と守屋を前に洗いざらい顛末を話す羽目になった。
(それは、ある程度予想をしていた展開だった)
姉と守屋は僕たちの回想にいちいち変な歓声をあげる。どうして女という生き物はこの手の話が好きなのだろう?

さて、どれくらいたったのか。
全てを話し終えた。
姉は「こんないい子大切にせんかったら罰当たるで。」と、いい、
守屋は「仲良くね。」と言った。
僕といくちゃんは恥ずかしくなって2階へ行くことにした。
0263hidamari(12) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/24(火) 12:59:10.28ID:2w0VbO/a0
「しかしあの子が彼女なぁ。」
松村さんは頬を膨らまして手元の珈琲カップに目線を移す。
珈琲は底に僅か一口分しか残っていない。松村さんはそれを飲み干して、
珈琲カップを置く。
お皿とカップが触れ合って鋭い音が二人のリビングに響く。
「まだ飲む?」松村さんは自分の珈琲カップを持ち上げて訊く。私も手元のカップに目を落とす。だいぶ前に底は見えていた。
「はい、いただきます。」私はそう言って、カップを手に取った。

「あの子は昔からいくちゃんと仲良くてなぁ。」松村さんは階段を見つめながらつぶやく。
「そうなんですか。」私は少し潤んだ松村さんの眼に目をやりながら訊き返す。
「うん。いくちゃんはすぐ近くにすんでてん。」
そこそこ。と言いながらダイニングから見える小さな庭を挟んで広がる道路を左に指をさして言う。
「まぁ、あの子といくちゃんは仲良かったからな。安心はしてるんやけど。」
松村さんはお皿に盛られたクッキーをかじる。私はそれをじっと見つめる。
「昨日スーパーに行った時、いつの間にかカゴに入っててん。」
悪戯が露見した幼児のような笑を浮かべて話す。そんな松村さんは素敵な女性、いや、女の子だと思う。しかし先輩相手にそんなことは言えないから
「またですかぁー。太りますよぉー。」
と軽口を叩く。それくらいに仲はいい。
「まぁまぁ。」そう言いながら擬音をつけてクッキーを齧ると、欠片が白い皿にこぼれる。私は何故かその欠片から目が離せないでいた。
0264hidamari(13) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/24(火) 13:26:16.29ID:2w0VbO/a0
「ねぇ、ほんとにそれでいいの?」
スターバックスの中でずみこは驚いたように言う。私は唇の前に指を立て「静かにして。」と言う。
「でもさ、ゆいちゃんはあの人が好きなんでしょ?」ずみこは目を丸くしながら聞く。窓の外には顔に感情のない人々が俯きがちに歩く。
それを見る度、ここは、随分、冷たい街だと思う。然しながら、自分もその感情のない人々の一人なのだと思うとあまりこの街を詰ることは出来ない。
「まぁね。」私は走り去る遠くのバスを見ながらつぶやく。
頬杖をついたその腕は少し赤くなって気だるい重みが走る。
私はその体勢をやめると、腕を伸ばした。
「言っちゃいなよ。」
その時、ずみこは言った。
「へっ?」近くにいた客はいっせいに私を見る。ずみこは「静かにして。」と笑いながら言った。唇の前に指を置いて、徒に。
私は俯いてテーブルの模様を見詰めた。
「でもあの人にはもう別の人が...。」
私はため息混じりにつぶやく。
頬をふくらませながらあの人の肩を叩くいくちゃんを思い出す。
0265hidamari(14) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/24(火) 13:27:28.91ID:2w0VbO/a0
「ねぇ、好きなの?」
私は何時だったか、あの人が休みの時に心配そうにするいくちゃんに訊いた。なぜ訊いたのかは解らない。しかしながら、漠然と好きという感情が浮かんでいたからかもしれない。
いくちゃんは私の方を見て、「好きだよ。」まっすぐにそう言った。
そんないくちゃんを羨ましいなと思って見つめた。
「まぁでもあいつは驚くほど鈍いからなぁー。」いくちゃんは笑った。
「そうなんだ。」私はそう返すのが精一杯だった。
その日は今でも忘れない。
忘れようとしてもふっと、思い出すのだ。

私はあの日風邪気味だった。
しかし、今まで無遅刻無欠席だったから、休みたくなくて無理矢理来た。
それが良くなかった。2時間目の途中から頭が割れるように痛み出した。
額からは大粒の汗が流れ、私は俯きがちに窓の外を見つめていた。
その時、「保健室行ったら?」
と言う声が降ってきた。
私は掠れた声で大丈夫。とだけ告げた。
だけど。
「大丈夫じゃないよ。」あの人はそう言って、結局私を保健室へ連れてってくれた。教室に喧騒が戻ってきた一瞬に。
人によってはなんでもないかもしれないが、私はその瞬間恋をした。
自分でもよくわからないタイミングで。
0266名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/24(火) 14:16:26.03ID:2w0VbO/a0
エロも可でいいんですよね...
なんか妄想のまま、書いたらエラいことに
0267名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/24(火) 23:35:50.85ID:EzzI/EOca
>>266
乙でありますm(__)m

エロ可ですから遠慮はいらないですw
0268 ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/04/25(水) 07:25:18.68ID:4wyL/BoXd
>>267
安心しましたw
0269hidamari(15) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/04/25(水) 07:28:26.36ID:4wyL/BoXd
僕の部屋に来たいくちゃんはしばらく黙り込んでいた。僕も何か気の利いた事を言えればいいのだが、言えない。
時計の針が静寂のなかに響く。その音がやけに心地よかった。

「なんかごめんね。」
赤くなるいくちゃんに僕は言った。
「ううん、全然。」
いくちゃんは首をふる。
「ところで今日はどうしてきたの?」
僕はいくちゃんに訊く。
「んー?なんとなく。なんとなく。」
僕の勉強机に座って上の空で答える。
僕はベットの上に座る。
「なんかあった?」
僕はさらに尋ねる。
「なんにもないよ。」
いくちゃんは何かを隠したりするのがとてつもなく下手だ。
だからすぐにわかる。
「なんかあったでしょ。」
僕は勉強机に頬杖をつくいくちゃんを問い詰める。
「バレたか。」振り向いていくちゃんは言う。
「すぐわかるよ。」僕は言う。
0270hidamari(16) ◆pZLaUoYPXc (catv?)
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2018/04/25(水) 08:54:02.17ID:xk0tnybLH
いくちゃんはコートを脱ぐ。
その下には黒のニットを着ていた。幾らか膨らんだ、胸を僕はちらっと見てまた目をそらす。
そらした目線の先には青いスカートから伸びる黒いストッキングがあった。
太ももの部分が透けていて妙にセクシーだった。
いや、そんなことを考えている場合じゃない。
「どうかした?」
結果、目のやり場に困った僕にいくちゃんは言う。
「いや?」僕は咳払いをして答える。
「それでね。」いくちゃんは僕の隣に座った。
ふわりと微かな甘い香りがする。
「それで?」僕は聞き返す。
「それでね。あの、この前三者面談あったじゃん。それでね...」
いくちゃんは唇を噛んだ。
「それで?」僕は心許なさそうないくちゃんの細い肩を見た。
「厳しいって言われたの。」いくちゃんは悔しそうに言った。
「そうなの?」僕は至って冷静に聞き返す。
「そう。でもね厳しいってわかってるんだよ。わかってるんだけどね。」
いくちゃんの瞳は潤んでいた。
窓の外はいつの間にかグレーに濁っていた。今朝までは青い布地を広げたような空が広がっていたというのに。
悲しさというよりは悔しさが滲んでいるいくちゃん。僕はただいくちゃんの話を聞くことしかできない。
0271名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/25(水) 20:29:44.15ID:mdByByU5a
千葉県さんが投稿してくれてるお陰で自分のスレに集中できます

ありがたしm(__)m
0272 ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/04/26(木) 06:48:06.52ID:ZwUF6xa4d
>>271
いえいえ。保育園の理佐ちゃんシリーズなど見てます〜
0273hidamari(17) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/04/26(木) 06:51:15.67ID:ZwUF6xa4d
暫くするといくちゃんの瞳からは耐えきれず一筋の涙が頬を伝いはじめた。
僕は机の上にあった箱からティッシュをとって渡す。
「ありがと。」
いくちゃんはティッシュで目をおさえたあと、豪快に鼻をかんだ。
僕はなぜだからそれを見て吹き出してしまった。
するとそれを見てたいくちゃんは
「何笑ってんのー」と膨れっ面しながら僕を見た。
「ごめん、ごめん。」
僕はヘラヘラしながら謝る。
するといくちゃんは、えぃっ。と言いながら手を伸ばして僕の脇腹を擽ってきた。
擽られてこみ上げる笑い。僕はいくちゃんを遠ざけようと腕を掴んで上へ向けようとするが僕は絶望的に握力が弱い。
だからほぼ力関係はいくちゃんと五分五分なのでなかなかこのおかしな取っ組み合いの様相を呈した光景は終わらない。
そんなとき、不意にいくちゃんがバランスを崩して僕の上に倒れ込んだ。
いい香りが鼻の奥まで広がる。
顔一杯にいくちゃんの髪がかかる。そしていくちゃんの胸が当たっている。
いくちゃんは僕の上に倒れ込んだまま恥ずかしそうに笑っている。
「ハハハ、ごめん、ごめん。」
いくちゃんはそう言って起き上がると、不意にまた僕に抱きついてきて、
「しばらくこうしていたい。」
と言った。
僕はいくちゃんの背中に手を回す。
指先にはニットの分厚い生地とともに硬い横線に触れる。僕はそこにふれてはいけない気がして、少し下の方に手をずらした。
僕達はしばらく黙ってそうしていた。
0274名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/26(木) 23:17:47.98ID:hdvk8ffNa
>>272
お読みいただきありがとうございます
保育園の理佐ちゃんも早く続きを書きたいのですが
突然イタコの理佐ちゃんの妄想が涌いてきてしまい止まらなくなりまして・・・

色々な理佐ちゃんシリーズが飛び飛びになってしまい読みにくいスレになってしまいましたがこれからもよろしくお願いしますm(__)m

という

自分のスレの宣伝も兼ねた保守でしたw
0275名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/26(木) 23:41:38.13ID:F1AekV800
>>273
いい感じのエロさですね
0276名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/26(木) 23:49:33.74ID:F1AekV800
Boxer and Fixer (1)

揺さぶられた脳みそに、コングが数回鳴り響いた。1ラウンドKO。
天井を見上げる視界の端には、気味悪い笑顔の先輩がいる。赤いグローブを立てていた。
これで、ひとまず俺の2年生の夏は終わったのだった。
インターハイに出場できるのは、各階級、各県から一人のみだ。
俺はリングに大の字で倒れ、同級生の呼びかけに涙で応えた。まだ、終わったわけじゃないさ。

試合会場で医師の診察を受けた結果、どこにも異常は無かった。それは自分でもよくわかっていた。
倒れて動けなかったのには別の理由があった。誰もいなくなったロッカールームで自問自答を繰り返す。
インターハイ出場を決めた先輩たちは、気を良くしてこれから打ち上げをするらしく、早々に出ていった。
一人で校舎に戻った。グローブやシューズなどを片付け、クールダウンを兼ねてグラウンドでジョギングをした。
職員室と数カ所の教室にしか電気は付いていなかった。グラウンドの中央でシャドーの練習をする。
先輩の右フックが思い出される。今日の試合のことではない。その前日の部室でのことだった。

「お前、勝ったらどうなるかわかってるよな」
その言葉とともに先輩の右フックが飛んできた。返事をためらっていると、もう一発喰らった。
「わかりました…もう止めてください」
「おう、話のわかる後輩でよかったぜ。完膚なきまでに叩きのめされろよ」
0277名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/26(木) 23:50:32.11ID:F1AekV800
Boxer and Fixer (2)

試合の翌日の月曜日、全く疲れは残っていなかった。顔にはアザ一つ出来ていなかった。
クラスは文化祭の準備で浮かれていた。出し物の味見をする女子や、バンドの音合わせをする男子、それぞれが充実した時を過ごしている。

でも、これだけの人数だと、必ず仲間外れっぽい生徒が一人や二人はいる。高校生にもなると、自らそういった選択をするやつの方が多い。
俺もその一人だった。斜め前にいる女の子も、俺に似た感じだった。同じく自ら仲間外れになっているその子の後ろ姿を見つめた。
彼女の足元に何かが落ちていた。立ち上がって拾うと、それは白い封筒だった。宛名は不明だ。しかし、差出人は彼女の名だった。

「ラブレターにしては、味気ないな」
その宛名の人物の机の上に、封筒を置いた。
「ありがとう。でもラブレターじゃないけどね」
普段のテンションからは考えられない声の高さが、彼女のトレードマークだ。一度喋り始めると、スイッチが入ったように明るくなる。

「ラブレターなら、もうちょっと可愛い字書けばいいのに」
「だから、ラブレターじゃないって。ほら」
彼女は、封筒から手紙を抜き取った。
0278名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/26(木) 23:51:00.11ID:F1AekV800
Boxer and Fixer (3)

午後の授業が終わった。彼女が席を立つのを待つ。しかし、なかなか動かなかった。
教室には数人しか残っていない。やがて、彼女はゆっくりと立ち上がり、出ていった。
俺も数秒遅れて教室を出た。彼女は階段の曲がり角に差し掛かっていた。

階段を降りている途中、上の方で扉の閉まる音がした。てっきり、彼女は下に降りていったものだと思っていたから、驚いて上を見た。
俺は階段を昇っていった。上へ近づくに連れて、足音を小さくして歩いた。
そっとドアノブに手をかけた。ここを出たら屋上だ。

屋上には誰も見当たらなかった。中央まで歩いた。やはり誰もいない。もう彼女は帰ったのだろうか。
しばらくその場で佇んだ。俺は何を追いかけているのだろう。なぜ。好きでもなく、友達ですらない女に気が留まるのだろう。
考えているうちに目眩が襲ってきた。太陽で温まったアスファルトに寝転がる。身体的な疲れとは異なる、精神的で嫌な疲れが燻りだした。
そう言えば昨日リングに倒れた時もこんな体勢だった。ずいぶん前の記憶だ。
俺は大きく息を吐いた。

彼女が拳銃を構えていた。
「八百長、いけないよ」
ブロンドの短髪が風に揺れていた。太陽にも似た白さで目が眩む。
「昨日の試合見てたよ。先輩たちと賭けてね」
「賭け?ああ、”グループ”の話か。勝った先輩も入ってたっけ」
「ボクシング部の男子はほとんど入ってるよ」
「だから脅迫してきたのか、あの先輩」
0279名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/26(木) 23:51:23.07ID:F1AekV800
Boxer and Fixer (4)

「で、負けたのはあなたと私だけ」
彼女が拳銃を下ろした。落胆の表情を浮かべている。俺は寝転がったまま疑念の目を向けた。
「負けた?じゃあ、俺に賭けたのか?」
「そう、もしかしたら八百長を呑まないんじゃないかと思ってね。でも、失望したよ」
「あのな、正義なんて簡単に死ぬんだよ」
「そうね、期待した私がバカだった」

俺は立った。シャドーの真似事をした。
「でも、俺はまだ死んだわけじゃない。上の連中が卒業すれば”グループ”はお前だけになる。やっとまともにボクシングができる」
「そう、私は一人になる。だからもう何もかも辞めようって思ってる」
「そりゃいいね。でも、辞める必要のないことだってある」
「心配ないよ。あの手紙なら、もう投げ捨てたから」
「なら、よかった」

彼女は屋上を降りた。その後、どこへ行ったかは知らない。
0280名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/26(木) 23:52:30.43ID:F1AekV800
以上です
0281名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/27(金) 00:02:38.31ID:SHkJ+LLya
>>279
主役が分からない・・・

しばらくぶりに四角いリングで相手と向かい合った時に感じる怖さを思い出しました

痛みや死ぬとかに対するリアルな怖さじゃなくて
自分の中に築き上げた何かが崩れ去るかもしれない怖さってやつですね
0282名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/27(金) 07:52:52.89ID:WRXY0yMM0
>>281
誰とは言いませんが、お騒がせ中の人です
辞めるか辞めないかに関わらず、このままズルズル落ちていって欲しくはないです

ボクサーは凄いですよね
ボクシングしたことないので、その怖さとやらがわかりません
ロッキーなんかで減量する姿を見てるだけでも、吐きそうになりますよ
因みに、僕の親父はロッキーを真似て、生卵5つを丸呑みして蕁麻疹が発生して救急車で運ばれて行きましたw
0283hidamari(18) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/27(金) 09:00:53.62ID:BIXz0umG0
私はしばらく黙ってあいつに抱きついていた。あいつは少し困惑しながらも、私の背中に手を回してきた。
それが堪らなく擽ったかたった。
私はどれくらいそうしていいのかわからなずにただ、黙っていた。
すると、あいつは突然私に顔を近づけてきた。私は少しだけ頷く。
するとあいつの唇がゆっくりと近づいてきた。小さく遠慮がちに唇の音が聞こえる。
するとあいつは唇を離してから「ごめん。」と呟いた。
「謝らないで。私も...」
私は黙ってあいつの唇に今朝、リップを塗りたくった唇を重ねた。
そして私はゆっくりとあいつにベットへと倒される。
あいつは私をベットに寝かせながら、微かに手が震えていた。
私はその手を見てたら堪らず、笑いがこみ上げてきた。
あいつはきょとんとした顔で私を見た。
「ごめん。」あいつは私から離れる。
「そんなんじゃ。」私は小さく呟く。
駄目というわけではなかった。この後に及んでもかわらないあいつにたまらず笑いがこみ上げただけなのだ。
あいつは起き上がって部屋のドアノブを握った。
私は飛び起きて、あいつの手を引いて、あいつを抱きしめた。そしてベットに押し倒した。あいつは鳩が豆鉄砲くらったような顔をした。
私はあいつの口の中に私の舌を這わせた。
0284名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/27(金) 12:24:27.08ID:iuGf6oqCK
>>279
『彼女』が誰がモデルかは髪色も含めた雰囲気で分かりました。
手紙の内容の示唆も流石だと思います。

ふとした時に見つめられるとドキッとしてしまう相手って、いますよね。
恋とかそういうのとは別で、その眼差しで自分の何かを見通されているように感じさせる人。
自分のイメージでは、彼女もそういう眼差しを持った人なんです。別の言い方だと、何かいろんなことが『見えてしまっている』人。
だから、この作品での彼女の描かれかたがスッと入ってきたのかも知れません。

いろいろ見えてしまうと、普段隠されてる汚い部分や嫌な部分の大きさに落胆して厭世的になるんでしょうが
それはそのことに衝撃を受けて自分でフィルターをかけてしまっているからであって
実はもっとよく見れば、それと同じくらいに、素敵なことや温かいことも世の中にはあるんだよって気付けるはず

だといいなあ

>>283
官能的ではあっても決して単なるエロにはなってないところが千葉県先生の筆力と品格のなせる業なんでしょうね
0285名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/27(金) 13:20:04.27ID:vYws8QVya
>>282
志田ちゃんと知って読み返すと深い話ですね

彼女自身に欅坂のメンバーでいることへのモチベーションが無い気がしますよね
欅坂のメンバーとして何か目的が持てればわき見しなくなるんでしょうけど

あんな写真と記事が出ちゃったら運営が目的持てるようなチャンスくれないんじゃないかな
せめて加入前だったらダメージ少なかったと思うんですけど

オタ仲間として志田ちゃん推してたオタの皆さんが可哀想でなりません


>>283
官能小説も行けますねw

俺みたいに同じ文体しか書けない身としては作品ごとに文体書き分けれる千葉県さんが羨ましいです
0286名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/27(金) 13:22:21.12ID:vYws8QVya
>>284
チワンさんの解説読んで初めて大阪府さんの作品の深さを知りましたm(__)m

それにしても最近のチワンさんの解説はすでに作品の域ですね
0287コント「Starduckscoffee」(catv?)
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2018/04/27(金) 14:51:17.06ID:eXUPE2SO0
オダナナ「一番興奮するのは喫茶店入った時だね」
なーこ「間違いないね」
オダナナ「へぇー、ここ昨日はなかったのに今日喫茶店できたのか。しかもなんだスターダックスコーヒーって。いいのかよ、まぁいいか。興奮してきたな入ってみよう。ウィーン。」
なーこ「いらっしゃいませ、いらっしゃいませ、いらっしゃいませ、こちらはスターダックスコーヒーでございます」
オダナナ「選挙カーのウグイス嬢かお前」
なーこ「ところで何の用ですか?」
オダナナ「コーヒー飲みに来る以外に用があるのか。」
なーこ「邦画しかありませんね」
オダナナ「洋画ある?じゃねーよしかも邦画あるのかよ」
なーこ「えぇ、八つ墓村、犬神家の一族、悪魔の手毬唄...」
オダナナ「邦画の趣味偏りすぎだろどんな店なんだここは」
なーこ「こんな店でございます」
オダナナ「うるせぇよ。」
なーこ「ところで入れ墨の入っている方の入店はお断りしているんですが」
オダナナ「プールかここは。しかも入れ墨なんか、ねーし。」
なーこ「注文何にしましょう?」
オダナナ「なんで寿司屋の恰好してんだよ」
なーこ「なにをいってるのかよく分からない」
オダナナ「なんでなにを言ってるのかよく分からないんだよ」
なーこ「今、このアイスティーしかないけどいいかな?」
オダナナ「どんなネタぶっこんでんだよ。しかも、なんだ値段が810円て」
なーこ「わかる人にしか分からない笑」
オダナナ「誰が飲むか!あとなんだ屋上で日焼けできますって」
なーこ「もしかしたら...」
オダナナ「やんねーよ」
なーこ「じゃーなにしますか」
オダナナ「露骨にテンションダウンしてんじゃねーよ、じゃーそのアイスコーヒーでいいや。」
なーこ「サイズはどうしましょう。SMRあるんですけど」
オダナナ「SMLじゃねーのかよ」
なーこ「Sony Music Recordsですよ(手を揉む)」
オダナナ「どこで宣伝してんだよ。あと今野さんの方見なくていいから。」
今野「(ニヤニヤ)」
なーこ「(ニヤニヤ)」
オダナナ「もう、いいよ!」
なーこオダナナ「どうもありがとうございました」
0288名無しって、書けない?(catv?)
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2018/04/27(金) 14:51:55.27ID:eXUPE2SO0
名前変わりましたが千葉県です
0289 ◆pZLaUoYPXc (catv?)
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2018/04/27(金) 14:56:31.45ID:eXUPE2SO0
>>285
当初官能のつもりは、なかったんですがいつの間にか...。
文体が書き分けられているかは本人的に今でも不安です
0290名無しって、書けない?(catv?)
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2018/04/27(金) 14:57:35.11ID:eXUPE2SO0
>>284
品格...筆力...
畏れ多いです
0291hidamari(19) ◆pZLaUoYPXc (catv?)
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2018/04/27(金) 14:59:28.50ID:eXUPE2SO0
二人は今、何をしてるんだろう。
私はふいに気になって立ち上がる。
椅子が不快な音を立て、フローリングの床に細かな線が走る。
茜ちゃんは私の顔をじっと見ながら小声で「そっとしておいた方が。」言った。
しばらく前から部屋の喋り声が聞こえなくなっていた。
だから妙に落ち着かなくなって立ち上がった。
「もしかしたら...」茜ちゃんは黙り込む。
「早くない?」私は目を細める。
「まぁ、そんなもんですって。」茜ちゃんは飄々と言う。
「あの子がまさか。」なぜこんなに心配になるかはわからなかった。何をしてるの?そんなふうに訪ねたい衝動にかられた。
2階からはかすかに擦れるような物音が聞こえる。
「そっとしとこか。」私は誤魔化すように笑った。
0292hidamari(20) ◆pZLaUoYPXc (catv?)
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2018/04/27(金) 15:09:10.54ID:eXUPE2SO0
生ぬるい、いくちゃんの舌を口の中で受け止めてから、立場をいれかえた。ベットに寝たいくちゃんは標本箱に留められた蝶のようだった。
そんないくちゃんは青いスカートをめくる。黒いストッキングの奥にはいくちゃんの水色のパンツが見えた。僕はいくちゃんのストッキングに手をかけてパンツごとずらす。
いくちゃんは顔を紅くさせて、荒く息をする。そして手で顔を隠した。
僕はズボンを脱いで布団を被っていくちゃんに覆いかぶさる。

下半身が感じたことの無い熱い液体のあるいくちゃんの中へ入る。
いくちゃんは右手で口を抑え左手はシーツを掴んでいる。額は汗で白くなる。
「痛...。」荒く息をしながらいくちゃんは呟く。
僕は「痛い?」ときき返す。
いくちゃんは首をふる。
僕はゆっくりと奥に入る。
その部分といくちゃんの素肌は布団に覆われて見えない。
下には姉と守屋がいる。その為の防衛策だった。姉たちに突撃されたら一巻の終わりだ。

僕はおずおずと腰を動かすと小さく悲鳴のようないくちゃんの声が聞こえ僕はその声を聞きながら速度を早めるとその悲鳴は徐々に細かないくちゃんの相槌に似た声になってゆく。

液体の絡む音が僕の部屋に響いている。
0293hidamari(20-1) ◆pZLaUoYPXc (catv?)
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2018/04/27(金) 15:10:00.94ID:eXUPE2SO0
中がじわじわと熱くなる。そして僕は「あっ。」と呟き、腰を落とす。
何かがいくちゃんの中に流れ込む。
いくちゃんは黙って僕の背中に手を回し、
「大好き。」そういってまたキスをした。
0294名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/27(金) 16:05:27.39ID:iuGf6oqCK
>>287
昔、自分がここで漫才やコントを書いていた時に一番大切にしていたのが、実はネタでも構成でもなくて『テンポ』だったことを思い出させてくれました
だって今は欅坂の話題にかなり疎くなったせいなのかアイスティーも810円も何のことかさっぱりなのに、こんなに面白く感じるんですもの(笑)

>>293
あ…ということは…つけてなかったのね…
いや、もとい、そうじゃなくて(笑)、文字数制限発動しましたか
0295名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/27(金) 16:31:17.95ID:BIXz0umG0
>>294
メモに書いた時はありました。
しかし文字数的にアウトかなと削除したのですがやっぱりいるかなと思ったのです。
でも誤解を招くような切り方をしなければよかった。
0296名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/27(金) 16:32:26.50ID:BIXz0umG0
>>294
よかったです。
テンポは...サンドイッチマンさんに感謝です
0297名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/27(金) 18:47:07.72ID:WRXY0yMM0
>>284
深すぎる批評、ありがとうございました
たまたま比喩になっただけで、そんな深いもんでもないんすけどね

これ実は、騒動前に書き上げてて、「彼女」のところに名前を当て嵌めていたのですが、
名指ししてしまうと非難しているようにしか見えないので、隠しました

>>285
もはや欅坂の場合、グループとして売れることが目的にならないですからね
スポーツ選手に2年目のジンクスという言葉がありますが、それに似た感じを受けます(実際には3年目ですけどね)
ブレイクしたルーキーが世間から注目され過ぎ、感覚が狂い、二度と輝けないことなんて、別に珍しいことじゃないですからね

