2020年10月28日をもって、乃木坂46から白石麻衣さんが卒業した。結成以来、グループの看板を務めた白石さんの卒業で、移り気な層は早くも次の世代のメンバーに注目しているが、あえて白石さんと同世代、1992〜93年生まれのメンバーの功績に注目してみたい。それぞれ得意分野で積み上げてきた実績を持って、今もグループ外でも信頼されている。

■元OL新内、「演技で豹変」松村、MCに開眼の高山、愛されキャプテン秋元

 まず白石さんと同じ1992年生まれでは、新内眞衣さんと松村沙友理さんが今も在籍。誕生日の関係で「最年長」の新内さんは加入当初、ラジオ制作会社に在籍しつつOL兼任という「二足のわらじ」で活動を続けた。2016年3月からレギュラーラジオ「乃木坂46 新内眞衣のオールナイトニッポンZERO」パーソナリティを任されると、現在放送中の「乃木坂46のオールナイトニッポン」まで継続してレギュラー番組を担当している。元OL・最年長という属性故に「おばさん」扱いが共演者にも定着しており、冠番組「乃木坂工事中」(テレビ東京系)ではしばしば「〇〇BBA(ババア)」というテロップを付けられている。

 松村さんは初期の人気メンバー「御三家」(橋本奈々未さん・白石さん・松村さん)で最後の1人になったが、グループ内では2期生を巻き込んで結成した「さゆりんご軍団」(松村さん・佐々木琴子さん・寺田蘭世さん・伊藤かりんさん・中田花奈さん)で後輩の知名度アップに貢献、外部に向けては2019年に映画「賭ケグルイ」「東京ワイン会ピープル」の2作に出演、後者では主演も果たした。

 その演技力には一目に値するところもあるようで、「乃木坂工事中」19年3月11日放送回で「勝手に演技力研修」としてバナナマン・日村勇紀さんの振られる彼女役で序盤に可愛らしく振舞っていたかと思いきや、日村さんに「正直重いんだよ」と振られるや豹変、「やだ! やだやだやだ!」と絶叫した上で日村さんに「うそだよね? ねえ好きだよね? 好き? 好き? 私のこと好き?」と迫る熱演でスタジオを驚かせ、「映像映えしてたよ」(設楽統さん)、「鳥肌立ちましたね。豹変した瞬間とか、みんな後ろに下がりました」(白石さん)と言わしめた。すでに映画・舞台での主要役の経験も積んでいるので、演技面に活路を見出すことも可能だろう。