中日は自由枠での獲得を目指していた大学野球界屈指の左
腕、日大・那須野巧投手(22)の獲得を断念することを6日、決めた。那須野側から
球団に5日までに断りの電話が入った。今後は高校生の有力選手に切り替え、ドラフ
ト1巡目指名での獲得に全力を注いでいく。「どこに入るのかは知らん。けど、うちには
断りの電話が入った。まあ、左のいい投手なら、うちにもたくさんいる。1年目の投手
に期待しなければならない陣容でもないしな」と、落合監督(50)はさばさば。
那須野の意思を確認した段階で、中日の井手峻・編成担当と話し合いを持ち、今後
のドラフト対策の方向性を確認した。スカウト陣も戦力の練り直しに入った。「那須野
は確かにいい投手。けど、ほかにもいい選手はたくさんいる。自由枠よりも、できれば
高校生の有望な選手を獲得していきたい」と中田スカウト部長は語る。現在、ピックア
ップされているのは東北高・ダルビッシュ有投手(18)、横浜高・涌井秀章投手(18)、
そして地元三重の宇治山田商・江川智晃投手(17)ら。