でも、まだ3年目、いつでも軌道修正できはず
0298名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/04/27(金) 19:10:01.55ID:WRXY0yMM0
最後ミスってた
できるはず
0299名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/04/27(金) 20:12:06.34ID:OiPVGPRxa
>>293
いくちゃんが妊娠してしまう!Σ( ̄□ ̄;)
0300名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/27(金) 22:21:43.60ID:BIXz0umG0
>>299
ああ、妊娠するというのもいいかも...
0301悲しみのない場所 第1話 ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/27(金) 22:45:36.20ID:BIXz0umG0
そのイタリア料理店は僕の街に古くからある店だった。名前は インヴェルノ。
どういう意味かはわからなかった。
駅から歩いて5分。
赤い屋根にレンガ造りの店だった。
はじめていった日は正直覚えていない。
母によるとものすごく小さい頃だと聞いた。
そのとき、
僕ははしゃいで
店のソファーから落ちて泣いたそうだ。
まあそんなことはどうでもいい。
いま僕がこの店の前にたち、
こんなことを逡巡したりしているのはもっと別の訳がある。
まずはそれからだ。
店の扉を開けると、
カランと扉の左隅に
置かれたベルのようなものがなる。
入るといつもカウンターの奥にいるシェフと店員さんと目がある。
今日は違う。店はすこし暗く、シェフはおらず、
カウンターで頬杖をつく店員さんしかいなかった。
「すいませんいまは...」
店員さんはいきなり立ち上がりそんなことを言った。
どうやらお客さんが森のなかで迷った小動物が入ってきたと錯覚したらしい。
「あ...なんだ。」
その店員さんは「なんだお前か」という顔をして、また頬杖をついた。
「そんな顔しないでくださいよ。」
僕は幽かに笑を浮かべる。
0302悲しみのない場所 第2話 ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/27(金) 22:46:36.34ID:BIXz0umG0
「で、なんのよう?」
琥珀色のテーブルに、
水滴のついたグラスが置かれる。
中身は透明で鼻を近づけると僅かにグレープの香りがする。この店は不思議でただの水のはずが、
鼻を近づけると何かしらの果実が香るのだ。
「いや実は、告白されまして。」
店員さんはそれを聞くとニヤつきながら「ふーん。」とだけ言い柱時計を見つめた。
時計は午後三時を指す。
この店は午後二時から午後五時までブレイクスルーの時間がある。
「どんな子なの。その子。」
その店員さんはなおもニヤつきながら尋ねる。
僕はそういう展開になると予想はつきながらもやはりすこし躊躇いを覚えた。
しかしそんなことでは
一向に話が進まないので僕はその不思議な水で喉を潤してから口を開いた。
0303悲しみのない場所 第3話 ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/27(金) 22:47:58.74ID:BIXz0umG0
「僕は近所の古本屋でバイトをしてるんですけど、そこによく来る子で、
背が高くて髪は茶色のウェーブが
かかってて頬にはピンク色の
チークが遠慮がちに塗ってあり、いつも少しだけ恥ずかしそうにしている。
子猫のような女の子で、
名前を渡辺梨加というんですが。
その子に恋をしまして...。
で告白をしたんですが、見事に...」
「...振られた?」
その店員さんは茶色のロングヘアを束ねながらシニカルに笑った。
「いやそれがOKされまして。」
「へぇー。あんたが。」
「あんたはないでしょ、奈々未さん。」
「うるさい。それで。」
「それでこんどデートをする約束をしたんですがどーしようかな。と。」
「自分で考えなさいよ。」
「そんな無体な。19年間女性と手さえ繋いだことの無い人間には無理です!」
僕は悲鳴に似た声をあげる。
すると、奈々未さんは手を叩いて爆笑すると「わかった、わかった。」と言った。
0304名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/27(金) 23:51:08.82ID:WRXY0yMM0
>>303
奈々未さんのドS口調たまんねぇです
0305名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/27(金) 23:51:52.38ID:WRXY0yMM0
『ヒール』

緑濃き五月の空は清々しい。春の穏やかなベールが取り払われ、太陽を遮るものは何もない。
梅雨までのつかの間、夏への余力を残しながら、太陽は燃えている。憂鬱な六月、その気配はない。
時刻は六時である。僕は噴水の淵に腰掛け、西の空を見た。初夏は知らぬ間に日が暮れる。
何時までも日中の余韻を残しながら静かに暮れてゆく。こちらの方が、赤い夕焼けよりも綺麗だ。

足を組み替えた。長い影が、背後の噴水へ伸びている。すでに、水の底は暗かった。
コツコツ、地面を叩く音が近付いて来る。近づくに連れて、何故か小さくなる。
驚かすつもりの彼女の足音は、やはり僕の側で止まった。「待ったかな?」と、彼女の顔が覗いた。
暗さが輪郭を引き立たせている。先鋭な眼が光っている。美人だ。

「何でヒール履いてくるんだよ」
立ち上がると、彼女と身長が変わらなかった。土生の身長は170センチある。
「武器は活かさなきゃね」
語尾にハートマークを付けるように言った。傾けた顔が僕に向く。白い歯が浮き彫りになる。

午後に見たアニメ映画は、面白くなかった。噴水で座っている方が楽しい。土生は暇そうに周りを見ている。
「帰ってもいいぞ」つい、命令口調で話してしまう。
「何よそれ」土生が見上げた。彼女のほうが脚が長いぶん、座ると僕よりも低い位置に頭がくる。
また、土生が周りを見回した。「ねえ、こっち向いて」
僕が向くと、スッと土生が動いて、キスをした。
「ほら、立ってるとこんな風にできないでしょ」
柔らかな弧を描いた唇が、からかうように、もう一度唇を撫でた。


千葉県さんのエロさを真似したけどやっぱムズいな
0306名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/04/28(土) 01:30:37.05ID:DB+YwHmm0
>>305
いやいや。素敵です。
柔らかな孤を描いた唇という単語はさすがにでてきません。
0307名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/04/28(土) 08:01:51.46ID:fZMUIUsQ0
>>306
ありがとうございます
千葉県さんは、何を語るにしても力みが無く、描写も気取ってないので、いい意味で「馴れ」みたいなものを感じます
0308名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/28(土) 09:54:12.20ID:fZMUIUsQ0
『バラ色の想像図』

アスファルトの両脇では、木々がざわめき止んでいた。誰もいない市街地は、眠りに就いている。
何かに追われている時のように頻りに後ろを振り返りながら、早歩きで道を進んだ。

公園の隅に、友梨奈の姿を見つけた。バスケットボールを地面にバウンドさせている。
黒いパーカーのフードが重く揺れていた。長い首がリングの方を向いた。
僕はゆっくり走り始めた。友梨奈の右手はボールを掴み、リングへ向かって上がっている。
レブロン・ジェームズは相手を殴るようにシュートをブロックする。チェイスダウンブロック、直前まで相手に気づかれない。

ボールを叩こうとした瞬間、目の前から消えた。
「残念でしたー」友梨奈が顎を突き出し、高い声で笑った。肩が上下に揺れている。
からかわれた気分だが、嬉しかった。友梨奈が笑うのは珍しい。

「汗かいてるじゃん」友梨奈が言った。
僕は自分の頬を触った。少し濡れていた。
友梨奈は手首を裾で隠した。顔へ腕が伸びてくる。僕は後ろへ下がった。
「走ってきてくれたんでしょ」
そう、走ってきた。心配で走ってきた。そう言えれば良かったが、僕は夜が怖くて走っていただけだ。
「ありがとう」友梨奈のありがとうは、他の子と違う。少し子供っぽい言い方だ。だが、誰よりも上手い言い方だった。

友梨奈はジャンプをして、飛び込んできた。肩に体重がかかった。黒い毛先が僕の汗を掬っていく。
支えきれなくなって、倒れた。胸が密着した。呼吸の音だけが聞こえる。
「前から思ってたんだけどさ、友梨奈って胸ないよね」
「お兄ちゃん、そういうのセクハラって言うんだよ」
目が合った。そんなこと言うなんて信じられない、と言いたげな顔をしている。
空が明るくなってきた。
「帰ろっか」僕は言った。

 夜を駆けていく 今は撃たないで
 遠くの灯りの方へ 駆けていく
 --スピッツ『夜を駆ける』--
0309名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/28(土) 09:56:05.82ID:Scx6uPXIK
>>303
そう言われれば、元祖奈々未さんは今はロングヘアですもんね

相談に来た主人公に「大丈夫やで。大丈夫やで。」って言うのかと思ってしまった(笑)

>>305
前にも書きましたが、大阪府先生の作品は周辺の情景を描写しながら次第に主人公にフォーカスしていくという、映画的な感じの手法が際立っている印象があるので
今回もそれが遺憾なく発揮されてると思うんですが
その風景の描写に比べるとキス自体の描写が比較的あっさりしてると思うんです

そこが、キスとそれ以降の描写を丹念に綴っている千葉県先生との大きな違いで、それが結果的に官能性の差になってくるのかも知れません

…って思ってたんですが(笑)

思い起こせば、前の『群青日和のゆいぽん』なんてキスはおろか手もろくにつないでないのにめちゃくちゃ官能的に感じてしまったのですから
結局は作者のパーソナリティ(エロさ)次第なのかもって思ってきた(笑)
0310名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/28(土) 10:18:40.35ID:mkiufAt6a
>>309
エロい場面は絶対に自分の性癖が出るからなかなか書けないですよね

ドン引きされたら恥ずかしいしw
0311名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/28(土) 10:30:58.26ID:fZMUIUsQ0
>>309
俺も最初米さんってこんなドSだっけ?って違和感がありましたw
個人的には、元祖奈々未さんはショートヘア、米さんはロングヘア方が好きです

指摘されたそばから、あっさりした描写になっちゃってますな
恋愛ものを書くと、何故か童貞っぽさが出てしまいますw

>>310
もう充分ドン引きしてますけどねw
0312悲しみのない場所 第4話 ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/28(土) 11:59:13.32ID:DB+YwHmm0
「でもさ、あんたデートしたことなかったっけ。」
奈々未さんは
グラスに水を注ぎながら聞いた。
「いや...ありますけど。」
あれは、できれば、忘れていただきたかった。
「ほら、なんだっけ。志田ちゃんだっけ。その子に、花火大会だか花見だかに誘われて行ったら。
それが罠で志田ちゃんの
後ろにいた怖い人たちに、
お金をとられたってやつ。」

橋本さんはニヤニヤしながら言う。
基本的にこの人は不幸話が大好きだ。
僕は顔を顰める。
思い出したくもない。

「まぁでもあとで奈々未さんに、
取り返してもらいましたから。」
僕は頭をかく。
0313悲しみのない場所 第5話 ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/28(土) 12:00:09.87ID:DB+YwHmm0
あれは2年前の春、
桜が咲く有名な公園でのことだ。
僕はクラスメートの志田愛佳に突然、桜を見に行かないかと誘われたのだ。
女性と手さえ繋いだことの無い、
初な(いや、哀れだ)男は
志田の罠にまんまと引っ掛かった。
約束の場所に行くと、そこには志田とおかしな色の髪、
(あんな髪に染めたら
後後ダメージをうけて、
禿げるに違いない。いや禿げる。)
をした男がおり、結果的に虎の子の2000円を取られた。
かなり端折ったが、つまり、
そんな出来事があり、
ショックでそのことを誰かに話したくて、
その日にインヴェルノへ
行って奈々未さんに話したのだ。

奈々未さんは、話を聞くとすぐにエプロン
を脱いで立ち上がり、
「行くよ。 」といった。
0314悲しみのない場所 第6話 ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/28(土) 12:01:04.73ID:DB+YwHmm0
その公園には未だ志田と仲間たち
が僕から奪った虎の子を使って
遊びまくっていた。
「あれ?」奈々未さんは猫目の
ショートヘアの志田を指さした。
僕は黙って頷く。
「ちょっと向こう行ってな。」
奈々未さんは軽く笑んだ。
僕はうなづいて、公園の外にある川で
水面に映る哀れな顔と桜の花びらを眺めた。

「こえーなあの女。」
川面を眺めることに飽きて、屋台でソーダを飲んでいるとどこかで不意にそんな声がした。
僕は無性に気になって奈々未さんと別れたあの場所へ向かった。
そこには奈々未さんが居た。たった一人。
志田と仲間達はいない。

「奈々未さん・・・」
「ああ。なんだあんたか。」
「あいつらは。」
「消えたよ。」
ほら。そう言って奈々未さんは僕の手のひらに大量の小銭を呉れた。
おそらく2000円以上はあるだろう。
そしてなぜこうなったのか、僕は聞こうとしたが奈々未さんが幾らか、
血の滲んだ右手を見せて
「帰ろうか」と言ったので聞きそびれた。

あれから志田は見かけなかった。
なぜだかは分からない。
そして僕はあれから女性と関わっていない。
0315名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/28(土) 12:02:18.98ID:DB+YwHmm0
>>309
パーソナリティの部分が、つまり根の部分が猥褻なんですかね僕はw
0316名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/28(土) 12:03:35.16ID:DB+YwHmm0
>>308
スピッツの世界観と平手ちゃんが絶妙なバランスで混じりあって素敵です
0317名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/28(土) 12:05:19.26ID:DB+YwHmm0
ここらへんのエピソードはバチバチにごくせん要素が混ざってます...
0318Girl(千葉県)
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2018/04/28(土) 12:16:11.63ID:DB+YwHmm0
「ほら、急いで、遅い!」
守屋茜は僕に鋭い眼差しを呉れる。
僕はリュックを背負い直すと茜の元へ走っていった。
「なんであんたはあんな足が遅いの。」
各駅停車の千葉行き八両編成。人は疎らでエアコンが虚しく唸るなかを茜の声が響く。
僕は人差し指を唇の前に置く。
茜は途端に小声で「ごめん。」と呟いた。
「あそこ座ろ。」
茜は沈黙した後に、斜向かいにある2人がけのシートを指さした。
二人でそのシートに座り、それぞれでスマホを弄ったりしていた。

どれくらい経っただろう?不意に右肩が重くなった。
いくら僕が年寄り風情だと、
言われていてもそれが体にも
影響が及ぶとは思えなかった。
僕はどうせリュックが
重いせいだろうと
手に抱えたリュックに視線を向けた
のち右肩を見た。
右肩には寝息を立てて、
眠る茜の頭があった。
僕はそれをみて胸騒ぎがしてきた。
右肩には柑橘系の香水と日焼け止めが混ざったいつもの茜の香りがする。
今日はそれがいつも香っているときよりもより濃く香る。
身動きが取れなくなった僕はポケットに突っ込んでおいた文庫本を取り出して読む事にした。
0319桜の季節(千葉県)
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2018/04/28(土) 12:54:11.18ID:DB+YwHmm0
「ほんとうに遠くの街にゆくのかい?」
僕はすっかり髪が短くなった平手友梨奈に問いかける。その黒髪が平手の凝固した
意思の反証の如く艶やかに光る。

「...うん。」
「そっか。」
この街は桜の季節になると。
多くの観光客が来る。
しかし季節がすぎると観光客は
潮が引いたようにいなくなる。
それがやるせない。
桜の季節だけ、この街は息を吹き返す。

夜の川べりをなんの当てもなく歩く。
川面の歌うようなせせらぎが
曖昧な境界線に居る二人の耳を撫ぜる。
高校はまもなく卒業を迎える。
習慣になっていたこの夜の散歩も
彼女が遠くの街に行けば、もう2度と
こんなことをする機会もないだろう。
「君はどこにいくの?」
灰色のパーカーのフードを脱いで
平手は尋ねる。
僕は平手の方を振り向いて
「東京の音大。作曲家になりたい。」
そう告げた。
親にすら告げていない夢を
どうして平手の前で告げたのか
いまの僕にはわからなかった。
しかし、いづれわかるような気がする。
0320桜の季節 完(千葉県)
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2018/04/28(土) 12:55:25.82ID:DB+YwHmm0
「しかしサンフランシスコは遠いぞ!」
いつの間にか僕の遥か前を歩き
猫のように気まぐれな平手にきく。
「知ってるよ」
平手は振り向いて叫ぶ。
僕は真上の月を見る。
弓張月はヴェールがかかったように
ぼんやりとしかし慥かにそこで
夜の道を照らし続ける。
川沿いのコンクリートは
いくつかの蛍光灯に照らされて
ほんとうの暗闇はもうどこにもない。
何処も照らされている。
しかし僕には、もしかしたら平手にとってもこの暗闇のない道になってしまった
この川べりは似つかわしくない気もする。

「結局。彼女なしか」
草むらに寝っ転がり平手はつぶやく。
「なんだよ。」
僕は平手の細い腕を小突く。
「私も同じだけどね。」
平手はなぜか僕を憐れむように見た。
「あーあ。キスとか恋とか、できると思ったのなぁー。」
この期に及んで諦めの悪い僕は
黒く畝る水面に叫ぶ。
水面はその声を吸い込んで
はるか、遠くの海まで運ぶ。
そんな時だった。
頬が柔らかな感触を捉えた。
平手は幽かに笑って、
「今からでも遅くはないよ。」
そう言った。
僕はただ黙って平手を躰中で感じていた。

平手はその翌日。
卒業式を無断欠席して機上の人になった。
あれから12年たつが平手の消息は誰も知らない。
しかし案外彼女は飄々と何処かで
暮らしてしているのでは
ないかと思っている。
0321名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/28(土) 15:31:14.53ID:fZMUIUsQ0
>>316
眠れない時は、スピッツの歌詞を考察するようにしています
意味不明過ぎて、気付けば幻想の夢でストレイシープです

>>315
エロと猥褻は少し違いますね
千葉県さんのはしっかり女性と向き合っていて、いい意味で軟派ですね
僕は恋に関しては硬派で奥手なので、尊敬してます

それにしても、奈々未さん懐かしいなぁ
0322名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/04/28(土) 16:47:18.95ID:Scx6uPXIK
>>311
『童貞っぽさ』と『童貞であること』は全く別のものですしね(笑)

少なくともこのスレでは大阪府先生にしか書けない貴重な世界だと思います

>>312
せっかく表現をぼかしたのに(笑)
…というのは冗談です(笑)

要するにこういう世界への親和性に個人差があるんだろうなっていうだけの話で…
長くなりそうなので割愛(笑)

>>318
千葉行き8両編成で人がまばらということは総武本線のほうかなとか余計なこと考えてしまってすいません(笑)
人がまばらなのにボックス席じゃなくてわざわざ2人シートを指差す段階から茜ちゃんの乙女心にぐっと来ますね

>>320
こういう未来への旅立ち系の話へのてちこさんのハマリ具合は異常ですね
0323名無しって、書けない?(茸)
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2018/04/28(土) 17:16:33.28ID:a1u4WJYcd
>>322
暈していたのに思いっきりさらけてしまって申し訳ありません
千葉行きの八両編成にはたしかにボックスシートがあります。ですが軍曹はそれを選んでいません。チワンさんのご賢察通りです笑
そして平手ちゃんはなぜか見ているとどこか孤独の影を感じさせたので同じ気配のフジファブリック、桜の季節と混ぜて書いてみました
0324名無しって、書けない?(茸)
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2018/04/28(土) 17:17:57.19ID:a1u4WJYcd
>>321
わけが分からない世界だからよけい惹かれたりします。
女性と向き合っている...
実際はいつも目をそらし続けています笑
0325名無しって、書けない?(空)
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2018/04/28(土) 17:23:55.46ID:19X/hImgM
『A phantom of delight』

大学二年の葉桜の夜、僕は小池を初めて下宿に招待した。初めてできた恋人だ。
軽い食事を済ませ、ソファー代わりのベッドに二人並んで腰掛けた。
「結構綺麗にしてるんやね」
小池はキョロキョロしながら言う。
「そうかな。いつもこんなもんだよ」
僕は「今日のために綺麗にしたんだよ」だなんて言えなくて、妙に気取ったぎこちない微笑みを浮かべた。
「そうなんや」
そう応えた彼女は満足げに天井を打ち仰いだ。
彼女の胸にクッションを抱くその姿が可愛らしくて、僕はその様をじっと見つめてしまった。それに気が付いた小池は僕に眼差しを向ける。
白い肌に浮かんだガラス玉みたいな瞳は焦げ茶色の透明で、そのなかに僕の姿や八畳一間の僕の部屋を閉じ込めていた。ひょっとすると瞳のなかはもっと広くて、もう一つの世界、それも澄み切った透明な世界があって、それを見つめていると僕はそこに吸い込まれそうな気がした。
突如、その大きな眼球に瞼の幕が下りた。彼女は顔を傾けて、唇を少し突き出した。僕も眼を閉じて、それに応えた。打ち合わせた唇の柔らかさを通して、僕たちの高鳴る鼓動が共鳴する。
唇を離すと頬を赤く染めた彼女は恥ずかしそうに微笑んで、さっきと同じように僕に視線を注ぐ。
僕は強張る腕を不器用に彼女の肩に回した。
「どこでも触ってええよ」
彼女は小さな声で呟いた。
0326名無しって、書けない?(空)
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2018/04/28(土) 17:24:17.51ID:19X/hImgM
僕は彼女の両肩に手を添えて、そのまま覆い被さるように、マットレスに横になった。
僕たちは再び唇を重ねた。さっきよりも執拗に、上唇、下唇を味わった。
彼女の甘く潤んだ瞳には僕だけが映っている。僕の気持ちはいよいよ高鳴った。
彼女の黒地にカラフルな花柄のシャツの貝釦のひとつひとつを激しく脈打つ僕の指が外していく。露わになった生成のサテン地の肌着の光沢が僅かばかりに白い肌を透かしていた。
「脱いでよ」
僕は彼女の耳許で囁く。
彼女は照れた笑いを浮かべ、半身を起こして、その肌着を、そして、下着を脱ぎ払った。上半身が見事に僕の前に広がった。
「やっぱり恥ずかしいわ。暗くしてえや」
彼女は赤らめた頬を揺れ動かしてもじもじと言葉を発した。
僕は電灯の紐を乱暴に打ち引いた。窓から染み込む些かの夜の街の光、月の光は仄明るく室内を満たした。
彼女の艶やかな肌はその微々たる光を集めて白磁のように発光していて、表に上った血がそれに彩色された桜のように咲いていた。
部屋が暗さで色彩を欠くなか、彼女だけが持つ桜色がどこかしら不思議に魅力的だった。
乱暴に扱えば容易く壊れてしまいそうな、柔和さの張り切った美しい工芸品。
僕は欲望が膨らむのを感じた。

そうして夜は更けていった。

僕は朝の明るさで目を覚ました。
ベッドには僕ひとり。
ベランダの方に目をやると、ガラス戸の前でいかにも清潔な白いワンピースを身にまとった彼女がか細い両腕を掲げ身体を伸ばしている。朝陽に隈取られた華奢な身体の曲線が愛らしかった。
その向こう、彼女と開け放ったカーテンを越して見える春空は青く澄み渡っていた。彼女の瞳のようだと思った。どこまでも透明で、どこまでも続いていて。
その晴れ渡る空の色を、ワックスを塗り替えたばかりの板張りの床は、部屋一面に押し広げて、純白な彼女の姿をそこに漂う一片の雲のように映していた。
そのとき、僕の心は不安げに揺れ動いた。
その雲が春風に吹き流されて散り散りに、どこか遥か彼方へ消え去ってしまうんじゃないかって。
幻みたいに。
0327名無しって、書けない?(茸)
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2018/04/28(土) 18:38:37.33ID:a1u4WJYcd
>>326
すごい...良い雰囲気のある物語ですね...
0328Boys ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/04/28(土) 18:49:22.71ID:a1u4WJYcd
蝉の騒がしい鳴き声が開け放たれた窓から響いてゆく。
僕は黒板に書かれた幾つもの英単語たちから目を逸らし、目の前にある光景に目を移す。
黒いショートヘアは黒板の方を向いたり、俯いたり騒がしい。
そしてワイシャツの白い背中には
薄ら水色の線が走っている。
昨日は見た鮮やかな黒を想起して
頭は靄がかかる。
また、今日も僕の部屋に
彼女は来るだろうか?
僕は水色を指先でそっとなぞった。
すると彼女は振り向いて静かに
「ねぇ、やめて。」と
睨みをきかせる。恐ろしい。
しかし心の内ではあまり
不快には思っていないのだろう。
もしも不快に思っていたとしたら
僕の前で透き通るあの肌を見せはしない。

鐘がなり生徒が疎らになる。
僕はいつの間にか、眠っていた。
「ねぇ、」指で背中を何回か突く。
「かえるよ。」
冷たい眼差しで僕を見る。
「あ、うん。」
僕は窓の外から空を見る。
群青色の奥には薄い黄色、そして橙色のグラデーションができている。
「早くして。」
あくまでも冷たい。
僕は2人以外誰もいない空間で
静かに息をつき、たちあがる。
そして恥ずかしそうに差し出された
白い手をそっと握って学校をあとにした。
0329名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/28(土) 19:17:57.77ID:laHAo0boa
仕事してる間に投稿祭りになっとる!Σ( ̄□ ̄;)
0330名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/04/28(土) 19:56:20.62ID:fZMUIUsQ0
>>326
タイトルはワーズワースですかね?違ったらすみません
『The Daffodils(水仙)』が自分の中では5本の指に入るくらい好きなものでね
弱強四歩格が綺麗で、湖を書かしたらこの人の右に出る人はいませんね

加えて、delightは喜びを表す単語ですが、light(とりこ)を語源に持つ単語でもあり、
ラストのみいちゃんを手放したくない感情にもぴったりですね

>>329
お疲れさんです
庭さんに同じく、千葉県さんの創作ペースが早い早い
0331名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/04/28(土) 20:04:38.70ID:DB+YwHmm0
>>330
ストックというか書き溜めたものがあったので...(すいません)
0332名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/04/28(土) 20:24:32.16ID:laHAo0boa
>>330
お疲れ様ですm(__)m

僕も昔は溢れるように理佐ちゃんとの恋愛妄想が涌いたんですけどね

何かに取り憑かれてたのかと思ったりもしますね

>>331
俺も保守用にストックしとこうかと思ったことあるんですがストックあると妄想が湧かなくなるんですよね

おそらく出身が理佐ちゃんの個スレに長文妄想を投稿してたからだと思うんですよ

あの頃は書き逃げしては、ほとぼり冷めるの待ってまた長文妄想投稿しての日々だったな〜

今でも個スレに長文妄想を投稿する人っているんですかね
0333名無しって、書けない?(空)
垢版 |
2018/04/29(日) 09:46:01.46ID:ywN3Tg7xM
>>330
ご明察です
すっげえ教養深いですね
英詩のリズムの良さって、ものすごく研究された上に成り立ってるんで、そりゃその延長にある洋楽が素晴らしいわけだって独りで膝を打っちゃいます
日本じゃこの詩は水仙ほどメジャーじゃないみたいなんですけど、いかにもロマン主義的な感情垂れ流しな感じが大好き
0334名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/04/29(日) 13:21:27.31ID:rXiK6R+z0NIKU
>>331
全く謝る必要ないっすよw
スレが賑わうのはいいことです

