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【物語】欅坂46の小説 ★6【エロも可】 [無断転載禁止]©2ch.net
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0001名無しって、書けない?(東京都) 転載ダメ©2ch.net(4級) (ワッチョイ f96c-jTKI)
垢版 |
2017/07/12(水) 07:07:33.35ID:87EHc0KU0
素人レベルからでも投稿できる小説スレです
ただし投稿作品に対するすべての中傷は禁止です

投稿者は多大な時間と労力をかけて
作品を投稿していますのでご協力をよろしくお願いします

またこのスレの投稿される作品はすべてフィクションであり
実在する人物や団体や建物等との関係は一切ありません

★過去スレ★

【物語】欅坂46の小説 ★5【エロも可】
https://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1498988596/

【物語】欅坂46の小説 ★4【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1496452705/


【物語】欅坂46の小説★3【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1493391840/


【物語】欅坂46の小説★2【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1489546278/


【物語】欅坂46の小説【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1487327352/
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0250名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 3f6c-kJPR)
垢版 |
2017/08/08(火) 07:32:04.75ID:4tUs/1+j0
東京・妖精の詩(その1)
東京タワーの特別展望台の屋根の上に妖精ムーは座っている。
妖精は人が思った心の声を聞くことができる。
いま東京タワーは改修作業中で、数人の作業人たちの心の声をムーは聞いていた。
「暑い!高所での作業の上にこの暑さじゃ目が回りそうだ」
「この調子だと期限までに終えられるかな?」
「早く終えて涼みたい。こうも暑いとアイスクリームよりやっぱかき氷だな」
下界で騒々しい声がした。
特別展望台の屋根から床、大展望台の屋根から床を通り抜けて、ムーは地上に舞い降りた。
交通事故で瀕死の重病人がいるようだ。
助けようとするが、実体を持たない妖精では、人間の体に触れることさえできず、どうすることもできない。
嘆き悲しみ呆然と佇むムーを心配して、妖精ナガルがやってくる。
「ムーちゃん、気持ちはわかるけど、人間とかかわろうとし過ぎじゃない?」
「ナガルちゃん、ずっと考えていたことがあるの。私、人間になりたい」
「え?あんな悲惨な事故を見たばかりなのに、そう思うの?人間って限られた命しかないんだよ」
「私はあの生身の肉体が羨ましい。永遠に漂うよりも自分の重みを感じてみたい。大地に立って、生きる者だと実感したい。かき氷も食べてみたい。冷たさも暑さも感じてみたい」
「・・・・・」
「そして、あのコともお友だちになりたい」(続く)
0251名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 3f6c-kJPR)
垢版 |
2017/08/08(火) 07:44:51.58ID:4tUs/1+j0
東京・妖精の詩(その2)
ムーは一人の少女をずっと見守り続けていた。
あるアイドルグループに所属していて、名前を今泉佑唯といった。
佑唯をムーが初めて見たのは、そのアイドルグループの握手会場にたまたま舞い降りたときだった。
何千人もの声が、実際の声と心の声が、一斉に聞こえた。
その中に今までに出会ったことのない心の波形を感知した。
その心の主が佑唯で、「ずーみん、フォース(4th)、センター、おめでとう」とファンから呼びかけられるたびにその奇妙な心の波形をムーは受け取った。
その後、佑唯を観察し続けることを決めたムーは佑唯がどのような状況であるのかを知った。
佑唯にはグループのセンターに立ちたいという強い願望はたしかにあった。
だが、自分ではない別のメンバーをセンターに固定していくという運営の固い方針は容易に予想がつき、その願望を押し殺し、問題なく日常を過ごしていた。
ところが、思慮の足らないあるいは悪意のある一部のファンのせいでその安定が崩された。
そして、案の定、4thシングルでもセンターは今まで通りで、佑唯ではなかった。
「ずーみん、フォース、センター、おめでとう」という声が自分の部屋の中で一人でいると聞こえてきて、何度も頭の中で繰り返され、その度ごとに大きくなっていった。
センターへの渇望が刺激され、現状との乖離に苦しみ、やがてはシンバルのような大きな音が頭の中でガンガン響くのだった。
ついにはテレビ収録中やライブでパフォーマンス中でもそれが起こるようになった。
佑唯はやむなく休業も申し入れた。
今は都内のアパートで静養中である。
そこにムーは何度も訪れて、励まし、抱きしめるが、実体のない妖精の営みは人間には届かない。(続く)
0252名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 3f6c-kJPR)
