https://www.cnbc.com/2018/04/09/northrop-grumman-reportedly-at-fault-for-loss-of-zuma-satellite.html

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、
2つの独立した調査委員会がZUMA失敗の調査を行い、
いずれもノースロップグラマン社の責任を指摘している。

ZUMAは開発に35億ドル(およそ3700億円)が注ぎ込まれたとされるが、
未だに政府のどの機関が開発・運用しようとしていた衛星なのか、不明なままだ。
他の軍事ミッションと比べても、議会の監督・関与は薄いものだった。

失敗が報じられた当時は、スペースXを非難する声も多かった。
スペースXは当時、「テレメトリによると、ファルコン9は完全に動作した。
それ以上は契約の性質上、何も言えない」とコメントしていた。
空軍は、軍事ミッションにおけるスペースX利用の承認には何ら影響しない、としていた。

調査によると、内蔵のセンサーが切り離し失敗について、地上と連絡を直ちに行わず、
地上局が把握しない間にロケット上段はプログラム通り、デブリとなることを避けるため、
自動で大気圏再突入を図った。
その後切り離しが完了したが、高度が低すぎ、復帰は手遅れな状態だったという。

ノースロップグラマンは特に繊細で壊れやすいZUMAを守るため、
衛星切り離しアダプターを改造したという。改造の内容は不明だ。
通常、アダプターは少量の爆薬を用いて衛星を切り離す。
なおZUMAはインド洋に落ちたと考えられる。

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ふーむ・・
ノースロップグラマン社の切り離しアダプター以外にも、
ロケット上段の切り離し検知センサー・地上局への通信にも多少問題があったようだ。

とは言っても、切り離し信号を送っても(自動実行の時間が過ぎても)反応が返ってこなければ、
地上局としては、「どうも衛星切り離しに失敗したようだ」と判断するしかないから、
その後、衛星もろとも再突入するという処理を進めること自体は、別におかしくはないね。
(今回は後で切り離しできてるから、ちょっと勿体無かったけど)
陸地を避け、正確にインド洋に落とすには、奇跡を期待して再突入の予定を延期するわけにもいかない。