>>332
長文書き込んで嫌われないのはこのスレぐらいですね

>>333
韻の踏み方が違いますからね
英語は強弱、対して日本語は高低アクセントですからリズムには乗りにくいです
0335hidamari(21) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/29(日) 15:33:46.13ID:7jIKJdqI0NIKU
服を着ると私は窓を開け冬の風を浴びた。
後ろではあいつが服を着ながら下の様子を気にしている。
「聞こえなかったかな。」
あいつは小さくつぶやく。
「どーだろう。」私は伸びをしながら言う。正直、まったく気にしていなかった。しかし、よく考えると下にお姉さんと友達が居る中でとんでもないことをしたことに今更気づく。

私はシワの入ったスカートを叩いてから、あいつの方をむく。
「そろそろ帰ろっかな。」私の頬が暑く、なっている。
あいつは「うん。」と幽かに言った。

リビングに行くと守屋さんはもうおらず、お姉さんだけが居た。
「お邪魔しました。」そう言うと、
頬とシワの入ったスカートを見遣りながら
「また来てな。」と笑顔で言った。
私は恥ずかしくなり慌てて、家をあとにした。
0336hidamari(22) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/29(日) 15:35:09.72ID:7jIKJdqI0NIKU
「お邪魔しました。」そう言ったいくちゃんの頬は赤く、パリッとしたスカートはだらしなくシワがあった。いくちゃんはそれを手で簡単に直したつもりだろうが、シワは手で治るほどやわなものでは無い。
しかし...まぁ、そうか。
小さく息をしてから「また来てな」そう、告げた。いくちゃんは私の目に気づいたのか逃げるように帰った。
ドアが閉まる音を聞きながら、
弟に「あんた、いくちゃん、大切にしいや。あの子繊細なんやから。」
そう言った。
弟はぶっきらぼうにうなづいた。
私は突っ立っている弟の肩を叩きながら
「買い物行ってくるわ、」
そう言って玄関を見た。
弟は低い声で相槌をうった。
買い物に行く前ふと振り返って見た、テレビの時計は午後5時を指していた。
茜ちゃんは夜勤に間に合っただろうか。そんなことを考えた。茜ちゃんは今日夕方からシフトが入っていたのだ。
茜ちゃんはそれをすっかり忘れていた。
2階から漏れ聞こえた声と、物音を背に「そっとしておいてあげてくださいね。あの二人。」茜ちゃんがそう言って出ていったのはつい30分前。
誰も居なくなったリビングで弟がいつの間にか成長を遂げていることに微かな淋しさと安堵感を覚えてからしばらくしていくちゃんと弟が降りてきたのだった。
0337hidamari(23) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
垢版 |
2018/04/29(日) 15:36:25.72ID:7jIKJdqI0NIKU
なんだか家に帰るのが恥ずかしい。
私はあいつの家から自分の家までの道をゆっくりと歩きながらそう思った。
家を出た今日の昼から今までの間でまったく別の人間に生まれ変わってしまったような気がする。まだ体の奥が熱く、スカートの中が濡れている。
散々拭いたはずなのに。
家に帰って、自分の部屋に入る。洋服のままで。
しかしまだ体の熱と寝た時に覚える足元の浮遊感は拭えない。
ニットのセーター越しの胸はこの前より大きくなっていた。そして背中が苦しい。
またブラを買い直さなければいけない。
ため息のあとで私はシワの入ったスカートを見た。するとそこには飛沫痕があった。
私はそれを指先で触る。
俄にベタついていた。
私は衝動的にスカートの中へ手を滑り込ませる。
中はまだ生々しく濡れ、透明な蜘蛛の糸が幾重にも指先に絡まっていた。
私は指をもっと奥まで侵入させた。
するとあいつの吐息が耳元で聞こえた気がして指先を中で動かす。
室内には液体の蠢く音が遠慮がちに聞こえ、そのあとで遅れて自分の喘ぐ声が小さく聞こえた。
軈て、さっき感じた痺れるような、感覚が訪れ、私は荒い息をしながら、光る指先をティッシュで拭って起き上がりスカートの皺を今度は丁寧に直した。
0338 ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/04/29(日) 17:35:13.59ID:gc9h9W2sdNIKU
朝ドラ並みの長さになりそうでガクブル。
そして暫く刺激の強いシーンが多めかも。
0339 ◆pZLaUoYPXc (茸)
垢版 |
2018/04/29(日) 17:37:27.15ID:gc9h9W2sdNIKU
まだ登場人物は増えそう。そして生々しいシーンがかなり多めかも...。どうかしら。
0340名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/29(日) 17:56:10.71ID:tiFOIAMCaNIKU
>>338
書いてるうちに愛着が湧いちゃって長編になっちゃいますよね
不思議とそういうのは妄想も次から次に出てくるから書くのも楽だし

>>339
R18指定ですねw
0341名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/04/29(日) 18:57:15.20ID:7jIKJdqI0NIKU
>>340
たしかに次から次へと出てきますね
R18シーンは当分あのシーン以来でてきません
0342名無しって、書けない?(庭)
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2018/04/30(月) 19:24:30.05ID:EDs5DRyoa
投稿祭りで燃え尽きとるやないか!

という保守
0343幸福な食卓 ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/30(月) 22:31:24.35ID:5ILIEqcm0
#1
「なぁー姉ちゃんまた本読んでんの?」
俺は机で黙って村上春樹の騎士団長殺しを読む姉に声をかける。
「うーん。」曖昧な相槌を打って、
姉は蜜柑で指先を黄色くしながら
本のページを捲る。
夕方六時のちょっとした階下の喧騒に
嫌気がさして姉の部屋に来た。
姉はいつも仕事から帰ると
こうして夕食の時刻まで本ばかり読んでいる。
ところで俺はまったく本を読まない。
母も姉も本をよく読む人だが、
父と俺はまったく本を読まない。
それでも父は時折、小難しい経済書
を睨みながら読んでいる。
だから結局、本を読まないのは
俺一人だ。

暫くして「ふー。終わった。」と言い
本を雑に閉じて姉は椅子をくるりと
こちらへ回す。
「ところでめいちゃんとはどうなの?」
僕はぬるくなった飲みかけのサイダーを
危うく吹き出しそうになった。
姉はいつでも突然だ。
脈絡がない。
「...なんだよ突然!」
「まぁーそんな驚くなって。」
姉はざらついた声で言う。
「めいとはまぁ、うまくいってるよ。」
めいとは。8ヶ月ほど前から
付き合っている東村芽依のことだ。
この子は泣き虫で、弱くて、
のほほんとしている。
そして優しい。姉いわく
「おまえにはもったいない。」
らしい。
しかしそんなことどうでもいい。
「まためいが姉ちゃんに会いたがってたよ。」
「ふーん。そう。」
姉はミカンの皮をゴミ箱に入れながら言う。
「今日はカレーかな。」
姉は鼻をひくつかせながら言う。
「相変わらず鼻がいいな。」
姉は誇らしげに「まぁね。」という。
「ご飯よ。」
階下から母の声が聞こえてくると、僕らは2人で返事をした。
0344幸福な食卓 ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/30(月) 22:32:34.59ID:5ILIEqcm0
#2
「これ、ええやろ。」
姉は肩まで掛かったブラウンの髪を
すこし揺らしながら言う。
姉が手に持つのはDNAの螺旋が
描かれたストラップ。
「友達にもらった。手作りだって。」
聞いてもいないのに姉は続ける。
姉はかつて乃木坂46というグループ
にいた旭川の女、いや、火曜日の女、
と名前が同じだ。
しかしながら性格も何もかも違う。
愛読書は微生物が無数に載っている図鑑。
ガチガチの理系女子である。
そしてそんな理系女子、米谷奈々未
は微生物が大好きだ。
愛読書が微生物図鑑というだけでだいたい
察しはつくだろうが、
いったん話だしたら止まらないほど
微生物が好きだ。
以前、付き合っていた男子に
ボルボックスの魅力を延々と語って
ドン引きされ、ふられた。

そして僕は姉とは真逆の文系だ。
現在は大学で文化人類学を専攻している。
これがなかなか面白い。
然しながら、僕が姉のボルボックスの魅力を理解できないように、
姉も僕の話す文化人類学の魅力を理解できない。
そんな感じだから仲が悪い。
とよく話だけ聞くと友人に誤解されるが、
そうではない。
意外とバランスよく保っている。
姉も僕も思考回路もフィールドも違うのでそもそも、喧嘩にすらならない。
そんな僕は塩基なんとかについて語り始めた
姉に適当に相槌を打っていた。
0345hidamari(24) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/04/30(月) 22:37:50.96ID:5ILIEqcm0
発売されたばかりの推理小説を
読み終えた織田奈那はカウンターの
デスクへと乱暴にその推理小説を置く(それが乱暴な造作だと本人は考えては居ないらしい)。
ここは放課後の図書室。
自習をするものが数人と、おしゃべりをする数人いる。僕らは図書委員で、
今日は当番の週だった。
織田奈那もまた図書委員で伸びをしたあとで最近ゆいぽんがなにかに悩んでいる様だと僕に告げた。僕はたじろいで
「何かって...ゆいぽんっていつも何かしらに迷ってるような表情してない?」と言った。すると、「違う違う。微妙に違うの。」
織田奈那は僕に顔を近づけ、声高に反論した。
僕はその勢いに気圧され、「あっそうなんだ。」としか言えなかった。
「聞いてみたの?」
「聞けるわけないでしょ。しかも聞いても言ってくれるわけないでしょ。」
織田奈那はブラインドがかかった図書室の窓を見た。空はブラッドオレンジの果肉を垂らしたみたいに紅く、その下で部活の生徒が走り回っていた。
織田奈那は考え事をしているようで何も口にしなかった、ただその目の先にはサッカー部の生徒とブレザーを着てスカートをおった生徒が親しげに何かを話している姿を捉えていた。
「もしかして...好きな人でもいるのかな。」何故か淋しそうにそう呟いた。
「へぇ。」僕は微かにそう返す。
そんなとき扉が開いた。
僕らは息を飲んだ。
扉を開けたその生徒は茶色のポニーテールに八重歯を覗かせ、泣きそうな目をしていた。
「ゆいぽん...」僕と織田奈那はつぶやく。
ゆいぽんは不思議そうな顔をしてから僕らに「なに?」と訊いた。
0346檸檬 第2話(千葉県)
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2018/04/30(月) 23:43:55.39ID:5ILIEqcm0
第1話は前スレの247あたりに。

私は二人の関係を永遠のものと思っていた。しかしそれが単なる錯覚だと気づくのにはそう長くはかからない。
「わたしのことなんて忘れてください。」
私は晴れていたはずの街角から
突然降り注いだ宝石の雨を見た。
「わたしはもう貴方といれなくなってしまった。」
彼女はそう言って私をみた。
私は彼女から目をそらし、温くなったコーヒーをスプーンでかき混ぜた。液面は渦を描き、やがて穏やかになる。
「どうして?」
私は静かに尋ねた。
彼女は黙って私を見詰めた。
見詰めるその眼は愁いのなかに沈んでいた。
「私、結婚することになったの。」
「君が、如何して?」
「父が決めてきたの。」
「そうか。」
彼女の父はとある企業を経営している。
つまり生まれつきのお嬢様。
仕草や口調のひとつひとつからそれがわかる。

「君とはそもそも住む世界が違うからな……」私の声は冷たかった。こんな声が出るのかと自分自身驚いた。外はまだ雨。
彼女から目をそらした。
「そんな」
彼女はぽつりと呟いた。
生暖かい風が二人を横切った。
テーブルの上には幾つも水滴が零れていた。それが彼女のものだと理解するのに私はしばらくの時間を要した。
「本当は私だって……」
わかっている。彼女の本音ではないことを。私は沈黙した。選択肢はなかった。彼女を幸せにするのは私ではないと考え始めた。そして私は日もすっかり沈んだあと別れた。そのときの情景はなにも覚えていない。ただ夕闇に消える彼女の背中が酷く寂しかった。

互いに重たい何かを引き摺った別れだった。私は暫く乱雑になったアパートで世捨人のような暮らしをした。毎回、彼女が訪れる度にこの部屋を片付けていた。そしていまは、何日も読まずに溜まった新聞が山を築き今にも崩れそうだ。私の吐息が部屋に虚しく響く。
0348今夜、すべてのバーで[壱] ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/01(火) 21:31:56.50ID:7DebC+3Q0
銀のシェイカーはバーテンの手によって芸術品の如く耀いている。
私はそのシェイカーを巧みに操るバーテンに目を合わせた。
バーテンは微かに黙礼をすると、またリズミカルにシェイカーを奏でた。
私は手元に置かれたブラック・レインの液面を見る。
このカクテルは映画、ブラック・レインをモチーフに作られた。
それを作ったのはどんな人物か知らないがこのダークな液面には松田優作の蠱毒な影が覗いて見える。

私はグラスを持ち上げる。
黒はほかのどの色にも染まることは無い。
ある意味一番綺麗な色だ。
カランとドアにかけられた飾りが来客を告げる。
頬に赤のさした男と恥ずかしそうに顔を下げた女が入ってきた。
男は女に親しげな笑を見せる。
人によってはその笑にたんなる「可笑しさ」以外の何かを感じさせるだろう。
真夜中の来客に対し、私は無関心だった。
酔客が入ってくることなど珍しいことではない。
その男は女の肩に手を回し
「理佐ちゃーん。」とやに下がって言い、
「理佐ちゃん」と呼ばれた女は
「酔っぱらうまで飲むんじゃねーよ。」と言いながら男を睨む。
矢張り酔うているようだ。
私の隣にいるスーツの男は
其方の2人組を認めて何かを言うた。
「あっ―さん。」
私の口から溢れた赤い液体のせいで名前を聴き逃した。
掌の細かな筋に赤は染み込むようだ。
そのスーツの男と二人組はカウンターでいつの間にか親しげに歓談している。
私はその様に一瞥を呉れて懐から取り出した千円札の幾つかを置くと、椅子から立ち上がる。
その刹那、私の視界は暗渠と化した。
0349名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/01(火) 21:34:08.98ID:7DebC+3Q0
過去スレを覗いた時に見かけた、いくつかの人が書いていたバーの話を私の視点?でちょこちょこと。
タイトルは中島らもさんの、同名小説。
文体はもろ車谷長吉さんから。
0350名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/01(火) 21:35:55.93ID:7DebC+3Q0
理佐ちゃんはなかなか書きおおせない。
0351名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/02(水) 01:57:57.05ID:DkGrclaXa
千葉県さん乙でありますm(__)m

理佐ちゃんが好き過ぎる俺は理佐ちゃんが出てる作品はノーコメントw


大阪府さんが行方不明や〜
0352名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/03(木) 00:16:08.15ID:60lC2Bf9K
昨日誕生日ということで
こんな保守
https://o.5ch.net/153fv.png
0353名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/03(木) 06:26:38.20ID:xeJWss2Ja
>>352
誕生日だったんですねw
0354名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/03(木) 21:32:54.90ID:8s1VJxb+0
金曜日の雨(一)

恋人に対して、損得の感情を持つべきだろうか。ある程度は許容されるかも知れない。
相手の容姿が良ければ、周りから羨ましがられ、見栄を張れる。
しかし、自らの得のためだけに恋人を持ったりすれば、関係は崩壊へ向かうだろう。
そんな上っ面だけの関係に、本気の恋心など存在しない。

小坂さんの告白は脅しに近かった。
「私を振ったら、君は多分クラス中にイジメられるよ」
直接伝えてくれるならまだマシだ。そんな内容の手紙が下駄箱に入っていた。
文字は恋文にふさわしくなく、怪盗の予告状のようなものだった。
返事の期限は明日と書いてある。それも、学校が始まる前の、朝7時半だ。
「毎朝、7時半に菜緒を起こすこと」
それが付き合う条件らしい。告白を受けたはずなのだが、何故か同時に条件まで突きつけられていた。
はっきり言って、不平等条約である。

期限の朝は晴れていた。白い蝶が飛んでいる。
僕は公園のベンチに座っていた。周りに人が居ないことを確認する。電話を誰にも聞かれたくなかった。
テレフォンを発信する親指は震えていた。ゆっくりと携帯を耳元に持っていった。
小坂さんはワンコールで出た。「おはよう」とだけ言われて、電話が切られた。
もう一度電話しようと思ったが、怖くてできなかった。

小坂さんの家まで歩いた。5分ほど家を見上げて、インターホンを押した。
ドアはすぐに開いた。雰囲気からして、今起きた感じではなかった。
小坂さんは「おはよう」と言った。それだけ言って、先を歩いた。
学校まで一言も喋らなかった。
0355名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/03(木) 21:33:35.63ID:8s1VJxb+0
金曜日の雨(二)

「サインしてください!」
教室に飛び込んできた後輩に、小坂さんは困った表情をしている。
「写メ撮っていいですか」
また別の後輩が、小坂さんに肩を寄せた。

小坂さんは毎日のように囲まれていた。
現実離れした美しさが、人を呼び寄せていた。あれだけ綺麗なら誰だって目を向ける。

「ごめんね、今忙しいから」
小坂さんは手を振りほどいて教室を抜け出した。僕は座ってその様子を見ていた。ちょっと心配になって、探しに出た。
小坂さんは階段の踊り場にいた。手すりに座って携帯を触っている。白い脚が真っ直ぐに下へ伸びている。
「大丈夫?」僕は声をかけた。
「何が?」
「あ、いや。何か困ってそうだったから」
「別に」
小坂さんは少しジャンプして手すりから下りた。身軽なのか、地面を触れる音がしなかった。
僕の横を通り過ぎて階段を昇っていった。鋭い目が下を向いている。

「あ、雨や」
小坂さんは階段の途中で止まっていた。
「今日は夕方から、きつく降るらしいよ」
「何で、朝、言ってくれんかったん?」
「いや、傘持ってると思ったから」
小坂さんは教室に戻っていった。
0356名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/03(木) 21:36:21.80ID:8s1VJxb+0
金曜日の雨(三)

「どうせ帰るん一人やろ?」
授業が終わってすぐ、小坂さんは僕の机に肘を付いていた。
「仕様がないな、菜緒が一緒に帰ってあげる」
間髪入れずにそう言われた。

僕は黙ったままだった。
「ほら、一緒に帰るで」
少し焦ったような口調だ。
小坂さんに手を引っぱられて教室を出た。

廊下の窓は明るかった。白い光が壁に映っていた。
「あれ、雨降ってないやん」
小坂さんが僕の手を離した。窓についた水滴の影が、首をかしげる彼女の白い頬に映っていた。
しばらく動かなかった。
「帰らないの?」僕は言った。
「いや、一緒に帰るよ」

雨上がりのアスファルトに少女がそびえ立った。砂を浚うように指先が髪をはらっている。
小坂さんがこちらを向いた。鋭い目が僕を睨んでいる。
「私が嘘ついたから、そのお返し?」
「そうだね。僕が電話したときにはもう起きてたんだろ?」
「え、そこ?」
「ん、何が?」
「いや、何でもない」

小坂さんが背を向けた。手が前髪を触っている。
少しだけ顔を見せて、言う。
「明日も7時半にちゃんと起こしてな」
僕の返事を待たずに、ローファーが水滴を跳ね上げていった。明日は土曜日だ。
0357名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/03(木) 21:37:36.61ID:8s1VJxb+0
>>351
只今生還いたしましたw

>>352
誕生日なんか気にしたことなかったw
0358名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/04(金) 00:51:44.17ID:k0tPPOchK
>>357
いや、だってそれに合わせてNHKでラジオやってるから(笑)

>>356
最初に読んだときには『彼女の本当の嘘』がさっぱりわからなくて
それで何回か読み返してみて、やっとわかりかけて来た気もするんですが、それもまだ自信ない(笑)
それにそれが正解だったとして、果たしてそれが本当に『嘘』なのか、それも実はわからなくなってくる

そうなると何だかもやもやすることこの上ないわけですが(笑)、このもやもやしたファジーな感じこそが、まさに人間の心の本質のひとつなのかな、なんてね(笑)

『好き』と『嫌い』、または『好き』と『無関心』は単純に二分できない
その間の、時に自分でも把握しきれない曖昧な部分を行ったり来たりするのが人間の心理であり、とくに思春期の特徴である、という感じなんでしょうか…

それと、何となく小坂さんに茜ちゃんと似た空気感を感じる部分がありました
大阪府先生のブレなさも流石だと思います(笑)
0359名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/04(金) 03:05:46.85ID:O/I+P7Qoa
>>357
お帰りなさいませw

本当の嘘がなんなのか分からず、こんな時間まで眠れない・・・
0360名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 09:15:30.34ID:sBEZH20G0
>>358
>>359
へんてこなストーリーを何回も読んで頂いて申し訳ないんですが、
自分で読み返してみても何が本当の嘘か分からん…
多分チワンがいい所突いてると思うんですが、
読解力のない僕がそれを言語化しても結局同じ物語を書くことになりそうですw
出来ましたらお二人の見解もお聞かせ願いたいところです

ただ、ストーリーの大元は、昨日チワン画伯がお描きになった秋元先生の『ポニーテールとシュシュ』です

「束ねた長い髪 水玉のシュシュ 恋の尻尾は 捕まえられない 触れたら消えてく 幻」

これ聞いた時はやっぱり天才だと思いました
捕まえられないのが「君の」尻尾ではなく、「恋の」尻尾ですからね
単なる片想いより、もっと深いことを表現してますよね
人間の心理という点では、チワンさんの言う事がもっともです
0361名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/04(金) 10:35:17.84ID:k0tPPOchK
>>360
小坂自身も実は本当の嘘が何なのかわからないのかも知れない、ってふと思った(笑)

でも一応リクエストにこたえてつまらない分析結果の発表を(笑)

小坂は学校のマドンナ的存在で常に後輩たちなどから言い寄られたりして、正直参っていた。
そこで、いわば虫除け代わりに彼氏的存在を作って彼ら彼女らが近づきにくいようにしようと思い立つ。
あの人が彼じゃかなわないや、と周囲に思わせないといけないので、白羽の矢が立った主人公もそれなりの男子であるはずである。
そこで強引な手法を使って彼に告白。朝7:30から拘束する理由は上記のように1日中虫除け代わりになってもらうためだ。
主人公はそうした小坂の魂胆に薄々気付きながらも話に乗った。それが冒頭の独白につながる。
つまり『本当の嘘』は小坂の手紙による告白そのものであり、純粋な恋愛感情からのものではなかったということである。

しかし、主人公が小坂に電話する指が震えていたり、小坂も7:30よりも遥かに早く目が覚めてしまった様子からわかるように、2人とも恋愛とか男女交際とかに関してはまだまだウブである。
なので、例えば人間の恋愛感情が『好き』『好きじゃない』に単純に二分されるものではないことをまだ実感できていないため、互いの中に芽生えた感情の正体に戸惑っている様子もうかがえる。

そう考えると、小坂の告白は本当に嘘だったのか?
これからの2人はどうなっていくのか?
目が離せませんね!(笑)
0362名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/04(金) 11:00:23.96ID:2yM1Bt1ia
>>361
チワンさんの解釈がもう1つの物語を産み出してしまうほどの深読みになっとる!?


しかし、大阪府さんの次は千葉県さんが行方不明・・・

地名シリーズの人たちは失踪癖があるなぁw
0363名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/04(金) 12:00:07.08ID:k0tPPOchK
>>362
確かにw
自分も地名シリーズの端くれですしねw

ぽん民先生もそうでしたっけ
0364名無しって、書けない?(たこやき)
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2018/05/04(金) 13:02:15.19ID:sBEZH20G0
>>361
ちょっと素晴らしすぎますね
こっちの批評のほうが面白いじゃないですか

確かに、「ホンマは好きやってんで」とか、「私、好きになっちゃったみたい」
みたいなセリフを言わせようとも思ったので、チワンさんの分析は正しいんでしょうね
ていうか、この説以外は立証ができないんじゃないかとさえ思います

そして、さり気なく続編を促されてるw

>>362
この前知ったんですけど、県名って変えれるんですね
でも、たこやきって…まあ確かに家にたこ焼き器はあるけども
他にもパターンありますが、大阪府は全部ダサいw
0365名無しって、書けない?(千早赤阪村)
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2018/05/04(金) 13:12:39.50ID:sBEZH20G0
あ、すいません
>>360でチワンさん思っきり呼び捨てにしてたw
0366名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 13:14:06.01ID:sBEZH20G0
これもダサいな
千早赤阪ってどこにあるかも知らないし
0367Sparky(A) ◆Zoid9F.x1IIw (千葉県)
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2018/05/04(金) 14:22:29.46ID:o/BKhM3N0
「良いの...結婚記念日なのに」
守屋茜はため息を深くついていった。
僕は、茜の中に侵入しながら
「いいんだ別に」と答えた。
「エッチな人。大切な日に。」
茜は小さく喘ぎながら言う。
僕は「嫌い?」茜の、顎を触って言う
「ううん...好き。」茜がそう答えると、
僕は腰を強く振る。
茜は喘ぎながら僕の背中に手を回す。
僕は結合部を見ながら
果てるまで腰を振り続けた。
ため息が重なる。
僕は重なり合った体を離れ、
素肌のままで茜の横へ潜り込んだ。
僕は茜の潤んだ赤の唇に幾度かの
キスをした。



「奥さんにはなんて連絡してるの?」
素肌に安物のシーツが心地良い。
ベットサイドの時計は午後10時を指す。
茜は僕に後ろから抱き着きながら聞いた。
「仕事だって。普通に。」
「可哀想。」
僕は振り向いて茜の顔を見る。
薄く黒い笑みが肌色の光に照らされた。
「良いんだよ。お互い様だから。」
茜の首筋からは昨日僕が贈った香水が漂った
0368Sparky(B)(らっかせい)
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2018/05/04(金) 14:26:55.91ID:o/BKhM3N0
茜と別れると僕は駅前に戻って
妻に連絡する。
「もしもし。いま駅。あと30分くらいでつく。」
「わかった。」
やや声の低い彼女はスマホを置いて茶色の髪を揺らし台所に向かう頃だろう。
僕は懐から煙草を取り出しライターで火をつける。
彼女は僕が煙草を吸うとは知らない。
周りに喫煙者がいてその付き合いで喫煙所まで行くのだと煙草の香りのわけを誤魔化した。

「ただいま。」
自宅へ帰ると仄かにビーフシチューの良い香りがした。
「おかえりー。」
台所の奥から声がする。
僕は駅で買ったケーキを提げて、彼女のもとへむかう。
「ただいま。」
エプロン姿で皿にダークブラウンの液体を注ぐ彼女にケーキを見せる。
「あっ。買ってきてくれたんだ。」
八重歯が嬉しそうにのぞく。
声が振動して室内に漂う。
彼女はただ無邪気に笑っていた。

「結婚して5年かー。」
天井を見上げて彼女はつぶやく。
「結構あっという間だったな。」
僕は彼女の口元についたビーフシチューを見ながら言う。
「そーだなぁー。うーん。」
出逢ったあの頃を思い起こして居るのだろうか。
あの頃はまだ幸せだった。
「由依。ついてるよ。」
唇の横をさして僕は言う。
「あっ。ありがとう。」
彼女は指先で拭ってから恥ずかしそうにした。
0369名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 15:19:31.60ID:sBEZH20G0
>>368
らっかせい、いいですねw
ゆいぽんが妻なら死んでも浮気なんかしないけど、茜ちゃんにハニートラップ仕掛けられたらやっぱ浮気しちゃいますわな
不倫も捨てたもんじゃないと思わされる穏やかなみどりの日の午後です
0370名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/04(金) 15:24:12.40ID:PG4WtjaCa
>>368
千葉県さんお帰りなさいませm(__)m

