3.高蛋白・高脂質食摂取による食後高血糖の 機序
日常臨床においては,高蛋白食と高脂質食が同時に 摂取される事が多いと考えるが,
高蛋白・高脂質食と 言っても少量の糖質を含んでおり,蛋白と脂質の比率 にも厳密な検証が要求される.
さらに飽和・不飽和脂 肪酸の比率やトランス脂肪酸の含有率など多様性に富 む脂質食をまとめて議論する事にも注意が必要であ る.
高蛋白食と高脂質食は異なる機序で血糖上昇作用 を惹起するが4),
グルカゴン増加を介する共通の機序も 想定されている.また,高脂質食摂取では中性脂肪や カイロミクロンの上昇が食後高血糖の要因となる事は 容易に想像される.