原発より風力や太陽光コストが安くなっている
https://www.j-cast.com/bookwatch/2018/06/21007527.html

本書『「脱原発」への攻防――追いつめられる原子力村』(平凡社新書)も同じようにエネルギー問題、とりわけ原発問題を正面から扱っている。
タイトルは「攻防」と比較的ニュートラルだが、副題では「追いつめられる原子力村」と一歩踏み込み、帯では「『ムラ』は、ついに壊れはじめた」「脱原発のうねりはもう止まらない」とさらにボルテージを上げる。

この記事の中で特に興味深かったのは、
「国は原発が最も安い」と言い続けてきたが、本当か、という指摘だ。
本書にもそのくだりはあったが、日経が書くと、より深刻だ。

米投資銀行の試算によると、安全対策で費用がかさむ原発の発電コストは1キロワット時あたり約15セントに上昇している。

技術革新が進む風力や太陽光は世界で5セント程度になり、コスト面で逆転しているというのだ。
記事ではさらに、経産省が基本計画作成でこうした外部の試算を使わないことに対し、原発への逆風がさらに高まることを避けているようだ、と追い打ちをかけていた。

日経新聞からも「思考停止が招く危機」という大見出しでクサされる国のエネルギー政策。
たしかに「原子力村」は、メディアからは追い詰められているようだ。