先に述べたように、私は長寿者の真の秘密は、何を食べるかではなく、何を食べないかにあると考えている。彼らが食べないものとは、大量の動物性タンパク質だ。ブルーゾーンの住民の中には、動物性タンパク質を大量に摂取している人がほとんどいない。それが彼らの健康長寿の秘訣だと私は信じている。

体内に蓄積された鉄分は、実は老化現象の促進に大きな影響を及ぼすのだ。

デンマークとスウェーデンの研究者が、献血を頻繁に行うと鉄分濃度が危険な域まで低下するかどうかを数百万人の献血者を対象に調査したところ、年齢やそのほかの健康状態を加味したうえで、献血回数の多い人は少ない人に比べて有意に長生きであることがわかった。

これは、献血によって体内の鉄分量が減少したためだ(同様に、女性が男性よりも長生きする理由として、女性は人生の約半分の期間、毎月かなりの量の鉄分を月経によって排出していることが挙げられる)。