7月17日 AFP】太平洋にある低海抜のサンゴ礁の島々は気候変動に応じて形が変化している可能性が高いことが、最新の研究で明らかになった。
こうした島をめぐっては、海面上昇で水没して人が住めなくなるという説があるが、今回の発見は従来の仮説に異を唱えるものとなった。

 海抜わずか数メートルのツバル、トケラウ(ニュージーランド領)、キリバスなど環礁から成る島しょ国は、地球温暖化の影響を世界で最も受けやすい国とみられている。
海面上昇に伴い、それぞれの国では気候変動難民が発生するのは避けられないとの懸念もある。

 だが、こうした島々は硬い岩ではなく、サンゴ礁に生息する微小生物の死骸の骨格部分でできているため、環境に対して「地形の動力学的に反応する」ことが、今回の研究で明らかになった。

 このように、島がまるで移動する砂(漂砂)のようにゆっくりと変化しているという証拠は、気候変動の影響を受ける国々の対策立案にとって極めて重要な意味を持つと研究チームは指摘する。