マグネシウムと生活習慣病(主に糖尿)
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インスリン抵抗性の共通因子の成因のひとつに、腹部肥満とは独立してマグネシウムの慢性的な摂取不足が大きく関わっていることが近年明らかになっています。また、マグネシウム摂取不足は糖尿病発症とも深く関連していると考えられます。

マグネシウム摂取量が少ない群からの糖尿病発症が有意に多いという報告(文献1〜4)や、マグネシウム摂取量が多いと糖尿病発症リスクが10〜20%(文献3)、47%(文献4)減るという報告があります。さらに、マグネシウム摂取量が多いと炎症性マーカ濃度(IL-6、高感度CRP)が低いことが報告(文献4)され、動脈硬化との関連でも注目されています。

原因としては、腹部肥満に基づくインスリン抵抗性の他に、慢性的なマグネシウム摂取不足によるインスリン抵抗性がありますが、特に、戦後、マグネシウムの慢性的摂取不足に陥っていることが大きく関わっているとみられます。これが日本人はあまり太っていなくても糖尿病になりやすいことを説明できる“マグネシウム仮説(横田)”(文献5)なのです。

図2. 日本人2型糖尿病発症とMgの関係(マグネシウム仮説:横田)
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