>>10
月を動かすというのは、素晴らしい発想です。
人類存続のためにはなりふりかまわず、あるものは使うという意味でもよいですし、下記の理由で地球の軌道変更は難しいのですが月の軌道変更は(規模はともかく)可能なはずです。
妖星ゴラスのように地球にジェットパイプを設置した場合、排気速度が脱出速度を上回らないと、噴射した燃焼ガスがいずれ地球にもどってきてしまいます。
なんて言いましょうか。バケツに乗って自分でそのバケツの柄を持って持ちあげようとするようなもので、いつまでたっても動くことはできない、軌道はかわらないのです。
今実用化されているエンジンでは、LOX/LH2エンジンでも450秒くらいですが、必要な比推力は1120秒くらいです。
イオンエンジンなら充分な比推力がありますが地球を動かすにはあまりに推力が小さいですし、高真空中でないと放電してしまいうまく動かなかったとおもいます。
一方、月の場合は大気もほとんどなく、脱出速度が小さい(2.4Km/s)ので、必要な比推力は244秒以上。これなら現在の化学エンジンでも、わずかづつならば軌道を変えることができます。
月に行くことができるのはアポロ計画でもわかっていますから、動かすために必要な膨大な燃料を現地調達できれば(クレーターの奥の永久氷などを利用か?)、移動は可能です。