楕円曲線🍩、Abel多様体
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次元が同じAbel多様体の間の射(定値でない)は全射らしい why? 何の本に載ってる? 複素トーラスで考えてみると、複素数体上の楕円曲線なら確かにそうなりそうだが >>3 係数体が複素数なら開写像になるから局所同相 連結性を仮定するならこれでOK >>5 なるほど、それだけでできちゃうのか ありがと 数学科でも何でもないクソザコナメクジが有理数体上の楕円曲線の数論に ちょっとだけ興味を持ってかじってみたいなって思って 「はじめての数論 原著第3版」を頑張って読んでる 超ムズイ そうですね。よく楕円と関係がないと言われますが調べていくと楕円とは何か?ということがわかってきます。楕円を司る存在と言っても過言ではないでしょう。 なるほど・・・・ 楕円関数の例 y^2 = f(x) = a(c+x)(c-x) 一般のAbel多様体も、標準束って自明なの?つまり、Calabi-Yau多様体? 楕円曲線の場合はadjunction formulaから分かるけど Abel多様体と、一般線形群の部分群は、どちらも代数群なのに、全然違いますね 群以前にアフィン多様体と射影多様体の時点で違うでしょ 群構造いれると、無限遠点付け足しただけというわけにはいかないんですね (レベル構造つき) 楕円曲線のモジュライ空間が、モジュラー曲線 志村多様体はその高次元化ということは、Abel多様体のモジュライ空間になっているのかな? え?楕円曲線のモジュライ空間とは楕円曲線の同型類が幾何学的点となるスキームの事ちゃうの? >>22 Deligne-Rapoport, "Les schemas de modules de courbes elliptique" スキーム論を用いない構成は、 SilvermanのAppendixにも結果だけ載っている Diamond-Shurmanを読むのが最も確実か 梅村の「楕円関数論」を読み終わったら Mumfordの”Tata lectures on Theta”読むつもり 新スレ 「Abel関数・Riemannテータ関数・Siegelモジュラー関数」(仮称) を立てるか、現スレ 「楕円関数・テータ関数・モジュラー関数」 を継続するかは、スレの進行状況から判断する (ま、単に新スレ名を書いてみたかっただけだがw) 楕円曲線、K3曲面、Calabi-Yau多様体 こちらへの一般化も >>33 >K3曲面、Calabi-Yau多様体 >こちらへの一般化… …は別スレ立ててくれる? 今日からシルヴァーマン&テイトの「楕円曲線論入門」を読む Mordellの定理 もし非特異な平面3次曲線の有理点があるならば、 有理点全体のなす群は有限生成である 3次曲線 y^2=x^3+ax^2+bx+c について、曲線上の点P1=(x1,y1),P2=(x2,y2)を通る直線から 3つ目の交点P1*P2=(x3,y3)を求める y=λx+ν ただし λ=(y2-y1)/(x2-x1) ν=y1-λx1=y2-λx2 直線の方程式を3次曲線の方程式に代入する (λx+ν)^2=x^3+ax^2+bx+c すべての項を右辺に移す 0=x^3+(a-λ^2)x^2+(b-2λνx)+(c-ν^2) 上記はxの3次方程式で、その3つの解x1,x2,x3は3交点のx座標を与える x^3+(a-λ^2)x^2+(b-2λνx)+(c-ν^2)=(x-x1)(x-x2)(x-x3) 両辺のx^2の項の係数比較から以下がわかる λ^2-a=x1+x2+x3 よって x3=λ^2-a-x1-x2, y3=λx3+ν P0+P0=2P0の求め方 2点を通る直線の代わりにP0での接線を用いる 接線の傾きλは以下の通り λ=dy/dx=f'(x)/2y f(x)=x^3+ax^2+bx+cのとき f'(x)=3x^2+2ax+b λ=(3x^2+2ax+b)/2y したがってP0=(x,y)のとき、2P0のx座標は λ^2-a-2x =((3x^2+2ax+b)^2-4ay^2-8xy^2)/y^2 =((9x^4+12ax^3+(6b+4a^2)x^2+4abx+b^2)-(4ax^3+4a^2x^2+4abx+4ac)-(8x^4+8ax^3+8bx^2+8cx))/(x^3+ax^2+bx+c) =(x^4-2bx^2-8cx+b^2-4ac)/(x^3+ax^2+bx+c) 上記を2倍公式という >>37 WeierstrassのP関数の関係式 P'(u)^2=4P(u)^3-g2P(u)-g3 したがって楕円曲線の点の加法から P関数の加法公式が言える P(u1+u2)=λ^2/4-P(u1)-P(u2) λ=(P'(u1)-P'(u2))/(P(u1)-P(u2)) 加群のある元Pが mP=O (Oは加群の単位元) であり、かつ任意の1<=m’<mに対して m’P≠O であるとき、点Pの位数はmである、という 上記のmが存在するとき、Pは有限位数である、という Cを以下の非特異3次曲線とする y^2=x^3+ax^2+bx+c a) C上のある点P=(x,y)≠Oが位数2を持つための必要十分条件はy=0である b) Cは2を割り切る位数を持つ点をちょうど4点持つ(注:無限遠点Oを含む) これらの4点は群を成し、その群は位数2の2つの巡回群の直積である Nagell-Lutzの定理 y^2=x^3+ax^2+bx+c を整数係数a,b,cをもつ非特異3次曲線とせよ。 そしてDを上式の右辺の3次多項式の判別式とせよ D=-4a^3c+a^2b^2+18abc-4b^3-27c^2 P=(x,y)を有限位数の有理点とせよ。 そのときxとyは整数であり、 さらにy=0か、またはyがDを割り切るかである なんか梅村でもシルヴァーマン&テイトでも 楕円曲線こと複素トーラスの等分点について語るから なんかあるんだろうなと思ったけど・・・ そうか、そういうことか・・・早くいえよw 虚数乗法論と保型函数 https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1610789759/ 4:Abel多様体の等分点って、今でいうところのエタールコホモロジーだからな 6:Abel多様体に対し、その等分点の集合は1次エタールコホモロジーと解釈できる そもそも有限生成Abel群は、巡回群の直和なのだから有限位数の点を調べるのは当然 >>44 なんかわかってなさそう 有限生成群=有限群、ではないよ 例えばZは有限生成(1つの元から生成される)だけど有限群ではないよ >>45 無限巡回群も巡回群だよ アーベル群のtorsionを調べるのは普通の話だろ >>45 なんかごまかしてるね 無限巡回群の要素は有限位数の点ではないよ 「有限生成Abel群だから有限位数の点を調べるのは当然」っておかしいよね こう書けば問題なかった そもそも有限生成Abel群には、有限巡回群も含まれるから有限位数の点を調べるのは当然 いわずもがなだけどな >>48 >>46 と同じことを言ってるように思う torsionという言葉を知らないなら、ちゃんと調べた方が良い >>49 torsionという言葉は知っている 安心して成仏しろw https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8D%A9%E3%82%8C_ (%E4%BB%A3%E6%95%B0%E5%AD%A6) >>44 の 「そもそも有限生成Abel群は、巡回群の直和なのだから 有限位数の点を調べるのは当然」が 「そもそも有限生成Abel群は、”有限”巡回群の直和であって 有限巡回群の要素となる点は有限位数なのだから 有限位数の点を調べるのは当然」と読めるから わかってなさそうといった 有限生成アーベル群は巡回群の直和(有限生成アーベル群の基本定理)だけど、 無限巡回群の単位元以外のすべての元は無限位数だから、有限位数の点だけじゃなく無限位数の点も調べる気がするんだが 無限の頭の悪さを感じる そりゃ調べるべきことはいくらでもあるわ ID:FgvgJsLX←こういう人の書いてないことを勝手に読み取るアホってどう対処すればいいの ID:wIbRfhaS ID:w6BJjOUz 誤解されるようなこといって つっこまれるとわけのわからんイイワケする 白痴って屠●して食ったほうがいいよな? Aという正論を言っている人に対して、「お前はBと言っているが、Aが正しい。従って、お前は間違っていて俺が正しい」という難癖をつけるのはレスバの定石みたいなもん AといってるつもりでBといった馬鹿に対して 「B?馬鹿じゃね?お前のいいたいのはAだろ 文章一つ正しく書けねえのかよ」 というのはツッコミの常套 100%つっこまれる奴が🐎🦌wwwwwww >>52 なるほど 調べるべきことはいくらでもある よって「有限位数の点を調べるのは当然」とは言えない、ということだな? 