>>369
人は誰しも結婚した当初は浮気する時間があったら嫁に使いたいと思うんですよね・・・
0371名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/04(金) 15:27:39.59ID:k0tPPOchK
>>368
いやいや、そろそろ来られるんじゃないかなぁって皆で噂していたとこなんですよ←何のネタかわかる人はオッサン確定

自分の中のイメージだと、普通に考えちゃうとねんさんとぽんさんの配役が逆だったりするんですが
でもよく考えると、こちらのほうがこの後の展開が何倍も恐ろしくなりそう…

流石千葉県先生、恐るべし!
0372名無しって、書けない?(上総・下総・安房國)
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2018/05/04(金) 16:50:25.57ID:o/BKhM3N0
>>369
不倫に何処か憧れのようなものを抱くのは男の性でしょうかね。
0373名無しって、書けない?(らっかせい)
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2018/05/04(金) 16:52:22.02ID:o/BKhM3N0
>>371
ねんさんが「妻」でぽんさんが「不倫相手」でかつ、ねんさんに事が知れたら血を見るきがしましたので逆にしました笑
0374名無しって、書けない?(上総・下総・安房國)
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2018/05/04(金) 16:55:14.24ID:o/BKhM3N0
>>370
ただいまです。じつはあの物語は当初、「妻」がりさちゃん「不倫相手」がてちこさんだったのですがこれはこれでちょっとあれかなー(なんだそれ)と思ったので変えたというどうでもいい裏話がありますw
0375名無しって、書けない?(らっかせい)
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2018/05/04(金) 16:56:18.73ID:o/BKhM3N0
このあとの話を書き込むのが恐ろしくなった...
0376Sparky(C)(上総・下総・安房國)
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2018/05/04(金) 17:17:45.49ID:o/BKhM3N0
彼女と僕は同じ職場で出会い、結婚した。
職場は有楽町にある全国にチェーン展開されている書店で、彼女は僕の一つ下だった。
転勤した前任者の穴を埋めるように
元々の担当に加え
コミックの担当を任されたことがあった。
その時に同じコミックを担当をしていた
のが彼女だった。
「小林由依」彼女の名前は狭い
書店業界の中で有名だった。
その整った顔立ちから選書のセンス(回文のようだ)まで知らない人はいないと言うほどだった。
そんな彼女と同じコミック売り場を担当することになった僕は憂鬱だった。
いままで文芸一辺倒で漫画には触れたことがない。
あの有名なワンピースやドラゴンボールだって、僕は読んだことがなかった。
逆に彼女は文芸書にあまり触れたことがなかった。担当遍歴は雑誌、ゲーム関連書籍、サブカルチャーで、うまい具合に文芸書をかわしてきた。
それを聞いて僕は少なからず驚いたし、安心もした。

そして初めて彼女と会話をして暫く、
互いに好きな本を貸し合うことになった。
そこから付き合うまでにあまり時間はかからなかった。
結婚をしたのは交際を初めてから1年半後の事だった。
0377Sparky(D)(上総・下総・安房國)
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2018/05/04(金) 17:20:35.25ID:o/BKhM3N0
そんな彼女の裏の顔を覗いたのは
結婚してさらに1年後のことだ。
高校の同窓会に行くといった金曜の夜の事。
僕は日頃あまり、外に出ない。
外に出たとしても書店か喫茶店に行くくらいなもので、その日自炊をするのではなく、錦糸町のラーメン屋に出かけたのもたんなる気紛れだった。

春色のコートをきた由依を見かけたのはラーメン屋で満たした腹を落ち着かせるために錦糸町の街角を歩いていたときの事だった。
最初は錯覚かと思うた。
しかし由依の髪には僕が贈ったバレッタがとまっていた。
それは僕がシンガポールで買った少し奇抜なものだった。
彼女は派手なネオンのホテル街へ行こうとしていた。

高身長の、男とともに。

由依は午前零時をすぎて帰宅した。
顔を赤くし、アルコールを香らせ
クラスメートとの再会を嬉しそうに語っていた。
僕はそんな由依をしてあの遭遇は
不気味な夢を見たのだと思い込むことにした。
しかしそれが夢ではないと
はっきり思い知らされたのは
2週間後のことだった。
0378名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 18:11:32.62ID:sBEZH20G0
>>377
こうなってくると昼ドラお得意のドロドロした展開ですかね
でも結婚生活は一応5年続いているわけですから、それほどの修羅場は訪れないんでしょうか
個人的にはゆいぽんはキャラクター的に捨て駒にはできないので、この後どう進めていかれるのか気になります
0379名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/04(金) 18:52:46.37ID:kTyPYpdWa
>>374
確かに理佐ちゃんを嫁にしたら常に一緒に居たいから浮気なんて出来ないですよね
なんだったら仕事だって辞めて理佐ちゃんと二人でお店屋さん始めるな

世界一の美人理佐ちゃんがお店に居ればどんな商売でも上手く行くから楽勝人生になるから油断してキャバクラ通いを始める俺

気づいたら理佐ちゃんのお陰で繁盛してるお店のお金に手をつける俺

怒った理佐ちゃんが実家に帰るとともに廃れていく俺と理佐ちゃんのお店

「世界一幸せにするなんて言っときながら何やってんだ俺は・・・」
なんて後悔先に立たずで泣き崩れる俺

「今ごろ反省してんじゃねーよ」ってドス効かせながら戻って来てくれた理佐ちゃん

「理佐ちゃんごめんよ〜今度こそ世界一幸せにするからね」
なんて泣きながら理佐ちゃんに抱き着く俺に

「なに言ってんのよ、俺君と出会った時からずっと世界一幸せだよ」
なんて言いながら俺の頭をいい子いい子してくれる理佐ちゃんだから好き
0380名無しって、書けない?(上総・下総・安房國)
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2018/05/04(金) 19:02:21.60ID:o/BKhM3N0
>>378
モチーフは昼ドラ幸せの時間です。
0381Sparky(E)(茸)
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2018/05/04(金) 21:34:57.48ID:+0mz2Hjwd
「いやあれはまじで奥さんでしたって。」
後輩、秋穂匠は力説した。
「まじかよ。」
内心の震えを隠して秋穂に訊く。

「あの俺、友達と新宿にいったんすよ。その、帰りに裏の通りで。最初は気づかなかったんですけど信号待ちで近くに来た時に声聞いたんです。今日は楽しかった。って。奥さんの声特徴があるから、すぐにわかって。黒いニットのセーターきた男と一緒でした。背が高めの。」

「...まじか。」
「はい。まじですよ。ほら。」
秋穂はiPhoneの画面を見せてきた。
そこには黒い服の男と由依が
楽しそうに横断歩道を渡る姿があった。
「お前、とったの?」
「はい。」
「普通そんなことする?」
「いやだって証拠無いと、先輩信じてくれないでしょ?それに馬鹿なまでに純粋な先輩を裏切るなんて赦せないっす。」
黒ホッピーを飲みながら秋穂は言った。

「もうこうなったら先輩も不倫するしかないっしょ。」
強か酔って秋穂は言った。
「あのな。」
「あー。先輩相手いないかー。」
秋穂は爆笑する。
秋穂は笑い上戸だった。
「いるわ。それくらい。」
僕は秋穂の喉仏を指で強く押しながら
言った。
0382名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 23:09:51.45ID:sBEZH20G0
>>381
恥ずかしながら、ホッピーという飲み物を初めて知りましたw
これ、ジュースなんですかね?
0383名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 23:11:28.86ID:sBEZH20G0
『朝霧のカチューシャ』第一話

咲き誇る林檎と梨の花 川面にかかる朝霧
若いカチューシャは歩み行く 霧のかかる嶮しく高い河岸へ


宇宙戦争が激化した頃の話だ。村には戦死者の報告が絶えず届いていた。
死者数を伝える新聞の見出しは一日を経るごとに増していた。
嘆き悲しむ残された家族の悲痛な叫びがあちらこちらの家で聞こえていた。

僕は郵便受けに向かった。このところの新聞は面白くも何ともない。
湿っぽい紙束を抱えて家に戻り、父親に渡した。
「お前、ちょっと待て」
父親は新聞を側に置いて、一枚の紙をテーブルの上に置いた。
右上に顔写真が載っている。綺麗な顔だった。
「隣村の子から縁談が来てる。一度顔を見せてきなさい」
「わかりました。すぐに行ってきます」

閑散としている村を抜け、静かな道を進み、また閑散としている隣村へ到着した。
住所と標識を頼りに目的の家を探したが、なかなか見つからなかった。
まだ太陽は高い位置になく、野原に朝霧が覆いかぶさっていた。
なだらかに下る野原の向こうには細い河が流れていた。河岸には小さな家が建っている。
錆びついた洗濯機の横に人が見えた。女が洗濯かごを河岸まで運んでいる。
「あの、すみません。この家を探してるんですけど」
僕は後ろ姿に話しかけた。女は振り返って、紙へ目線を落とした。
「それ、私の家ですね」
女は細い声で答えた。
年齢には似合わない可愛げな青いカチューシャが短い髪を留めていた。
0384名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 23:12:09.97ID:sBEZH20G0
『朝霧のカチューシャ』第二話

「下の名前で呼ばないでくれますか。わがままなこと言って申し訳ないですけど」
女は河で洗濯をしながら言った。
「ああごめんなさい。それにしてもなぜ洗濯機をお使いにならないのですか」
「便利な道具は宇宙だけで沢山です。それに、今は水道を止められてて」

この辺りの地域はみんな家が小さかった。しかし河の水は綺麗で、そのまま飲水にも使えそうだった。
用水を引いた農地が土地いっぱいに広がっていた。

「で、私に何の用ですか」
「あれ、聞いてないんですか?お見合いのお話です」
「ああまた親が勝手に…すみませんけどお引取り願えますか」
「そうですか。わかりました」


家に帰り、断られたことを伝えた。父親は驚いていた。
「何だと?そんなはずはないんだけどな。そもそもウチのほうが裕福で、向こうから願い下げがあってもおかしくないんだがな」
「しかし、現に断られました」
「もう一度行って理由を聞いてこい。ついでにこの松茸も持っていけ」

松茸はこの村の特産品だ。お米半月分くらいの価値はある。その松茸を持っていけと言うのだ。

僕はもう一度隣の村へ歩き始めた。
0385名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 23:12:56.79ID:sBEZH20G0
『朝霧のカチューシャ』第三話

盆地特有の朝霧はまだ色濃く残っていた。女はまだ河岸に立っていた。
「渡邉さん」
遠くから名前を呼んだ。それが女の名だ。
女は振り返った。目を凝らして僕を見ている。僕は近づいていった。
「また来たの?」
「ええ、なんで渡邉さんに断わられたのか聞いてこいと父親に怒られたので」
「もう理佐って呼んでいいよ。さっきは寝起きで機嫌悪かっただけだから。で、何だっけ」
「理由です、断った理由は何ですか」

理佐さんは河岸に歩み寄った。深く息を吸って空を見上げた。
ゆっくりとした口調で話し始めた。
「許婚者がいるのよ。今頃空高くで戦ってるわ。帰ってくるのは10年後」
「戦が長引いてますからね」
「俺はこの地球と理佐ちゃんの笑顔を守ってみせるよ。だから待ってて欲しいんだ」
「ん?」
「笑っちゃうでしょ。そう言って宇宙へ飛び立ったの」

理佐さんは空を見上げたまま目を瞑った。涙粒が目尻に付いていた。
僕はハンカチを渡すついでにお土産も渡した。
理佐さんは涙を拭って、不思議そうに松茸を見て、生の食べようとした。
僕は止めた。
「理佐さん、それは生で食べても味がしないんですよ。ご飯に混ぜたりして食べるものです」
0386名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 23:13:26.37ID:sBEZH20G0
『朝霧のカチューシャ』第四話

「昨日の松茸おいしかったわ」
「そう、よかったです」
理佐さんは今日も河で洗濯をしていた。頭には青いカチューシャを付けている。

「あの、理佐さん。どうしても許婚者を待つんですか?僕ではダメですか?」
「うん、ダメ。あの人は私に松茸なんか食べさせてくれたことなかったけど、とにかくいい人なの。あなたとは比較にならないくらいに」

僕は芝生から腰を上げ帰ろうとした。その時、配達員が郵便を届けに来た。
理佐さんが笑顔で配達員へ駆け寄っていった。密閉された封筒を大切そうに抱えて戻ってきた。
「あの人から毎日手紙が届くのよ」
そう言って封を切って手紙を読み始めた。しばらくして便箋が芝生に落ちた。
「どうかされたんですか?」
「ううん、何でもない」

理佐さんは急いで便箋を拾って胸の前に抱えた。祈るように空を見上げていた。
0387名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 23:14:30.25ID:sBEZH20G0
『朝霧のカチューシャ』第五話

次の日の朝、もうこれを最後の機会にしようと、理佐さんに会いに行った。
相変わらず濃い霧が盆地を包んでいた。河岸には普段どおり理佐さんの姿が見えた。

野原を下る途中の中腹に、封筒と紙が放ったらかしにされていた。
『本日未明、敵軍より攻撃を受け、行方不明』
愛するものからの手紙でないことは明らかだった。
宇宙での行方不明は、そのまま戦死をしらせるものだった。

河岸を見ると、青いカチューシャが空を向いていた。
僕は封筒を丁寧に拾い、理佐さんに近づいた。
「昨日ね、『もし俺が死んだら、理佐ちゃんはどうする?』って手紙が来たの」
僕の顔を一度も見ずに話した。その顔は不思議にも笑っているように見えた。
「それに何と返事を?」
「ずっと待ち続けるよって」

封筒には通知とは別に、もう一枚手紙が入っていた。
『ありがとう、それが聞けて嬉しいよ』と一文だけ添えられてあった。
僕は彼女の固く握られた手を開き、そっと手紙を置いた。そして帰った。


彼は想い起すだろうか、純真な乙女を
彼は聞くだろうか、カチューシャの澄んだ歌声を
彼は愛すべき祖国の地を守り抜き カチューシャは愛を強く守り抜く


白い手紙に顔を埋めた青いカチューシャは、今日の空にも似た色だった。

おわり
0388名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/04(金) 23:20:46.69ID:sBEZH20G0
>>351によると、> 理佐ちゃんが好き過ぎる俺は理佐ちゃんが出てる作品はノーコメントw
らしいので、勝手に悲劇の許婚者のモデルになってもらいましたw
まあ別に庭さんって書いてないからいいや
0389Virtual Insanity(1) (上総・下総・安房國)
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2018/05/05(土) 00:32:05.48ID:BAsD+LHY0
彼女と会ったのは全くの偶然だった。
国道沿いにある牛角に、仲の良い(と互いに思い込んでいる)何人かと出掛けたのは平成から新しい元号に変わってすぐのことだった。
天皇が代わり、元号が代わっても僕らは何か変わる訳では無い、去年も今年も精神状態は同じだった。特段変態する訳でもない。
「乾杯」
明るい声で(それが酷く虚勢を張っているようにもおもえた)周りにも聴こえるように告げた。
「乾杯」
手垢と冷気で汚れたグラスが重なり
不協和音を立てる。
「失礼します。」
そんな折、誰かが注文した豚タンが
2人前程、運ばれてきた。
「あ、すいません。」
出入り口に近い方へ座っていた僕は
その誰かの豚タンを受け取らねばならなかった。
その人は黒いTシャツの袖を捲っていた。
名札には「りさ」と書いてある。
僕と「りさ」は目を合わせた。
そして「あ。」と声をあげた。
0390Virtual Insanity(2) (上総・下総・安房國)
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2018/05/05(土) 00:33:25.08ID:BAsD+LHY0
「なんだ、ここで働いてたのか。」
トイレに行くと席を立った折、
カフェスタイルエプロンをたたむ
「りさ」に話しかけた。
「それが。」
「いや、別に。」
「そういえば今も付き合ってるの二人。」
「りさ」は振り向いた。
「ああ。」僕は彼女の首筋に
光る汗を見てこれから訪れる
夏を思った。

「りさ」は理佐と書き、正しくは
渡邉理佐という。
僕と理佐は高校の同級生だった。
そんな僕が理佐を好きで告白したものの、振られ
(その時はいつも理佐にくっついて行動していた幼なじみの彼が好きなのだと俯きがちに告げてくれた)
傷心の僕の近くに居てくれた
梨加と付き合いだしたのも
もう遠い昔で、さっきの今も付き合っているの?とはいまも渡辺梨加とは
付き合っているのか。
との問いかけを意味していた。
振られてもなお不器用に
そんな心配をしてくれる理佐を
「理佐ちゃん」と呼びながら
独り占めする「彼」。
僕はその彼が心底羨ましかった。
0391Virtual Insanity(3) (上総・下総・安房國)
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2018/05/05(土) 00:34:23.51ID:BAsD+LHY0
「相変わらず仲いいの?」
僕は理佐に訊く。
「うん。まあね。」
理佐は少々詰まってから返答した。
恥ずかしかったのだろう。

そんな簡単な会話をしたのは
じつに2年ぶりだった。
「彼」とも「理佐」とも高校卒業以来
あっていなかったのだ。
「梨加によろしくね。」
あの空虚な集団の中へ帰ろうとした時
小さく「理佐」が言った。
「うん。」
僕は相槌をうち、背中を向けた。
0392名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/05(土) 00:37:05.74ID:BAsD+LHY0
理佐ちゃんの流れを受けて。
個人的に好きなJamiroquaiのvirtual Insanity
から。
JamiroquaiはSimon haleのストリングスが絶品。
0393Sparky(F)(上総・下総・安房國)
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2018/05/05(土) 00:38:43.49ID:BAsD+LHY0
夜の街を歩きながら僕は考えた。
たしかに僕には彼女以外、
女性の知り合いが居なかった。
僕はLINEをひとつずつ見ていく。
侘しいものだった。
しかし、下までスクロールして
思い出した。

茜は僕が大学生のときに同じサークルで活動していたときに知り合った。
大学のころはよく話したが、卒業後は
疎遠になり、それから5年はたっていた。
「いまから会いたい。」
僕は何も考えなしにそんなメッセージを送っていた。
驚くことに数分後メッセージが返ってきた。僕は何故か脈拍数が増えているのを感じていた。

「どーしたの、久しぶりじゃん。」
新宿ルミネの地下にあるカフェ。
白磁器のカップを持ち上げて
嬉しそうに言う茜の唇は搖れた。
僕は事の経緯を茜に話した。
茜は興味深々と相槌をうちながら聞いている。
0394名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/05(土) 01:56:07.76ID:0y96RuEKa
>>388
理佐ちゃんを好き過ぎるからでしょうか?
人類史上希に見る美人である理佐ちゃんを描くにあたり過剰なまでの誉め言葉を求めてしまうんですよねw

>>391
理佐ちゃん祭りですな〜w
0395名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/05(土) 02:22:55.07ID:BAsD+LHY0
>>394
やっぱり理佐ちゃんは庭さんだな。
と先程の短編を繰りつつ思いました笑
0396名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/05(土) 02:43:30.12ID:0y96RuEKa
>>395
おそらく俺の描く理佐ちゃんは小説スレの歴史と共に歩んで来たから
皆さんへの刷り込みが上手くいった結果かとw
0397名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/05(土) 06:42:42.97ID:LW+A1LBo00505
>>396
変なウイルスに付き纏われて知らぬ間に感染し今では免疫が形成されてしまったような気分ですよまったくw
0398名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/05(土) 10:39:59.90ID:Lu/+Vi7Ha0505
>>397
もれなく俺君もついてきますしねw
0399名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/05(土) 11:55:54.30ID:KBajGev8K0505
>>387
理佐ちゃんと地球を守るために宇宙に旅立ち、浜辺美波似の女性兵士や吉岡里帆似の航海士とかにしょっちゅう心奪われながらも、やはり心の奥底では一途だった兵士俺君の姿が容易に想像できてしまうのもウイルスのせいでしょうか(笑)
最後の理佐ちゃんの姿に思わず貰い泣きしそうになります

こうして繰り返し小説に描かれていると、作り事だというのはわかっていても、どうしても理佐ちゃん本人の好感度が上がっていきますよね
小説の不思議な力です

そして、いつもながらの静かな大阪府先生ワールドの中にかすかな下ネタも感じたのは、多分自分だけでしょう(笑)

>>391
千葉県先生もウイルスにやられているのか(笑)
無意識に「ああ、俺君が会社クビになっちゃったからすったもんだあって理佐ちゃんも働くことになっちゃったか」って考えてしまった自分はかなり重症(笑)

こうして見てみると、長い小説スレの歴史の中で理佐ちゃんを唯一、俺君抜きで完全に悪役として登場させたことのある自分の蛮勇を誉めたい(笑)

>>393
何かこちらも結構長編になりそうな予感…
楽しみです
0400名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/05(土) 13:25:42.09ID:BAsD+LHY00505
>>399
Virtual Insanityの「理佐」パートは
是非とも庭さんに書いて頂きたいなと思っているところです。本当は場面転換して「理佐」パートを書いたんですがやっぱりなんか腑に落ちなくて。

Sparkyはフジでやっていた昼ドラくらいの分量になりそう...。
0401名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/05/05(土) 13:29:47.56ID:LW+A1LBo00505
>>399
現実の理佐ちゃんと、だから好き理佐ちゃんを区別してしてるつもりですけど、やっぱ時々混同してしまいますね

で、なぜ下ネタをお感じになったかが甚だ疑問ですw
隠してるのが逆にムッツリでエロいんですかね
陰翳礼讃に見られるような日本的美意識が…とかそんな高度な話でもないかw

そもそもチワンさんは行間を読み取る力が無駄に高いように感じます
多分、国語の成績とか良かったタイプじゃないですかね?

>>392
ジャミロクワイいいですよね
初めてVirtual InsanityのPVを見たときは衝撃でした
0402名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/05(土) 13:31:34.13ID:BAsD+LHY00505
Sparkyは東京事変のただならぬ関係から思いついたイメージです。
ただしタイトルは山下達郎さんから。
書き出した頃は昼ドライメージでしたが、
いまは頭の中で東野圭吾や宮部みゆきもちらつき始めてミステリーな展開になりそう。
0403名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/05/05(土) 13:51:10.21ID:KBajGev8K0505
>>401
多分下ネタを感じるのは自分含めてこの世に数人しかいないので気にしないでください(笑)
もちろん行間を読むとか空気感がどうのとかいう高度な話でもないですし

国語の読解とかはむしろ苦手でしたよ
なんせ小説なんてほぼほぼ読まないし、読書感想文なんて不得意中の不得意でして(笑)
0404名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/05/05(土) 14:17:10.93ID:+7yOQ99Ia0505
>>399
かなりウイルスに侵食されてますねw

理佐ちゃんが悪役する話ってどんな話てしたっけ?
小説スレも作品の数が膨大になり過ぎて再読したいんですが探すの大変そうw

>>400
是非千葉県さんワールドに挑戦したいので理佐ちゃんサイドのあらすじ教えてくださいm(__)m

>>401
俺もたまに現実の理佐ちゃんのエピソードと俺の妄想が混同してる時がありますw

俺は許嫁を待つ絶世の美女と松茸にそこはかとないエロスを感じましたw

>>402
俺もミステリーな要素を取り入れたいんですけど謎を作るのが難しそうでいつも避けてしまうんですよ・・・


>>403
俺も下ネタを感じとりました

というか無理にエロに結びつける俺ですw
0405名無しって、書けない?(catv?)
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2018/05/05(土) 15:55:04.90ID:FcD/PKTj00505
>>404
「理佐」サイドのあらすじは
高校生の時に仲良かった「僕」に告白されるんですけど断って幼なじみ「彼」と付き合うんです。ちなみに「彼」も「僕」も親友。
だけど「僕」に告白されたあたりから理佐も接し方にぎこちなさが現れてしまい、結局、なんだか3人とも話すことが少なくなり卒業。
で、「理佐」は都内の女子大へ。「彼」は理佐と同じ女子大へ通おうと画策するわけですがもちろん無理で仕方なく推薦で大学に行きます。
そのタイミングで2人は同棲し、大学卒業後は理佐がニート状態の彼を支える。
そんなときにvisual insanityの、冒頭で「僕」と出会いその時彼と喧嘩していた理佐は彼から僕に揺らぎ始めるというもので
長くてすいません。
0406少年たちの季節(千葉県)
垢版 |
2018/05/05(土) 20:55:21.33ID:BAsD+LHY00505
青いノースリーブから伸びる腕。
ショートパンツから柔らかな太腿が
見える。季節はもう夏。
ゴムを口に咥え、髪を束ねるとき
白い腋が見える。
僕はそれが酷く官能的に思えた。
「...あんまり見ないでよ。」
小林由依は言う。
頬には朱が差し込む。
「ごめん。」
「うん。」
ポニーテールにした由依は
寝っ転がりながら本を読む僕の背中に
くっついてくる。
「何読んでんの?」
「これ。」
発売されたばかりのミステリー小説の
表紙を見せる。
「ふーん。」
鼻に由依の香水が薫る。
外では微かに風が吹き
風鈴が楽しそうに
体を揺らした。
0407少年たちの季節2(千葉県)
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2018/05/05(土) 21:11:46.42ID:BAsD+LHY00505
蜩が遠くで鳴き
頬を撫でる風とオレンジ色の夕日に
夏の終わりを感じた。
家までのまっすぐな道。
買い物帰りにゆっくりと歩く。
この時間が好きだ。
「夏も終わりかぁ。」
僕は愛佳の横顔を少しだけ見ながら言う。
「何それ、ウケる。」
愛佳は突然スイッチが入ったように
笑い出す。
「どうしたの。」
「いやー、なんかウケる。」
涙目になりながら答える。
愛佳の笑いのツボはよくわからない。
僕が時折呟く、言葉で何故か大爆笑する。
理由はわからない。
ただ、何故か、ウケる。のだという。
「なんか毎年同じこと言ってない?」
いつの間にか
僕と愛佳は手を繋いでいた。
「そうだっけ。」
去年の夏をおもいだす。
しかしただ暑かったことと
笑う愛佳の顔しか思い出せず
曖昧な返事をした。
「アイス溶けちゃう。」
レジ袋をガサガサいじりながら
愛佳は心配そうに言う。
「歩きながら食べる。」
アイスは僕の持つレジ袋のなかにある。
2つ取り出して1つを愛佳に渡す。
袋を開けると、アイスは
先端の部分が溶けかけていた。
愛佳は慌ててその部分を口にする。
僕もそれを見、慌てて袋を開け齧る。
「冷った。」
僕と愛佳は同時に言う。
すると愛佳は僕の顔をみて
クスクス笑った。
僕はそんな愛佳を見て何故か
可笑しくなり、道の途中で
堰を切ったように笑ってしまった。
愛佳も同じように笑う。
笑い終わる頃にアイスはすっかり、
液体になっていたが、
なぜか心は不思議な充足感に満ちていた。
0408少年たちの季節3-1(千葉県)
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2018/05/05(土) 21:56:09.31ID:BAsD+LHY00505
梨加はフランスパンが入った袋を
鼻歌交じりに抱えた。
風向きがかわると焼きたてのフランスパンが香る。
「いい匂い。」
僕は茶色い紙袋から覗く
フランスパンを見つめ言った。
「美味しそう。」
梨加は柔らかに笑んだ。
近所ではそこそこ人気なあのフランスパンが食べたいと日曜の朝から
僕と梨加は歩いて10分のパン屋に
1時間近くならんでそれを手に入れた。

