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「爪白癬」の完全治癒をめざして  金沢医科大学病院  皮膚科(教授) 望月 隆

2.検査、診断方法
皮膚科では、爪の濁った部分や、皮膚の病変、例えば足指の間の皮むけや水疱などからも、
一部分検体を取って顕微鏡で白癬菌がいるか検査します。検査時の痛みはほとんどありま
せん。10分程度で検査の結果が出ます。また培養で菌の種類を調べることもありますが、
これには2週間ほどかかります。菌は10種類あまりが知られています。

3.治 療
足の皮膚だけならば、外用剤で治療が可能ですが、爪白癬の完全治癒は抗真菌剤の内服が
必要です。3〜6月間抗真菌剤を内服しますと80%ほどの患者さんが治癒することが知ら
れています。爪が分厚い場合はさらに削ったり白くなった部分に穴を開けて外用剤を詰め
込む治療をします。ただし、内服に先立って肝臓と血液の検査を行います。検査が正常な
方のみ内服が可能です。また、その後もときどき検査をします。肝機能検査は内服中1%
程度の頻度で異常値が出ますので、その際は止めていただきます。また他の病気でお薬を
飲んでいる方は薬の相性が悪い事があるので必ず申し出てください。