送電みたいな大規模なシステムってのは安定性がものすごく重要になってくるんだ
しかも、複数箇所の発電所を動かして周波数を50or60Hzに同期する、
なんていう離れ業を行なってるのが現代の発電所なんだ

そこに電力やら力率やらを考える必要があって
これらが決められた範囲内になるように制御されてる
発電所一箇所じゃあ管内の電力は賄えないから
この制御を行いながら管内の電力を一定に保つ必要があるわけ
となると、発電所同士で協調する必要が出てくるわけだ

でも、これが崩れることがある
例えば、送電線が切断したり、発電機が壊れたり、
どこかの発電所がダウンしたりなんてことだな
基本的にはこういう事態に対してセーフティが設けられてて
送電線なら、遮断器があって、系統から切り離される仕組みだし、
(系統っていうのは送電システムのこと)
発電機なら、めちゃくちゃでけえ物だから安全対策はしっかりされてる
(モーターってかなり長期間使えるものだから故障は滅多にないな)
発電所がダウンもほとんどありえないな
(協調してるからダウンしてもセーフティが働いて他で支えられる
また、基本的に発電所がダウンするような惨事は起こらないはずだった)

そんな中でシステムのセーフティさえも振り切って安定性を復旧させられず、
他の発電所へもダウンの影響を派生させちまう重大な事態になると
系統自体がダウンすることになっちまう
協調してるからこそ派生が他の発電所に広がっちまうわけだな

協調を急に遮断することは出来ない
なぜなら、発電機が急に無負荷になって
数メートルの大きさのあるモーターが高速回転を始めるからだ
これはとても恐ろしいことだからセーフティが働くことになってて、
前準備が必要なことになってる

今回の件はこの特殊な例が起こったからブラックアウトって呼称してるんだ