50〜60代での生活習慣が、将来の認知症の発症に影響 喫煙によるリスクや禁煙の効果は
4/3(水) 19:10配信 なかまぁる

福岡県久山町では、1985年から65歳以上の地域住民を対象に、5〜7年ごとに認知症の有病率を調査しています。認知機能の低下を調べる長谷川式簡易知能評価スケールやMMSE(ミニメンタルステート)などを用いて住民の9割以上の方に検査し、認知症が疑われる人に対しては専門医が認知症かどうかを診断するという方法で調査しています。
久山町研究では、認知症の危険因子を探るため、高血圧や糖尿病、喫煙との関連についても調査してきました。喫煙については、「@生涯にわたって非喫煙」「A中年期に喫煙、老年期に非喫煙」「B中年期も老年期も喫煙」という3つのグループに分けて認知症の発症率を調査しました。@を基準にした場合、アルツハイマー型認知症ではAの発症リスクが1.6倍、Bは2.0倍でした。血管性認知症の場合はAが1.9倍、Bが2.8倍でした。喫煙は認知症の発症リスクを高めることが明らかとなったほか、喫煙習慣は、血管性認知症のみならず、アルツハイマー型認知症の発症リスクを高めることがわかりました。