たった安打1本で…アマ化進む喜びよう/山田久志
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190517-05170051-nksports-base

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阪神木浪は中前にプロ初安打を放ちガッツポーズ(2019年4月12日撮影)


ちょっと気になっているのは、プロ野球のアマチュア化ともいえる現象だ。
ピッチャーが三振を奪ったぐらいで全員がベンチ前で出迎え、バントを決めたら
ハイタッチって…。いつからこんな野球になったんだろうか。

これが高校野球ならわかるよ。1つ負ければ敗退で、この1球、この一打にかける
一発勝負だから。そこは許してもいいだろう。プロだって、ここ一番って時のガッツポーズはある。
でも、1本ヒット打ったぐらいで、そんなにはしゃがなくてもいいんじゃないのかな。

プロ野球は「技」をみせる世界だと思っている。なにもオーバーアクションをみせる世界じゃない。
真剣勝負のなかでハイレベルな技術を披露し、ファンから拍手をいただく。
技と技の競い合いをみせるのがプロフェッショナルだろう。

かつてはホームのスタンドからも厳しいヤジが飛んだ時代だった。
ベンチに向かってガッツポーズをすることでファンと一緒に盛り上がるというなら、
それも時代かもしれない。でも何でもかんでもの過剰な姿には、首をかしげてしまうわけさ。

もう1度断っておくが、劇的なゲームでなら派手なパフォーマンスもありだろうが、
やり過ぎはよくないよ。野球道とかなんとかをかざすつもりもない。
でもプロには、プロの所作がある。同じ土俵でぶつかっている相手に敬意を払うことだけは、
どこかで忘れないでいてほしい。