微分可能関数の微分が0になる点を調べるのは当然 他に調べるべきことがいくらでもあろうと >>58 巡回群の直和なのだから有限位数の点を調べるのは当然、という推論が彼の主張で、 無限巡回群は?と突っ込まれてるのが現状 推論そのものが議論の対象であって、推論の結論を補強するそのたとえ話は関係ないよ 有限生成アーベル群の基本定理におけるfree部分とtorsion部分を論点にしている人がいるようだけど、 そもそも、代数体上とは限らない楕円曲線の有理点は、一般的には(Z上の)有限生成アーベル群ではないよね? 複素トーラスの話からの流れでそれを言うのは馬鹿だと思う ID:FgvgJsLX ID:2A7b89TR つまりこいつらは馬鹿だと >>60 詳しくなくてすまんけど、 複素トーラス、つまりC(複素数体)上の任意のアーベル多様体AのC-有理点A(C)は有限生成アーベル群でないことって言えるの? τをIm(τ) > 0をみたす複素数 複素トーラスC/(Z⊕Zτ)は、有限生成アーベル群か >>64 モーデルの定理 有理数体 Q 上の楕円曲線 E の有理点と無限遠点 O のなすアーベル群 E(Q) が有限生成になる >>60 の発言は、体KがQどころか代数体でなければ、 K上の楕円曲線Eの有理点の全体は 有限生成アーベル群でないんじゃないか? という問い 答え?知らんよ >>64 当たり前ですがな “C有理点”は複素一次元の位相群なんだからもちろん非可算集合 学部3年レベルの群論の知識もないのに、数学スレで連投して、恥ずかしいという自覚が無いのだろうか >>67 >“C有理点”は…もちろん非可算集合 ID:fysO/+R6…やべぇ(汗 >>68 具体的に群論のいかなる知識が必要だといいたいんだろ? ところで、任意の自然数nに対する有限巡回群Z/nZすべての直和って有限生成? 違うよな? https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E7%90%86%E7%82%B9 >K を任意の体とするとき、 >K-有理点は点の各々の座標値が >体 K に属するような点と定義される。 ああ、そういうこと? でもさあ>>60 のいう「有理点」ってそういうことなの? 普通は下記の意味だよな? >数論において有理点(ゆうりてん、英: rational point)とは、 >各座標の値が全て有理数であるような空間の点のことである。 Wikipedia以外の参考文献が無いなら、インターネットを解約して浮いた金で数学書を買ったらどうかな 有理点をK-有理点にすり替えて説明もしないのが詐欺だよなw >>73 >数学書を買ったらどうかな 読まなきゃ意味ないよなw >>73 はトンチンカンなんだな 「Wikipedia以外の参考文献を読んだことがないなら 数学板にアクセスするのを辞めて 空いた時間で数学書を読んだほうがいいな」 これが正解 ま、しかし、そんな精神力があったら数学板に来ないw 察しろよw >>67 なるほど、巡回群が可算であることを使うのか >>78 そうそう、その事からも言える 台数的閉体係数のアーベル多様体の有理点のなす群は"divisible"なので有限生成になり得ない kを体(ch(k)≠2) Eをk上の楕円曲線、P∈Eを閉点とする 次数付き環Rを R := ⊕[n≧0] H^0(E, O_E(nP)) で定める。このときRは、次数付き環として、 k[t, x, y]/(y^2 - x(x - t^2)(x - λt^2)) deg(t) = 1 deg(x) = 2 deg(y) = 3 と同型。 >>80 なんか美味しそう じゅるるw このあたりのことが学べる標準的テキスト 紹介して divisible… 可除群 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%AF%E9%99%A4%E7%BE%A4 可除群 (divisible group) はアーベル群であって 全ての元がある意味で正の整数によって割ることのできるもの、 より正確には、すべての元が各正整数 n に対して n 倍元であるものである。 有理数全体Qは加法のもと可除群をなす。 非自明な可除群は有限生成でない。 >>80 Eはy^2 = x(x - 1)(x - λ)で定義され、Pは無限遠点としてよい。 KをEの標準因子とすると、deg(K) = 0 よって、n ≧ 1ならdeg(K - nP) < 0なので、dimH^0(E, O_E(K - nP)) = 0 Riemann-Rochの定理より dimH^0(E, O_E(nP)) = 1 - 1 + deg(nP) = n k代数の準同型f: k[t, x, y] → Rを t → 1 x → x y → y で定めればよい。 > Eはy^2 = x(x - 1)(x - λ)で定義され、Pは無限遠点としてよい。 ch(k)≠2はここで使ってる 標数2だと、この方程式では右辺が重根を持つから楕円曲線にならない あとは頑張って計算 複素関数論の復習 正則関数 定理1.1 f(z)=u(x,y)+iv(x,y)が領域Dで正則であるための必要十分条件は u(x,y),v(x,y)が以下のコーシー・リーマンの関係式を満たすことである。 ∂u/∂x=∂v/∂y, ∂u/∂y=-∂v/∂x 定理1.2 Dを単純閉曲線Cで囲まれた領域とし、 P(x,y),Q(x,y)をD∪C上の連続な偏導関数を持つ実関数とする。 このとき ∫C (Pdx+Qdy)=∫D(-∂P/∂y+∂Q/∂x)dxdy 定理1.3 (コーシーの積分定理) f(z)は単連結領域Dで正則であるとする。 このとき、D内の任意の閉曲線Cに対して、次の等式が成り立つ。 ∫C f(z)dz=0 定理1.4 (コーシーの積分表示) Dを単純閉曲線Cで囲まれた領域とし、 f(z)は、D~=D∪Cで正則であるとする。 このとき、任意の点z0∈Dに対して、 次の関係式が成り立つ。 f(z0)=(1/2πi)∫C (f(z)/(z-z0))dz 定理1.5 単純閉曲線Cで囲まれた領域をDとし、 f(z)はD~=D∪Cで正則であるとする。 このとき、z∈Dに対して次が成り立つ。 f'(z)=(1/2πi)∫C (f(ζ)/(ζ-z)^2)dζ 定理1.6 (リュービルの定理) 有界な整関数は定数関数である。 テーラー展開 定理1.7 D={z∈C| |z-a|<R }とする。 Dで正則な関数f(z)は、 Dにおいて、aを中心とする整級数に一意的に展開される。 すなわち、 f(z)=b0+b1(z-a)+b2(z-a)^2+… bn=(1/2πi)∫C (f(z)/(z-a)^(n+1))dz=f[n](a)/n! ただしC={z∈C| |z-a|<r,0<r<R} 定理1.8(一致の定理) f(z)は領域Dで正則であるとする。 Dの点aに収束する無限点列{zn}⊂Dが存在して f(zn)=0 (n∈N) が成り立つとき、Dにおいて f(z)=0 定理1.9 (最大絶対値の原理) f(z)が領域Dで正則であるとき、 |f(z)|が内点a(∈D)において最大値をとれば、 f(z)は定数である。 有理形関数 定理1.10 f(z)が円環領域D={z∈C| 0≦R1<|z-a|<R2}で正則ならば、 f(z)は、Dにおいてaを中心とするローラン級数 f(z)=Σ(n=-∞~∞) bn(z-a)^n に展開される。 ここで bn=(1/2πi)∫C (f(ζ)/(ζ-a)^(n+1))dζ (CはD内の正の向きを持つ単純閉曲線) aがf(z)の孤立特異点のとき、特異点を次のように分類する。 1)除き得る特異点: ローラン展開の負ベキ部分がない 2)極: ローラン展開の負ベキ部分の項が有限個 3)真性特異点: ローラン展開の負ベキ部分の項が無限個 f(z)が領域Dで真性特異点を持たないとき、 f(z)を有理形関数という。 定理1.11 Dを単純閉曲線Cで囲まれる領域とする。 f(z)はDにおいて有理形で、Cにおいて正則でかつ零点がないとする。 このとき bn=(1/2πi)∫C (f’(z)/f(z))dz=N0-N∞ ここで、N0はD内の零点の個数、N∞は極の個数。 これで関数論の復習は終わり 多様体の定義 多様体 定義1 n次元位相多様体とは、ハウスドルフ空間Mであって、 すべての点P∈Mが、R^nの開球と同相な開近傍をもつものをいう。 Mをn次元位相多様体とする。 Mの座標近傍{Uα,zα}は、 Mの開被覆{Uα}(M⊂∪Uα)と、 部分集合Uα⊂Mから開球Vα⊂R^nへの同相写像(座標写像)zα zα:Uα→Vα とで成り立っている。 空でない共通部分Uα∩UβにR^nの中への 2つの異なった同相写像が定義されている この2つの写像の合成 fαβ=zα・zβ^(-1):zβ(Uα∩Uβ)→zα(Uα∩Uβ) を座標変換関数という >>90 以下、多様体は原則として2次元のものを扱う 多様体Mの座標近傍は、そのすべての座標変換関数が正則関数、 すなわち複素解析的関数であるとき、複素解析的座標被覆と呼ばれる。 