最後の寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」 全設備乗り比べ徹底比較〈dot.〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190529-00000058-sasahi-life
5/31(金) 17:00配信

東京〜高松・出雲市駅間を運行する寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」は、
現在の我が国では唯一の毎日運行する「定期夜行列車」である。
「ななつ星 in 九州」などのクルーズトレインは夜行列車であっても毎日運行
されているわけではなく、みどりの窓口で切符を買えない「団体専用列車」だ。
そして「ムーンライトながら」などの夜行快速は臨時列車のため、毎日運行されているわけではない。

我が国最初の寝台特急「あさかぜ」が、1956年に誕生してから今年で63年目。
「サンライズ瀬戸・出雲」はそこから始まる「東京駅発着の寝台特急」の系譜を
今日まで引き継いできた、孤高の名門列車だ。「サンライズ瀬戸・出雲」自体も、
この7月10日で運行21年目に突入するベテラン列車だが、その車内設備は
2019年現在でも十分に快適なものである。

ここでは「サンライズ瀬戸・出雲」の全設備について、筆者が利用した際の実感や、
より快適に過ごすための工夫・注意点について解説したい。

「サンライズ瀬戸・出雲」には大きく分けて5種類の個室寝台と、1種類の座席が存在する。
個室寝台は1人用A寝台(A寝台はグリーン車のようなもので、B寝台に対する優等設備)
の「シングルデラックス」と、1人用B寝台の「シングル」「ソロ」、そして1〜2人用B寝台の「シングルツイン」、
2人用B寝台の「サンライズツイン」である。座席は普通車指定席扱いの「ノビノビ座席」だ。

価格的には「ノビノビ座席」が最も安く、「シングルデラックス」が最も高い。
詳細は後述するが、最も長距離の東京〜出雲市駅間で利用した場合、「ノビノビ座席」が
運賃・各種料金合計で片道15,750円、A寝台「シングルデラックス」だと同28,960円である。
では、設備の特色を説明しよう。


■最も高額な「シングルデラックス」

最も高額で、かつ今では唯一となった「A寝台」でもある「シングルデラックス」は「瀬戸」「出雲」
に各6室設けられた1人用個室寝台である。個室は縦2.2m、横2.1m程度、床面積4.6平方メートルの広さである。