あの時代は子どもを楽しませようという、制作者の気概みたいなものが
感じられた 特撮自体が子ども向けだと社会から軽く見られるような空気が
ある中で、むしろだからこそ特撮でしかできないことで子どもを楽しませて
やるんだという気概があったと思う

特撮技術も、脚本や演出も、そして音楽なども、前例のない中で創意工夫を
重ねて、ときに試行錯誤となりながらもその「気概」に支えられて初期の
特撮作品は完成した

いまは、そうして作られた作品を観て育った世代が、自分ならこういうのを
観てみたいという視点で作品を世に送り出しているように思える だから、
大人でも楽しめる代わりに、子どもが観てわくわくするというところが少ない