2つの複素解析的座標被覆は それらの合併もまた、複素解析的座標被覆であるとき、 同値であるという。 Mの複素解析的座標被覆の同値類をM上の複素解析的構造 または単に複素構造という。 ある固定した複素構造をもつ2次元多様体を (複素)1次元の複素多様体という。 また、伝統的用語としてリーマン面と呼ぶ。 多様体上の正則関数と正則写像 Mをリーマン面とする 開部分集合U⊂Mから複素数平面Cの中への写像fが 以下の条件を満たすとき、Uにおける正則関数という 「fは各共通部分U∩Uα≠φに対して、 f・zα^(-1):zα(U∩Uα)→C がzα(U∩Uα)⊂C内で正則関数である。」 定理2.1 リーマン面Mの関数が正則であるという性質は、 複素構造に属する複素解析的座標被覆の選択によらない。 >>92 U⊂M内のすべての正則関数の集合をU内の正則関数の環といい、 これをO_Uと表す。 この集合は、点ごとに関数の加法と乗法について明らかに環となる。 そしてO_Uは部分環として定数値関数を含んでいる。 定理2.2 Mがコンパクトで連結なリーマン面ならば、O_M=Cである。 >>93 MとM'を2つのリーマン面とする。 このとき写像 f:M→M' は、任意の点P∈Mと、P∈Uα,f(P)∈U'βである適当な座標近傍Uα⊂M,U’β⊂M’に対して、 関数z’β・f・zα^(-1)が点zα(P) のある開近傍において正則関数であるとき、 正則写像であるという。 定理2.3 写像の正則性は2つの複素構造に属する複素解析的座標被覆の選択によらない。 >>94 2つのリーマン面の間の同相写像f:M→M'は fとf^(-1)がともに正則写像であるとき、 正則同型写像という。 またMとM'はそれらの間に正則同型写像が存在するとき、 同型であるという。 球面とトーラス 球面 一次元射影空間Pを C^2-{{0,0)}/C* として定義する。 2つの集合 U0={(ζ0,ζ1)∈C^2|ζ0≠0} U1={(ζ0,ζ1)∈C^2|ζ1≠0} は複素射影空間Pを被覆し 各々は、それぞれ写像 z0=ζ1/ζ0,z1=ζ0/ζ1 によって、Cの上へ1対1に写像される。 よって、{U0,z0},{U1,z1}はPの座標被覆を形成し 1次元の複素射影空間をリーマン面Pと表せる。 >>96 トーラス 複素数平面Cに実数に関して線型独立な任意の2つの複素数ω1,ω2をとる、 このときωk≠0(k=1,2)かつ、¬(ω1/ω2∈R)である。 このω1,ω2はCの部分群Λ⊂Cを作る Λ={aω1+bω2|a,b∈Z} 商群C/Λは位相空間であり、種数1の面(トーラス)である。 >>97 P.S. 球面の複素構造は1つであるが トーラスの複素構造は1つではない これで多様体の定義は終わり 層とコホモロジー 準層と層 ハウスドルフ空間Mの開集合族をU_とする 任意の開集合族U∈U_に対して、アーベル群 S(U) が決まり、U⊂U'なる二つの開集合U,U'に対して γ~U3_U1=γ~U2_ U1・γ~U3_U2 (U1⊂U2⊂U3,U1,U2,U3∈U_) を満たすような準同型写像 γ~U’_U:S(U')→S(U) が存在するならば、集合 {S(U)|U∈U_} をM上の準層という >>99 点P∈Mに対して、Pを含む開集合の族をU_Pとし、 ΣP=∪U∈U_p S(U) とおく。 s1,s2∈ΣP(s1∈S(U1),s2∈S(U2))に対して、 γ~U1_U(s1)=γ~U2_U(s2) を満たすU⊂U1∩U2,U∈U_Pが存在するとき、 s1~s2 と書く。 ~はΣPの中の同値関係である ΣPを~によって類別した集合をS_Pとし、 s∈S(U)⊂ΣPを含む同値類[s]をPでのSの芽という そして、sに[s]を対応させる写像を γ~U_P で表す。 さらに、 S_=∪P∈M S_P とおき、S_からMへの写像 π:S_→M をπ([s])=P ([s]∈S_P)で定める。 任意のt∈S_P⊂S_に対して、 t∈γ~U_P(s)となるs∈S(U)をとり、 V(t)=∪q∈U γ~U_q(s) とおく。このような形の集合はt∈S_の近傍系を為す この近傍系によってS_は位相空間になるが、 一般にはS_はハウスドルフ空間とならない。 S_のこの位相に関して、写像 π:S_→M は局所同相写像である。 さらにS_Pは明らかにアーベル層であるが、群演算も連続である。 上記のようにして定義された(S_, π,M)を 準層{S(U)|U∈U_}から導かれた層という。 >>100 定義3.1 次の定義を満たす(S_,π,M)をアーベル群の層という。 1)S_,Mは位相空間 (Mを底空間という) 2)π:S_→Mは局所同相写像 (写像πを射影という) 3)S_P:π^(-1)(P)はアーベル群で、その群写像は連続である (S_Pを層のP∈Mにおける茎という。 各茎ごとに全く異なった群であってもよい。) 例3.1 Mをリーマン面とし、O(U)を開集合U⊂M上の正則関数の集合とする。 このときU'⊂Uに対して γ~U_U(f)=f|U’ (fのU'への制限) と定義すると、{O(U)|U⊂U_}は準層になる。 この準層から導かれる層をO_で表し、正則関数の芽の層といい O_の元を正則関数の芽という。 定理3.1 茎O_P(P∈M)は、収束べき級数環C{z}と同型である。 >>101 例3.2 Gを任意の集合が開集合となっている離散位相を持ったアーベル群、 S_を開集合×開集合を開集合とする積位相を持った空間G×Mとし、 そしてπ:G×M→Mを自然射影写像とする。 このとき、M上のS_=G×Mは定数層と呼ばれる。 (S_,π,M)を層とするとき π・f=i (恒等写像) を満たすようなMからS_への連続写像fを切断という。 {U}をMの近傍基、fを切断としたとき、 f(U)なる形の集合はS_の近傍基を成す。 U∈U_上のS_の切断の集合をΓ(U,S_)で表す。 f,g∈Γ(U,S_)に対して、 (f+g)(s)=f(x)+g(x) (x∈U) と定義することにより、Γ(U,S_)はアーベル群となる。 さらに、U'⊂Uのとき、準同型写像 γ〜U_U':Γ(U,S_)→Γ(U',S_) を γ〜U_U'(f)=f|U' (fのU'への制限) と定義すると{Γ(U,S_)}は準層となる。 >>103 定理3.2 (S_,π,M)が準層{S(U)}から導かれた層とする。 以下の(a),(b)が成立するならば、任意の開集合Uに対して S(U)≣Γ(U,S) (a)U=∪α U_ α(U_α∈U),s,s’∈S(U),γ~U_Uα(s)=γ~U_Uα(s’)ならば s=s’ (b)U=∪α U_ α(U_α∈U),s_α∈S(U_α)とする。 U_β⊂U_α1∩U_α2なるとき、 γ~U_α1_U_β(s_α1)=γ~U_α2_U_β(s_α2)ならば、 s∈S(U)が存在して、γ~U_U_α(s)=s_α 定理3.2の条件(a),(b)を満たす準層を完全準層という。 リーマン面上で正則関数より作られる準層{O(U)}は, 一致の定理があるから、明らかに完全準層である。 よって、O_の切断の集合Γ(U,O_)の元は 開集合Uの正則関数と考えてよい。 MumfordのAbelian Varietiesをいただいた 1章のAnalytic Theoryが良いね コンパクト複素Lie群って条件だけでいろいろ言えちゃう まあ、このレベルなら他にもっと分かりやすい本はあると思うけど Tata lectures on theta 1と合わせて読むと良さそう >>104 例3.3 f,g∈Γ(U,S_)について、ある点P∈Uに対して f(P)=g(P) (S_Pの元として等しい) であるならば、P∈U'⊂Uとなるある開集合U'に対して U'の全ての点Qに対して、 f(Q)=g(Q) (S_Qの元として等しい) となる >>105 お邪魔いたしております ただいま楕円関数以前の基礎を勉強中です 悪しからず 層の準同型写像 (S_,σ,M),(T_,τ,M)を2つのアーベル群の層とする τ・φ=σ を満たす連続写像φ:S_→T_を層写像という。 φ(S_P)⊂T_Pであり、 σ,τが局所同相写像であることから、 φも局所同相写像である。 層写像φ:S_→T_が各茎上で準同型写像、すなわち、 φ|S_P:S_P→T_Pが準同型写像であるとき、 φを層準同型写像という φが層準同型写像ならば φ*:Γ(U,S_)→Γ(U,T_) は準同型写像である。 φ,φ^(-1)がともに層準同型写像であるとき、 φを層同型写像という S_とT_の間に層同型が存在するとき, S_≣T_ と書く。 >>109 層準同型写像φ:S_→T_の核KerφはS_の部分層である。 またφの像ImφはT_の部分層である。 Imφ≣S_/Kerφ が成立する 層準同型写像 φ_n:S_n_→S_n+1_ (n∈Z) に対して Kerφ_n=Imφ_n-1 が任意のnに対して成立するとき、列 …→S_n-1→S_n→S_n+1→… は完全であるという。 