ドイツ政府、2030年までに全ての新車を無排気車にすることも検討中

http://jp.autoblog.com/2016/06/25/germany-cars-emissions-free-2030/

ドイツのエネルギー・経済副大臣を務めるRainer Baake氏は、「ドイツが二酸化炭素(CO2)排出量の目標
を達成したいのであれば、2030年までにこの国で購入できるクルマは全てゼロ・エミッション・ビークル(排気
ガスを出さないクルマ)にしなければならない」と、同国の日刊紙『Tagesspiegel(ターゲスシュピーゲル)』主
催の環境フォーラムで発言した。

ハイブリッド車情報メディア『Hybrid Cars』によると、同氏は「1990年から輸送によるCO2の排出量が全く
減っていないという事実がある」と語ったという。

ドイツは2050年までにCO2排出量を80〜95%削減することを目標としてきたが、平均的な自動車は新車か
ら20年ほど使用されるため、2030年までにガソリン車やディーゼル車の販売を減らさなければならない。こ
れは途方もない挑戦になるだろう。同国の環境省の報告によると、ドイツの運送業は化石燃料車によって担
われており、同国のCO2排出量の20%を占めているという。

一方、日本や米国では2000年代から電気自動車(EV)が増え始めているため、メルセデス・ベンツ、BMW、
フォルクスワーゲンのディーゼル車の売り上げは半分に落ち込んでいる。現在、ドイツの総自動車数に占め
るハイブリッド車の割合はほんのわずかであり、EVの割合はさらに低い。前述の『Hybrid Cars』によると、
2016年にドイツで登録されたクルマのうちEVの割合は約0.6%しかないそうだ。

ドイツの自動車マネジメント・センター(Center of Automotive Management)による予測では、新たな金銭
的インセンティブの効果もあり、2025年までにはドイツ車の8%がEVになるとされている。またドイツ政府は、
EVを普及させるためにEVの自動車税を免除することも検討している。