日本は再生可能エネルギー後進国から巻き返せるか−−「経済合理性」から世界で普及進む
https://www.businessinsider.jp/post-164597

日本に先んじて世界では再生可能エネルギーの普及が目覚ましい勢いで進んでいる。
再生可能エネルギーの方が経済的合理性が高いという理由で。
なぜ日本は再生可能エネルギーで出遅れたのか。

「再生可能エネルギーは豊富で安く、CO2も出さない」
「再生可能エネルギーの方が火力発電よりも安く、企業にとっても経済合理的な選択だ」

2017年11月、ドイツのボンで開催されたCOP23のイベントで、欧米の政策担当者や企業が相次いで上記の発言をしていた。
それは日本でよく聞かれる「再生可能エネルギーは不安定で、価格も高く、エネルギー源としては頼りにならない」という論調とは全く違う内容だった。

再生可能エネルギー(以下、再エネ)は世界でどれだけ普及しているのか。

経済産業省資源エネルギー庁の資料によれば、
2016年には水力を含む再エネは、工業国ドイツで30.6%、
日本と同じ島国のイギリスでも25.9%もの発電電力量比率を占めている。

一方日本は、15.3%にとどまり、水力を除いた再エネは7.2%しかない。
現状日本は再エネの導入で世界の後進国となっているのだ。

◆阻まれた電力自由化

では、なぜ日本はここまで再エネの導入で遅れてしまったのだろうか。
それは、戦後日本の電力システムを支えた地域独占供給体制から、
電力自由化と再エネを基幹電源としたネットワークの構築への政策転換が、
ヨーロッパに比較して約10年遅れているからだ。

◆大量導入でコストが下がった再エネ

◆電力系統の中立的な運用

◆初めて再エネが主力電源に

2050年の将来を見据えて、世界ではエネルギーの大転換が進んでいる。
日本が再エネで世界水準に追いつけるかは、この数年が正念場だ。