垢版 |
2017/08/08(火) 07:50:57.64ID:4tUs/1+j0
東京・妖精の詩(その3)
この日もムーは佑唯の部屋に舞い降りた。
相変わらず気持ちが沈んだままの佑唯の心の声をムーは聞く。
何も考えないようにしよう・・
でもあの声は忍び寄ってくる・・・
今日もまた夜が怖い・・・
耐えられない・・・
アイドルはもう辞めよう・・
ムーは佑唯の苦しみを自分のことのように受け取り、救いを与えるように佑唯を強く抱擁した。
奇跡が起こった。
妖精が触れていることを漠然とだが佑唯は感じとった。
佑唯の心の声をムーは聞く。
なんだろう?何か触れている。
安心を与えてくれるような感覚。
私の中を優しい手で触れ喜びで満たしていく。(続く)
0253名無しって、書けない?(東京都) (プチプチ 3f6c-kJPR)
垢版 |
2017/08/08(火) 08:04:23.12ID:4tUs/1+j00808
東京・妖精の詩(その4)
全快したと見なされて、初の東京ドームでのライブでいきなり佑唯は復帰することとなった。
バックヤードでは特別に個室が佑唯には与えられた。
見守り続けていたムーは安心しきっていた。
ところが、テーブルの上にあったコップを落とし、その破壊音によって佑唯にフラッシュバックが起こった。
頭の中でシンバルが鳴る。
恐怖のあまり佑唯はぎゅっと目をつむり、膝から崩れ落ち、頭を抱えた。
今までの苦しかったことが佑唯の脳裏には次から次に去来した。
「大丈夫、大丈夫」と言いながら、ムーは佑唯をぎゅっと抱きしめる。
苦しかった出来事を見えない誰かと一緒に佑唯は向き合った。
直面したことで不安に陥れることのすべては相対化され矮小化されていった。
心が鎮まり、安心を取り戻した佑唯は声に出して言った。
「またあなたですね。見えないがいますよね。あなたを感じるの。あなたの顔が見たい」
返事はなかったが、もう何にも佑唯は脅えなかった。
力強く立ち上がり、部屋を出て、舞台に向かった。
ムーは佑唯の後を追った。
佑唯を見守っていたムーの様子をナガルは見に来ていた。
ナガルがほっと胸をなでおろした時だった、隣の大部屋から絶望する心の声が聞こえた。
ナガルは壁を通り抜け、その心の主を探した。
センターの平手友梨奈だった。
そのカリスマ的な役割を過剰に引き受け、さらにセンターの重責で心が張り裂けそうになっていた。
ムーを真似て、ナガルは友梨奈をぎゅっと抱きしめた。
友梨奈の精神はパフォーマンスができる程度には回復した。(続く)
0254名無しって、書けない?(東京都) (プチプチ 3f6c-kJPR)
垢版 |
2017/08/08(火) 08:10:41.50ID:4tUs/1+j00808
東京・妖精の詩(その5)
時のトンネルの入り口にムーとナガルは立っていた。
「私はまだ一線を越えられないけど、ムーちゃんの決断はもう止めない」とナガルは言う。
「ありがとう」とムーは返した。
「ここから時の流れに入るのね、岸などなく、時の瀬を下っていくと、その先で人間に生まれ変わることができる」
「うん」
「ところで、ムーちゃん、人間としての名前は決めたの?」
「ええ、上村莉菜にした」
「いい名前ね、実は私も長濱ねるという名前に決めたの。まだ、人間になることも決断していないのにおかしいでしょう」とナガルは照れた。
「じゃあ、ナガルちゃん、もし人間界で出会うことがあれば、そのときはよろしくね」
そう言い残して、ためらうことなくムーは時のトンネル飛び込んだ。(続く)
0255名無しって、書けない?(東京都) (プチプチ 3f6c-kJPR)
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2017/08/08(火) 08:17:12.81ID:4tUs/1+j00808
東京・妖精の詩(その6)
気絶していた上村莉菜は公園の中で目覚めた。
それまで白黒にしか見えていなかった世界が違って見えた。
人間となった莉菜は色というものを初めて実感した。
通りがかった中年女性に壁の落書きを指差しして尋ねた。
「あの色は何ですか?」
「あれは緑ね」
別の箇所を指差しして言った。
「あれは?」
「あれは赤ね」
同じように繰り返し、一つひとつ丁寧に中年女性は教えてくれた。
「あれは群青色かしらね」
「あれは山吹色といいたほうがいいのかしらね」
いろんな色を覚えて満足そうな莉菜はお礼を言った。
「今日は暑いから気を付けてね」と中年女性は微笑んだ。
「こんな暑い日はアイスクリームよりやっぱりかき氷ですね」
「お金あるの?」
「いえ、ありません」と恥じらいながら莉菜は笑った。
その中年女性は親切にも千円札を差し出してくれた。
遠慮なく受け取って、再度莉菜はお礼を言った。(続く)
0256名無しって、書けない?(東京都) (プチプチ 3f6c-kJPR)
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2017/08/08(火) 08:25:19.15ID:4tUs/1+j00808
東京・妖精の詩(その7)
佑唯は街角の女性易者に尋ね人を占ってもらった。
「その人は男性?女性?」
「たぶん女性だと思います」
「名前は?」
「わからないんです」
「どんな顔しているの?」
「それもよくわからないんです」
「困ったわね。こんな人探し初めてだわ」
女性易者はしばし考え込んで、仕事を始める前にさきほど出合った若い女性のことをなぜか思い出して言った。
「その人、目と目の間が離れているような気はしない?」
「そんな感じがします。でもとっても可愛らしい顔をしていると思います」
「この辺りのかき氷屋さんを探してみて」