梨加は欲張って2個買った。
「食欲の秋だから。」
どこか誇らげに僕の顔を見た。
パン屋には尚も人が列を作っていた。


雲ひとつ無い空。
そして、その空はいつもより綺麗に思う。
「寒くない?」
梨加は鳥肌が立った僕に訊く。
思えばすっかり肌寒くなった。
僕は手に携えた上着を着た。
0409少年たちの季節3-2(千葉県)
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2018/05/05(土) 21:57:03.45ID:BAsD+LHY00505
「フランスパンが食べたいー、」
僕らのすぐ前で小さな女の子が
泣きながら母親の、スカートを握る。
「でも売り切れなんだから仕方ないでしょ。」
フランスパンは僕らと吃り気味の
禿頭の男に買われて売り切れた。
その女の子と母親は男のすぐ後ろに並んでいた。そんな気がする。
つまりは目の前でそのフランスパンは
2人の眼前で「売り切れ」たのだ。
その小さな悲劇に梨加は何かを逡巡しているようだった。

女の子はついに座り込んで泣き出した。
母親は困った顔をする。
それを見た梨加は突然しゃがみこんだ。
そして女の子の背中を小さく叩いた。
女の子はびっくりしたように
梨加を見る。
「これ、食べる?」
梨加は茶色い紙袋から透明のビニールに包まれたフランスパンの1つを取り出して
女の子に見せた。
0410少年たちの季節3-3(千葉県)
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2018/05/05(土) 21:57:52.35ID:BAsD+LHY00505
「良いの?」
女の子の眼はまだ潤んでいた。
母親は「すいません。」
と頭を下げた。
「いえいえ。」
梨加は小声で言う。
「じゃあね!」
女の子の腕には大切そうにフランスパンが
抱きしめられている。
「じゃあね。」
梨加は柔らかに笑って手を振る。

女の子が去った後で僕は
梨加に、「よかったの?」と聞いた。
「うん、いいの。」
梨加はさっきよりも嬉しそうに
軽くなった紙袋を抱えた。
0411少年たちの季節4(千葉県)
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2018/05/05(土) 22:36:10.47ID:BAsD+LHY0
桜が目にしみる。
僕は長濱ねるの姿を探した。
たくさんの人が押し寄せる
弘前城公園。
ねるは橋の袂に置かれたベンチで
みたらし団子を頬張っていた。
「あ、いた。」
ねるは僕の姿を認めて団子を
プラスチックの箱に置く。
「人いっぱいやね。」
団子をまた口にしながら言う。
「そうだね。この季節は。」
老若男女、人の数はしれず。
桜は咲き乱れ、川面には
散った花びらで出来た桜のカーテン
が作り出される。
ねるは桜を見上げたり、川面を見たりしながら一々「綺麗」とか「凄い」とか
そんな、声を上げた。
僕はそんなねるの横顔を見て「綺麗」と
呟いた。
ねるは僕の方を振り向いて
「ん?なんやて。」
と顔を顰めた。その後で
ねるの頬は桜に色いた。
0412& ◆BvkN1.Vb7ue1 (千葉県)
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2018/05/06(日) 02:13:16.80ID:PYUhGWkH0
ひょんなことから1998年にタイムスリップしちゃった俺。
途方に暮れながら世紀末感漂う
渋谷を歩いていると同じようにタイムスリップしちゃった茜ちゃんが涙目で
「何ここ?」と困惑した表情で
俺を見つめそうだから好き。
0413名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:15:40.06ID:PYUhGWkH0
⤴︎のもの。タイトルに箸休めがわりの文体模写コーナーと題して書いてみたのですが
文字化けしちった
0414少女はなぜ苹果を齧ったのか?(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:37:09.43ID:PYUhGWkH0
荒廃したこの土地にはもう何も希望はない。物資を運ぶシャトル便も絶えて久しい。木は朽ち果て、空はいつでも灰に埋もれた。
精神も体も乾き切り自裁をしようにも最早道具も術もない。
「私は一体どうすれば...」
ショートカットの黒髪最早精彩を欠いている。

鋭く刺すような眼差しを荒野に向ける。
彼女の名は...。
もはや誰も知らない。
彼女自身も自分の名前などとうに
忘れていた。
「第2惑星完全移住計画」のテストとして
ここに運ばれたのは何年前のことか。
人が住むに耐えうる環境ではなくなりつつある地球から新たな惑星へ移住しよう
との計画が打ち出され、研究と検討がなされた結果この第2惑星、金星が選ばれたのだった。
彼女の耳の奥にはいつも不協和音
が流れ、瞳も濁りつつあった。
それがなぜなのかわからない。
0415少女はなぜ苹果を齧ったのか?2(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:38:27.12ID:PYUhGWkH0
彼女自身、緩やかに自分が壊れ朽ちゆくのを肌で感じていた。
もともとここにはテスト人員として
30名前後が送られた。
彼女はその中の1人と結ばれ
この地で新たな命を産み出した。
然しながらその新たな命が生まれた
直後から定期的に送られた物資の到着が
遅れ始め、やがて届かなくなると、
人は弱り軈て死にゆき、
そしていまは彼女一人。
手には赤く光る果実が有った。
それが最後の食べ得るものだった。
彼女はそれをじっと見つめたあと
頷き、白い歯を光らせて果実を齧った。
酸っぱい果汁が喉を突き抜け
胃におりてゆく。
そんな感覚が心地よかった。
0416少女はなぜ苹果を齧ったのか?3(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:39:10.76ID:PYUhGWkH0
その果実はものの3分もしないうちに
なくなってしまった。
途端に私はとんでもない事をしたと
思い始めた。
なぜ私はあの果実を齧ったのか?
育てて増やすこともできたのではないか?
しかし、この惑星には
もう水はなかった。
あったとしても酸性が強く、
人間も植物も吸収するに耐えうる
ものではない。
彼女は倒れ込みどこまでも続く黒い空を
眺めた。
そしてゆっくりと目を閉じた。
0417少女が苹果を齧ったあとで(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:40:10.27ID:PYUhGWkH0
「ねぇ、なにこれ?」
平手友梨奈は僕の目をじっと見た。
「小説だよ。」
「わかってるよ。そうじゃなくて、なんで私が主人公なの?」
「いやそりゃ幼なじみだから?」
「はぁ?」
カワウソのような眼をしていると改めて感じた。

僕は勉強机に備え付けられた椅子
から立ち上がると、ベットに座る
平手の隣に来た。
「感想、聞かせてよ。」
今年の夏に開催されるSF小説のコンテストに応募するつもりでかいたものを平手に
読んでもらったのだ。
「んー。あのねー。」
平手は部屋にある木製の本棚を見つめつつ
なにか、言葉を探していた。
「ありがちじゃない?」
「やっぱり?」
ありがちだと言われて少なからず
ショックを、受けた僕は
その小説の束を平手から取り上げて
ゴミ箱へ投げた。
「良いの?」
「いいさ。また書き直すから。」
僕は平手によりかかった。
「重いんだけど。」
と言いつつ平手はその場から動こうとはしない。
「しばらくこうしてていい?」
平手は黙って頷いた。
0418名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:42:17.96ID:PYUhGWkH0
モチーフは椎名林檎のAPPLEから。
「ねぇどうして 林檎かじったの?」
というフレーズから。
あとは筒井康隆要素が50%
0419地平線の名前 前スレ174からの続編(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:54:22.76ID:PYUhGWkH0
ラーメンの丼からあがる湯気を胸いっぱいに吸い込む。
ここは本郷のラーメン屋。
「ここの味噌とんこつラーメン、本当に美味しいから。」
1年の齊藤京子その、特徴的な低い声で
何故かタメ口で僕に話しかける。
今日はサークル。
グルメ同好会の日。
といっても現地集合、現地解散、ただ食べるだけ。
サークルと言っていいのか甚だ疑問だ。
「美味しいじゃん。」
スープをレンゲで啜って、奈々未さんが言う。

サークルには一応顧問、担当教員が必要である。なので、こんなしょーもないサークルにも顧問がいる。
それが文学部演劇科教員の澤部佑だ。
去年までは心理学部の教授、
亜門虹彦が担当だったが、停年で退官した。担当教員が決まらないと活動もできない。なんと過保護な大学だろうか。困った僕たち。
そこで奈々未さんが目をつけたのが澤部だった。
0420地平線の名前(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:55:29.96ID:PYUhGWkH0
一応、教員ではあるのだが、
その威厳のなさゆえか、
学生にいじり倒されている。
そんな澤部なら担当になってくれるだろうと、奈々未さんが名前だけでもいいから。と頼んだのだ。

澤部は意外と物好きらしく、
この同好会に思った以上の興味を示し、
毎回、どこか行く度に澤部も一緒についてくる。

「澤部さん、ごちになりまーす。」
そう。この同好会には志田もいる。
僕がいつだったか、
同好会の話をした時に興味を示し同好会に加わるようになった。
もっとも、志田は大学の金で美味いものが食えると錯覚したらしい。しかし実際は本人達の実費である。
それがわかった時点で志田ならば興味を失ってもいいはずだが、
なぜか毎回欠かさず参加している。
「おごりじゃねーからな!」
澤部が声を張る。
「うるさい。」
冷たい目で奈々未さんが睨む。
0421地平線の名前(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:56:16.82ID:PYUhGWkH0
「すいません。」
なぜかこの同好会の人達は顧問も、揃って奈々未さんには逆らえない。奈々未さんが単純に怖いのだ。
「あんたも。この人お金ないんだからあんまり、そんなこといわないの。」
愛佳も居心地悪そうに肩を竦める。
「別にお金がないわけじゃ」
奈々未さんは引き笑いをした。
漣のように笑いが起こる。
僕はそれを笑ってみていた。

帰り道。
齊藤京子はこの近くのラーメン屋にはしご。澤部は車で、奈々未さんはバスで帰った。
僕と志田は駅までの道を歩く。
平坦で交わらない道をまっすぐ。
「そういえばあんた家どこなの」

僕は最寄り駅を告げた。
「なんだ、同じじゃん」
驚いたように志田が言う。
世界は意外と狭い。
「じゃあさ、駅前にめっちゃうまいそば屋あるんだけど行かない?」
渋めのチョイス。それに麺類を食べた上にまた麺類。しかし僕はこの上なく蕎麦が好きなのですぐその提案に乗った。
0422地平線の名前(千葉県)
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2018/05/06(日) 02:59:52.40ID:PYUhGWkH0
その蕎麦屋は駅から歩いて10分のところにあった。青い暖簾を潜って僕たちは店内に入る。店内はカウンター数席とテーブル席が十席ほど。小さな店だ。
「いらっしゃい。」
太った店員が志田に愛想笑いする。
「あっ、今日いたんですか。」
志田は少し驚いたように言った。
「知り合い?」
僕は聞いた。
「ここいつもくるからさ。」
説明になっていない気もするが深堀することでもないので僕は黙ってカウンターに座る。
「ここ、くるみ蕎麦が美味しいの。」
志田はそう言った。
それならば。
僕はくるみ蕎麦を頼んだ。
志田もおなじくるみ蕎麦を頼むかと思いきや、鴨蕎麦を頼んだ。僕は呆気にとられた。そんな僕の気持ちがわかったのか。
「これ、ほんとおいしいから」
同じことを繰り返した。
蕎麦が来るまで志田は徒に鼻歌を歌いながら何やら機嫌良さそうだった。
その理由は聞けなかった。
その蕎麦は僕が思ったよりもずっと美味しかった。
「おいしいでしょ。」
頬を膨らませて志田は言った。

蕎麦で満たされた腹を撫でながら
夜道を志田と歩く。
「じゃあ、この辺で。」
曲がり角で僕は志田に別れを告げる。
「あ、待って。」
志田は僕の手を強く引いた。
そして僕の唇にキスをした。
二人の姿が蛍光灯に照らされる。
突然の事で僕は言葉を失ってしまった。
0423地平線の名前(千葉県)
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2018/05/06(日) 03:02:50.85ID:PYUhGWkH0
翌朝。欠伸をしながらドアを開ける。
考え事をして眠れなかった。

「あ、おはようございます。」
殆ど同時に部屋を出た彼女が丁寧に頭を下げる。
「あ、おはよ。菅井さん。」
彼女は微笑んだ。
その瞬間微かに搖れた髪から、シャンプーが香った。僕はそれを、感じながら今日はやけに風が強いなと考えていた。

「1時間からですか?」
駅までの道を歩きながら彼女がきく。
「うん。菅井さんも。」
「そうです。一時間目からって大変ですよね。」
「たしかに。」
そんな会話をしながら駅へとむかう。
朝の東中野駅は酷く混雑していた。
僕らはそんな中をシルバーに黄の帯が着いた
E233系の中央・総武緩行線を乗りつぎ、中野駅から中央線快速に乗らなければならなかった。
「鮨詰め」というのはまさにこういうことを言うのか。
「混んでますね。」
彼女は心配そうに言った。
ホームにははみ出しそうなくらい人が並ぶ。
「あれ、いつもは?」
不思議なことを言うものだ。
0424地平線の名前(千葉県)
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2018/05/06(日) 03:03:41.53ID:PYUhGWkH0
この混雑をまるで初めて見たかのよう。
「いや時間が違うんです。いつもは2時間目からで、こんな混んでなくて。」
慌てて彼女はそう言った。
「怖い...。」
彼女は「荷物をおひきください!」
と叫ぶ駅員の声に怯えるかの如く呟き唇は色が薄くなっている。
「大丈夫?」
「はい。なんとか。」
はたして彼女はどのような暮らしをしてきたのだろうか。満員電車に慣れないとは。
扉が開く。僕と彼女は僅かに空いてるスペースに入り込む。
となりのサラリーマンの香水や、OLの髪の毛が近くにありいくら慣れているから。
と言っても嫌になる。
扉は駅員が2人がかりで閉め、重たそうにため息をして列車は駅を出る。
その、空間にはつり革が無かった。
僕はかろうじて天井にあるシルバーの横棒を掴む。
彼女は電車が揺れるたびよろけては誰かにぶつかって頭を下げる。
僕は咄嗟に「捕まって、僕に。」
と言った。
0425地平線の名前(千葉県)
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2018/05/06(日) 03:04:58.12ID:PYUhGWkH0
彼女はまっすぐを見た。
逡巡しているようだった。
とんでもないことを言ったと、刹那思った。
「よろしいんですか。」
彼女は言う。
「菅井さんさえよければ。」
「はい。では...」
彼女は僕のお腹に手を回して後ろから抱きついてきた。
温もりが、服越しに触れる。
そして彼女の胸が当たり、満員電車の人熱れどころではない。
いや。そもそもなぜ彼女はそんな風にしたのか。
そのうち中野駅に着いた。
草臥れたいくつかの人が吐き出される。
僕らはその波に乗って降りる。
幸い、中央線快速はすいている。
彼女は俯く。
「...すいません。」
騒がしい駅のホーム。
二人の間に沈黙の時が流れる。
「いや。こっちこそ。」
「どこに捕まっていいかわからなくて。」
だとしてもあんな捕まり方するかね。
僕は言いかけて黙る。
「行こうか。」
橙色のラインは鮮やかに映る。
「家はどんな感じなの?」
中央線快速は比較的空いている。
「うーん。」
彼女は言葉を選んでいる様子だった。
「普通ですよ。普通。」
そう言いつつも否定する仕草の右手には
並々ならぬ気品が漂う。
0426名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/06(日) 03:05:43.97ID:PYUhGWkH0
連投すみません。
久々に纏めて書いたもので
0427名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/06(日) 08:48:07.74ID:yP9qb4Cq0
千葉県さん祭りやー
全然読むの追いつかんw
0428名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/06(日) 09:35:25.78ID:3G7E9+OEa
>>405
こんなにしっかりしたあらすじがあるなんて・・・

>>412
俺君がねんさんに浮気しとる・・・

めっちゃ投稿乙でありますw
0429名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/06(日) 09:52:23.03ID:3G7E9+OEa
「理佐ちゃんだから好きスレ」をフランチャイズ制にして全てのメンバーの「だから好きスレ」を作りたいという俺の夢を叶えるために作家募集中です

欅坂板のマクドナルドを目指そうじゃないか!


千葉県さんの文体模写を見て野望が再炎しましたw
0430名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/06(日) 10:28:37.14ID:yP9qb4Cq0
>>429
開拓者精神旺盛なのは結構ですが、何ちゅう野望ですかw

現状でも作家不足で過疎ってるのに、そんなことしたら、庭社長さんが店を掛け持ちした挙げ句過労死してしまいませんかね…
でも、「だから好きスレ」の方が敷居が低いので、経営方針としては悪くないかも
人はみな何処かに執筆願望を隠し持ってると思うんですが、それを引き出すのは難しいものです

因みに僕は、田舎の国道沿いのモスバーガーみたいな方が落ち着いてて好きですけどね
駅前のマクド(関西人なのでw)はテイクアウトには適してますけど、そこに腰を落ち着けようとはならんですね
0431名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/06(日) 11:45:51.30ID:3G7E9+OEa
>>430
最近の欅坂板も殺伐としてるので「だから好きスレ」みたいな自分の推しメンの魅力を伝えるスレを増やして雰囲気を変えていきたいんですよねw
0432名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/06(日) 12:24:47.48ID:yP9qb4Cq0
>>431
何なんでしょうね
最近の欅坂板には本当に応援している人なんて居ないんじゃないかってくらいですよ
愛のある叱咤激励とかなら分かりますけど、ただ罵倒してるだけですからね
0433オムニバス(2)(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:07:02.09ID:PYUhGWkH0
外科医として病院に勤務する俺
手術をサボって志田ちゃんのいる病室でしゃべってるといつの間にかやってきて「サボってんしゃねーよ」とキレる美人看護師理佐ちゃん。
仕方なく志田ちゃんの病室を出て
医局に戻ろうとすると
「もう志田ちゃんの病室行くの禁止ね」とちょっと拗ねてそうだから好き。
0434オムニバス(3)(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:14:23.48ID:PYUhGWkH0
漫画家志望のなーこちゃんと
付き合い始めた俺。
最初はエキセントリックななーこちゃんに
困惑気味だったけど料理も上手いし
優しいなーこちゃんに完全虜になっちゃう俺。
だけどある日突然なーこちゃんに別れを切り出されちゃう。
その理由がおだななが好きだからというなーこちゃんらしい理由だから好き。
0435オムニバス(4)(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:16:08.13ID:PYUhGWkH0
久しぶりの大喧嘩してから険悪なムードの理佐ちゃんと俺
もしかしたらこのまま理佐ちゃんに
振られるんじゃないかなと思っていると
Wワタナベの梨加ちゃんに優しく話しかけられ
いとも簡単に梨加ちゃんに乗り換えようとするナンパな俺に
「仲直りしようと思ったけどお別れだね」とその様子をこっそりみてた理佐ちゃんが
来て言うんだ。
「ごめん!」と謝るけど
「もう知らない」と完全にご立腹な理佐ちゃんに「大丈夫?」と優しく
心配してくれる梨加ちゃんと結局付き合っちゃう俺。
理佐ちゃんはそれを見て
大親友志田ちゃんに抱きついて
泣いちゃいそうだから好き
0436オムニバス(5)(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:22:57.60ID:PYUhGWkH0
理佐ちゃんに絶賛片思いな俺
どうしたら理佐ちゃんが振り向くか
おだななに相談中だ
「思い切って告白しちゃいなよ」と
最後に俺への恋心を隠して背中を押してくれるイケメンなおだななだから好き
0437オムニバス(6)(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:23:35.61ID:PYUhGWkH0
じゃんけんで負けて図書委員に
なっちゃう俺とねるちゃん
理佐ちゃんと同じ委員会がよかったなー
と愚痴っているとねるちゃんが
わたしじゃ駄目と?と聞いてきて
ねるちゃんを好きになっちゃいそうな俺。
でも俺君にはりっちゃんがいるから駄目と。と結果的に悔しそうな顔で諦めるねるちゃんが好き。
0438メイキングな理佐ちゃん(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:24:26.47ID:PYUhGWkH0
だから好きシリーズを理佐ちゃん以外のメンバーで書こうとしても、
どうしても途中で理佐ちゃんが
登場しちゃうから困る千葉県な俺。
書いたり消したりしてると後ろから
「やっぱり俺君には私が必要だね」
とメイキングにも理佐ちゃんが登場するから、好き。
0439オムニバス(7)(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:30:06.49ID:PYUhGWkH0
理佐ちゃんという超美人な嫁が
いつつも志田ちゃんと浮気しちゃう俺
肌を重ねたあとにそろそろ理佐ちゃんのところに戻らないと、と志田ちゃんに言うと
また居てと珍しく甘えてくる志田ちゃんだから好き
0440オムニバス(8)(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:39:17.59ID:PYUhGWkH0
えげつないくらいのお嬢な菅井様
様ってやめてください!と謙虚な菅井様
そしてその美貌とお金持ちゆえに嫉妬の、声が半端なく傷ついてついに泣いちゃう菅井様。
その姿が守ってあげたくなるほど可愛いから好き。
0441オムニバス(8)(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:40:12.26ID:PYUhGWkH0
次のライブのため必死にギターを練習する由依ちゃん。
俺がそれを見ながらゴロゴロしてると
もう、邪魔!と由依ちゃんのストレスの源になっちゃう俺
仕方なく部屋から出ようとすると
やっぱ、いてほしいかな。
とツンデレな由依ちゃんだから好き
0442名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:41:54.47ID:PYUhGWkH0
だから好きシリーズで思いついて書けたのはここまで...あとは誰かお願いしますと
庭さんチワンさん大阪府さんの御三家にギブアップな僕。
0443どうして彼女は泣いている?(千葉県)
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2018/05/06(日) 13:50:20.27ID:PYUhGWkH0
友香が突然僕の家に来た。
そんなことは滅多にない。
だから「どうしたの?」と
部屋に招き入れて聞いた。
すると「...」黙って
泣き始める友香。
綺麗な瞳から溢れる涙を
僕はティッシュで拭く。
「私ってキャプテンに向いてないよ」
涙を流し続けながら友香は僕にいう。
「向いてるよ。」
僕は友香をそっと抱きしめる。
胸のあたりがそっと暖かくなる。
「ありがとう。」
僕の胸の中で友香は笑んだ。
0444名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/06(日) 13:51:10.14ID:PYUhGWkH0
メンバーが涙を流す瞬間だけにフォーカスしたオムニバスです。
0445名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/06(日) 14:04:53.86ID:7INGb+Caa
千葉県さんがご乱心や〜w
0446千葉県さんのあらすじの理佐ちゃん 第1話(庭)
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2018/05/06(日) 20:39:16.73ID:7INGb+Caa
「理佐ちゃん帰るよ〜」
授業終わりと同時に幼馴染みの理佐ちゃんが居る隣の教室に駆け込む俺

「ごめ〜ん、今日は先に帰ってて」
謝りながら俺を拝む世界一可愛いと評判の理佐ちゃん

「マジで・・・」
理佐ちゃんと帰れないショックに落ち込む俺

「いちいち落ち込まないでよ」って苦笑いする理佐ちゃん

「ちぇっ、いいよ僕君を誘ってゲーセン寄ってくから」

理佐ちゃんに強がり言って親友の僕君をゲーセンに誘う俺

「俺君悪い、ちょっと今日は無理なんだ」
なんて理佐ちゃんの方をちらちら見ながら俺の誘いを断る僕君

「なんでだよいいじゃん、行こうよ〜」って駄々こねて僕君を困らせる俺に

「駄々こねてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん


「ちきしょう!高校入学以来続けてた理佐ちゃんと一緒に登校下校の連続記録が途切れたよ!」
叫びながら川に向かって石を投げる傷心な俺

「俺君何やってんだよ」
なんて俺の誘いを断った僕にが通りかかる

「理佐ちゃんとの連続登校下校記録が途切れたからヤケおこしてんの」
再び川に石を投げながら答える俺に

「それは悪いことしちゃったね」
謝りながら石を投げる俺の横に座る僕君

「なんでお前が謝るんだよ?」って不思議顔の俺

「渡邉さんに告白したんだ、たった今・・・」って呟く僕君

俺の親友の僕君に告白されてる理佐ちゃんだから好き
0447千葉県さんのあらすじの理佐ちゃん 第2話(庭)
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2018/05/06(日) 20:43:24.77ID:7INGb+Caa
「えっ・・・!?」
理佐ちゃんに告白したって僕君の言葉に驚きの悲鳴あげる俺

それと共にコントロールを失った石が釣りしてるオッサンの頭に直撃だ

そしてオッサンにボコボコにされる俺

「ごめんよ俺君」って川原に倒れる俺に謝る僕君

「それどっちに・・・?」って身体の痛みに耐えながら聞く俺

「どっち・・・?」
俺の質問に戸惑う僕君

「お前のせいで釣りのオッサンにボコられたことを謝ってんのか、俺が世界で一番大切にしてる理佐ちゃんに告ったことを謝ってんのか聞いてんの〜ひぃ痛い」って泣きが入る俺

「渡邉さんのことなら逆に俺君に謝ってもらいたいよ、幼馴染みだからって絶対に贔屓目で見られてるだろ」
俺から目を反らし絞り出すように話す僕君

「何を言ってるか分かんねえんだけど・・・」って僕君の言ってる意味が分からず戸惑う俺

「俺君みたいににぶい奴のどこがいいんだよ!」
なんて石を川に向かって投げる僕君

どうやら僕君を振って俺を選らんでくれた理佐ちゃんだから好き
0448千葉県さんのあらすじの理佐ちゃん 第3話(庭)
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2018/05/06(日) 21:13:00.52ID:7INGb+Caa
「何その顔!?」
傷だらけの俺の顔見て悲鳴あげる理佐ちゃん

