>>114-115>>253-258の続き、硫黄転移経路と含硫アミノ酸の細胞保護効果
上っ面の「耐糖能改善」「インスリン追加分泌第1相の回復」を追ってると、ツノを矯めてβ細胞を殺すことになるんじゃねーかな


硫化水素による膵 B 細胞保護 Hydrogen sulfide protects pancreatic beta-cells from cell death 木村 俊秀, 岡本 光弘 (2013)
http://www.dojindo.co.jp/letterj/148/review/01.html
5. 誘導性硫化水素産生酵素 CSE
インスリン分泌を惹起するグルコースで長期間暴露された膵 B 細胞は、CSE の誘導を介して細胞内の硫化水素産生を促進する。★★産生された硫化水素は、短期的にはインスリン分泌を抑制し、長期的には膵 B 細胞を保護する。★★
筆者らは、硫化水素とは疲弊した膵 B 細胞の活動(インスリン分泌)を下げることで、慢性的な高グルコースによる障害から自身を守るための保護因子(intrinsic brake)であると考えている(図 6)。

6.おわりに
 本総説では、これまでの筆者らの研究を中心に、膵 B 細胞における硫化水素の機能について紹介した。
硫化水素のインスリン分泌抑制効果は一見、糖尿病治療薬への応用からは外れているように見える。しかしながら、この抑制効果が膵 B 細胞を慢性的な高血糖による障害から守ることは興味深い。