電子情報技術産業協会(JEITA)は18日、世界の電子機器の生産額が2020年に19年比5%増の3兆807億ドル(約337兆円)となる見通しだと発表した。市場規模が3兆ドルを超えるのは初めて。
次世代通信規格「5G」のサービスの本格化を追い風に、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」関連機器が市場をけん引する。

分野別で伸び率が大きかったのはシステム構築などソリューションサービスで、8%増の9992億ドルだった。通信機器が6%増の5471億ドルと続いた。地域限定で5Gを活用する「ローカル5G」では、工場や建設現場、イベント会場など新たな通信用途が拡大する。

19年の世界生産額は18年比1%増の2兆9219億ドルを見込む。米中貿易摩擦による先行きの不透明感や半導体市況の低迷などのあおりを受け、
半導体が13%減、電子部品は3%減と重荷となる。海外生産分を含む日系企業の世界生産額は20年は2%増の38兆1065億円と、19年の3%減の37兆3669億円からプラスに転じる。