ここで、ひとつ問題があって。こうしたイメージ共有ができるのは、誰でも何人でも…というわけでは、ないのです。
およそ四、五人くらいが限界ではないでしょうか?六人、七人、八人…と増えてくと、途端に、
「自分はそうは思いません空気」と「この人は納得してないだろう感」が、漂ってしまうのです。

そんなイメージ共有のない中でシナリオを進めると…最初のシナリオチェックで言うところの、
「Level4)情報の間違い」が大量に含まれることになります。「そう言ったけど、そういう意味じゃない」とか、
「自分なら、そうはしません」とかが、×人数分になって、どんどん出てきてしまうのです。

「自分の頭の中には、それなりの正解があるんです」という人を、何人も置いては、煮詰まった濃い話をしていくのは不可能です。
人数分だけ、薄まった話をしてしまう状態になります。
これではライターは、誰の性癖も刺しにいけないし、誰の納得にも添い遂げられません。

こうして、全ボツになってしまうのですね。全ボツが出るということは、事前に共有できているものが、
ほとんどないということです。足場がないのですね。イメージ共有できない仕組みを改善しない限り、
時間も労力も失われていきます。これは誰にとっても苦しい、避けねばならないことです

まとめます。
シナリオチェックの様子を見れば、良いシナリオの組み方ができてるかどうか、一目瞭然です。
ゲーム都合に合わせる、誤字脱字を直すは絶対です。
その先の「より分かりやすく、効果的に」という提案を超え、「全然違う」「やり直せ」という指示が頻繁なら、組み方が悪いのです。

ヒント。シナリオを読みとる能力は、実は特殊スキルです。映像がない時点で、文字だけで、
完成形を他人と共有できるというのは、誰もができることではありません。同じ妄想話に花を咲かせられるのは、思想共有ができてる証です。
こうした人たちを組ませると、シナリオは進めやすいでしょう。

以上、「チェックからみる、ゲームシナリオの進め方について」でした。

(補足:このまとめ終わりでナマと仕事した人がリプ送ってるけれど
余裕が無いので当人のツイート追えません誰だろう?)

---次でラストです---