アメリカの2019年度の財政赤字が日本円で100兆円を超え、7年ぶりの高い水準となりました。トランプ政権下での国防費の増額や大幅な減税が主な要因ですが、
トランプ大統領が来年の大統領選挙をにらみ積極的な財政出動を続けるのは確実な情勢で、財政再建はさらに遠のきそうです。

アメリカ財務省は25日、去年10月から先月末までの2019年度の財政収支を発表しました。

それによりますと、アメリカの財政赤字は9843億ドル、日本円でおよそ107兆円で、前の年度より26%増えて、2012年度以来、7年ぶりの高い水準となりました。主な要因は、トランプ政権下での
国防費の増額に加え高齢化に伴う社会保障費の増加で支出が増えたことにあります。

一方、収入面では企業業績の回復で法人税の収入が増えたほか、中国の輸入品などへの高い関税の上乗せで関税の収入も71%増加しましたが、トランプ大統領が主導する大幅な減税で税収の伸びが抑えられる形となりました。

この結果、アメリカの財政赤字は4年連続で拡大したことになりますが、トランプ大統領が来年の大統領選挙をにらんで積極的な財政出動を続けるのは確実な情勢で、財政再建はさらに遠のきそうです