春は出会いの季節だが、いい出会いばかりとは限らない。お悩み解決掲示板に3月下旬、こんな相談が寄せられた。
「私は40歳、冴えない見た目の独身男性です」という投稿者。
現在住んでいる集合住宅の隣室に、20代前半の若い女性が入居しているようで、何とか仲良くなりたいという。
しかし顔を合わせる機会はめったになく、2か月に一度あるかないか程度だ。

「なかなか会えないなら、ポストに手紙でも、とも思いましたが、接点ないオヤジから手紙入れられても迷惑だろうし、下手したら警察沙汰です」

と揺れる気持ちを吐露し、「お金はかけたくありませんが、探偵などに頼むべきでしょうか?」と問いかけた。(文:okei)


■「20代の知らない女にそんな迷惑かけるな!」と怒り心頭のコメントも
スレッドの回答は、「怖いです。ハッキリ言って気持ち悪いです」など、男性に対する非難が相次いだ。

「ただの隣人のオジサンから手紙なんて受け取ったら即引っ越すレベルですよ。若い子を怖がらすのは止めてあげてください」
「あなたの思考、かなり恐怖です。隣人を恋愛対象でみることは異常です」

など、自分のためにもやめるよう諭す人や、投稿者を危険視する声が目立った。
「非常に難易度が高く人生に大きなダメージを受ける恐れもある危険なチャレンジです」という意見もあったが、
もし何らかの行動を起こせばダメージを受けるのは投稿者ばかりではない。相手の女性も怖くて住み続けられなくなるだろう。

中には、「隣にいるだけの女で気になるんなら、街に出てそこらへん歩いてる女に声かけるのと何も変わらないよ!」として、
ナンパなら断れば安心だが、隣人なら引っ越さなくてはならず、「20代の知らない女にそんな迷惑かけるな!」と怒り心頭のコメントもある。

筆者は7年ほど賃貸に住んでいたが、同じアパートの住人と顔を合わせたのは、隣に挨拶に行った際の一度きりだ。
いまどき隣に住んでいるから仲良くなれるかもしれないと思うのは、かなり都合のいい考え方ではないだろうか。

■ストーカーは加害者と被害者の関係が「不明」「面識なし」でも起こる
警察庁が発表しているストーカー事案のデータ(2020年)によれば、被害者と加害者の関係は、
40.8%が「交際相手(元含む)」だが、「不明(加害者を特定できない)」9.1%、「面識なし」も7.8%と、
希薄な関係でもストーカー行為に及ぶことがある。コメントの中には、

「諦めな。仲良くなれなかった時しつこそう。手紙に探偵、その思考が危ない。本当警察沙汰になりかねない」

という指摘もあったが、あながち心配し過ぎともいえないだろう。
投稿者は危害を加える気などなく、ただ仲良く話したかっただけかも知れないが、知らない人に目を付けられ、
一人暮らしの自宅を知られていることは恐怖でしか無い。一人暮らしの若い女性なら、なおさらだ。

今月始め、タレントの中川翔子さんがYou Tube動画でストーカー被害を告白したことは記憶に新しい。
中川さんは、「もう本当に引っ越したくない」と切実に語り、精神的にも経済的にも大きな負担を強いられたことを訴えていた。
なぜ、被害者ばかりが大きな負担を負わなくてはならないのか。もちろん投稿者はまだストーカーにはなっていないが、
隣の女性が気になって仕方ないなら、自分のほうから引っ越したほうが双方のためではないだろうか。
https://news.livedoor.com/article/detail/19907922/