以前、どうしても 自分自身から離れられず、いつまでも質問を繰り返す人が居た。

その人に、問う。カラスのあたまは白い。

その人が答える、あなたとBuddhaは同じか、異なるのか。

では、Buddhaに問いなさい。

現在、Buddhaは居ないから質問を発することができない。

あなたに問います、あなたが答えを出しなさい。

わたしはBuddhaではなく、さとりを得ていないから答えが出せないのです。

では、どうしますか。

だからといます、あなたはBuddhaの真理(さとり)とまったくの同じですか。


このように この人の根底である不信はぐるりと1周し、また もう1周し、更にもう1周ときりがない。

答えを持っているのだろう、ほとんど聞く耳が無く、こころは耳に従う事が無い。

外に向かえば、鼻先に鈎を引っ掛けられ引きずり回される。

天上天下唯我独尊
てんじょうてんげゆいがどくそん

Buddhaは生まれて7日目に7歩歩まれて天と地を指さされ、言われた。

これは生まれ出てきたものは全員、てんじょうてんげゆいがどくそん、である。

瞞(まん)を受けるなよ、
Buddhaは悪魔に誘われる、世界の支配者にして差し上げますよ、と。

ヨシュアもやはり同じ誘いを悪魔がささやく、世界の支配者にしますよ、と。

初関を透って1週間から2週間ぐらいは、歓喜の中に居て、世界の成り立ちのすべて、秘密が手に入り、
わざわざ悪魔を引っ張り出さずとも、世界の支配者にも成れる、と実感の真っただ中である。

しばらくは色即是空、に歓喜のまま過ごす。

インドの数千年前の修行者は、その歓喜のまま更に森の奥に踏み入って誰にも知られる事が無く死んでいったという。