>>185
無関係なんて、とんでもない。
アンテナ側が平衡で、給電線は平衡もしくは不平衡、受信機の入り口はたいてい不平衡。
どこかで平衡不平衡変換をする必要がある。
この変換が完全でないと、アンテナが完全な平衡動作から外れる、同軸が完全不平衡ではなくなる、他の状態になる。
具体的には、アンテナに垂直アンテナ効果が出る(ヌル点の減衰が甘くなる。)、同軸ケーブルがアンテナになる(周辺のノイズに敏感になる)、などの弊害が出る。
(電源ラインとの分離が不完全でここから回り込んでいるようだと、同様の症状が出る可能性がある。)

件のアンテナの場合、オリジナルでは給電線を平衡に扱って受信機の入り口で平衡不平衡変換をするかもしくはそのままつなぐ。
ここでの変換がいい加減だと上記の症状が出るが、給電線をシールドしているためここでで拾うノイズが少なくなっているだけ。

この辺は、無線でアンテナを扱っている人間にとっては、ごく当たり前のことなのだが。
たとえば、自己平衡作用があるからバランがなければなくてもいい(1波長)ループアンテナやフォールデッドダイポールだが、同軸ケーブルを直接つないで指向性を測定すると、完全8の字ではなくどちらかに偏る。
(八木アンテナの放射器に使うと、はっきりわかる。)
同軸は一応不平衡で働く(ここでは問題はない)が、アンテナ側はその代償として平衡から外れた動作をしていることを示す。
ここでソータバランを入れると、指向性の問題は改善する。