クレジット板自治スレッド 42
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クレジット板の自治について話し合うスレッドです。
間違っても荒らし行為や根拠のないコテ叩きをしないように。
荒らしに対する反応も御法度で。
※前スレ
クレジット板自治スレッド 41
https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/credit/1697827684/ お疲れさまです。運用情報板のS.E.Courierです。
ご不便、ご迷惑をおかけしており、申し訳ありません。
以下の通り、お知らせいたします。
1.サーバの状況について
前回の報告から引き続き、サーバ、データセンター側の調整中です。
それらに伴い、複数のサーバで読み込み、書き込みが重い状態が続いています。
調整、設定中のサーバで書き込みの際に『タイムアウト』や『サーバの応答が遅すぎます』『書込みに失敗した模様】などのエラーが出ることがありますが、書き込み自体はできている可能性が高いので、無理にもう一度書き込まず、少し様子を見ていただきますようお願いいたします。
また特に障害報告の多いeggサーバにつきましては、掲示板サーバの中で群を抜いてアクセス数が多いため、重さに拍車がかかっている状態です。
eggサーバは負担軽減のため、書き込み時のシステム側に若干の制限がかけられていたので、それにより重くなっていた可能性があります。
この制限は現在までに徐々に緩和されております。
2.スクリプトについて
先日から続いているスクリプト攻撃についてですが、現在サーバの調整と並行して対応を行っています。
裏で大量のログ掘りと串(proxy)焼きを実施しており、配布系のスクリプトについては、時間により多少波があるものの、ピーク時に比べ大分少なくなってきたと思われます。
現在、特にニュース系の板に出没している埋め立て系の別種スクリプトについて、鋭意対応中です。
判定を厳しくしすぎると巻き添えやエラーなどが出やすくなるため、慎重に対応を行っています。ご了承ください。
3.連投と乱立の対応
現在、運用情報板、規制議論板等に報告された乱立スレッドを削除板において処理対応を行っています。
連投規制に関しては、まったく存在していないわけではなく、設定として生きています。
現在、削除板で処理されている乱立スレッドなど、報告された複数の事例を調査しており、順次対策を行っている最中です。
設定がおかしいなどの情報収集は随時行っておりますので、こちらの不具合報告スレなどにご報告いただければ、調査いたします。
ご不便をおかけしている中で申し訳ございませんが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
運用情報板 S.E.Courier ★
5ch不具合報告スレ Session 50
http://agree.5ch.net/test/read.cgi/operate/1697448975/ >>1
スレ立ておつ!
埋めても埋めても賽の河原だねえw ID,"レス数","スレッド数"
"+VNJIcIS0",1831,32
早く1IDあたりの投稿数制限(300res/day/ID)が復活しませんかねえ >>5
過去ログ落ち防ぐ30res/9dayができる程度までのレス制限希望 >>6
さすがに 3~4res/ID/day は無理があろうと思われます……
スレッド単位でテンプレ投稿除いて12res/thread/ID/dayならまだありそうですが、左記でも質問や雑談スレには相当な痛手になりそうです…… 投稿できる間隔を徐々に増やしていけばいいような気がします
て言うか働いていないと思われるこの「自動で規制」って何なんでしょうね
https://info.5ch.net/index.php/Samba24 >>8
Zumba と CoPiPe - 5ちゃんねるwiki
https://info.5ch.net/?curid=3436
こちらでしょうか……?
この板のBBS_COPIPEは未指定です。
これを指定してもらう線で交渉するのはアリかもしれません。
ただし、荒らしは毎回文面を変えてきているので、効果があるかは未知数ですが……
また、運用情報板では長文に対して時々「もう余所でやってください」という未知のエラーを出してくることがあります。
行数を削ったり文面を変えるとOKなので、新手のコピペ対策のようにも見えますが、詳細は分かりません。 >>9
Samba24廃止の代わりのように書いてあるからレス内容は関係無いような気もするけどどうですかね
規制その他の機能がそもそも正しく動いているかどうかはサーバー移行トラブルやIPv6改修とも絡みそうな気もするし
モヤモヤはなかなか解消しませんね 非公式な判定値
・新スレは立ってから10日で29レスつかないと即死でDAT落ち
・既存スレは16日程度レスがないとDAT落ち
TATESUGI=RONIN化とスレ大掃除が行われたのが10/16
明日くらいから過疎スレが落ち始めたら上記設定値が従来どおりの可能性が高くなりますね
…て書くと荒らしのフラグになるかしら 荒らし野郎はスレ立て代行依頼スレを潰すことに命かけてるみたいだけど意味なくね?