佑唯は近くでかき氷屋を見つけ入った。
カウンター席にいるその女性の後姿を見て、佑唯は涙が止まらなくなった。
探している人だと直観したのだった。
佑唯はその隣に座った。
隣に誰かが座ったことを感じ、莉菜はそちらに振り向いた。
佑唯と目が合うと莉菜はにっこり微笑んだ。(了)
Dedicated to all the former fairies of W-Keyakizaka members,but especially to Muu and Nagaru.
0257名無しって、書けない?(東京都) (プチプチ 3f6c-kJPR)
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2017/08/08(火) 08:34:51.69ID:4tUs/1+j00808
test
0258名無しって、書けない?(東京都) (プチプチ 3f6c-kJPR)
垢版 |
2017/08/08(火) 08:35:29.77ID:4tUs/1+j00808
パクリ第三弾wです。
今回はヴィム・ヴェンダース監督の名作映画「ベルリン・天使の詩(うた)」が元ネタ。
今回のパクリ率は40%程度といったところかな。
まず、言っておきたいのが、芸術性の高い映画の場合、言葉がおよばない領域を映像で表現しようとしているので、パクること自体が難しい。
特に、ヴェンダースのように、名を上げた監督は観客のことは考慮せず、自分の思うままに作るので、その傾向はますます強くなる。
この映画では、キリスト教が脱臭されているので、天使→妖精という置き換えはスムーズだった。
ただし、空中ブランコのパフォーマンスを行うサーカスの女性団員に天使が恋をするという映画原作の流れなので、
今泉に空中ブランコをやってもらうわけにはいかず、今泉に関するところでは、心理描写も含めて、大きく改変した。
「命が永遠なら、愛情を持つことができない」←→「愛情を持つなら、永遠の命と決別しなければならない」
そういう映画原作のテーマもうまく表現できなかった。

なお、「ベルリン・天使の詩」をオマージュしたものに、メグ・ライアンが主演したハリウッド映画「シティ・オブ・エンジェル」がある。
芸術的な深みや思想的な厚みはあまりないが、気楽に観られる一級の娯楽映画となっている。
アート系の映画が苦手だという人にはそちらを勧めたい。
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