上記にも述べたように、「法」の概念は仏教では多岐にわたる。ロシアの仏教学者シチェルバツコイ(露:Щербатской, Фёдор Ипполитович、英: Fyodor Shcherbatskoy)は、「法」の語をほぼ二義にまとめている[1]。

「真理」の意味を中心とする一群。仏教の「教義」「教法」「法則」などの意味がある。

「存在」の意味を中心とする一群。「存在するもの」という意味であり、存在の「性質」「徳性」、さらには「具体的な存在」を構成している実体的要素なども含めて考えられる。