特に、0層(茎が0だけからなる層)を含む列 0→R_ー(φ)→S_ー(ψ)→T_→0 はKerψ=Imφかつ、φは単射、ψは全射であるとき、完全である。 逆にR_がS_の部分層ならば、ι:R_→S_を包含写像としたとき、 自然な写像p:S_→S_/R_ は層準同型であり、 0→R_ー(ι)→S_ー(p)→S_/R_→0 は短完全列である。 >>110 例3.5 リーマン面Mで整数値のみをとる正則関数の層をZで表す。 Zは明らかに正則関数の芽の層O_の部分層である。 一方、f_P∈O_Pにexp(2πif_P)∈O*_Pを対応させる写像を e:O_→O*_で表すと、これは層準同型写像で全射である。 このとき 0→Zー(ι)→O_−(e)→O*_→0 は層の短完全列である。 >>110 > またφの像ImφはT_の部分層である。 なぜ? せやね ココは層と前層の一番重要な差だからいい加減に理解してはいけない >>112-113 では指導お願いします(丸投げ) >>114 ココは難しい まず層や前層のなす圏を理解してその射が全射、単射、完全というのはどういう意味か理解しないと完全には理解できない しかしそれをやりだすとそれだけで半年くらいかかる 本気でそこからやるつもりならイヴァンセンの“層とコホモロジー”とかから始めるしかない とりあえず楕円曲線論までの速習で誤魔化すつもりなら S→T→Uが完全:⇔任意の点xでSx→Tx→Uxが完全 を定義だと思ってしまう作戦もあるかもしれない 後々困るかもしれんけど >>115 ここでは、まずRiemann-Rochの定理に至る 諸概念及び主要定理を列挙する「ロードマップ」 を作成します 証明についてはここには掲載いたしません 圏についてはここでは出てきません うすうす気づいてると思いますが 種本がそんな立派なものではないからです イヴァセンの“層とコホモロジー”は 余裕があれば見てみたいと思いますが 私の書き込みはそんな高尚なものではないので T大の大学院生レベルのことを求められても困ります >>116 >証明についてはここには掲載いたしません 「第一段階では…掲載いたしません」と改めておきます 正直いうと、層以上にコホモロジーが分かってないので そこを押さえないとしょうがないのです ということで午後はコホモロジーについて一通り書きます つっこむなら15時以降にしてもらえますか? コホモロジー群 U_={U_α}をハウスドルフ空間Mの開被覆とする。 U_の中のq+1個の元U_0,U_1,…,U_qが U_0∩U_1∩…∩U_q≠φ を満たすとき、 σ={U_0,U_1,…,U_q} をq-単体といい、 |σ|=U_0∩U_1∩…∩U_q をσの台という。 S_をM上のアーベル群の層とすると、 q-単体σに切断 f(σ)∈Γ(|σ|,S_) を対応させる写像をq-鎖といい、 全てのq-鎖の集合を C~q(U_,S_) で表す。 f,g∈C~q(U_,S_)に対して (f+g)(σ)=f(σ)+g(σ) と定義すると、f+g∈C~q(U_,S_) このとき、C~q(U_,S_)はアーベル群となる。 さらにf∈C~q(U_,S_)と(q+1)-単体σσ={U_0,U_1,…,U_q+1}に対して (δf)(U_0,U_1,…,U_q+1) =Σ(i=0〜q+1) (-1)^i*f(U_0,U_1,…,U_i^,…,U_q+1)||σ| と定義することにより準同型写像 δ:C~q(U_,S_)→C~q+1(U_,S_) が得られる。 (U_i^は、U_iを除くことを意味する。 また、f||σ|はU_0∩U_1∩…∩U_i^∩…∩U_q+1からS_への写像fの U_0∩U_1∩…∩U_q+1への制限である。) δは双対境界輪体作用素と呼ばれる。 定理3.3 δ・δ=0 >>118 δ:C~q(U_,S_)→C~q+1(U_,S_) の核Kerδをq-輪体群と呼び Z~q(U_,S_)であらわす。 定理3.3より δ:C~q-1(U_,S_)→C~q(U_,S_) の像δC~q-1(U_,S_)は Z~q(U_,S_)の部分群である。 このとき,商群 H~q(U_,S_) =Z~q(U_,S_)/δC~q-1(U_,S_) (q≧1) =Z~0(U_,S_) (q=0) を層係数S_をもつU_のq次のコホモロジー群と呼ぶ 定理3.4 H~0(U_,S_)≣Γ(M,S_) >>119 完全コホモロジー列について考える。 空間M上で、次のような形の層の完全列を考える。 0→R_−(φ)→S_−(ψ)→T_→0 このとき、任意の開部分集合U⊂Mに対して、 φ,ψは対応する切断の群の間の準同型写像 φ*,ψ*を誘導する。 この結果として、次のような群の完全列ができる。 0→Γ(U,R_)−(φ*)→Γ(U,S_)−(ψ*)→Γ(U,T_) しかし一般にはψ*はΓ(U,T_)への全射とはなっていない。 例3.6 MをC内の円環領域{z|1<|z|<2}とし、M上の完全列 0→Zー(ι)→O_−(e)→O*_→0 (e:g(z)→exp(2πig(z))) を考える。 このとき,z∈Γ(M,O*)は、あるf(z)∈Γ(M,O)によって z=exp(2πif(z)) と書くことはできない。 なぜなら f(z)=(1/2πi)log(z)と書き直せるが log(z)は、多価関数で、 1価正則関数の集合Oの元ではないからである。 >>120 定理3.7 Mをパラコンパクトなハウスドルフ空間とし、 0→R_−(φ)→S_−(ψ)→T_→0 をM上の可換群の層の完全列とする。 このとき次のような形のコホモロジー群の長い完全列が存在する。 0→H~0(M,R_)−(φ*)→H~0(M,S_)−(ψ*)→H~0(M,T_) −(δ*)→H~1(M,R_)−(φ*)→H~1(M,S_)−(ψ*)→H~1(M,T_) −(δ*)→H~2(M,R_)−(φ*)→H~2(M,S_)−(ψ*)→H~2(M,T_) −(δ*)→H~3(M,R_)−(φ*)→… φ:F→GをX上の層の射とする。ImφはGの部分層である。 証明)部分層の定義から、示したいことは以下の2つである。 1.任意のXの開部分集合Uに対して、Im(φ_U)⊆Imφ(U)。 2.任意のx∈Xに対して、(Imφ)_x = Im(φ_x)。 1については、Im^pφ(U):=Im(φ_U)であってImはIm^pの層化なので成り立つ。 2を示す。 a.(Imφ)_x⊃Im(φ_x) t_x∈Im(φ_x)と置き、φ_x:F_x→G_xを用いてφ_x(s_x)=t_xとなるs_x∈F_xを選ぶ。 φ_xの定義から、ある開集合Vが存在してφ_V(s)=tであって、t∈Imφ(V)なので、t_x∈(Imφ)_x。 よってaが成り立つ。 b.(Imφ)_x⊂Im(φ_x) t_x∈(Imφ)_xを取り、xを含むある開集合Uに対してt∈G(U)を取ると、tのあるxの開近傍Vへの制限はIm(φ_V)の中にあり、t_x∈Im(φ_x)である。 定義の説明をかなり省いていますが、こうですか? (S_,π,M)を層とする。 S_の開部分集合R_が R_P=R∩S_P (P∈M):S_Pの部分群 を満たすとき (R_,π|R_,M)は層であるが これを(S_,π,M)の部分層という。 このとき T_P=S_P/R_P を自然な商群とし T=∪P∈M T_P とおき、T→Mをπ(T_P)=Pで定義する。 さらにφ:S_→T_を自然な写像、 すなわち、s∈S_Pにsを含む剰余類∈S_P/R_Pを 対応させる写像とする。 写像φは射影πと可換であるが、 この写像φが連続となるような 最弱な位相(商位相)をT_にいれる。 U⊂T_:開集合⇔φ^(-1):Sの開集合 このとき(T_,π,M)は層となるが、 これをS_のR_による商層といい、 (S/R,π,M)で表す。 例3.4 (O_,π,M)をリーマン面M上の正則関数の芽の層とし、 E={P1,…,Pn} をM上の有限個の点の集合とする。 開集合U⊂Mに対して R(U)={f∈Γ(U,O)|Pi∈U⇒f(Pi)=0,i=1,…,n} とおく。 R(U)はΓ(U,O_)の部分群であり、 {R(U)}は自然な制限写像を考えるとM上の準層である。 この準層から導かれる層をR_とすると、 R_はO_の部分層である。 O_Pが収束ベキ級数環と同型であることから、 商層T_=O_/R_の茎は T_P =C (P∈E) =0 (¬(P∈E)) >>116 層の理解がちゃんとしてないと後で全部わからなくなるよ >>127 あなたのちゃんとした層の理解をお示しください 全部わかりきったんでしょ? どうぞ!!! 間違いはつっこんでくださいね 間違いから学ぶのが一番確実ですから 前層Aが層であるとは、U=∪U_αであるときA(U)→ΠA(U_α)⇉A(U_β∩U_γ)という完全列を満足するということである。 