僕のチョコレートサンデーを
じっと見つめた。
「食べる?」
僕はサンデーの器を差し出して聞く。
「良いの。」
軍曹は先程の表情とはうってかわって
ガラスの破片のようにキラキラとした
笑顔を僕に向けた。

数分後。軍曹の猛攻によりパフェは
無くなってしまった。
僕はカラになった容器を前に、ただ
沈黙するしかなかった。

午後六時。僕らは店を出た。
歩いてすぐの通りにある信号を待つ間
軍曹は「ハンカチ明日返すから。」
とハンカチをひらひらさせて笑った。
「わかった。」
「じゃあね。」
僕らはその通りで別れた。
僕は右に行き、軍曹は左に行く。
そしてしばらく歩いてからふと
空を見た。
そこには燃えるような茜空が広がっていた。
しばらく僕はそれに見蕩れていた。