中国は今後、年に1回のペースで惑星(または月)探査機を送り込む計画だ。
月には嫦娥探査機を今後も次々と送り込む。
これは10年前、日本のかぐやと同時期に嫦娥1号が打ち上げられた時には既に、
将来構想にあったもの。

かぐやは1機で終わったが、嫦娥は今後、4号、5号、6号・・と続く計画だ。
米ソのルナ計画やサーベイヤー計画のようなものか。
当時の米ソと同じように継続的なもので、将来の明確な月軌道ステーション、
そして断固たる月面基地を目指した動きだ。
単発では、終わらない。

長征9型巨大ロケットの開発は数年前から始まっている。
着陸再利用型ロケットの開発も、既にスタートを切った。
成果が出るのは、10年後だろう。

中国は、一つ一つの計画進行が速いわけでは無くて、
同時にたくさんの計画が進行しているので、
トータルで見ると、毎年のように何かやってるように見える。
「層が厚い」というやつだ。

アメリカと大きく違うのは、米国では政権交代の度に方針が変わったり、予算が続かなくて、
多くの宇宙開発・探査計画が中止されるが、
中国では政権交代が無いため、少しずつでも、着々と進めるという点だ。

アメリカは40年間、新しく計画されては潰れ、宇宙開発が停滞してきたが、
今から40年後の世界の宇宙開発は、どうなっているだろう?
宇宙開発は種まきのようなもので、今種をまけば、10年後に結果が出る。
逆に言えば、今この時に蒔いていない種は、10年後に突然実ることはない。