ポール:「‘イン・マイ・ライフ’に関する僕の記憶を話そう。曲作りのためにジョンの家に赴いたらジョンは素敵な歌詞の書き出しを用意していた。
僕らの歌によくあるパターンだけど、これもリヴァプールに対するノスタルジアの歌だった。僕は彼に言った。『曲が出来ていないなら、僕にやらせてくれ』。
そして会談の途中のメロトロンに向かって、頭にスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズを浮かべて曲を書いた。メロディは全部僕が書いた覚えがある。
分析してみても、まさに僕らしい曲だと思う。歌詞ももちろん作ったけど、曲の構成はいかにも僕らしい。ジョンには、『お茶でも飲んで休んでいれば。
十分あれば一人で仕上げるから』と言った記憶がある。メロディックでありながらマイナーやハーモニーを入れてブルース風にしようと思ってね。
そして部屋に戻って『出来た!いい曲だと思う。どうかな?』とジョンに聴かせたら、『いいね』と言うんで、そこからそのメロディを使って残りのヴァースを二人で埋めていったんだ。
共作した曲についていえば、大抵はジョンが最初のヴァースを作っていたね。曲の方向性が決まる指標のようなものだから、それだけでも十分なんだけど。
要するに型板というかね。僕の記憶では、二人で書いて、後でイントロも加えた。これも僕が考えたと思うけど。
だから、この曲はジョンのインスピレーションを基に、僕のメロディとギター・リフで出来た曲だ。二人で仕上げた素敵な曲を、ジョンが歌った訳さ。ゴフォ!!」

ち〜ん(笑)