双対アーベル多様体って、Wikipediaの定義を見ても具体例がさっぱり分からんのだけど ピカール群(の単位元の連結成分)とは違うの? >>123 証明がどうこうではなく一般にXが位相空間、M,NがX上の加群の層、f:M→Nが層の射のとき、そのままズバリのim(f)は層にならないんだよ 反例もある しかしKerやCoketやImがないとホモロジー代数が使えないので層化(Sheafication)というのを使って回避する必要があるんだよ 例) X = {x,y,z}上に{φ,{x},{x,y},{x,z},{x,y,z}}を開集合とする位相を入れるφ以外を順にU,V,W,Xとしておく 加群の層Mは加群M_X,M_W,M_V,M_Uと4つの制限射像の8個組みでパラメトライズされるので(M_X,M_W,M_V,M_U)と表す事にする(制限射像は推して知るべしとする) この時M=(0,0,Z,Z)とN=(Z,0,Z,0)はともにX上の加群の層になり、推して知るべし射 f : M → N があるけど、この時そのままズバリのim(f)は(0,0,Z,0)になってコレは前層であって層ではない しかしそれでは困るので層としてのimfを層化の定義にしたがって計算するとこの場合imf = N、すなわちfは“全射”になっている この射はXのところ、すなわちGlobal sectionのところf_X: M_X → N_Xが0→Zになっているにも関わらず“全射”になってる 各ストークで確認するとx,y,zでそれぞれ Z→0、Z→Z、0→0 になってて“全射”になってるどわかる 層の理論ではこういうとこ注意しないと後々訳分からなくなるよ >>132 そうですね。 なので1.の証明でImの定義が層化されたものであることに言及しています。 >>131 標数0の場合はそれでいい もちろん、Pic0(X)にどうAbel多様体の構造を入れるのかという問題は残るが 1次元の場合なら、Abel-Jacobiの定理がその答えだけど、この場合は楕円曲線だからほとんど自明 >>133 だったら何言ってんのかわからない 主張はim(f)が層になる だけど層化したものなんだったら層になるの当たり前やん? >>135 主張は>>112 から始まる φ:F→GをX上の層の射とする。ImφはGの部分層である。 の証明ではないのですか? それとは別ということでしょうか。 >>136 それならまだわからないでもないけど、それもそもそもM→Nが前層の単射なら層化も単射だから当たり前です >>132 >X = {x,y,z}上に{φ,{x},{x,y},{x,z},{x,y,z}}を開集合とする位相を入れる ごめん。それ↑ハウスドルフ空間じゃないよね? >>99 ”ハウスドルフ空間”Mの開集合族をU_とする >>138 あれ? このスレハウスドルフ限定なん? そもそも代数幾何でZariski位相の話避けられないからハウスドルフに話限定できないでしょ? それにそもそもハウスドルフに限定したら一般にはim(f)はsheafになる? >>131 AがC上のAbel多様体なら 0 → Z → OX → OX* → 0 から作られる長完全系列を考えると、 Pic0(X) = H1(A, Z)/H1(A, OX)。 >>140 ごめん逆 Pic0(X) = H1(A, OX)/H1(A, Z)。 >>139 ならないよ X = C - {0} にCからの相対位相を入れればいい だから、「部分層」とか「Im(φ)」の定義が問題なのに、教えてくれない >>139 >このスレハウスドルフ限定なん? いや、私の読んでるタネ本が そもそもそういう設定になってるんですわw >そもそも代数幾何でZariski位相の話避けられないから >ハウスドルフに話限定できないでしょ? お説ごもっともですが… ネタ本はそもそも複素多様体としての考察しかしてないんですわw >それにそもそもハウスドルフに限定したら一般にはim(f)はsheafになる? 逆に聞きたいので、反例があるなら教えてください 著者に教えてあげたいので… >>143 原著を知らんから何とも言えないが、 それは本が間違ってるんじゃなくて、 お前が必要な記述を読み飛ばしているか誤読しているだけ >>142 >「部分層」とか「Im(φ)」の定義が問題なのに、教えてくれない 部分層の定義は>>125 に書きました >X = C - {0}にCからの相対位相を入れれば… 具体的にはどういう反例が構築できますか? >>144 必要な記述を私がここに書いてない可能性が高いですね ちなみに(小声で)本の文章を写してますので 私の解釈は入ってません 悪しからず 明日はここには書かないので、御指導よろしくお願いします >>143 やはり無理やね Xを任意の空間としてNをN(U)=Zで定められる定数層とする 次に開集合Uに対してX上の層MUをM(U)で生成されるNの部分層とする すなわちM'(U)=M(U)を満たす最小の部分層 Uが稠密でなければMU(X)=0 そこでM=⨁[Uは稠密でない]MUで定めればM→Nの像IはI(X)=0になってしまう しかし一方で∪[Uは稠密でない]U = Xの時IのsheaficationはN全体になる すなわちIはsheaficationを取り直さないとsheafではない >>148 上記のM→Nって>>109 の層準同型写像の条件満たしますか? 「層写像φ:S_→T_が各茎上で準同型写像、すなわち、 φ|S_P:S_P→T_Pが準同型写像であるとき、 φを層準同型写像という」 >>149 もちろん そもそも「最小の部分層」なんだから >>150 >>上記のM→Nって>>109 の層準同型写像の条件満たしますか? >もちろん 具体的に示してくれますか? それから、あなたのいう部分層は>>125 の定義を満たしてますか? 「(S_,π,M)を層とする。 S_の開部分集合R_が R_P=R∩S_P (P∈M):S_Pの部分群 を満たすとき (R_,π|R_,M)は層であるが これを(S_,π,M)の部分層という。」 具体的にも何もMが層、Niが部分層なら∩[i]Niも部分層を示すだけ Uの被覆Uλにおいてfλ∈∩Ni(Uλ)でrestrictionにおいて件の条件満たすとする Mは層なんだからf∈M(U)でUλへのrestrictionがfλになるものがとれる Niも層だからfi∈Ni(U)でUλへのrestrictionがfλになるものが取れる全てのλについてfとfiはUλへのrestrictionが等しいのでf=fi fi∈Ni(Uλ)だったのだからf∈Ni(U) コレが任意のiで言えるので終わり >>152 「部分層」ではなく、「層準同型写像であること」を具体的に示してくれますか? なお、ここのページにも私が書いたことを同じことが書いてありました https://tech-blog.rei-frontier.jp/entry/2018/02/08/100000 「i:F′→Fが層の準同型であるとします.このとき,Imi=i(F′)はFの部分層です.」 ID:4pZjaVLi なんでこんなに偉そうなんだろう? >>156 テキストに対して卑屈になるのはよくないけど、突っ込まれたときに開き直るのはもっと良くない。 >>153 層準同型の意味捉えられてないね そして一般にはsheafication取り直さないとsheafにならないし、sheaficationしたものが定義なら部分層になるのは当たり前 ちゃんとsheafの理論わかってればそもそも感覚的に“おかしい、そんなはずはない”と思える話 だからオレ以外にもそこおかしいって突っ込んでた人いるでしょ? 本来ならそういう感覚を掴んで一歩一歩進んでいくべきもの まぁわからないならそれでもいいよ 先進んでみたら? 層をファイバー空間として定義した場合は、ファイバー空間の射(で各茎の上で準同型のもの)に対して、KerもImも自然に層になります。Cokerはそのままでは層にはなりません。 このImは、前層の準同型 h_U: Γ(U, F) → Γ(U, G) (∀U: 開集合) が与えられたとき、U→Im(h_U)と対応させる前層とは異なります。これはよく知られたように層にはなりません。 Xを位相空間 F, GをXのAbel群の層 h: F → Gを層の準同型 hは局所同相だからh(F)はGの開集合。 射影π: G → Xは局所同相だから、π|_h(F): h(F) → Xも局所同相。 h_p: F_p → G_pは群準同型だから、h(F_p)⊂G_pはG_pの部分群 よって、h(F)はGの部分層。□ で、層の準同型 h: F → G に対して、Im(f)とは、 ・層をファイバー空間として定義した場合は、単に位相空間h(F) = ∪[p∈X] h(F_P)のこと ・前層として定義した場合は、U → Im(h_U)で定まる前層の層化のこと です。この2つの定義は一致します。 >>161 >層をファイバー空間として定義した場合は、 >ファイバー空間の射(で各茎の上で準同型のもの)に対して、 >KerもImも自然に層になります。 >このImは、前層の準同型 >h_U: Γ(U, F) → Γ(U, G) (∀U: 開集合) >が与えられたとき、U→Im(h_U)と対応させる前層とは異なります。 その発言は、ID:X0mC3/pQに対するものですよね? >>162 >層の準同型 >h: F → G >に対して、Im(f)とは、 >・層をファイバー空間として定義した場合は、単に位相空間h(F) = ∪[p∈X] h(F_P)のこと >・前層として定義した場合は、U → Im(h_U)で定まる前層の層化のこと >です。この2つの定義は一致します。 ID:X0mC3/pQは「前層として定義」した(sophisticateされた)場合でのみ 考えていたということでしょうかね? ID:4pZjaVLiによる層の定義は>>99-101 にありますが これが「ファイバー空間として定義」した場合にあたるのでしょう >>163 >そもそも層の理解がおかしいね ID:4pZjaVLiが読んでる本の層の定義>>99-101 が 圏論的なスタイルになってないのは「教育的配慮」からだと思われます いずれにしても層を「よく」理解しているID:rteL+Vkkの説明のおかげで 何が問題が分かってよかったですね >>167 その説明もおかしいんだよ 何故おかしいかと言えばM→Nを加群の層とする Cをcogenerator加群層としてSをN→Cの中でM→Nと合成してゼロになる全体とする CのコピーをSだけ用意してSの元g事にC_gとし、N→ΠC_fを作る この時できる列 M→N→ΠC_f は完全で特にCok(M→N)とIm(N→ΠC_f)は一致するんだよ なのでそもそもImが大丈夫ならCokernelも大丈夫でどっちかがいけるのにどつちかがダメなんでことはありえない もう言ってる内容が既に自己矛盾してる まぁこのスレは上っ面しか読めてないセタクラスのレスしかまともにつかないようだな >>168 ID:Irx+1QvW = ID:X0mC3/pQ ? >上っ面しか読めてないセタ 御自身がそうなってなければよいのですが… ID:Irx+1QvWは>>99-101 の定義を読みました? その上で何かいうことあります? >>169 そういうとこもセタそっくり どうせコレも途中で投げ出すんでしょ? >>170 あるよ >>168 に書いたやん? なんでImはなんもしないで層になるのにcokはならないんだよ? そんなわけないやろ? 意味わかって書いてんの? なんもわからんで写してるだけやろ? セタと一緒 「stalkの形式和に位相を入れる」というのが「前層の層化」に相当することすら理解できないで、「感覚的におかしい」とか言ってるクソザコがいるらしい >>161 Cokerも底空間は∪Coker(h_p)で、像位相(写像G→∪Coker(h_p)が連続になる最強の位相)入れるだけじゃないかな めんどくさいからいちいち証明書かんけど >>473 もちろんそういう方法ができなくもない事はわかってるよ しかしだとしても全体ではなしがあってないからおかしいと言ってる どうせオレが書いたこともわかってないやろ? こんなもん研究室入ってきた学部生が最初のひと月くらいで終わるような話ですがな それすらコッチのツッコミにろくに答えれてない ちょっと面白そうと思ったらあっちいったりコッチ行ったりちょっとずつかじってわかったような気になって満足きてるの繰り返しやろ 今回もまたどうせそれで終わるんやろ >>161 の「Cokerはそのままでは層にならない」というのは、「∪Coker(h_p)は既存の位相空間の部分集合などではないから、然るべき位相を入れなければいけない」というごく当たり前の意味で書いたのですが、何か全く見当違いな意味に捉えられたようですね >>174 の認識で合っていると思います。面倒くさいし、普通に層を扱う上でこんな考察必要ないので、証明しませんけど >>109 >(S_,σ,M),(T_,τ,M)を2つのアーベル群の層とする >τ・φ=σ >を満たす連続写像φ:S_→T_を層写像という。 >φ(S_P)⊂T_Pであり、 >σ,τが局所同相写像であることから、 >φも局所同相写像である。 開集合U⊂Mに対して、f∈Γ(U,S_)をとると、 τ・(φ・f)=σ・f=id によって、 φ・f∈Γ(U,T_) すなわちφはφ*(f)=φ・fによって定義される写像 φ*=Γ(U,S_)→Γ(U,T_) を導く。さらにMの開基をU_とするとき、 {f(U)| U∈U_,Γ(U,S_)} はS_の開基を成し、切断が開写像であることから、 φ(f(U))=(φ・f)(U) が開集合だから、φは開写像でもある。 >>110 >層準同型写像φ:S_→T_の核KerφはS_の部分層である。 Kerφ=φ^(-1)(0) 0は、切断0∈Γ(M,T_)による、MのT_の中の像である したがって0は、T_の開部分集合であるから、Kerφ⊂S_はS_の部分層 >またφの像ImφはT_の部分層である。 φは開写像であるから、φの像Imφ=φ(S_)はT_の部分層 S_を位相空間M上の可換群の層 U_={U_α}をMの局所有限な開被覆とする。 被覆U_に従属する層S_に対する1の分割とは、 次のI,IIを満たすような層準同型写像 η_α:S_→S_の族である I 全てのP∈M-U_αに対して η_α(S_P)=0 II 任意のs∈S_に対して Σα η_α(s)=s U_は局所有限であるから、 Iにより、IIにおける和は有限和となり 上記の定義が可能となる 層S_が空間Mの任意の局所有限な開被覆に従属する1の分割を持つとき、 この層を細層という >>179 定理3.8 Kが開集合U∈C^nのコンパクトな部分集合とする。 このときC_n内にC~∞級(任意回微分された関数が連続)実数値関数f(z)が存在して、 次の性質を持つ。 f(z) =1 (z∈K) =w (0≦w≦1、z∈U−K) =0 (z∈C^n−U) 定理3.9 M⊂C^nの任意の局所有限な開被覆に属する1の分割が存在する。 >>179-180 定理3.10 U_={U_α}を位相空間Mの局所有限な開被覆とし、 S_をM上の細層であるとする。 このとき、 H~q(U_,S_)=0 (すべてのq>0) このことから、パラコンパクトなハウスドルフ空間Mの任意の細層について、 H~q(M,S_)=0 (すべてのq>0) 位相空間M上の可換群の層S_の細分解とは、 次のような可換群の層の完全列である。 0→S_→S0_−(d0)→S1_−(d1)→S2_−(d2)→… ここでSi_(i=0,1,2,…)はすべて細層である。 各層準同型diに対して、開部分集合U(⊂M)上の切断の群へ誘導された準同型写像 d*i:Γ(U,Si_)→Γ(U,S(i+1)_) が存在する。しかし、これらの群と準同型写像から作られる列は 一般には、完全列とはならない。 定理3.11 0→S_→S0_−(d0)→S1_−(d1)→S2_−(d2)→… が、パラコンパクトなハウスドルフ空間M上の層S_の細分解ならば、 H~q(M,S_)≣Ker d*q/Im d*(q-1) M上で任意回の導関数が連続である関数の空間C~∞_M上に、 次のような1階線形偏微分作用素を導入する。 ∂/∂z=(1/2)(∂/∂x-i∂/∂y) ∂/∂z~=(1/2)(∂/∂x+i∂/∂y) 複素数値関数fについて、コーシー・リーマンの方程式を満たすことは 以下の式が成り立つことと同値である ∂f/∂z~=0 写像 f→∂f/∂z~ は環C~∞_Mからそれ自身への準同型写像となる。 よって、この写像は層準同型写像 ∂~:C~∞→C~∞ を誘導する。 コーシー・リーマンの条件は、この準同型写像の核が まさにM上で正則関数の芽の層O_になっていることを 述べている。 このとき、層の完全列 0→O_→C~∞−(∂~)→C~∞ を生じる。 層C~∞はM上の細層であるから、上記の列は層O_の細層分解の一部となっている。 >>185 定理3.12 Dが複素数平面Cの連結開部分集合で、 D~がコンパクトであり、 連結開部分集合Mに対して、D~⊂Mとする。 このときg∈C~∞_Mに対して、 ∂f(z)/∂z~=g(z) となるような関数f∈C~∞_Mが存在する。 >>186 定理3.12から、gが任意の点P∈CでのC~∞級関数の芽であれば、 点PにおけるC~∞級関数の芽fが存在して ∂f/∂z~=g となる。よって、以下のような可換群の層の完全列が存在する。 0→O_→C~∞−(∂~)→C~∞→0 定理3.11の細分解と上のO_の細分解を比べると、∂~=d0に対応しているから、 定理3.11の直接の結果として、次の結果を得る。 系3.13(ドルボーの定理) H~1(M,O_)≣Γ(M,C~∞)/∂/∂z~Γ(M,C∞) H~q(M,O_)≣0 (q≧2) >>186-187 定理3.14 Mが複素数平面Cの連結開部分集合とし g∈C~∞_Mとする。 