>>1
さて、君が最初に掲げた命題について勝手に論ずるとしよう。
生物はナマモノとも読めるね。結論から言おう。君はナマモノだ。僕もそうだ。機械じゃない。本質的にはとても不思議な非合理的存在だ。
死が美しいと感じることもあれば滑稽だと思うこともある。もちろん悲しいと感じることもある。そして、それらを同時に感じることもある。様々な要素と要素が結合し君の精神を形づくっている。
なにを感じて生きるのか、自分は何者か、それをよく考えることは有意義だ。素敵だ。
だが一つだけもっと大切なことがある。
それは何を表現して生きるかだ。君が自らを化け物と称すれば、まわりは君を化け物扱いするかもしれない。
君がまわりの自称人間に迎合すれば、彼らは君をつまらない奴だと判断するかもしれない。
まわりから受ける刺激によって君の心は絶えず変化する。その影響からのがれるのはとても難しい。
だから君がまわりのナマモノに、自分が感じたことのうち、何を伝えるかによって、きっと君の自己認識は変わる。
人間か、化け物か。どうありたいか、いろいろ言ったが結局はそれが君にとっての全てだ。
賢いナマモノは、普段人間を自称しておいて、たまーにその内臓たる化け物を少しの間外に出して放ってやるんだ。
放たれた化け物は時として、革新的なアイデアを、誰かを喜ばせるユーモアを、真実を貫く鋭い批評を、相手に向けて放つことになる。

君は特別だ。僕も特別。みんないびつでいて可愛い化け物を飼ってるんだよ