さて 2000μmol/L というのは、腹囲100cm超のデブに10時間絶食させた安静時と同程度です
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5623386/figure/F3/
FFAs(nmol/L) ←Fig中の単位表記が間違っている。μmol/Lが正しい

デブになればなるほど安静時FFA濃度は増えるのか?というとそんなこともなく
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3178283/figure/F2/
BMI22から29に向かいfat mass増でもplasma NEFA(μmol/L)はほぼ一定,強いて言えば極浅いJカーブを描く

2000μmol/L は高いのか?と言われれば
非デブの空腹安静時(およそ3桁μmol/L)に比べりゃ高い(とはいえせいぜい4-6倍)
腹デブの空腹安静時と同等と考えれば、さほど高くない?あるいはここらへんが生理的限界濃度??

元のコホート、Paris Prospective Study
High Plasma Nonesterified Fatty Acids Are Predictive of Cancer Mortality but Not of Coronary Heart Disease Mortality: Results from the Paris Prospective Study
https://academic.oup.com/aje/article/153/3/292/80447

空腹時FFA濃度にかかわらず、心血管死リスクはほぼ平坦(非常に微妙な右肩上がり)
癌死は第V分位のみ有意差出たようにみえたが、酒煙草関連の癌を除外するとほぼ平坦(さらに微妙な右肩上がり)
これを見る限り、FFA第V分位の群は組織損傷起因となる嗜癖や習慣の結果であって原因ではなさそう
少なくとも心血管イベントリスクに関して、FFAは濡れ衣かも