このとき、全てのz∈Mに対して、 ∂f(z)/∂z~=g(z) となるような関数f∈C~∞_Mが存在する。 系3.15 Mが複素数平面Cの連結開部分集合であれば H~q(M, O_)=0 (q≧1) パラコンパクトなハウスドルフ空間Mの開被覆をU_={U_α}とし、 U_0,…,U_qはU_0∩U_1∩…∩U_q≠φとし、 U_0∩U_1∩…∩U_q=|σ|とおく。 また、S_をM上の可換群の層とする。 このとき、全ての|σ|に対して H~q(|σ|,S_) =0 (q≧1) を満たすならば、 この開被覆U_={U_α}を層S_に対するMのルレイ被覆という。 定理3.16 (ルレイの定理) S_をパラコンパクトなハウスドルフ空間M上の可換群の層とする。 U_={U_α}をMのルレイ被覆とする。このとき H~q(M,S_)≣H~q(|σ|,S_) 系3.17 U_とV_を層S_に対するパラコンパクトなハウスドルフ空間Mのルレイ被覆とし、 また、μ:V_→U_を細分とする。このとき誘導された写像 μ*:H~q(U_,S_)→H~q(V_,S_) は同型写像である。 系3.18 U_をパラコンパクトなハウスドルフ空間Mの任意の開被覆とする。 このとき、自然な写像 u:H~1(U_,S_)→H~1(M,S_) は単射である。すなわちKer u=0 因子と直線束 因子 Mをある定まったリーマン面とし O*_をどこでも0にならない正則関数の芽の層とし M*_を恒等的には0にならない有理形関数の芽の層とする。 ともに、層の群構造は乗法であり O*⊂M* ここで商層 D_=M*_/O*_ を考える。 このD_をリーマン面上の因子の芽の層という。 部分集合U⊂M上の層Dの切断をU上の因子という。 ここでは複素1変数の場合について述べる 任意の芽f∈M_P*に対して D_Pのfの同値類は、点Pにおける関数fの位数ν_P(f)によって 一意的に表現できる。 ν_P(f・g)=ν_P(f)+ν_P(g) で、M*_Pの乗法構造は、位数ν_P(f)∈Zの加法構造に対応する。 ゆえに、茎 D_P=M*_P/O*_P は、整数の加法群と同型である。 Mの開集合の基の上のM*_の切断の像を、 Dの開集合に対する基と定義することによって、 Dの位相を定める。 任意の開部分集合Uと任意の有理形関数f∈Γ(U,M*)に対して、 Dにおける像が関数fの因子である。 有理形関数fの位数は、正則関数の0点が孤立するということから、 U内の点の離散集合においてのみ0にならない。 そこでD内の開集合では、0でない整数のfの位数は、 開部分集合U⊂M内の点の離散集合に対してのみ現れる。 このような状態において、fの位数は U⊂Mの孤立点に同伴する整数からつくられている。 そして、U上のDの切断の元をθで表すことにする。 すなわち θ∈Γ(U,D) このとき、因子θは次のように表記される。 ni∈Z,Pi∈Uについて θ=Σi niPi 有理形関数f∈Γ(U,M*)に対するfの因子をθ(f)で表す。 n_P(f)≠0であるPからなるUの離散集合に制限されることから θ(f)=Σ(P∈U) n_P・P となる。また θ(f+g)=θ(f)+θ(g) であり、f≣0なる関数については、θ(f)は定義しない。 U上の因子は、 ni≧0 ならば θ=Σi niPi≧0 で、定義する。 このとき、因子は半順序づけが可能になる。 U上の正則関数fは、条件 θ(f)≧0 によって特徴づけられる。また、一般に f/gが正則であるとき、その時に限り、θ(g)≦θ(f) θ≧0なる因子を、正因子(positive divisor)という。 有理形関数fをその因子θ(f)に対応させる写像は、 層M*_から、その商層Dへの自然な準同型写像である。 θ:M*_→D これは、以下の層の完全列の一部である。 0→O*_−(i)→M*_−(θ)→D→0 ここでiは自然な包含写像である。 定理4.1 Mがコンパクトでない2次元の多様体ならば H~2(M,Z)=0 定理4.1を用いて以下の定理4.2が証明できる 定理4.2(ワイエルシュトラスの定理) Mを複素数平面Cの任意の連結開部分集合とする。 このとき、次のような群の完全列が得られる。 0→Γ(M,O*_)−(i*)→Γ(M,M*_)−(θ*)→Γ(M,D)→0 0→O*_−(i)→M*_−(θ)→D→0 に対応する完全コホモロジー列は以下の通り 0→Γ(M,O*_)→Γ(M,M*_)→Γ(M,D)→H~1(M,O*_)→… H~1(M,O*_)=0であればよい。 実はH~1(M,O*_)≣H~2(M,Z)であり、 定理4.1よりH~2(M,Z)=0であるので、成立する。 >>196 H~1(M,O*_)≣H~2(M,Z) となること >>111 の層の完全列 0→Zー(ι)→O_−(e)→O*_→0 を用いる。 >>121 の定理3.7により 上記の列に同伴するコホモロジー列は以下の通り …→H~1(M,O_)→H~1(M,O* _)→H~2(M,Z)→H~2(M,O_)→… >>188 の系3.15から H~1(M,O_)=H~2(M,O_)=0 よって H~1(M,O*_)≣H~2(M,Z) 直線束 群H~1(M,O*_)をM上の複素直線束の群といい コホモロジー類ξ∈H~1(M,O*_)をM上の複素直線束という。 任意の複素直線束ξ∈H~1(M,O*_)に対して、 Mの開集合に対する基U_={U_α}と、 そのコホモロジー類を代表するコサイクル (ξ_αβ)∈Z~1(U_,O*_)を選ぶ 元ξ_αβは正則で、どこでも0にならない開集合 U_α∩U_βで定義された関数である。 このコサイクルの条件は以下の通り。 P∈U_α∩U_β∩U_γ⇒ξ_αβ(P)・ξ_βγ(P)=ξ_αγ(P) 各開集合U_α∈U_に U_α内の正則関数の群S_α=Γ(U_α,O_)が同伴する。 包含関係U_β⊂U_αには、群準同型 ρ_αβ:S_α→S_β を同伴する。 これは、関数f∈S_α=Γ(U_α,O_)を P∈U_β⊂U_αに対して (ρ_βαf)(P)=ξ_βα(P)・f(P) と定義することによって、関数ρ_βα(f)∈S_β=Γ(U_β,O_)へと写す。 U_γ⊂U_β⊂U_α,f∈S_αならば、すべてのP∈U_γに対して (ρ_γβ(ρ_βαf))(P) =ξ_γβ(P)・ξ_βα(P)・f(P) =ξ_γα(P)・f(P) =(ρ_γαf)(P) すなわち ρ_γβρ_βα=ρ_γα 以上により、{U_,S_α,ρ_αβ)はM上の準層となり、 この準層は完全準層となる。 この準層から誘導された層のことを 直線束ξの正則な断面の芽の層という O(ξ)_で表す。 層O(ξ)_はコホモロジー類ξの代表元の選び方によらずに決まる。 実際に同じコホモロジー元を代表する2つのコサイクルξ_αβ,ξ’_αβについて U_α∩U_β上でh_j∈Γ(U_j,O_)(j∈α,β)が存在して, ξ’_αβ=h_α^(−1)ξ_αβh_β と書ける、このことから、O(ξ)_とO(ξ’)_は同形となる。 準層{U_,S_α,ρ_αβ}は完全であるから、自然な同一視 Γ(U_α,O(ξ)_)=S_α≣Γ(U_α,O_) が存在する。 そこで、元f∈Γ(M,O(ξ))は、f_α∈Γ(U_α,O_)であり、 P∈U_α∩U_β ⇒ f_α(P)=ξ_αβ(P)・f_β(P) であるとき、集合{f_α}に対応している。 O(ξ)_のこれらの切断を直線束ξの正則な横断的切断という。 全ての上記の切断の集合は、可換群としての構造と同時に 複素ベクトル空間の構造を持つ。 そして、1∈H~1(M,O*_)を自明な直線束とすると、 O_=O(1)_ 群S'_α=Γ(U_α,M_)について {U_,S'_α,ρ_αβ}を>>198 と同様に構成していくと これは完全準層になる。 この準層から誘導された層のことを 直線束ξの有理形横断的切断の芽の層といい M(ξ)_で表す。 元f∈Γ(M,M(ξ))は、>>199 と同様に、f_α∈Γ(U_α,M_)であり、 P∈U_α∩U_β ⇒ f_α(P)=ξ_αβ(P)・f_β(P) であるとき、集合{f_α}に対応している。 そして、これらの切断を直線束ξの有理形横断的切断という。 横断的切断f∈Γ(M,M*(ξ)_)に対して、 点Pにおけるfの位数とは、 P∈U_α ならば ν_P(f)=ν_P(f_α) と定義された整数ν_P(f)である。 有理形関数{f_α}はξ_αβを 正則でどこでも0にならない関数 としたとき、 P∈U_α∩U_β⇒f_α(P)=ξ_αβ(P)・f_β(P) を満たしており、ν_P(ξ_αβ)=0であるから P∈U_α∩U_β⇒ν_P(f_α)=ν_P(f_β) が成り立っている。 恒等的には0でない任意の切断fについて、 その位数は点の離散集合上においてのみ 0ではないから、fに同伴する因子 θ(f)=ΣP∈M ν_P(f)・P が定義可能であり、これを横断的切断f∈Γ(M、M(ξ)_)の因子という。 