夕飯食べて幼馴染みの理佐ちゃんに遊んでもらおうと理佐ちゃんの部屋にやって来た俺

「やっぱり私が一緒に居てあげないと危なっかしいな」
なんて言いながら俺の傷に絆創膏貼ってくれる嬉しそうな理佐ちゃん

「なんか嬉しそうだな・・・」って呟く俺

「そんなことないよ、心配してあげてるよ」
なんて本当は俺の世話やくのが嬉しいくせにとぼける理佐ちゃん


「はい、もういいよ」
俺の顔に絆創膏貼り終わり満足気な理佐ちゃん

「さっきまで僕君と一緒だったんだ」
理佐ちゃんの部屋に置いてある鏡で絆創膏の出来映えを見ながら呟く俺

「まさかその怪我・・・僕君に・・・?」
息を呑む理佐ちゃん

「いや、これは釣り人のオッサンにボコられただけ」って首を振る俺


「バカだな・・・」
なんて俺の怪我の原因を詳しく聞いて呆れる理佐ちゃん

「バカは理佐ちゃんだよ、あんな良い奴を振って俺みたいなダメ男を選ぶなんてさ」って理佐ちゃんを見つめる俺

「しょうがないじゃん、小さい頃にずっと一緒に居てねって俺君に言われちゃったんだから」って笑う理佐ちゃん

「俺、そんなこと言った?」って忘れてる俺

「忘れてんじゃねーよ」って笑顔でドス効かす理佐ちゃん

「俺君が忘れても私は一生忘れないからね、嬉しかったから」
なんて照れ笑いする理佐ちゃんだから好き
0449名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/06(日) 21:25:30.95ID:PYUhGWkH0
>>446
おお!ありがとうございます!
0450STARMANN(千葉県)
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2018/05/06(日) 21:31:24.34ID:PYUhGWkH0
真夜中の電話が歌いだす。
僕はベットの中で目を擦りながら
その電話をとる。
「いまからあの公園に来て。」
返事を待たずに電話は切れた。
仕方なく僕は藍色のカーディガンを手に
部屋を出た。
彼女は公園のすべり台をじっと見つめていた。
「どうしたの?」
僕は手でメガホンを作って彼女に話しかける。
「うち、死ぬかもしれん。」
「何それ?」
悪い冗談だ。僕はそう思った。
午前二時の公園は僕ら以外誰もいない。
まるでこの世界には僕ら以外
誰もいないんじゃないか?と思うくらい
静寂だった。
「私此の前入院したでしょ?」
彼女は半年前、教室で突然意識を失い
大学病院に入院した。
「あの時言われてん。脳の病気だって。」
ーoh......no!ー
彼女は関西人でお笑いも好きだ。
だからそんな下らない洒落を言って
笑わそうかと思ったが
下手な関西弁を使って喋ったあの時の
ように低い声で怒られかねない。
0451STARMANN(千葉県)
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2018/05/06(日) 21:32:14.77ID:PYUhGWkH0
彼女の透き通るような白い肌が
蛾のまとわりついた蛍光灯の下で照らされる。
彼女は青いペンギン柄のパジャマを着て
小刻みに震えていた。
僕はカーディガンを脱いで
彼女の肩にかける。
「ありがと...。」
消え入りそうな声で彼女は礼を言う。
「だからな。うちの夢あんたに託したいねん。」
しばらくしてから彼女墨をぶちまけたような闇の中を手探りで告げた。
「へ?」
僕は彼女の顔を見た。
彼女は真剣な眼差しを僕に向けた。
「あの夢を?」
黙ってうなづく。

小さい頃見ていたお笑い番組の影響から
彼女はお笑い芸人を目指していた。
「それはみぃちゃんが...」
「うちにはもう無理なの。」
噛み締めた唇には血が滲んでいた。
「だからお願い。無茶だとはわかってるけど。」
彼女の柔な手が僕の手に重なる。
僕は黙って頷いた。
0452STARMANN(千葉県)
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2018/05/06(日) 21:32:58.81ID:PYUhGWkH0
「では、お願いします。」
ショルダーバッグのガムテープが踊る。
ADは忙しそうに出番を告げる。
「はいよ。」
僕は台本を置いてバッグの中から
スマホを取り出す。
そこには黒髪のショートヘアに青のペンギン柄のパジャマを着、ピースサインをする彼女の姿があった。
あの日、撮ったものだ。
僕はその画像を何年もロック画面に
していた。
スマホを仕舞うと立ち上がって
控え室を出た。
あれから何年の時が立っただろう?
TMCの狭い廊下を歩きながら
ふとそんなことを考えた。
「お願いします!」
スタジオの扉を開きながらADが
僕に頭を下げる。
「宜しく。」
呼吸を整えて見渡すスタジオ。
今日は観覧客もいる。
今年でMC2年目のバラエティ。
あの時の彼女と同じ目をした少女が
たくさんいる。
僕は席につくとその少女たちに
「宜しく〜」と挨拶する。
少女たちはバラバラに「お願いします」
と挨拶を返す。
「どうせなら揃えろよ!」
立ち上がって僕は言う。
「そうだぞ」
学級担任のようにのっそりと隣に座る
男性は同調する。そんなとき。ADはスタジオにそろそろ始めまーすと断って「じゃあ、本番5秒前4、3、2、」と言って手を差し出す。すると僕は番組のタイトルを叫ぶ。
0453名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/06(日) 21:39:53.09ID:PYUhGWkH0
Virtual Insanityの続編も同時並行で書くべきか...
0454名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/06(日) 21:51:40.70ID:PYUhGWkH0
理佐ちゃんと付き合える俺君がひたすら羨ましい僕。
0455名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/06(日) 21:57:26.03ID:PYUhGWkH0
66dbなゆいぽんフラッグを立てろなおだなな
そしてSTAR MANNなみぃちゃん。
忘れた頃にこのシリーズは書こうか...
0456千葉県さんのあらすじの理佐ちゃん 第4話(庭)
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2018/05/06(日) 22:45:00.96ID:6s0XjXioa
「東京の女子大に行くだ〜」
理佐ちゃんの部屋で勉強中に理佐ちゃんの放った一言に思わず手を止める俺

「おいおい、彼である俺になんの相談もなく決めちゃったのかい」って文句な俺

「うるさ〜い、付き合い始めたからっていきなり彼氏面しないでよ」
なんて言い返してくる気の強い理佐ちゃん

「だって彼じゃん」っていじける俺

愛しの理佐ちゃんが強気に出てくる以上いじけるしかない無力な俺なのだ・・・

「ほら、いじけてないで勉強して」
教科書を広げて俺を促す理佐ちゃん

「理佐ちゃんと同じ大学に通うためだけに進学しようとしてたからモチべ上がんね〜」
なんて全然やる気出ない俺に

「そんな理由で進路決めてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん

「俺君の気持ちは嬉しいけどさちゃんとした目的持って大学行きなよ」って俺を諭す理佐ちゃん

「俺の目的なんて理佐ちゃんとずっと一緒に居ることだからなぁ」ってなげやりなどうしようもない俺

そんな俺にため息の理佐ちゃん

「ねぇ、東京の大学に進学したらさ、一緒に暮らしたいんだけど・・・」って呟く理佐ちゃん

「なんですと!?」って大胆な理佐ちゃんの呟きに驚愕する俺に

「それでも・・・やる気出ないかな?」
なんて恥ずかしそうに聞く理佐ちゃんだから好き



0457名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/06(日) 22:48:33.29ID:6s0XjXioa
>>456
千葉県さんのあらすじではまだ先があるのですが
理佐ちゃんとは幸せな妄想しか出来ないのでここで完結してしまいましたw
0458名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/06(日) 22:52:38.26ID:6s0XjXioa
>>453
思いつくままどんどんお書きなさいw
0459名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/06(日) 23:17:20.85ID:yP9qb4Cq0
>>458
何か占い師口調w
0460名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/06(日) 23:31:12.11ID:b4UqReTaK
昔々、『YMO』という一世を風靡した3人組のバンドがありまして、数年の活動の後にいったん解散(散開)したんですが
しばらくしてからそのうちの2人、細野さんと高橋さんが再び組んで『スケッチ・ショウ』というユニットを始めました。
このユニットは高橋さん主導で細野さんを誘う形で始まったそうなんですが、
その時に細野さんが高橋さんにこんなようなことを言っていたと記憶しています。
『今、幸宏(高橋さんの名前)の中から出てくるものがあるのなら、今、それを音にするべきだ』

要するにこの言葉を千葉県先生に捧げたいってことです(笑)
クドすぎ(笑)

ちなみにこのユニットにはYMOの残り1人の坂本さんも間もなくゲスト参加するようになり
そのまま発展して結局YMO再結成になり、現在に至ります。
という完全にスレチ(笑)

>>404
それを書いたあとに理佐ちゃんに「大久保佳代子似とか言ってんじゃねーよ」ってドス効かされたので
蒸し返さないために教えない(笑)
0461名無しって、書けない?(茸)
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2018/05/07(月) 09:34:19.80ID:N7jykqm0d
>>460
ありがとうございます。高橋幸宏のつもりで頑張ります(そうじゃない)
0462Virtual Insanity(4) (茸)
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2018/05/07(月) 10:03:10.03ID:N7jykqm0d
「今日牛角で偶然理佐に会ったんだ」
焼肉くさいシャツを脱ぎながら
梨加に言った。
僕と梨加は大学に入ってからすぐ
同棲を始めた。
「へぇ。理佐ちゃんかあ。」
梨加はアオコを手のひらで触りながら
感慨深げに言った。
「梨加によろしくって。」
「そうなんだ。」
嬉しそうにアオコを抱きしめる。

僕は明かりを消してベットに潜ると先に横たわっていた梨加に抱き着いた。
梨加は「どうしたの?」と僕の腕を
撫でながら言った。
僕は何も言わずずっと梨加を抱きしめていた。
「いい匂い。」
梨加の髪に鼻を寄せる。
「恥ずかしい。」
小声で呟いた。
「なんか色々思い出しちゃった。思えばあの時梨加が居てくれなかったら」
「うん。」
ただ黙って僕の言葉を聞く梨加。
僕は追憶に浸った。
0463名無しって、書けない?(茸)
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2018/05/07(月) 10:05:56.73ID:N7jykqm0d
Love tripという曲がAKB48にあるんですが書きながらふとそれを流すとぴったりハマりました。なのでvirtual insanityからLove tripに改題しようかなんて
0464名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/07(月) 12:56:52.81ID:v04z+/vHK
>>463
どうも、細野です(←乗ってみた)

読者の方が混乱しないような配慮がちょっとあれば改題は全く問題ないと自分は思います、とマジレス

LOVE TRIPはTVドラマの主題歌として作られた曲なので、余計に物語とかに親和性高いんですかね

個人的にはこの曲の披露を見るたびに
センターのあの人の歌い出しが微妙に音が外れてるのか
いや外れてないのか
いやいややっぱりちょっと外れてないか
でもひょっとしたらもともとこの微妙な音階で作曲された難曲なのか
といろいろ考えさせられる曲です
というスレチ(笑)
0465名無しって、書けない?(catv?)
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2018/05/07(月) 14:27:57.16ID:3l1KcXaf0
>>464
あの人って歌が上手いのか下手なのか聞く度に考えるんですよね。でもこの曲の場合は青春がメインテーマなので多少下手でも青春ぽさがましていいんじゃないでしょうか。
と高橋幸宏的に思います(笑)
0466名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/07(月) 14:29:45.57ID:rZF8iZdja
なにを隠そう俺の書いてた「時をかける理佐ちゃん」はLOVE TRIPが主題歌だったドラマなんですよね
0467茜空(千葉県)
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2018/05/08(火) 00:10:49.70ID:dMFuZnpy0
軍曹の眼(まなこ)は青い海が広がっていた。
僕は横でそれを見ながらポケットを探る。
こういう時に手際のいい奴に僕は
なりたい。しかしそう上手くは行かない。
「はい。」
指先が白く光り出した頃にハンカチを
差し出す。
僕らがいま歩いているのは
住宅地の広がる狭い道。
ここを5分位歩くと、大通りに来る。
軍曹はその大通りに出て信号が青に
変わるまでハンカチで目を覆っていた。
僕はただそれを見ている事しか出来ない。
肩は震え、何時もは男の僕よりも
幾らか頼りになる黒いブレザーの背中も
いまは少女のようにか細く見える。
「Denny’sに寄ってく?」
ハンカチで目を覆う女子高校生と
それをおどおどと見詰める男子高校生。
いますれ違った
葱の飛び出た買い物袋を持った
中年女性はきっと僕らが恋人同士だと
思っただろう。
軍曹は何も言わず頷いた。
冬を告げる黄昏時の風は冷たい。
頬を切るように通り抜ける。
彼方では赤く燃え焦がるような空に
埋められている。
0468茜空(千葉県)
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2018/05/08(火) 00:13:09.77ID:dMFuZnpy0
暖房の効いた空気が体を包み込む。
4人がけのボックスシートは
いつもより広く感じる。
軍曹はハンカチをポケットにしまった。
「なんか...ごめん。」
すっかり脆弱な女の子になった
軍曹は小さく言った。
「いや、別に」
僕はメニューを見渡して通りすがりの
恋人たちを思った。

「んー。美味しい。」
軍曹は細い銀のスプーンでクリームを掻き出して言う。
最初は太る。とか夕食が。とか
心配してドリンクバーだけを頼んでいたが僕がチョコレートサンデーを食べているのを見て、軍曹は我慢しきれず
チョコレートサンデー。の隣にある
ストロベリークリームパフェなるものを頼んだ。
期間限定!とか栃木県産とちおとめ使用に惹かれたらしい。
ガラスの器とスプーンが嬉しそうに
音楽を奏でる。
さっさとストロベリークリームパフェを食べ終えた軍曹はまだ半分残っている
0469茜空(千葉県)
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2018/05/08(火) 00:14:00.90ID:dMFuZnpy0
僕のチョコレートサンデーを
じっと見つめた。
「食べる?」
僕はサンデーの器を差し出して聞く。
「良いの。」
軍曹は先程の表情とはうってかわって
ガラスの破片のようにキラキラとした
笑顔を僕に向けた。

数分後。軍曹の猛攻によりパフェは
無くなってしまった。
僕はカラになった容器を前に、ただ
沈黙するしかなかった。

午後六時。僕らは店を出た。
歩いてすぐの通りにある信号を待つ間
軍曹は「ハンカチ明日返すから。」
とハンカチをひらひらさせて笑った。
「わかった。」
「じゃあね。」
僕らはその通りで別れた。
僕は右に行き、軍曹は左に行く。
そしてしばらく歩いてからふと
空を見た。
そこには燃えるような茜空が広がっていた。
しばらく僕はそれに見蕩れていた。
0470名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/08(火) 12:30:50.53ID:bu1xqInEK
>>469
メニューやフェアの紹介だけじゃなくて、こういうストーリー性を持ったファミレスのCMがもっとあってもいいのになあと強く感じてしまいました
絶対いいと思うんだけど

大阪府先生のあの名作シリーズのイメージも彷彿とさせる爽やかさが好きです

…ところで話変わって
昔紹介したことのある妄想作家田島芽瑠先生の連載が始まるらしいのでご紹介
http://www.shosetsu-maru.com/node/469
小説じゃなくて書評ですけどね
0471hidamari(24-1) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/08(火) 17:21:21.39ID:dMFuZnpy0
発売されたばかりの推理小説を
読み終えた織田奈那はカウンターの
デスクへと乱暴にその推理小説を置く(それが乱暴な造作だと本人は考えては居ないらしい)。
ここは放課後の図書室。
自習をするものが数人と、おしゃべりをする数人いる。僕らは図書委員で、
今日は当番の週だった。
織田奈那もまた図書委員で伸びをしたあとで最近ゆいぽんがなにかに悩んでいる様だと僕に告げた。僕はたじろいで
「何かって...ゆいぽんっていつも何かしらに迷ってるような表情してない?」と言った。すると、「違う違う。微妙に違うの。」
0472hidamari(24-2) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/08(火) 17:22:13.12ID:dMFuZnpy0
織田奈那は僕に顔を近づけ、声高に反論した。
僕はその勢いに気圧され、「あっそうなんだ。」としか言えなかった。
「聞いてみたの?」
「聞けるわけないでしょ。しかも聞いても言ってくれるわけないでしょ。」
織田奈那はブラインドがかかった図書室の窓を見た。空はブラッドオレンジの果肉を垂らしたみたいに紅く、その下で部活の生徒が走り回っていた。
織田奈那は考え事をしているようで何も口にしなかった、ただその目の先にはサッカー部の生徒とブレザーを着てスカートをおった生徒が親しげに何かを話している姿を捉えていた。
「もしかして...好きな人でもいるのかな。」何故か淋しそうにそう呟いた。
「へぇ。」僕は微かにそう返す。
そんなとき扉が開いた。
僕らは息を飲んだ。
扉を開けたその生徒は茶色のポニーテールに八重歯を覗かせ、泣きそうな目をしていた。
「ゆいぽん...」僕と織田奈那はつぶやく。
ゆいぽんは不思議そうな顔をしてから僕らに「なに?」と訊いた。
0473hidamari(25) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/08(火) 20:28:01.84ID:dMFuZnpy0
「ちょうどゆいぽんの話してたの」
図書室には似合わないんじゃないかって位の興奮した声でオダナナは言う。
私は汗のついた手を後ろに隠して
「そろそろ終わりでしょ?」とオダナナとあの人に言った。二人は顔を見合わせた。
「まぁ、ゆいぽんが言うなら終でいっか。」オダナナはそう言って立ち上がった。あの人もそんなオダナナを見ながら、少し恥ずかしそうにはにかんだ。
それを見ていたらまた胸がとん。と音を立て拍動した。

「友情という名前のシンドローム」と歌ったのはなんていうグループだったっけ。私の好きな歌だ。しかし、最近はその曲を意識的に遠ざけてしまう。
そんな曲を歌うグループを思い出す。たしかピタゴラスイッチみたいな名前だった。
だけどなんか違う気がする。でもまぁいいか。
そんなことに思いを巡らしながら、自転車を取りにゆくオダナナの背中を見る。オダナナは男性ホルモンが人より多いのではないかと幾度も思った。
0474hidamari(26) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/08(火) 20:29:34.86ID:dMFuZnpy0
「今なんか悩みでもあるの?」
私はおそるおそる由依に聞く。
由依は黙ってうなづき、遠くの夕空を見た。そして暫く沈黙した。自転車の車輪はカラカラと空虚に音を立てて回る。
年季の入ったハンドルを握る私の指先はいつの間にか力んで白くなっていた。なぜか、いつもよりハンドルは重みをましていた。

先程まで一緒に居た彼は途中の交差点で別れた。遠慮がちに手を降る彼。由依はそれを一瞥してすぐに私の顔をみた。
そのときの顔は今まで私が見たことがない顔だった。
その時なんとなくいまの由依が抱えるものを理解した。だけどなんとなく不安になって訊いてみたのだった。

「まぁ言うわけないか。」静寂に耐えきれなくなって私は笑いながら言う。すると由依は私を悲しそうな瞳で見た。
「ごめん。そんなわけじゃ。」由依はリュックのショルダーバッグをぎゅっと握る。そして瞳からは静かに涙が流れた。
茜空はやがて色が濃くなり、濃紺の夜空へ変わってゆく。私はそれを頭に思い浮かべていた。
0475名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/08(火) 22:00:24.06ID:YUDGx+ona
乙でありますm(__)m
0476名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/08(火) 22:17:41.37ID:bu1xqInEK
>>474
どんどん気になる展開になっていきますね
ゆいぽんの涙には何かぐっとくるものがあります

ただ、物語の最初に出てきた「織田奈那」をマジで「藤田奈那」に空目した自分はもうダメかもわからんね(笑)
0477名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/08(火) 23:55:20.61ID:dMFuZnpy0
Hidamari、だいぶ前に張った伏線がようやく回収できた。
0478hidamari(27) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/09(水) 01:37:43.99ID:6QGYsC4N0
オダナナは黙って、
ポケットティッシュを渡してくれた。
私は掠れるような声で
「ありがとう」と言うと頬に流れたものを拭った。なぜこんな事になったのか。
自分でもよくわからなかった。そして。
なぜかあのときから自分がより虚弱な人間になっているような気がする。
恋とはつまりそんなものらしい。

「ほら。」
コーラのペットボトルをオダナナが
くれた。私が涙を拭っていた間自販機
まで行ってわざわざ...。
オダナナがイケメンだと言われる理由が
わかった気がした。
だけど私はコーラが苦手だ。
そこに気づかずコーラを買うのもまた、
オダナナらしい。
「あのね...」
私はオダナナを見る。
オダナナは少し心配そうな目をしている。
意を決して私はそんなオダナナに言う。
「わたし...」
0479hidamari(28) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/09(水) 01:58:23.38ID:6QGYsC4N0
手元にあるポケットティッシュを
ぎゅっと握って由依はまっすぐ私をみて
言った。
「わたし、好きな人がいる」
風が私の真後ろで通り過ぎる。
台風が近づいているらしい。
気象予報士がテレビで言っていた。
私は「知ってるよー」と笑った。
すると由依は驚いたような顔で
「嘘...」と言ってまた俯いた。
「いや由依、結構わかりやすいって言うか。」
なぜ私がしどろもどろになるのか?
歩きながら余計なことを言わなければ
よかった。なんてことを考えた。

「で、その好きな人は...?」
「あの...いつもオダナナと図書室にいる...」
「ああ。やっぱり。あやつか。」
「わかってたの?」
「うん。なんかささっき別れる時の目でね。なんとなく。」
「そっか...。」
「告白してみればいいじゃん。」
「ずみこにも言われたんだけどね。なかなか今までの関係が崩れるのが怖いの。」
「でもさ。どうせ卒業だよ?崩れるの覚悟で言ったら?その方がいいよ。」
「うん...」
由依はまた逡巡しているようだった。
私はそんな由依としばらくそばにいることにした。
0480hidamari(29) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/09(水) 01:59:58.13ID:6QGYsC4N0
「遅かったね。」
家に帰るといくちゃんがわが物顔で
出迎えてくれた。
「あれ。なんで。」
いくちゃんを指さす。
「あのね。さっきまでお姉さんと一緒にいたんだけど急患で出ていったの。私はお留守番。」
「そうなんだ。」
「これでなんか食べてってさ。」
いくちゃんは樋口一葉を指先でひらひらさせる。
「どっか食べに行こうか。」
「そーだね。」
いくちゃんは椅子に掛けたクリーム色のコートを羽織った。

「どこいこうか。」
いくちゃんの手を握って僕は訊く。
「あそこでいいんじゃない。」
いくちゃんはニコニコしながら今まで言ったことがないかなり高めの焼肉屋を指さした。
0481hidamari(29) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/09(水) 02:01:09.99ID:6QGYsC4N0
僕は咳をしながらいくちゃんに
「行けると思う?」と言った。
いくちゃんは「...だよね。」とため息をついた。
結局のところ、僕達はいつも行っているファミレスに行くことにした。
席に案内されてから、いくちゃんに
「ねぇ、今日いくちゃんの親はいないの。」
「そう。いないの。なんかね、お母さんはピアノの大会でお父さんはアメリカで会議で2人とも来週まで帰ってこないの。」
いくちゃんはメニューをめくりながら
答える。
「今日は...?」
「今日って?」きょとんとした顔で僕を見る。
「僕の家に。」
いくちゃんは頬を膨らませながら
「んー。どうしよっかー。」
と腕を組みながら考えていた。

するとそこに聞きなれた声が響いた。
僕はいくちゃんと顔を見合わせて
その声の方を見る。
そこにいたのはオダナナとゆいぽんだった。
0482hidamari(30-1) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/09(水) 02:02:12.81ID:6QGYsC4N0
「お腹空かない?」
大通りまで歩いた時にオダナナはふと
そんなことを言った。
「そうだね。」
私はお腹を摩ってオダナナを見る。
私たちは近所のファミレスによることにした。
今思えばそれが良くなかった。
私たち以外にもこの時間帯には
何人もお客さんがいた。
もう、午後6時だ。
ちょうど混み始めるころだ。
オダナナは席につくと、すぐに
「あ、家に連絡しとかなきゃ。」
とブレザーのポケットから
iphoneを取り出して恐ろしく早い速度で
フリックしていく。
私がそれに驚いていると、オダナナは
「由依もうちに...いいの?」
と聞いた。
「あ、そうだ。」
すっかり忘れていた。
私もiphoneを取り出して
LINEを開いた。
0483hidamari(30-2) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/09(水) 02:03:05.92ID:6QGYsC4N0
なんでだか知らないけど今日の
オダナナはいつにも増してうるさい。
私はオダナナといるのが段々、
恥ずかしくなってきた。
オダナナにも何回か注意した。
だけど注意してまたすぐ声が大きくなる。
私は周りを見渡した。
すると、そこに、いた。
私たちの席からすこし離れたボックスシートに、いくちゃんとあの人が居た。
私はあの人といくちゃんと目を合わせたまま固まった。
どちらも鳩が豆鉄砲食らったような顔をしている。
オダナナは私が固まっているのをみて、
「ん?」と聞いて目線の先を見る。
「ああ。」オダナナはやってしまった。
という顔をして、私と向こうの席を見ていた。
0484hidamari(31) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 08:07:29.11ID:JCxjq2Jzd
目があった瞬間、急に恥ずかしくなった。
どうしてだろう?私にも分からない。
向かいに座るあいつはゆいぽんたちと目を合わせたまま固まっている。
私もそうだ。
暫く無言の時間が続く。
音楽も喧騒も消えてしまったようだ。
「あ。そっちうつっていい?」
オダナナがグラスを片手に大声で聞く。
私はあいつと顔を見合わせて、
うなづいた。

「偶然!」
オダナナは氷の溶けたコーラが入ったグラスを手に近づく。
ゆいぽんはその後ろですこし恥ずかしそうにしている。
その理由はだいたいわかる。
4人がけの席。
私の隣にオダナナが座り
立ちすくむゆいぽんにオダナナが
あいつの隣を指さして、そっちすわりなよ。と言う。
ゆいぽんはうん。というと、
あいつにすこし頭を下げて
遠慮がちに隣へ座る。
0485hidamari(32-1) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 08:59:20.28ID:JCxjq2Jzd
「もしかして2人付き合ってるとかー?」
おだななは思いっきりニヤニヤしながら
きいた。
僕はいくちゃんを見る。
「そーだよ。」
満面の笑みを浮かべいくちゃんは
笑った。
「え...まじ?」
目を丸くして僕とおだななは言う。
「いやなんであんたが驚くの」
おだななは怪訝そうに言う。
「いや。あのまさか言うとは」
「言っちゃダメなの?」
いくちゃんは頬を膨らましそっぽをむいた。
「あ、いや。」
「そうなんだ。」
0486hidamari(32-2) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 09:00:36.71ID:JCxjq2Jzd
由依は少し淋しそうな顔をした。
僕はその理由を知りたくて少し咳をしながら由依に訊いた。
「どうしたの。なんか悲しそうな顔をしてるけど。」
「なんでもないの。」
すると由依は突然立ち上がって
「なんか体調悪いみたいだから先帰るね。」と言いおだななを置いて帰ってしまった。
「え。ゆいぽん嘘でしょ。」
いくちゃんの横に座るおだななは
慌てて立ち上がって由依を追いかける。
いくちゃんも由依を追いかける。
僕は1人になった。
0487hidamari(33) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 09:02:25.18ID:JCxjq2Jzd
ベルが忙しなく2回揺れている。
頬にガソリン臭い風が切って駆ける。
「由依。」
不意におだななが私の手を掴んだ。
「ごめん。」
おだななに背を向けている。
私は今おだななの方を向いたら泣いてしまうだろう。
「ごめん。」
おだななの手を振り払って私は家までの道を歩き出す。
乾いた濃紺のブレザーの袖は濡れてゆく。
真横の県道を走る車たちは
私を無視してどこかへ走り去る。
おだななの気配はしない。
きっとあのファミレスに戻ったのだろう。
気がつけば嗚咽していた。
如何して。理由はわかっていた。
だけど、いまはなにも考えたくない。
0488hidamari(34-1) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 09:03:57.07ID:JCxjq2Jzd
「なんか風邪っぽいみたい。」
おだななは戻ってきて何時になく
深刻そうな顔で告げた。
「大丈夫かな。」
氷の溶けて、薄くなったコーラを飲んでいくちゃんは言う。
僕はただ相槌をうって空になった席を
見た。

