全世界の軍事予算は90兆円ほど。これは莫大なように見えても、市場としては決して大きくはない。

世界の軍需産業トップ3
ロッキード・マーチン(米)、ボーイング(米)、BAEシステムズ(英)
この三大企業の内で世界のトップ企業100社に名前を残すのは、ロッキードとボーイングの二社に過ぎない
しかもボーイングは、企業収益の七割は民需から得ている。
軍需産業最大手のロッキード・マーチンの売り上げは年間約400億ドル、同企業は、ボーイングと違い、軍需に九割を依存している
ほぼ純軍需産業と言えるが、軍需での売り上げは大きいといっても、企業としての規模で比較した場合は民需への依存が大きいボーイングの半分にも満たない。

そして世界の企業の売り上げのトップに輝く、小売最大手のウォルマート・ストアーズの売り上げた35兆円
トヨタ自動車の売り上げが17兆円
それと比較すると、軍需産業のビック3も小者に過ぎない実態が、ここで見えてくる。

世界のトップ企業の顔ぶれを見れば、民需主体であり、平和だから儲かる企業ばかりだ。
企業の大部分は、平和を望み積極的に戦争を望む企業などそんなにもない。

アメリカの戦争の目的がビジネスだの単純に考えすぎている。
確かに軍需産業は、日本の土建業界がそうであるように、政府との結びつきが強くなるだろう
何と言ってもどちらもその利益の多くが公共事業だからだ。
それだけに軍需産業の利益を政治家が考えるのは不思議な事ではないが。しょせん利権の主導権を得るものではない。
何より、戦争ほど採算性の取れない経済はない、破壊だけで創造がないのだからなこんな事、紀元前の賢者が看破している

もちろん軍需産業は稼ぎたいから、それを本に書かれている通りの政治工作を行っているのは事実でしょうけど。
それはしょせん一部の流れであり。ビジネスのために国家全体が採算性の取れない戦争を続けるなど、ありえない事だ。