定理4.3 任意の直線束ξ∈H~1(M,O*_)について、 θ(f)=0である横断的切断f∈Γ(M、O(ξ)_)が存在するとき、 かつ、そのときに限りξ=1(自明な直線束)となる。 定理4.5 Mがコンパクトなリーマン面 ξ∈H~1(M,O*_)とする。 このとき、コホモロジーH~q(M,O(ξ)_)(q=0,1)は 有限次元の複素ベクトル空間である。 これで因子と直線束は終わり 微分形式 ここでは実2次元多様体Mの場合のみ考える。 次数rの複素数値をとるC~∞微分形式の芽の層をE~r_で表す このとき、開集合U⊂M上の微分形式のベクトル空間はΓ(U,E~r_)である。 r=0の場合、次数0の微分形式は関数であるから、 E~0_=C~∞ 任意の座標近傍Uの中で、 (x,y)がU内の局所座標とし、P∈Uとすると、 任意の元φ∈E~1_Pは、ある芽f,g∈E~0_P=C~∞によって、 φ=fdx+gdy と一意に表せる。 また任意のψ∈E~2_Pは、ある芽h∈E~0_P=C~∞によって、 ψ=hdx∧dy と一意に表せる。 したがって E~1_=E~0_+E~0_ E~2_=E~0_ r>2ならば、E~r_=0 ここで、dy∧dx=-dx∧dy、dx∧dx=dy∧dy=0 >>203 外微分作用素dとは層準同型写像 d:E~r_→E~(r+1)_ ここで、φ=fdx+gdyのとき、 dφ =d(fdx+gdy) =df∧dx+dg∧dy =(f_xdx+f_ydy)∧dx+(g_xdx+g_ydy)∧dy =(-f_y+g_x)dx∧dy このときド・ラム列と呼ばれる完全列 0→C―(i)→E~0―(d)→E~1―(d)→E~2―(d)→0 が成り立っている。 >>204 層E~r_は全て細層であるから H~q(M,C)≣Ker d*_q/Im d*_(q-1) (q>0) となる。ただし d*_q:Γ(M,E~q_)→Γ(M,E~(q+1)_) は外微分から導かれた切断の準同型である。 上記をド・ラムの定理という。 ポアンカレの双対定理 Mを向き付け可能な閉じた連結n次元単体的多様体とする。このとき、 H~k(M,Z)≣H_(n-k)(M,Z) Mがコンパクトな2次元多様体ならば、ポアンカレの双対定理を満たす H~2(M,Z)≣H_0(M,Z) Mの任意な2点をとると、それらはM内の折れ線で結べるので H_0(M,Z)≣Z ∴H~2(M,Z)≣Z このとき係数を複素数にとると H~2(M,C)≣H_0(M,C)≣C ∴H~2(M,C)≣C Mが複素構造を持つと仮定し、 点P∈Mの開近傍U_α内の座標関数 z_α=x_α+iy_αを選ぶ。 dz_α=dx_α+idy_α dz~_α=dx_α-idy_α がE~0_P加群E~1_Pに対する新しい基をつくる。 すなわち E~1_P=E~0_Pdz+E~0_Pdz~ E~1,0_P=E~0_Pdz_α E~0,1_P=E~0_Pdz~_α と書くことにすると、 E~1_P=E~1,0_P+E~0,1_P E~2_P≣E~0_Pdx_α∧dy_α=E~0_Pdz_α∧dz~_α 今後表示法の統一のために E~2_P≣E~1,1_P E~0_P≣E~0,0_P と書くことにする。 外微分 d:E~0_→E~1_=E~1,0_+E~0,1_ を ∂:E~0,0_→E~1,0 ∂~:E~0,0→E~0,1 を用いて d=∂+∂~ と表す 座標 z_α=x_α+iy_αと 関数 f(x,y)=f(z)に対して df=∂f/∂x_αdx_α+∂f/∂y_αdy_α=∂f/∂zdz+∂f/∂z~dz~ が成り立つ。ここで ∂/∂z=(1/2)(∂/∂x_α-i∂/∂y_α) ∂/∂z~=(1/2)(∂/∂x_α+i∂/∂y_α) このとき ∂f=∂f/∂z_αdz_α ∂~f=∂f/∂z~_αdz~_α である。 同様に、微分形式ω=f_αdz_α+g_αdz~_αに対しても dω =∂f_α/∂z~_αdz~_α∧dz_α+∂g_α/∂z_αdz_α∧dz~_α =∂~(f_αdz_α)+∂(g_αdz~_α) >>208 ド・ラム列の∂と∂~による分解から ドルボー列と呼ばれる層の完全列が取り出せる 0→O_→E~0,0_―(∂~)→E~0,1_→0 すべての層E~r,s_は細層であるから 定理3.11を用いると H~1(M,O_)≣Γ(M,E~0,1_)/∂~Γ(M,E~0,0_) H~q(M,O_)=0 (q≧2) これをドルボーの定理という >>209 さらに、以下のような層の完全列が存在する 0→O~1,0_→E~1,0_―(∂~)→E~1,1_→0 層O~1,0_をタイプ(1,0)の正則微分形式の芽の層 もしくはアーベル微分の芽の層と呼ぶ。 上記の層の切断は正則微分形式またはアーベル微分と呼ばれる φがアーベル微分、すなわちfdz(f:正則)とすると dφ=(∂+∂~)(fdz)=∂(fdz)+∂~(fdz)=0+0=0 となるので、閉微分形式である。 定理5.1 Mが任意のリーマン面であり、ξがMの直線束ξならば、 H~1(M,O(ξ)_)≣Γ(M,E~0,1(ξ)_)/∂~Γ(M,E~0,0(ξ)_) H~q(M,O(ξ)_)=0 (q≧2) 定理5.2(セールの双対定理) Mをコンパクトなリーマン面 ξ∈H~1(M,O*_)をM上の任意の複素直線束とする。 このとき、ベクトル空間H~1(M,O*_)とH~0(M,O~1,0(ξ^(-1))_)は 互いに標準的双対であり、ゆえに同じ次元を持つ κ∈H~1(M,O*)を標準直線束とする。 定理5.3 Mがコンパクトなリーマン面であり、 ξ∈H~1(M,O*_)がM上の任意の直線束であるとする。 このとき、2つのベクトル空間H~1(M,O(ξ))とH~0(M,O(κξ^(-1)))は 互いに標準的双対である 特性類 >>111 の完全列を考える 0→Zー(ι)→O_−(e)→O*_→0 準同型eはe(f)=exp(2πif)である。 上記に同伴する完全コホモロジー列は以下の通り H~1(M,Z)→H~1(M,O_)→H~1(M,O*_)→H~2(M,Z)−(φ*)→H~2(M,O_) >>187 系3.13よりH~2(M,O_)=0であるから 上記の列は以下のように書き換えられる。 0→H~1(M,O_)/H~1(M,Z)→H~1(M,O*_)→H~2(M,Z)−(φ*)→0 上記の列の中に現れている双対境界輪体準同型c c:H~1(M,O*_)→H~2(M,Z) を特性準同型と呼び、ある直線束ξ∈H~1(M,O*_)に対してその像 c(ξ)=H~2(M,Z) を直線束ξの特性類もしくはチャーン類と呼ぶ。 定理6.1 (ξ_αβ)∈Z~1(U,O*_)が、ある直線束ξを表現し、 {r_α}が開集合U_α内で定義されたどこでも0にならないC~∞関数で、 P∈U_α∩U_β に対して r_α(P)=r_β|ξ_βα(P)|^2 を満たすものとする。 このとき、 φ=(1/2πi)∂∂~log(r_α)∈Γ(M,E~2_) は、M上に定義された微分形式であり c(ξ)=∫∫M φ=(1/2πi)∫∫M ∂∂~log(r_α) となる。 定理6.2 あるコンパクトなリーマン面M上の 任意の直線束 ξ∈H~1(M,O*) と 任意の自明でない横断的切断 f∈Γ(M,M*(ξ))に対して c(ξ)=Σ(P∈M) ν_P(f) ただし、ν_P(f)は点P∈Mにおける横断的切断fの位数 系 ξ∈H~1(M,O*) がコンパクトなリーマン面上の c(ξ)<0を満たすような直線束とすると、 層O(ξ)_の自明でない横断的切断は存在しない Γ(M,O(ξ)_)=0 Mをコンパクトなリーマン面とし、 直線束ξ∈H~1(M,O*_)を考える。 χ(ξ)=dim H~0(M,O(ξ)_)-dim H~1(M,O(ξ)_)-c(ξ) とおく。 上記は定数であり、直線束ξの選び方によらず定まる。 アーベル微分の空間の次元 g=dim Γ(M,O~1,0_) を面Mの種数と呼ぶ。 2g=dim H~1(M,C) である。 χ(ξ)=1-g である したがって以下がなりたつ 定理6.5(リーマン・ロッホの定理) Mを種数gのコンパクトなリーマン面とする。 ξ∈H~1(M,O*_)がM上のある複素直線束ならば dim H~0(M,O(ξ)_)-dim H~1(M,O(ξ)_)-c(ξ)=1-g Silvermanは良い これだけ多くのことを一冊にまとめてある本はなかなかない Kempf, "Complex Abelian Varieties and Theta functions"が良さそう Abel多様体はC上だけ勉強するのでもMumfordの1章がわかり易いと感じる ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 07.5.5 2024/06/08 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる