形状
人間の場合、楕円形から棒状で、その太さや長さは体調などによっても変化する。
食物繊維、炭水化物を多く摂取すると便は太く大きくなり、
高カロリー、高脂肪の割に食物繊維や微量栄養素の少ない
ジャンクフードを食べていると、便は細くなる傾向がある。
また、幼少時は括約筋の調節が利きにくいために、体格に対して便は太く形成され、
年齢を重ねると括約筋の弛緩により、相対的に便は細くなる傾向がある。

人のものと似た便を出す動物種に、イヌ・ネコ・サル・ウシ・ウマなどがある。
クマなどではより液体のような便をする。
これらとは異なった特徴の便をするものに、ウサギやヤギ、シカなどがあり、
いずれも固形物状の糞をする。
ウサギは円盤状、シカは楕円形とその形にも特徴がある。
草食性の昆虫も多くがペレット状の糞をする。

糞は単独で存在するとは限らず、ある程度固まって排出されることが多い。
そのまとまりを糞塊(ふんかい)という。
例えばカモシカは両手の掌いっぱいくらいの糞塊を作る。
個々の糞ではシカとカモシカの区別は非常に困難であるが、
糞塊があればそれはカモシカと判断できる。
これはシカが歩きながら糞をするのに対して、
カモシカは立ち止まって一気に糞をするためである。

なお、鳥類・爬虫類・昆虫の糞の中に
白い粘液が混じることがあるが、これは尿である。
彼らはアンモニアを尿酸の形で排出するため、
糞の中にそれが区別できる。