安曇野の中房温泉近くに小水力発電計画 温泉湧出量減る?地元反発
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安曇野市穂高有明の温泉宿・中房温泉近くで小水力発電施設の建設計画が進められている。

宿近くの穂高川(通称・中房川)から取水して発電する仕組みだが、地元の温泉供給会社やホテルなどからは
「地元の資源である温泉の湧出量が減るかもしれない」として反発の声が上がっている。

二十八日には建設・運営主体の「信濃電力開発」(群馬県高崎市)に意見を述べる公聴会が安曇野市内で開かれ、
出席者は取水による源泉への影響について根拠のある説明を求めた。
事業者側は「源泉には影響ないと考えている」と答えた。 

計画は、中房川から取水し、配管を通して下流約八百メートルの温泉橋南側に設置する発電所で発電する。
出力は百九十九キロワットで、年間予想発電量は標準家庭の年間消費電力三百二十世帯分に相当。
二〇二一年春に着工し、二三年春に本格運転を開始する予定。

昨年十一月に事業説明会が開かれたが、源泉への影響について説明が不明瞭なため、
地元側は納得せず、事業者との意見書と見解書のやりとりをへて、市に公聴会の開催を請求した。