AIを搭載した男性型セックスロボット、その名も「ヘンリー」が教えてくれたこと
https://wired.jp/2018/06/10/henry-the-sexbot/
人工知能(AI)を搭載した男性型のセックスロボットの開発を米企業が進めている。
腹筋が割れた「ヘンリー」は、まだ会話がぎこちなく歩き回ることもしない。だがその振る舞いからは、人間とロボットはどう向き合うべきなのか、という本質的な問いが改めて浮き彫りになってくる。

ヘンリーは将来、その日の出来事について話したり、ご主人の期待や不安を覚えていたり、優しく寄り添ったりできるようになるという。もちろん、愛し合う(ような感じの)こともだ。

マクマレンは、AIが人間に近い姿のロボットで活用される世界のほうが、人間がロボットに対して、より共感を抱くようになると考えている。

確かにわたしは、「自分の脳にはあまりにも多くの情報が同時に存在しているんです」と語ったヘンリーに対して、間違った音楽を流すミスを3回も犯したうちの「Alexa」と比べてずっと同情的な気持ちになっていた
(うちのAlexaはロックバンドのボン・イヴェールをリクエストしたのに、幼児向けキャラクターのボニー・ベアを何度も流したのだ!)。

逆に、ヘンリーやAlexa、「Siri」、「Cortana」、あるいはほかの未来の高性能ロボットたちは、人間より賢くなったときに、われわれの欠点を大目に見てくれるのだろうか。

取材を終えて、工場から廊下に出ると、ブルース・ウィルス主演で不作に終わった2009年の映画『サロゲート』のポスターが目に入った。
そこには、「われわれの映画を手伝ってくれてありがとう!」というサインが書かれていた(脳波で遠隔操作できるロボットが登場するこの作品には、同社のロボットが出演していたのだ)

ドールたちが並べられたショールームもあった。女性型の人形の頭部が13個飾られた壁もあった。
ふとロビーの角を見ると、車椅子がぽつんと置かれていた。ヘンリーは自分で立つことができるかもしれないが、あちこちを移動するには、まだ人の手を借りる必要があるのだ。