奇数の個室番号は2階室、偶数の個室番号は1階室である。1階室は階段の上り下りが不要で揺れが比較的少ないが、
室内の圧迫感が大きい。2階室は入口付近では特に天井が高く、眺望性が良いので開放感がある。
しかし、寝台に上がるために階段の上り下りが必要で、揺れもやや大きいことに注意が必要だ。


■1人でも、2人でも使える「シングルツイン」

「瀬戸」「出雲」にそれぞれ8室が設けられた1〜2人用個室寝台である。
「シングルツイン」という名前は「シングル」でも「ツイン」でも使える個室寝台ということであり、1人で使う場合は
寝台料金9,430円、2人で使う場合は補助ベッド代の5,400円が加算されて、寝台料金14,830円となる。

天井が高い平屋部分の「シングル」を2段寝台とし、折り畳み式の上段寝台と上段用の側窓を設けた構造で、
床面積自体は「シングル」と同じ1.9平方メートルである。2段寝台を設けている関係で天井高さが2.4m以上あり、
天井方面の開放感がある。設備面は「シングル」と同等だが、2人利用を考慮してスリッパや寝具、
コップなどは2組用意されている。「サンライズ」は2人利用可能な個室寝台が少ないため、人気のある設備であり、
こちらも「シングルデラックス」同様、「乗車日の1カ月前の10時」に予約したい設備である。

「シングルツイン」の利点は「寝台を解体して座席にできる」ということだ。
下段寝台の中央部分が外せるようになっており、寝台を取り外して側壁にセットすると背もたれとなる。
寝台の中央部分を外すと、窓側の側壁に内蔵されたテーブルが使えるようになるため、座席に座りながら、
目の前のテーブルにお弁当とお茶を広げるといったことが可能だ。

なお、「サンライズ」の車内では食べ物は入手できないので、特に主要駅への到着が翌朝9時台になる「出雲」では、
出発前に翌朝の食べ物まで買っておくといい。ただし、冷蔵庫はなく、冬場はヒーターが室内を暖めるので、
常温持ち歩きを前提としている駅弁(消費期限に注意)や、パン類などの軽食といった傷みにくい食べ物をオススメする。

1人利用の場合は「下段を座席状態」にして、上段で寝るということも可能である。