「あのね。」
おだななはそう言いかけて口を噤んだ。
「いややっぱやめとこ。」
おだななは濡れたグラスを持ち上げた。
「なんか気になる。」
そう言われたら俄然気になるのが人間。
いくちゃんは身を乗り出す。
「いやー。あー。」
おだななは空をみる。
0489hidamari(34-2) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 09:05:01.89ID:JCxjq2Jzd
「んー。まぁいっか。あのね。」
おだななは僕といくちゃんを交互にみる。
「あんま言わないでよ。」
前置きするおだななの顔を何時になく真剣だった。
「...うん。」
僕といくちゃんの返事がシンクロする。
「実はさ。好きなんだよね。ゆいぽん。」
そう言いながらおだななは僕を見る。
「僕?」
おそらく僕は相当間抜けな顔をしている。
「えっ、好きって。」
いくちゃんはおだななの顔をじっと見る。
「なんでそれを言う?」
僕はおだななを見る。
「だから止めとこうかと」
おだななは模様の刻み込まれたテーブルを睨む。
「えーっとゆいぽんが好きってこと?」
いくちゃんは僕を指さす。
「そういうこと。」
おだななは頷く。
「それ言っちゃダメだと思う。」
いくちゃんは少し顔を顰める。
「...だよね。」
おだななは申し訳なさそうな顔をした。
なぜだか僕は胸が締め付けられた。
0490hidamari(35) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 09:06:45.53ID:JCxjq2Jzd
家までの道。僕といくちゃんは
なんとなく手をつなぐ。
それは何回となく、していたこと。
しかし今回は違う。
いくちゃんの手の力がいつもより強い。
首筋には汗が垂れる
そしていくちゃんは何も言わない。
「……なんか驚いたね。」
僕はぽつりと呟いた。
「そういえば泣いてた。」
いくちゃんはぽつりと呟く。
「おだななが追いかけてるの後ろから見てたけどドア開けた瞬間袖で目を覆ってたから。」
「そうなんだ。」
「でも私は離さないから。」
いくちゃんはまた強く手を握る。
でも。の理由はわからないが
僕はいくちゃんの手を黙って握り返す。
0491hidamari(36) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 09:08:14.80ID:JCxjq2Jzd
ここ数日咳が止まらない。
授業中も忙しなく咳が出る。
おかげで僕は咳だけに疲労しきってしまった。
隣のいくちゃんは僕をじっと見て
「大丈夫?」
と微かに言う。
「うん。」
僕は前の席を見る。
あれ以来話していない。
僕もいくちゃんもただ何となく。

家に帰っても咳は止まらなかった。
姉といくちゃんは「大丈夫?」
とダイニングのテーブルに顔を臥す
僕に声をかける。
いくちゃんは心配だと理由をつけて
僕の家に上がり込んだ。
「うん。」
いくちゃんの甘い髪の香りと
セーターの膨らみ。
胸は圧迫されるように痛んだ。
「こら、どこみてんの。」
いくちゃんは僕の頭を叩く。
その瞬間僕の視界は暗転した。
0492名無しって、書けない?(catv?)
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2018/05/09(水) 10:35:17.42ID:b201HQoXH
ようやく姉がなぜ病院に働いているのかの伏線?みたいなのが回収できた…
0493Virtual Insanity(5) (邪馬台国)
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2018/05/09(水) 10:40:31.49ID:b201HQoXH
「ごめん。」
理佐は頭を下げた。
夕日に染まる放課後の教室。
僕が理佐に告白した日だ。
「やっぱりそうか。」
まったく予想ができなかったわけじゃなかった。
でも僕は少なからずショックだった。
「ごめん。」
僕の気持ちが顔に出ていたのだろう。
理佐はまた謝った。
「いや...。」
「帰ろうか。」
理佐は僕を見て言った。

「もしかしてあいつが好きなの?」
理佐は沈黙した。それが答えだった。
「うん。」
理佐の頬は夕焼けに赤く染まる。
どこかで列車が通過する音が聞こえる。
「一緒に居るって約束したから。」
小さい頃だけどね。と理佐は付け足した。
「そうなんだ。」
風が強い秋の夕暮れ。僕の心も風に攫われれば良いと思った。
0494Virtual Insanity(6) (茸)
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2018/05/09(水) 12:24:52.59ID:ZCZY+17Kd
あれから僕は理佐にどんな顔で話しかければ良いのか解らなくなって
話しかけることをやめてしまった。
彼は理佐にべったりで僕が来ないことを
全く気にしてない様で、理佐も理佐で
時折僕に流れる如く目線をやる以外には
何も無くなった。
それが余計僕を孤独にさせた。
矢張り告白なんてするんじゃなかった。


僕は図書委員会に所属しており、月に一度図書室で当番をしなければならなかった。
この図書当番(そう呼んでいた)だって
先月までは理佐と彼が一緒にいた。
大抵彼がはしゃいでいると理佐が
「騒いでんじゃねーよ。」とか
「仕事の邪魔してんじゃねーよ。」
ファッション雑誌片手にそう
ドスの効いた声で注意をするのだ。
僕と梨加はそれをみていつも笑っていた。
0495名無しって、書けない?(茸)
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2018/05/09(水) 12:25:35.22ID:ZCZY+17Kd
誰か書きに来て(><)
0496名無しって、書けない?(邪馬台国)
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2018/05/09(水) 12:59:32.25ID:b201HQoXH
Hidamariの主題歌は個人的に家入レオの春風
0497名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/09(水) 14:56:46.16ID:Qu2ItBnPK
両ストーリーとも気になる展開が続いてますます楽しみです

他の先生方が来なくて寂しいのもわかりますけど(笑)書けるときには遠慮せずにわーっと書いちゃったほうがよいような気もします
逆に何か筆が進まなくなる時期ってのも多分きっと来ますからね
今のうちだと思って(笑)

ていうか、そろそろ字数制限もかなり始まってるんでしょうか?
次スレの要不要と、立てる時期を考える季節になってきたのかな?
0498名無しって、書けない?(茸)
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2018/05/09(水) 18:01:16.83ID:ZCZY+17Kd
>>497
文字数の制限がかかってきたので立てても良いかなとは思いつつもいまのスレの状況を、考えて僕はしばらく様子見が良いかなと
0499名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/09(水) 18:08:11.09ID:UAiJWl39a
>>495
めっちゃ投稿乙であります

話ごとに語り手が変わるスタイルはスリリングを掻き立てますなぁ


ちょっと仕事関係がややこしいことになってしまいまして自分のスレが精一杯で申し訳ないっすm(__)m
0500名無しって、書けない?(茸)
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2018/05/09(水) 19:58:06.41ID:ZCZY+17Kd
>>499
お仕事お疲れ様です。
0501hidamari(37) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 19:59:51.35ID:ZCZY+17Kd
あいつは顔を伏せながらも私の胸を
覗き見た。
だから「どこみてんの。」と頭を叩いた。
するとあいつは黙ってテーブルに額を打ち付けて沈黙した。
「おーい。こらー。」
私は肩を揺さぶる。
あいつは動かない。
「どーしたん?」
洗濯物をカゴいっぱいに持ちながら
お姉さんは私をみた。
そのあとであいつに目を見て、あいつの名前を呼ぶ。
「あかん。救急車、」
お姉さんは絶叫した。
私は慌ててiPhoneを取り出した。
0502hidamari(38) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/09(水) 20:00:52.67ID:ZCZY+17Kd
救急車は五分位で到着した。
青い服を着た救急隊が上がり込む。
私はそれを黙って見ていることしかできない。
お姉さんは救急隊に何かをはなしていた。
救急隊の人は相槌をうって
横に置いた緑の担架にあいつを載せる。
お姉さんは担架に付き添って外へ出る。
「あんたも来るか。」
お姉さんは不意に振り向いて言う。
私はうなづいて小走りに玄関で靴をはく。
0503名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/09(水) 22:31:07.40ID:6QGYsC4N0
なぜか文中にスマートフォンとかスマホとか書くよりiPhoneって書く方が好きなんだよな。
0504名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/10(木) 00:03:40.24ID:CichGvImK
>>503
そういうのって割と大事ですよね
やっぱり緑の中を走り抜けていくのは真っ赤なポルシェに限りますしね
0505(39-1) ◆pZLaUoYPXc (上総・下総・安房國)
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2018/05/10(木) 20:15:45.29ID:lh5vKS7h0
救急車のなかでバイタルを救急隊員に告げながら私は酸素マスクをつけた弟の
青白い顔から目が離せない。
「たぶん...心臓系統の病気やないかと」
救急隊員に告げる。
バイタルは低空飛行を続けている。
社内でも聞こえるサイレンが私の耳の奥で響いた。
10分後私が働く大学病院へ救急車は
入ってゆく。
0506hidamari(39-2) ◆pZLaUoYPXc (千葉県)
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2018/05/10(木) 20:20:36.63ID:lh5vKS7h0
担架の走る音。白く濁る床。
話しかける救急隊員の声。
効きすぎる暖房。
目に明く乳白色。
救急隊員から担架を引き受けたのは
茜ちゃんと大島さんだった。
私はその2人をみた瞬間泣きそうになった。
「えっ弟くん?」
茜ちゃんは驚き、
「あんたが泣いてどうする。」
と大島さんは怒った。
担架の後ろでいくちゃんは心もとなく立ち尽くす。
「もういいから。」
大島さんに厄介払いされ受付のベンチに戻る。
私はいくちゃんを探す。
いくちゃんは 隅のベンチで泣いていた。
子供のように泣きじゃくっていた。
0507!omikuji hidamari(40)(千葉県)
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2018/05/10(木) 20:24:11.98ID:lh5vKS7h0
「いくちゃんもあやつも休みって珍しいね。」
おだななは私に言った。
朝の教室はいつものようにざわついていた。私は入道雲から零れる青空を眺めた。
「そうだね。」
チャイムが鳴り生徒は慌ただしく席につくが担任がなかなか来ない。
いつもならチャイムと同時にくるのだが。
担任は結局朝のHRも、来ずざわめく中
一時間目は始まった。

「いや、申し訳ないです」
一時間目は担任の授業だった。
担任は結局一時間目の終わりごろにきて開口一番そう謝るが、申し訳ないもなにも授業が潰れてこっちはお礼を言いたいくらいだった。
「じつはーが入院しました。」
ざわめきのなか担任がいう。
私は名前が聞き取れず廊下側の端に
座るおだななを見た。
おだななの顔は今までにない程深刻そうだった。
そのわけがわかったのはクラスメートが入院した人の名前を口々に反復した為だった。
私は、何も考えられなくなった。
0508名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/05/11(金) 04:10:35.48ID:zD7bmka9a
僕君が心配!?

話数が凄い数字になってきてるw
0509名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/11(金) 10:27:20.74ID:oczYDNr70
>>508
結末は決めているのにそこまでたどり着かずどんどん伸びています
0510名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/11(金) 21:09:29.59ID:oczYDNr70
ちなみにhidamariの主題歌は
Mr.Childrenの「ハル」です。
SENSEに収録されています。
サブスクリプションと配信が解禁されましたので御一読の際は是非に(どうでもいい)
0511名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/05/11(金) 23:19:30.51ID:qDsA0bYPa
話が長くなる時って生き物のように途中から自分の手を離れていきますよね

俺なんかはそれが楽しくて出たとこ任せで書いてるんですけど
それを自己満足で終わらないで読んでくれてる人も楽しめる作品に仕上げる人がプロの作家さんなんでしょうね

物書きでご飯食べてる人の才能は凄いですよね
0512名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/11(金) 23:25:06.04ID:oczYDNr70
>>511
たしかにそうですね。
勝手に擬態して勝手に結末を作り替えてしまいますね。
0513hidamari(41) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
垢版 |
2018/05/11(金) 23:28:47.35ID:oczYDNr70
「いまからそちらに向かいます。」
弟の担任は電話口で言った。
「あ・・・どう」
電話は一方的に切れた。
来てほしいとも来て欲しくないとも返事はしていなかった。
そして来ても良いが生憎弟はまだ意識が戻らない。
昨夜。いくちゃんを帰したあと受付のベンチで眠ってしまった。そして朝の七時に目が覚めると毛布がかけられていた。
慌ててオフィスに行くと
上司の藤木直人いや高杉が
「お前は当分休みにしてもらった。いまの精神状態でオペをして医療ミスでもされちゃ困る。そしてなにより今は弟のそばにいろ。」
「でも人が足りて...」
「お前一人いなくても病院は困らない。」
そう言って出ていった。
すこし傷ついた。
0514hidamari(42-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 02:22:55.79ID:LhdDA+FR0
柔らかい感触がいつもそこにあった。
生まれた時も、そして、今も。
僕の視界は白になる。
ここはどこだ。
僕はベットに寝かされていた。そして。
やわらかい感触に包まれた右手を見た。
そこには茶髪の女性が僕の手を握ったまま寝ていた。
「...姉ちゃん。」
僕は掠れた声で言う。
「...ん。」
焦点の定まらない姉の目はひどく色っぽかった。
「あ、目が覚めた」
姉は満面の笑を浮かべ僕を抱きしめた。
「苦しい。」
そう言おうかと思ったが止めた。
0515hidamari(42-2) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 02:24:10.56ID:LhdDA+FR0
「あんた一週間も寝てたんやで。」
姉は椅子に座り直して言った。
「そうなんだ。」
僕は窓の外をみる。
と、そこにノックの音がして
藤木直人そっくりの医師が入ってきた。
「あ、高杉先生」
姉は立ち上がる。
「目が覚めたか。よかった。」
爽やかな笑顔を僕に向けたあとで深刻な顔つきになった。
「いまから君の体に起こったことについて説明しよう。」
そう言って空いたベットの隅から
(ここには僕を含め6つのベットがあったがしかしベットは僕しかつかっていなかった)
椅子をとりよせて姉の向かい側に座った。
「単刀直入に言うと君の体を蝕んでいる病は狭心症だ。」と言った。
「...狭心症?」
姉は驚いたように呟いた。
0516hidamari(43) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 02:25:09.95ID:LhdDA+FR0
「確か君の話では咳が止まらず、胸の痛みがあったといったね。」
高杉は私の方をみた。
私は黙って頷く。
「それは典型的な狭心症の症状だ。」
まさか本当に心臓系統の病だとは。
弟の方を見て
「とりあえず今後は投薬治療を行う。そしてなにより言っておかなきゃいけないのは次、君は不安定型狭心症だから、また、いつ酷い発作がおきるかわからない。」
そして私の方を見て
「だから君かほかのひとか、当分は常に誰かが彼のそばにいる必要がある。」
と言った。
「わかりました。」そう返した。

「だが君も毎日ここにいるわけには行かないだろう。だから……まぁそこは宜しくたのむ。」
では、お大事に。そういって高杉は出ていった。
0517hidamari(44) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 02:26:42.11ID:LhdDA+FR0
「やっほー」
黒のブレザーが踊る。スカートはひらひらと嬉しそうに舞う。
いくちゃんが来たのは目覚めた日の翌日、昼過ぎての事だった。
「心配したよ。」
椅子に座ってからさみしそうに呟く。
「いくちゃんは大丈夫なの今日」
「うん。だけどまたすぐに行かなきゃ。」
大学の入試に向けて、いくちゃんはいつも以上に忙しくなるだろう。
姉は何か買ってくるといったきり戻ってこない。どうしたのだろうか。
「そういえばゆいぽんが来るっていってたよ。」
「いつ?」
「うーんわかんない。」
手をぱたぱたさせた。
ふいに扉の外が騒がしくなる。姉と肩までの黒い艶やかな髪の女性が入ってくる。
そしてその女性は恐ろしく大人びた表情をしていた。
「あ、いくちゃんおった。」
いくちゃんを小さく指さして姉は言う。
「可愛いですねー」
その女性はいくちゃんに言う。
その声は低い。
「平手友梨奈です。」
ぺこりと頭を下げた。
0518hidamari(45) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 02:30:35.88ID:LhdDA+FR0
「え。てちだー」
いくちゃんの目は半端じゃないくらい耀いている。
「え、てっ、て?」
僕は困惑する。てちって誰?
でちと、呼ばれた女性は恥ずかしそうにまたぺこりと頭を下げた。
「てち知らないの。」
いくちゃんは驚愕の表情を浮かべる。
「いや、あー、まぁ。」
「この子そーゆーのに疎いねん。」
姉はため息をついて言う。
「そうなんですね」
どこか緊張した顔をしている。
「平手ちゃんはまだ時間あるやろ?」
姉は椅子を薦める。
「なんでお姉さんとてちが」
いくちゃんは首を傾げる。
「まぁ、話せば長くなるんやけどな。」
話す気満々だ。
0519名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/05/12(土) 12:02:24.01ID:ZN8iKslPK
てちまで出てきて結末がさらに想像できなくなった(笑)

今更ですけど生ちゃんにしてもゆいぽんにしてもやっぱり配役が絶妙だなあと改めて感じました
0520名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/12(土) 12:29:47.07ID:LhdDA+FR0
>>519
ありがとうございます
嬉しいです
配役は毎回悩みどころです
0521名無しって、書けない?(庭)
垢版 |
2018/05/12(土) 12:39:48.58ID:4vRqZZ6Ma
さりげなくお姉さん役のさゆりんごが嬉しい俺

あの騒動以来叩かれ過ぎて可哀想なんですよね・・・
0522名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/12(土) 14:03:21.78ID:LhdDA+FR0
>>521
そうですね...
さゆりんごが姉というのはあくまで理想ですw
0523hidamari(46) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
垢版 |
2018/05/12(土) 14:21:01.52ID:LhdDA+FR0
「そういえばいま時間ある?」
朝の9時。彼女は寝ているだろうか。
そんなふうに考えながらLINEを送った。
「ありますよー。」
数分後返信がきた。
孤独な眼をした彼女と出会ったのは半年ほどまえのことだ。
横浜のデパートで倒れて運ばれてきた。
病はただの貧血だったが過労気味でもあったので更に1週間入院してもらった。
「うちの弟が入院してな。」
スターバックスの中。彼女は黒いジャケットにジーンズといった出で立ちで来た。
「大変ですね。」
「うん、でな。てちがしばらく時間があるって言うたやん。その弟の居る病室に居ててほしいねん。」
「私がですか?」
目を丸くして彼女は言う。
「うん。」
たぶん私は変なことを頼んでいるだろう。
「私的には全然OKですけど」
カプチーノを飲みながら彼女は答えた。
0524hidamari(47) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
垢版 |
2018/05/12(土) 14:22:54.64ID:LhdDA+FR0
「そんな理由があってここにおんねん。」
「怨念?」
「ちゃう。しかもそれ活字じゃないとわからへんやろ」
姉といくちゃんはおかしな会話をしている。それを横目に平手の方も気になりだす。
姉は説明が恐ろしく下手だ。
だからいつも頭のなかで整理するのに苦労する。
つまりは姉の務めるここの病院に運ばれてきたのが平手で、そこで平手と姉は仲良くなったらしい。
そして平手にはなぜか時間があり、姉がそれを知って、時間があるならここに来てくれと言ったらしい。
「まぁ、そういうことや。」
自信満々に姉は言う。
0525hidamari(48) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
垢版 |
2018/05/12(土) 14:25:59.78ID:LhdDA+FR0
「ところでいくちゃんは帰らなくていいの?」
いくちゃんにたずねると「あっ、やばい。」そういって「また来る」と言い残し慌てて出ていった。
部屋には姉と平手と僕。
姉が「なぁ、ところで平手ちゃんは体大丈夫?」
平手は「はい、なんとか。」
笑を浮かべて答える。
「あんまり無理しないでな。」
姉はなぜか先輩風を吹かせて言う。
「はい。」
平手は椅子に座り直して返事をする。

「ところで映画の撮影は順調なん?」
「はい。」
「映画?」僕は姉の顔をみる。
「うん。じつは平手ちゃん今度映画でんねん。」
「どんな映画で?」
「うーん。女子高生が作家になって...」
「ふーん。」
「あんたそんな興味無いやろ。」
「いや別にそんな」
平手は頬をふくらませた。
少女らしい。そう思った。
0527名無しって、書けない?(大阪府)
垢版 |
2018/05/12(土) 16:56:58.36ID:DHpheRFk0
>>526
久しぶりにまともなスレを見た気がします
頑張って下さーい
0528名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/12(土) 17:00:48.94ID:LhdDA+FR0
>>527
ありがとうございます
大阪府さんもよろしければぜひ
0529hidamari(49) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
垢版 |
2018/05/12(土) 20:11:04.67ID:LhdDA+FR0
姉と平手の話に耳を傾けながらいつの間にか眠ってしまったらしい。
目を開けると窓の奥黄昏が目にしみる。
「あ、さゆりさん買い物があるみたいで帰りました。」
iphoneから目を離して平手は言うた。
「そういえばあの子めっちゃ可愛い。」
「あの子?いくちゃん?」
「そう!」
「たしかにね」
近くにいるとあまり意識はしないが。
たしかにいくちゃんは「可愛い」と言われることが多い。
「二人はどんな関係なんですか?」
平手は身を乗り出して聴く。
僕は躊躇って俯いた。
「・・・もしかして付き合ってたり」
平手は恐る恐る訊く。
僕は黙ってうなづいた。
平手は無邪気にはしゃいだ。
0530hidamari(50-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
垢版 |
2018/05/12(土) 20:13:52.90ID:LhdDA+FR0
「おはよー」
病室のドアが開く。
そこには由依がいた。
「おぉ。」
手をあげる。
「大丈夫?」
大人びた由依の声が近くに聞こえる。
「ああ。ところで今日は?」
「ふふ。サボっちゃった。」
由依の八重歯が口腔の中に覗く。
「いいの?」
「大丈夫。」
「どれくらい入院するの?」
「うーん1ヶ月くらいって言われた。」
「長いね」
由依は病院の窓から見える花の散った
桜の老木を見つめた。
0531hidamari(50-2) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
垢版 |
2018/05/12(土) 20:14:59.78ID:LhdDA+FR0
「あのね。実は...」
枝が静かに揺れる。僕はその瞬間が僕はとても好きだ。
「...好きだったの君が。いや。好きなの君が。」
由依の手は僅かに震える。
「...そう、なんだ。」
二の句が告げず僕は黙り込む。
「ごめんね。でも言わなきゃって。」
「うん...ありがとう。でも今は」
「わかってる。」
「そういえばここにいると時間が長く感じる。」
「...ふうん。」
「まぁ健康な証なんだけど。」
その時。また扉が開いた。
0532hidamari(51-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 20:16:08.24ID:LhdDA+FR0
「えー小林は風邪で休み」
朝のSHRの時担任は言った。
ざわめきの中に一瞬だけ過ぎたその言葉。
由依は絶対風邪じゃない。
なぜなら昨日の夜中までLINEをしていたから。
風邪を引いてるなら深夜2時まで普通は。

由依はよく欠席する。
その理由は体調不良の他に「ただなんとなく」や「流れる雲を窓の外からずっと見ていたいから」など多岐に渡る。
今日はどんな理由だろう。
頭をめぐらしてすぐにわかった。
病院に居るんだ。
そういえば昨日、いくちゃんに聞いていた。
0533hidamari(51-2) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 20:18:55.64ID:LhdDA+FR0
いくちゃんは少し間を置いて
その病院の名前を告げていた。
私も傍で聞いていた。
そこに居るのだろう。
「体調不良で早退って言っといて」
隣に居る理佐に言う。
理佐は驚いて
「おだなな大丈夫?」
と言う。私は鞄を手に取り教室の
扉を開けたあと振り向いて
「大丈夫。」と言って出た。
「サボろうとしてんじゃねーよ。」
後ろからそんな尖る声が聞こえた。
0534hidamari(52) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 20:20:20.68ID:LhdDA+FR0
放課後。
病室の扉を開こうと銀の把手を握る。
すると中から声がする。
「...お願い。」
その声の主は由依だろう。
「由依どうしたのー。」
私は扉を開き室中を見る。
そこでは。
ブレザー姿の由依があいつの唇に
キスをしていた。
私は呆然とそれを見ていた。
そして踵を返して出ていこうとした。
「待って。」
あいつの声が追いかける。
0535hidamari(53-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 20:23:51.42ID:LhdDA+FR0
結局、昼を挟んでずっとおだななと由依と話していた。
けれど午後3時を過ぎて不意におだななが
「バイト行かなきゃ。」
そう言って出ていった。
ふいに訪れる無音の空間。
「ねぇ、キスしていい?」
由依は髪を解きながら言った。
「はぁ?」
僕はしばらくその言葉の意味が受け止めきれなくて困った。
「お願い。そしたら君のこと忘れることができるから。」
由依の唇は妖しく光った。
由依は茶色の髪を耳にかけ僕に近づく。
0536hidamari(53-2) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 20:24:46.48ID:LhdDA+FR0
柔らかくそして生々しさを孕んだ唇が重なる。
そしてその刹那いくちゃんが部屋に入ってきた。
「どーしたの?」
そんな無邪気な声だった。
由依の髪の隙間からいくちゃんの呆然とする顔が伺えた。
僕は慌てて「待って」
そう言いながらベットから出ていくちゃんの背中を追いかけようと立ち上がる。
そしてその横には由依が曇った顔で
佇。
僕はそんな由依を睨み付けて
舌打ちをするといくちゃんを追いかけた。
0537hidamari(54) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 20:26:20.16ID:LhdDA+FR0
なんでこんなことを口にしたのかはわからない。私の、中の形容しがたい
衝動が全てだった。
私は髪からゴムをとる。
髪が踊るように広がる。
そして、あの人の渇いた唇に
潤いを与えるかのようにゆっくりと
唇を重ねた。
その、瞬間背後で気配を感じた。
唇を離して。
後ろを振り向く。
背中に汗が伝ってゆく。
あの人は「待って」と言いベットを
出てパジャマのまま、点滴の掛かった
銀を、掴みながら開け放たれた
ドアをみた。
そしてわたしの方を、みた。
その目の奥には静かでしかし強い怒りに満ちていた。
その後で渇いた舌打ちが耳朶に当たった。
0538hidamari(55-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 20:27:54.05ID:LhdDA+FR0
「待って」
その声は追いかけてくる。
私は無視して出口を探す。
今は。何も考えたくない。
そして目の前が単色に見えてきた。
金属の走る音。
「話を聞いて。」
私はなおも無視して長いリノリウムの廊下を歩く。
そのうち声は聞こえなくなる。
もう追いかけるのをやめたのか。
歩調を緩める。そしてその、瞬間
重たい音とと金属の悲鳴が聞こえた。
私は慌てて振り向く。
そこでは。
0539hidamari(55-2 ) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/12(土) 20:29:23.10ID:LhdDA+FR0
クリーム色の廊下であいつが首筋から
大量の汗を流し倒れていた。
「ちょっと、ねぇ。」
肩を揺すりながらあいつの声を聞こうとする。
「誰か、誰か。」
悲鳴にも似たその声に足音が重なる。
「どうしたん?」
黒いショートカットで白い看護服に
身を包んだ女の人が近づいた。
名札を見た。そこには西野と書いてあった。
「...発作が。」
西野さんは私に
「いまお医者さん呼んでくるから彼を支えてて。」
そう告げ猛スピードで廊下の奥に
歩く医師に何かを話しかける。
私はただその光景を
重たい彼を手に抱きながら 呆然と
見つめていた。
0540名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/13(日) 02:40:48.65ID:ZEPnsht70
この物語の設計図みたいなメモを書いたのですが、今後またまだ登場人物が増えてきそうです。そして裏?設定としては姉であるさゆりんは外科医で担当は消化器外科という設定です。
じつはその他にも長濱ねるさんが小児科医だったり伊藤純奈さんが麻酔科医だったりという医療もののストーリーに接続するプランもあるのですが、そうなると朝ドラ並みに長くなりそうです。
0541名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/13(日) 19:06:06.44ID:ZZZ1MONgK
>>540
長さは別に問題じゃないと自分は思います
問題はいかに途中で飽きさせないようにするか、ではないかと