すぐに次スレ立てられて終わりやん 18時36分21秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時36分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時36分32秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時36分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時36分44秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時36分51秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時36分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分27秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分34秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分46秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分51秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時37分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分12秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分19秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分30秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分34秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分44秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時38分52秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分11秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分18秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分23秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分30秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分36秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分40秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分47秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時39分54秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時40分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時40分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時40分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時40分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時40分31秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時40分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時40分44秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時40分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時41分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時41分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時41分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時41分23秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時41分36秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時41分40秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時41分45秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時41分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分33秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分39秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分46秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分50秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時42分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分31秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分36秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時43分54秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分13秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分19秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分43秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時44分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分6秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分32秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分44秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分50秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時45分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分16秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分21秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分44秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分53秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時46分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分18秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分31秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分45秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分51秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時47分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分13秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分36秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分51秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時48分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分16秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分21秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分33秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分39秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分45秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時49分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分8秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分27秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分31秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時50分59秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時51分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時51分12秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時51分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時51分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時51分43秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時51分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時51分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分8秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分16秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分34秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分46秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時52分52秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時53分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時53分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時53分21秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時53分26秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時53分34秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時53分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時53分48秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時53分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時54分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時54分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時54分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時54分30秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時54分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時54分43秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時54分53秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時54分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分6秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分12秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分16秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分31秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分36秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分46秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分54秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時55分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時56分6秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時56分11秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時56分18秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時56分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時56分33秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時56分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時56分47秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時56分52秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分19秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分31秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分46秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分54秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時57分59秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分5秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分33秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分43秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分52秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時58分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時59分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時59分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時59分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時59分32秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時59分39秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時59分44秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時59分53秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 18時59分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時00分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時00分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時00分23秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時00分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時00分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時00分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時00分48秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時00分53秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分20秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分44秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分50秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時01分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分3秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分13秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分36秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分40秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分45秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時02分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時03分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時03分5秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時03分16秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時03分21秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時03分30秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時03分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時03分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時03分50秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分6秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分11秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分16秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分31秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分43秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分53秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時04分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時05分5秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時05分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時05分23秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時05分31秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時05分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時05分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時05分48秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時05分52秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時06分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時06分11秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時06分16秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時06分23秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時06分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時06分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時06分53秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時06分59秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分21秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分25秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分33秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分43秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時07分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時08分5秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時08分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時08分18秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時08分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時08分36秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時08分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時08分46秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時08分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時09分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時09分8秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時09分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時09分20秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時09分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時09分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時09分45秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時09分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時10分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時10分11秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時10分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時10分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時10分36秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時10分46秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時10分51秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時10分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時11分3秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時11分8秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時11分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時11分20秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時11分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時11分43秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時11分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時11分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分3秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分20秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分33秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分43秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分47秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時12分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分6秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分11秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分23秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分27秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分33秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分40秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分45秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分50秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時13分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分11秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分26秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分32秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分38秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分50秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時14分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時15分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時16分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時16分12秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時16分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時16分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時16分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時16分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時16分48秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時16分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分23秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分32秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分40秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分48秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分54秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時17分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時18分3秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時18分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時18分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時18分20秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時18分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時18分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時18分48秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時18分54秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分13秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分18秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分26秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分44秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分51秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時19分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時20分6秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時20分16秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時20分26秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時20分34秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時20分51秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分6秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分17秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時21分59秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時22分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時22分11秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時22分19秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時22分27秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時22分32秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時22分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時22分50秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時22分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時23分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時23分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時23分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時23分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時23分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時23分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時23分54秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時23分59秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分5秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分28秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分33秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分39秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分48秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分53秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時24分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分10秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分23秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分29秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分35秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分41秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分49秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時25分57秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分9秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分13秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分19秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分26秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分32秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分37秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分45秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分52秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時26分56秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時27分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時27分12秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時27分19秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時27分27秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時27分34秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時27分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時27分51秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時27分58秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分2秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分7秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分14秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分18秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分24秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分34秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分42秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分48秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時28分54秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時29分3秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時29分12秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時29分19秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時29分26秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時29分32秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時29分50秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時29分55秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時30分1秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時30分12秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時30分21秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時30分27秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時30分34秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時30分39秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時30分46秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時30分52秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時31分0秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時31分4秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時31分15秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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朝日新聞 2023年10月25日 15 19時31分22秒
トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに、生殖能力を失わせる手術を必要とする「性同一性障害特例法」の要件が、憲法に違反するかが問われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、要件は「違憲」とする決定を出した。最高裁の裁判官15人の全員一致の判断。最高裁が法令を違憲としたのは12件目。
最高裁は、この要件が「強度の身体的侵襲である手術を受けるか、性自認に従った法令上の取り扱いを受ける重要な法的利益を放棄するかという、過酷な二者択一を迫っている」と指摘。特例法制定以降の社会の変化、医学的知見の進展なども踏まえ、要件は「意に反して身体への侵襲を受けない自由を侵害し、憲法13条に違反して無効」と述べた。
■最高裁決定、三つのポイント
@性別変更に、精巣や卵巣を切除する手術を求める法律の要件は違憲・無効 A今後は性別変更ではこの手術を受ける必要はなくなる Bただ、性器の外観を似せる要件は残り、そのために別の手術が必要になる当事者も相当数残る
今回の決定でこの要件は無効となり、特例法は見直しを迫られる。身体への負担が大きな手術の強制は国際的にも人権侵害との批判が強いなか、出生時の生殖機能を残したまま、手術なしでの性別変更が一定程度可能になる。
特例法は性別変更に五つの要件を定めており、そのうち「生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く」(生殖不能要件)と、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)は手術要件と呼ばれる。前者を満たすには卵巣・精巣の摘出、後者では陰茎切除などが原則必要とされる。
■「外観要件」は差し戻し審で判断
最高裁はこの日、生殖不能要件を違憲と判断した。一方、外観要件については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻した。この判断には、3人の裁判官が「外観要件も違憲で、差し戻さずに申立人の性別変更を認めるべきだ」とする反対意見を述べた。
今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
今回の申立人は、出生時の性…
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