温 泉療 法期 間中、頭頂
部脳波で α波 の割合が低下 し、 δ ・θ波の割 合
が増加 した。本症例 の温 泉療 法中に示 した脳波
のパ ター ンは深 い睡眠や 自律訓練 法(AT)、 瞑想
な どで観察 され るもの と同 じであった。 こうし
た変化 は湯 あた りを境 に大き く変動 した。湯あ
た りは、本症例 が 中枢 神経系 を リセ ッ トさせ 、
altered state of consciousness(ASC)に 至 ら
せる ことに貢献 し、それ を経験す ることによ り、
自己への洞察 を深 め、実存 的な気づき を促す過
程へ と導 く方法論 の一つ として有用である と考
え られた。