日本の「美」というものは「無常」つまり「常に変りつづけていくこと」を発信源とする。
https://www.youtube.com/watch?v=-gyX6tHP4Vs

そこで、最初に出てくるのが「もののあわれ」である。
もののあわれとは「パトス」つまり、男を殺そうとすると何か面白いことをやるというところに
ある。
紫式部の源氏物語も、平家物語も「もののあわれ」つまり、男たちが「死に直面して」
いろんなことをやったという物語だ。
祇園精舎の鐘の声にすべての男たちが怯えたのだ。
化野(あだしの)の露や、鳥辺山の煙にたとえられた。
その日その日、生きていることに喜びを感じるのが「もののあわれ」であり、
充実した男に「美」を見出したのだ。
小津安二郎は、父と娘がたたみの部屋に眠っていても「何も起きない」ところにもののあわれ
を見出した。
源氏物語の紫の上のように源氏の君は、毎日が充実していたし、女に困っていなかった。
一方で、満開の桜を待つように紫の上は眠っていたのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=v5IruSJmcpI