そして、その飽きさせない相手のうちで一番大切なのが、書いてる自分です(笑)
0542名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/13(日) 20:18:44.08ID:FIgEesuua
俺の場合は理佐ちゃん一筋だけに浮気してる時は妄想が湧かなくなるのが課題ですね

ちなみに今は昨日の世にものまいやんのOL姿にやられて行ったり来たりで妄想が湧かない状態ですw
0543名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/13(日) 21:46:47.61ID:ZEPnsht70
>>542
そりゃ大変ですね
お大事に……
0544名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/13(日) 21:47:54.68ID:ZEPnsht70
>>541
飽きないために色々倒れたり浮気したりそんなシーンをぶっこんでますw
0545hidamari(56-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/13(日) 21:49:25.68ID:ZEPnsht70
白い余白にどいやさんを書く。
どいやさんはわたしの神様だ。
傍から見れば不気味な妖怪じみた
姿だが、私から見ればそれが
とても愛らしい。
「また書いてる。」
鼻にかかるその声が真横から響く。
「うわっ。」
私は振り向く。
そこには守屋が居た。
正直この人は苦手だ。
「なんか気持ち悪いそのキャラクター」
「どいやさんは私の神様なんです」
私は今年で25になる。
なのに何が良くて余白に書いた変なキャラクターを涙目になって神様だと
弁護しなければならないのか?
「まぁ、いいや。でさ。事務からボールペンとってきて。」
私の方が先輩。
0546hidamari(56-2) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/13(日) 21:51:25.32ID:ZEPnsht70
だが、守屋はいつの間にか
ぶっきらぼうな口調に変貌した。
本当に女は怖い。
いや、私も女だけど。
私は無言でナースステーションを出る。
これ以上話をしたくなかった。
だから丁度いい。
そう思って廊下をゆっくり歩く。
すると「誰か。」
そんな声が遠くで聞こえた。
私は慌ててその声でたどる。
「...誰か。」
制服姿の少女は心もとなく
額から汗の垂れ意識を失っている
男性を抱きしめていた。
傍らには点滴スタンドが倒れていた。
私は医師を探した。
そして廊下の先でドーナツを頬張る
とても外科医には見えないさゆりん
に話しかけた。
「どーしたん?」
さゆりんは呑気に小さいドーナツの表面についた砂糖を手で払った。
「307の患者さんが。」
さゆりんの頬は一気に青白くなる。
0547hidamari(57-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/13(日) 21:53:06.91ID:ZEPnsht70
心臓のバイパス手術が終わったのは
午後二時をすぎた頃だった。
本来はまだ休みの筈だが、
さすがにそうは行かなかった。
幸い弟は同じ病院に居るし...と、
休みを返上して働いている。
手術が終わり、白衣のポケットに入れて老いたミニドーナツを取り出す。
「やっぱり疲れた後には甘いもんやな。」
誰もいない長廊下でつぶやく。
そのドーナツの甘味は私の体に
染み渡ってゆく。
また弟の病室に行こうか。
そんなことを考えていた央、
0548hidamari(57-2) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/13(日) 22:53:06.60ID:ZEPnsht70
看護師のなぁちゃんこと西野ちゃんが
走ってきた。
その走る姿は完全な女の子走で
それがたまらなく可愛い。
「どーしたん?」
ドーナツの砂糖を払いながら
なぁちゃんの声に耳を澄ます。
「307の、患者さんが」
「何」
「廊下で倒れて」
「案内して。すぐに。」
なぁちゃんはびっくりしてまた
廊下を走り出す。
私はそれに続く。
0549hidamari(58-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/13(日) 22:54:35.59ID:ZEPnsht70
あいつを抱き締める私の元に来たのは
お姉さんだった。
「さゆりさん。」
「いくちゃんやない。」
「取り敢えず2人でベットに運んで」
西野さんが頭を持ち
私が太股を抱える。
お姉さんはベットにあいつを横たえた西野さんに
「ニトロペン舌下錠持ってきてあと高杉さん連れてきて」
お姉さんそう告げてポケットを探り、聴診器を取り出しあいつの心の音を聞こうとする。そんな私は横目に立ち尽くす由依を見る。
由依は血の気の無い顔で
震えていた。
私はそんな由依の方に視線を向ける。
「由依のせいだ。」
あいつは目を閉じたまま。
頬には暖かいものが流れる。
「由依のせいだ。」
「ごめん。」
由依は静かにそう告げたあと部屋を走り去った。
高杉先生来ました。
0550hidamari(58-2) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/13(日) 22:56:01.88ID:ZEPnsht70
息を切らして銀のトレーを持った
西野さんが駆け込む。
「発作か。」
高杉先生と呼ばれた男の人は私とお姉さんをみて「君らは、外に出て。いまからすぐにカテーテル手術をやる。」
と告げる。
お姉さんは「でも...」と唇を強く噛む。
「死んでもいいのか!」
高杉先生はお姉さんを怒鳴る。
守屋さんも病室に来る。
私は病室を出た。
あいつは担架に載せられ手術室へ
運ばれていった。
0551名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/14(月) 00:17:17.25ID:8GqqJ0R4a
日曜の夜だというのに乙でありますm(__)m
0552hidamari(59-1) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/14(月) 10:23:27.49ID:1S4yjRk0d
「どうして。」
手術室の前に置かれた緑のソファに座るとお姉さんは私にきいた。
「わたしを追いかけようとして...」
「なんで追いかけようとしたんやろ」
「由依が居て、由依があいつに...キスしてて...」
「...そうか。」
「それで追いかけようとして...」
「わかった。でもないくちゃん。
それがあったからってうちのが
いくちゃんのことを嫌いに
なったわけじゃない。
そんな奴と違うからな。
その話だけを聞くと由依ちゃんが
うちのを好きで...だからそんなことが。
だけどな。
無闇に由依ちゃんを恨んでもあかんで。
仕方の無いことやから。それは。」
「あいつは私のことを」
「大丈夫や。」
0553hidamari(59-2) ◆pZLaUoYPXc (茸)
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2018/05/14(月) 10:24:27.79ID:1S4yjRk0d
「いくちゃんと一緒にいると凄く嬉しそうな顔をしとる。羨ましいくらいや。」
「好きって。もう言えなくなっちゃう。こんな好きなのに、」
制服のスカートは染みになってゆく。
お姉さんはゆっくりうなづく。
「また迷惑かけるかもしれんけど宜しくな。」
「...はい。」
灯はやがて消えた。
0554hidamari(60-1) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/14(月) 21:41:49.80ID:Jc149BeV0
深海魚になる夢を見た。
暗く砂埃を巻き上げ鮮やかな赤の鱗を
見せつけるように遠くを。
やがてその深海は一切の闇に変わり
深海魚だった姿は人間の姿に変わる。
そしてパジャマ姿のまま濡れる服の袖を
捲って(なぜか袖だけ濡れていた)
歩く。
遠く、どこまでも光のない道だ。
そのなかでぼんやりと
僕は死んだのだ。と思った。
そう思った瞬間、ゆっくり光が奥の方で差し込んだ。
その光景は列車がトンネルの中に入り。
出口へと抜けてゆく瞬間に似ていた。
0555hidamari(60-2) ◆pZLaUoYPXc (らっかせい)
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2018/05/14(月) 21:42:48.84ID:Jc149BeV0
白い光景に変わる。
僕はまたパジャマ姿でベットに横たわっている。
ここは何処だろう。天国だろうか。
いや違う。
酸素マスクをつけている。
そして管が手首から繋がり。
緑の線はゆるやかに上昇している。

気がつくと柔らかな手に触れていた。
黒い髪がベットの端で揺れる。
「...あ。」
いくちゃんは満面の笑を浮かべる。
「起きた。」
いくちゃんはそう言ったあと僕を抱きしめた。
「...ごめんね。」小さく言った。
耳は真っ赤になっていた。
いくちゃんはいつの間にか水色のワンピースに着替えていた。
「こっちこそ。ごめん。」
僕の声は驚くほどかすれている。
「好き。大好き。」
潤んだ唇が近づく。
僕は魁、唇を重ねた。
0556名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/15(火) 00:04:20.72ID:CRu4JH0Ya
一段落ですかな?

乙でありますm(__)m
0557名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/16(水) 01:21:50.62ID:ZT2xaVWyK
せっかくだから生ちゃんの絵でもと思って挑戦したもののあえなく挫折し
ならばスフィンくんをと頑張ってみたものの予想通りの難しさに降参したので
普通に保守(笑)
0558名無しって、書けない?(茸)
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2018/05/16(水) 07:56:49.21ID:lEkdXNG8d
>>557
保守ありがとうございます
0559名無しって、書けない?(茸)
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2018/05/16(水) 07:57:38.84ID:lEkdXNG8d
>>556
じつはこの入院編まだありまして
0560名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/16(水) 19:21:19.90ID:PV1DUhFA0
>>559
知らん間に話数がすごいことにw
千葉県さんはショートストーリーテラーだと思ってたんですが全然長編もイケますね
0561名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/16(水) 19:21:54.32ID:PV1DUhFA0
>>557
スフィンくん簡単そうなのにw
0562名無しって、書けない?(茸)
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2018/05/16(水) 20:21:36.72ID:53K92216d
>>560
ありがとうございます
横溝正史さんが以前金田一シリーズ最後の作品を書く際に「(年を経て)登場人物の1人1人に愛着が愛着が湧き、長くなってしまう」と書いておられましたがまさにそんな心境です。登場人物一人一人を掘り下げすぎて、結果予め決めておいたゴールまでたどり着かなくなりました笑
0563名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/16(水) 20:48:36.85ID:ZT2xaVWyK
>>561
いや、それが、マウスで描くとどうしても可愛くなっちゃうんですよ(笑)
あの不気味感がなかなか出せなくて(笑)

ちょっと解説すると、不気味感のキモはまず作品の目にありまして、次が口元です

例えば先日理佐ちゃんが描いたライオンの目と、スフィンくんの目を比べると、明らかに印象違うでしょ?(笑)
その他の絵、例えばETにしてもミイラっちょにしてもこれは全て共通していて、生ちゃんの只者ではない感がよくわかります
だから難しい(笑)
0564千葉運輸区のてちこさん1(千葉県)
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2018/05/16(水) 22:34:38.07ID:VfcXVABs0
「先輩、今日はよろしくお願いします。」
平手は俺を見て畳んだようなお辞儀をした。
「ああ。」
東京駅地下ホーム3番線へ向かう階段を降りながら俺は相槌を打つ。
「たしか東京到着6分遅れでしたよね」
緑の布地カバーで西暦が小さく刻印されている手帳を開いて平手は言う。
「ああ。西大井から武蔵小杉で踏切の確認したからな。」
俺は腕時計を睨む。
時刻は19:40。
この列車はサラリーマンの帰宅ラッシュで混み合う。その上この総武線快速には
悪名高い新小岩駅に停車する。
さらには細かな速度制限がある為微調整が難しい。
そんな列車の運転席に今日は新人の平手が同乗する。
普段この運転席は運転士が一人きりであることが多い。俺も大抵は一人で乗務する。
しかし。今日は二人。
やりづらい。
0565千葉運輸区のてちこさん2(千葉県)
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2018/05/16(水) 22:35:37.33ID:VfcXVABs0
横須賀線逗子発総武線直通快速佐倉行
が東京駅地下3番線ホームに入線したのは
予定時刻より6分遅れの19:46であった。

運転席からはブラウンのボブヘアーに皺の無い制服姿を着た女性が出てくる。
「よねさん」
「あー。」
白い手袋を嵌めた手をひらひらとあげる。
「よろしくお願いします」
平手は丁寧に頭を下げる。
その姿に20年前の自分をトレースする。
「E217系の2055M,15両編成で佐倉行き、途中の踏切の安全確認のせいでトータル6分遅れやで」
よねさんから黒い堅牢性のファイルをうけとる。

今でこそよねさん大船運輸区に居り、
俺は千葉運輸区に居るがかつては2人とも
成田車掌区に居た。
しかし成田車掌区廃止により現在の部所に移動した。
なので俺とよねさんは顔見知り、いやそれ以上の存在だ。
0566千葉運輸区のてちこさん3(千葉県)
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2018/05/16(水) 22:36:30.02ID:VfcXVABs0
「まぁ、頑張って」
欠伸をしながらエスカレーターの方へ行く。
俺はその姿を追うことなくすぐに
運転席へ乗り込む。
平手は運転席のドアを強めに閉めると少し強ばった顔で2段の段差があるところに足を広げて立つ。
そしてベルの音と自動ドアが閉まる乱暴な音が聞こえると
俺は灯を消してタッチパネルを操作する。
そして平手は
「出発進行」と指を指す。
その声は少し裏返っていた。
俺は白い手袋をはめながら小さく指を指す。「出発進行」など久方ぶりに聞いたと思いながら。
0567千葉運輸区のてちこさん4(千葉県)
垢版 |
2018/05/16(水) 22:37:27.69ID:VfcXVABs0
俺がゆっくりとハンドルを前に倒すと列車は緩やかに速度をあげてゆく。
等間隔に配置された灯のみであとは一切の闇の中。総武線快速は新橋からこの先の馬喰町まで東京トンネルと喚ばれる長い地下を通る。
そしてトンネルを抜けてしばらく走行すると鉄橋を通る。
この箇所が最もスピードが出る。

「信号。」
彼女の腕が伸びる。
鉄橋を抜けたすぐ横。夜の帳の中で緑に光る。
俺はレバーを後ろに倒しながらそれを横目で見る。

ブルーの屋根から光が差し込む新小岩駅が見える。
俺はただ傾斜が掛かったホームを見渡しレバーを後ろへ強く握る。
新小岩駅へ入線するシーンは何度やっても緊張する。
扉が開く。
0568千葉運輸区のてちこさん5(千葉県)
垢版 |
2018/05/16(水) 22:38:19.18ID:VfcXVABs0
平手の方を見ると少しだけ穏やかな顔をしていた。
「ここまでがこの路線の難所だ。」
俺は平手に告げる。
「はい、」
平手はノートに何かを書きつける。
こんな熱心な頃が俺にはあっただろうか。
と思いながらドアの閉まる音を確認し
レバーを前にする。

「次の駅で交代だ。」
俺は稲毛駅を出発したあと平手に言った。
「そうですね。」
千葉からは佐倉運輸区の運転士が担当する。
千葉からはわずか5つしか駅がないが、運輸区が別れているためこうなる。


20:35。千葉駅10番線ホームに滑り込むと
灯を付け、運転席を出る。
交代に白髪頭の年季が入った運転士がいる。平手はてきぱきと連絡をする。
白髪はそれを聞いたあと低い声で了解。と言って運転席へ乗り込む。
0569千葉運輸区のてちこさん6(千葉県)
垢版 |
2018/05/16(水) 22:39:28.40ID:VfcXVABs0
秋口の風が頬を撫でる。
「先輩、今日はこれで終わりですか。」
「ああ。」
「私もなんです。」
「あれお前も千葉運輸区か」
「そうですよぉー」
頬を膨らます彼女は何処かカワウソに似ている。
「よかったら飲みに行きませんか。」
平手は嬉しそうに言う。
「明日は...昼の総武線快速からか。まぁ、いいか。」
「近くに安いとこがあるんです。」
背の小さい平手には制服がコスプレに見える。
「平手、明日は。」
「休みです。」
「ああ、そうか。いいなぁ。」
0570千葉運輸区のてちこさん7(千葉県)
垢版 |
2018/05/16(水) 22:40:39.99ID:VfcXVABs0
「今日は朝から千葉発の確定で銚子からしおさいの運転...疲れたなぁ。」
付け加えるように言った。
朝4:50の始発から7:00のしおさい
そこから中野行きの各停...
なかなか忙しない。
「お疲れ様です」
並んで歩きながら、平手を見る。
赤いルージュから優しい歌が風に流れていた。
「なんて歌だそれ」
「なんかのCMの曲です。くちびるをとんがらせるやつ」
「大瀧詠一か。」
「そーなんですか?」
「ビールのやつだろ。」
「はい。」
闇の中に宝石が散らばったような
千葉駅の夜を見ながら俺は
彼女のまっすぐな瞳に弱い事に薄々気づき始めていた。
0571名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/16(水) 22:43:43.76ID:VfcXVABs0
帰りの電車のなかでなんとなく思いついたので。
ちなみに一人称を俺にしたのは初めてです。
設定として 俺は平成と同時に運転士になった結構なベテランで、てちこさんはまだ1年の新人さん。
この話は実際に運転席を窓越しに見ていたときのを元にしました。
0572名無しって、書けない?(千葉県)
垢版 |
2018/05/16(水) 22:45:12.65ID:VfcXVABs0
異様に几帳面な佐倉運輸区のよねさんというネタも考えましたが、よねさんの知識不足のため千葉運輸区のてちこさんになりました。
0573名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
垢版 |
2018/05/17(木) 08:37:25.49ID:gODDbaK+K
千葉県民的にわかりみが深い作品ありがとうございます
このまましおさい2号殺人事件とかに入っていくのかとちょっと思ってしまった(笑)

千葉駅といえばあのサグラダファミリア並みの延々終わらない改装工事は完了したんでしょうか?(笑)

あと自分も米さんの作品はずいぶん書きましたが
「潔癖症」
「勉強ができる」
「関西弁」
「微生物が好き」
「ボルボちゃん」
これだけの知識でやってましたよ
千葉県先生も十分大丈夫じゃないですかね(笑)
0574名無しって、書けない?(茸)
垢版 |
2018/05/17(木) 11:05:47.39ID:dJHMrkiYd
>>573
ありがとうございます
日本のサクラダファミリアこと千葉駅はようやく新しい建物が出来て工事も大詰め。
かと思いきやまだ1階にあたる部分ができていなかったり 千葉駅の外に屋根を作ってたり階段増やしたりまだまだサクラダファミリアが続きそうです。
よねさんが主人公のしおさい事件面白そうですね。書いてみようかな()
0575名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/17(木) 12:09:49.55ID:f78IJ+SWa
俺も「こぼしてんじゃねーよ」だけを頼りに理佐ちゃんを1年以上書いてるw
0576大船運輸区のよねさん1(catv?)
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2018/05/17(木) 12:13:08.90ID:kABc8JAxH
俺は基本的に千葉運輸区の人間なので基本、快速の場合、東京駅から先は運転しない。
しかし時折、運転士の体調不良や人員不足で始点の千葉駅から終点の久里浜駅まで運転することがある。
正直80km近くある千葉、久里浜間で集中力を切らさずクッション性の低い椅子に座りレバーを握るのはかなりしんどい。
今日はそんな運転が朝からあった。
俺は鞄を手に事務所へと向かう。
ここは大船運輸区の管轄でめったに俺が立ち入ることは無い。
冷房の効いた8月の午前10:00の事務所は人が少なかった。
俺は革張りのソファに座り、遠慮なしに大欠伸をした。
0577大船運輸区のよねさん2 (邪馬台国)
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2018/05/17(木) 12:14:36.41ID:kABc8JAxH
すると
「なんでここにいるの?」と声がした。
俺の近くにある事務机備え付けの回転式になっている椅子がこちらに向く。
「あっ、よね」
「あんたここにいちゃいけない人間やで。」
「急遽、久里浜まで運転することになったんだ」
ため息を混じらせながら言う。
「そりゃおつかれさん」
「ところでなにしてんの」
「13:30の快速 成田空港行の運行まで休憩。」
手元にあるボルボックスのキーホルダーをちらつかせる。
「なんだそれ。」
「ボルボックスや」
「知らん、そんなもん」
「ボルボちゃんかわいいやん」
「可愛いことあるか気持ち悪い」
「どうやら永遠に分かり合えんみたいやな」
0578大船運輸区のよねさん3 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:15:31.29ID:kABc8JAxH
「分かり合えなくて結構」
「ところでこれいる?」
よねさんが缶コーヒーを投げてよこす。
「危なっ」
「ナイスキャッチ」
「これ、どうした?」
「もらった。けどコーヒーは要らん」
「ふーん。でも温いなぁこれ」
「もらったの朝7時だからそれ」
プルタブを空けるとチープな珈琲の香りが室内に漂う。
口をつけ喉に通る黒い液体は殆ど常温に近い温度だった気がする。
「でこの後は。」
「13:30の成田空港行。なんだよねさんと同じか」
0579大船運輸区のよねさん4 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:16:27.00ID:kABc8JAxH
「なんだとはなんだ」
「俺は千葉駅までだけどよねさんは」
「うちは東京駅までや。」
「てことは東京駅までは俺が補助にいて東京駅からは俺一人か。」
「そういうことや」
「そういや、よねさんの運転してることみたことねーや」
「あんたのもない」
「互いにないか。そりゃそうだ基本一人だから」
「ま、東京駅までよろしく。」
よねさんは微かに微笑む。

久里浜駅のホームは思ったよりうらぶれている。ターミナル駅は規模が大きいという固定概念があったためこの小ささには驚いた。
0580大船運輸区のよねさん5 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:18:07.04ID:kABc8JAxH
「出発」
俺は運転席の隣にある段差のスペースに立ち彼方に見える線路を指さす。
ガチャガチャとレバーの動く音とベルが鳴る。
よねさんは白い手袋をつけ、レバーを握り、カーブが掛かった線路を睨みつけていた。
「目付き怖っ。」
「うるさい。」
0581大船運輸区のよねさん6 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:19:08.64ID:kABc8JAxH
よねさんの運転は実に安定したもので定刻通り緩やかに東京駅に到着した。
「ま、あとはよろしく。」
手袋を丁寧に畳んでポケットに入れると運転席を出た。
「ああ。」
俺は椅子に座りながら手袋をはめる。
椅子は先程までのよねさんの温もりが残っていた。
そこに「よろしくお願いします。」
と声がした。
俺は扉の方をむく。
0582大船運輸区のよねさん7 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:20:12.73ID:kABc8JAxH
「あれ 平手?」
「あ。よろしくお願いします〜」
語尾に音符がついたような口調で平手は言った。
「平手もいるのか。」
「はい。なにか?」
「いや。」
誰かが東京駅から乗るとは書いてあったが名前までは確認していなかった。
0583大船運輸区のよねさん8 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:21:22.80ID:kABc8JAxH
「出発進行」
真っ直ぐ肘を伸ばして平手は言う。
東京駅を定刻通りに発車した。

新小岩駅を通り過ぎた後でふいに無線が入った。
「この先錦糸町駅で人身事故のため手前で停車。」
とのことだった。
「錦糸町でグモったからしばらく停車だ。」
錦糸町駅の手前で俺はレバーを後ろに倒す。
「どれくらい時間かかりますかね」
平手が尋ねる。
「さぁ、1時間か2時間か。どうかしたのか。」
「いや千葉駅から私、各停の銚子行の運転なんですけど、」
0584大船運輸区のよねさん8 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:22:23.69ID:kABc8JAxH
「これが遅れるなら向こうも...でもどうだろうな。担当がどうにかするとは思うが。いちおう連絡するか。」
俺は業務用の携帯を取り出し千葉運輸区の事務に連絡する。
「どうですか?」
電話が終わり平手が俺の顔をのぞき込む。
「銚子行は別の運転士がやるそうだ。で、お前は千葉駅で俺と交代して成田空港駅まで運転だ。」
「私がですか。でも本来は」
「お前の銚子行を代わりに
運転するのは本来この列車の
千葉から成田空港を運転するはず
だった運転士だ。
つまりその運転士と入れ替わりだ」
「そうなんですね。」
平手は唇を噛む。
0585大船運輸区のよねさん9 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:24:24.05ID:kABc8JAxH
「なんか、いままで各停ばかりだったので」
平手はつぶやく。
列車は尚も停車し続ける。
「まぁ、平手なら大丈夫だろ。」
「ほんで、本来俺は今日千葉駅交代で業務は終わりだが、お前と交代で補助に入る。」
「えっ、そーなんですか。」
平手は目を剥く。
その小動物感漂う顔に俺は思わず笑ってしまう。
「なんですかー」
「おっと運転再開だ。」
無線が入る。
列車は1時間遅れで錦糸町駅に到着し、そのまま1時間遅れで千葉駅に到着した。
「交代。頑張れよ。」
平手の肩を叩く。
「はい。」
0586大船運輸区のよねさん10 (プーアル茶)
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2018/05/17(木) 12:26:33.72ID:kABc8JAxH
帽子を脱ぐと平手は運転席に乗り込む。
「出発」
俺が言うと平手はそれを裏声で反復し、レバーを丁寧に前に倒した。
「遅れてるがスピードはあげすぎるな。んで焦るな。」
平手は涼しい顔で頷く。
どうやら本番に強い類らしい。
0587大船運輸区のよねさん11(最終回) (茸)
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2018/05/17(木) 12:30:12.65ID:cVrfpLMbd
平手はこのまま終点の成田空港まで比較的涼しい顔で運転していた。
俺は先程までと顔つきと比べ驚いていた。
「なかなかよかった」
「ありがとうございます」
交代して地下ホームを歩きながら俺は言う。
「平手このあとは」
「このあとは成田空港からの各停に乗って千葉までです」
「そうか。ま、お疲れ様。」
平手はこのまま隣のホームの各停に交代で運転するのでここで別れた。
「お疲れ様です」
俺は平手の裏返った語尾を聞きながらエスカレーターのステップを踏んだ。
0588名無しって、書けない?(catv?)
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2018/05/17(木) 12:34:12.98ID:kABc8JAxH
文字数制限ただいまmax700
0589名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2018/05/17(木) 17:05:52.76ID:gODDbaK+K
半角で700ちょっとのようですからこうやって全角で書くと350ってとこですかね

新スレのタイミングは千葉県先生にお任せでいいですかね?
まあ、一旦終わってもいいのかもしれませんが(笑)
0590名無しって、書けない?(千葉県)
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2018/05/17(木) 17:07:46.60ID:kknScJiK0
>>589
新たなスレを立てます、いまから
0592名無しって、書けない?(庭)
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2018/05/17(木) 17:30:15.88ID:okvgvFKYa
>>591
スレ立て乙でありますm(__)m
0593名無しって、書けない?(大阪府)
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2018/05/17(木) 23:52:20.20ID:YNhGI2kn0
>>591
乙です
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