>>180
松田聖子の「野菊の墓」も思った以上に良かったですよ。もちろん木下作品とは比較できないが、また違った味わいがある秀作。

木下恵介は、時代背景をうまく切り取って自然にドラマに溶け込ませるのが素晴らしく上手い。この部分においては、自分が見てきた過去の邦画作品では、最高の監督だと思う。

「日本の悲劇」は、現代感覚で見てもピンと来ないかもしれない。
しかし、あの時代に日本中でいくらでもあった残酷な物語を、お涙頂戴でなく一種の映像詩としてみせる手腕がある監督は、現代でもなかなかいない。