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【物語】欅坂46の小説 ★5【エロも可】 [無断転載禁止]©2ch.net
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0001名無しって、書けない?(庭) 転載ダメ©2ch.net(6級) (アウアウカー Sa8d-hZWA)
垢版 |
2017/07/02(日) 18:43:16.04ID:VdBgmUcOa
素人レベルからでも投稿できる小説スレです
ただし投稿作品に対するすべての中傷は禁止です

投稿者は多大な時間と労力をかけて
作品を投稿していますのでご協力をよろしくお願いします

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実在する人物や団体や建物等との関係は一切ありません

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【物語】欅坂46の小説 ★4【エロも可】
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【物語】欅坂46の小説★3【エロも可】
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【物語】欅坂46の小説★2【エロも可】
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【物語】欅坂46の小説【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1487327352/
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0323名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/18(火) 21:50:52.36ID:4SQIwlCO0
ブレーンワールド(その35)
前方を見下ろしたら、原田まゆ当人も大勢のマスコミもファンもいつの間にかいなくなっていた。
「話を戻すと、なぜ鳥居坂という名前を変更しようとしていたんですか?」と俺は運転手に尋ねた。
「諸説あるんですが、ほら、精神障碍者の真似をする鳥居ナントカという女芸人がいたでしょ。同じ名前だとイメージが悪くなるからだというように聞いています。
変えようとしていた名前は?えーっと、えーっと、あれなんだっけかな?」
いままで黙ってやり取りを聞いていたねるが「・・・欅坂・・・」と静かに言った。
「例の発作が起こったとき、なにか音声らしきものが聞こえるというようなことを言っていたが、
あの砂浜のときにそれは『欅坂』というのが判明していたんだな」とねるに対して俺は言った。
「・・・そうよ・・・」とねるは答えた。
その横顔を見つめると、熱火が顔に輝き、眼差しに燃え、ねるは全身に生気をみなぎらせていた。
タクシーは六本木けやき通りに到着し、俺が財布を出す前に、ねるは五千円札をすでに取り出して、「お釣りはいいです」とすばやく外に飛び出した。
俺も後に続いた。19時を過ぎていて外は暗くなっていた。
そうか、残暑が厳しいとはいえ、夏至から2か月半も経っているので、この時間だと暗くなるのは当たり前か。
そんなことを考えていたら、歩行者信号の青は点滅しているのに、ねるは横断歩道を走り出した。(続く)
0324名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/18(火) 22:04:49.65ID:4SQIwlCO0
ブレーンワールド(その36)
横断歩道の真ん中に来たときに、ねるに追いつき、手をつかんだ。
そのときだった。六本木の街は一斉に暗くなった。一瞬、何かとてつもなく不気味な恐怖を感じたが、それはただの停電だった。
真っ暗な中で街にいる人々の声が聞こえた。ほとんどの人が戸惑って、声を抑制しているのだろうか?
横断歩道の真ん中にいる俺の耳にはあちらこちらからささやくような声が聞こえてきた。
もちろん車は動き出せず、街はゴーストタウンと化していた。
しばらくして目が慣れてくると、光害がなくなった六本木の空に満天の星が広がっていた。
この日は満月に近かったが、大きくて高いビルが月を完全に覆いつくして月光を漏らさなかったので、星の光がよく見えた。
むろん、高い位置にある星だけで、当然ながら低い位置にある星は建物に隠されて見えなかった。
ところが、真西からちょっとだけ南にずれた方向には低い位置にも星が見えた。
横断歩道を走り出す前、ビル群のその方向の一角が更地の状態となっていたのを思い出した。
おそらくその後ろ側には公園か何かとなっており、その方向は奇跡的にも地平線近くまで見通せた。
「私、誕生日の前夜の9月3日に、自分の生まれ星座のおとめ座を見るのが夢だったんですけど、生まれ星座を誕生日近くに見ることは難しいですよね。
まさか東京の繁華街のど真ん中でその願いがかなうとは信じられないです」
博物館を出た後は、ためらいがちに口を開いていたねるの声が一瞬だけ軽やかになった。(続く)
0325名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/18(火) 22:14:09.83ID:4SQIwlCO0
ブレーンワールド(その37)
そうだ。ねるの星座はおとめ座だったな。俺はギリシャ神話を思い出した。
星座はギリシャ神話の神と結びつけられているが、おとめ座には複数の候補がいる。
正義の女神アストライア、農耕の女神デメテル、デメテルの娘ペルセポネなどである。
ねるにぴったりなのはペルセポネじゃないかと考えた。
ペルセポネが花摘みをしていると突然大地が避け、地獄の神ハデスにさらわれる。
ペルセポネの母親のデメテルは悲嘆にくれて探して彷徨い、地獄に連れ去られたということを知る。
大地は荒れ作物は枯れ果てて飢饉が起きることは承知で、農耕の女神であるデメテルは職分を放棄し、ペルセポネを探し回る。
ねるの母親は芸能界が地獄のような場所だと思って、必死になってねるを連れ戻そうと思ったんだな。深い愛情を思いやった。
ねるから何かを告げられるのを恐れていた俺は逃避するようにそんなことを考えていたが、ねるは口を開いた。重苦しい調子に戻っていた。(続く)
0326名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/18(火) 22:28:55.36ID:4SQIwlCO0
ブレーンワールド(その38)
「黙って去ろうと思っていたのですが、お別れを言います」と一言一言を噛みしめるようにねるは言った。
「別れって?どこに行くつもり?」
「口で説明しても信じてもらえないと思います」
「いつまでも待っている自信はある」
「二度と戻ることはないと思います」
「もしねるちゃんが許してくれるのなら、大学やめて一緒についていってもいい」
「無理です。いえ、生理的に受け付けないといったような意味で言ったのでは決してありません。でも無理なんです」
俺は言葉を発することができなかった。
「海のように深くこんな私を愛してくださって本当にありがとうございました。
二人で一緒に過ごした時間は、本当に、本当に、嘘偽りなく、とても心地がよかったです。
この思い出は私の心の中に大事に仕舞われ、内側からいつも私を照らし続けてくれると思います」
俺は落涙していた。
「でもね、ねるちゃん、俺のことは割り切れるとしても、病床に伏せているあなたのお母さんは・・・」
「母は少し前から快方に向かって、今はもう完全に大丈夫です、私が大学で勉学に勤しんでいると思って安定しています」
「お母さんはあなたがいなくなるということを承知しているの?
もしそうじゃないなら、あなたがアイドルになることよりも、あなたがいなくなることのほうが遥かにつらく、病状がまたぶり返すかもしれない」
「・・・それも大丈夫です・・・」(続く)
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