イエス・キリストは聖書で預言されていた救い主なのか?

しかし、このような預言の詳細の成就は、信仰の無い懐疑的な人々からは疑いの目で見られてきた。
そこで彼らは、イザヤ53章の預言は紀元前八世紀に書かれたものではなく、イエスが十字架に付けられた紀元一世紀以降に意図的に書き加えられたのだと主張してきたのだ。

そして、イザヤ書の1〜39章を紀元前八世紀の「第一イザヤ」、40章以降はより後の時代に「第二イザヤ」によって「預言が成就したかのように」書かれたと考える「複数イザヤ説」が浮上した。
そして、当時現存していた最古の旧約の写本が紀元10世紀以降(AD1000年以降)のものであったため、その懐疑的な立場は多くの人々から受け入れられてきた。

しかしこの批判は、20世紀最大の考古学的発見と言われる「死海写本」によって、見事に誤りであることが証明されることとなる。