健全な細胞は血液からブドウ糖(グルコース分子)を取り込み、それを分解してエネルギーを取り出す
その反応は2つの段階に分けられ、最初の段階は細胞質で生じ、次の段階はミトコンドリアで起きる
癌細胞はミトコンドリアの段階をほとんどスキップしてしまうため、それによって得られるはずだったエネルギーは最初の段階を活性化rev upしてグルコースを急速に分解することによって補われると考えられている
結果としてグルコースが部分的に分解された乳酸が大量に生じ、それは『廃棄物waste product』であると長い間見なされてきた

この『仮説』のいくらかは確かに真実である
なぜなら癌細胞は実際に通常よりも多くのグルコースをがぶ飲みsoak upするからである
このグルコース取り込みの増加は非常に著しいものであり、臨床で癌を診断する際に使われる画像化技術の基盤となるほどである

一方で、癌細胞がどのようにしてグルコースから作られうるエネルギーや
物質のほとんどを廃棄discardしうるのかという問題は、理解するのが困難な問題であり続けた
(それはまるで王室の毒見役royal poison testerが料理を一口だけかじるようである)

「癌細胞にはとても無駄が多いというのは、癌の研究において非常に困惑させる論題だった

それは道理に合わないように見えるseemingly paradoxicalからだ」
ワシントン大学セントルイス校の化学部で準教授associate professorのGary J. Patti, PhDは言う

PattiとAmanda (Ying-Jr) Chenたちは2016年9月12日にNature Chemical Biology誌のオンライン先行出版号advance online issueで、
一見すると簡単な実験によってもたらされた驚くべき結果を記述する
元々は新しい方法論methodologyをテストするために企画されたundertakenはずだった彼らの研究は、癌の代謝についてのこれまでの考え方に対して意図せずunexpectedly疑いを投げかけるものとなった
彼らは乳酸を研究することにより、癌細胞がこれまで考えられていたのとは異なるやり方でエネルギーを作り出すことを示したのである
癌細胞は『廃棄物waste product』であるはずの乳酸をミトコンドリアに取り込む能力があり、そこでグルコースのエネルギーの残りを取り出すことが可能である